ギマの捌き方に効率化を求めてみた

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三河湾や浜名湖ではポピュラーな存在である「ギマ」。

食味はいいのだが、いかんせん捌くのが面倒な要素がてんこもりで、漁師にすら嫌われる存在。市場に出回っても「えぇ…(困惑)」となる魚ですが、だからこそ日を当ててやりたい。

──そう思ってた時期が私にもありました。

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ギマを捌く心得

これだけは用意すべき!」って物があります。

・軍手かビニール手袋

・ありあまるパワー(脳筋キャラ)

はっきりいって、非力でかよわい女性に捌くのは向いていません。自身が脳筋キャラでないのなら、誰か探してきてください。

”効率化”を求めるならば……の話ですけどね。

皮をはいだり、頭を落としたりする時に必要なパワーは、カワハギに比べると段違いです。

手袋が必要な理由は、ギマの表皮はざらざらしていて、水でふやけている手の皮を容赦なくボロボロにしてきます。

余談ですけど、素手で3匹捌いたあと、スマフォの指紋認証が「誰やオマエ」ってなるくらい、指がボロボロになっていました。

ロックを解除するのが非常に面倒になってしまいます。

それでも捌くのは何故だ、それは(そこそこ)美味いからに決っているでしょう?

【ルート1】ギマを早く捌きたいけどパワーが必要な方法

おそらくこれが一番速いと思います(RTA感)。

見てわかるとおり、皮剥工程が「ふむむむむ!」てなるくらい力が必要。これがホンカワハギよりきつい。

ただこの方法は、めちゃ力が必要になるので脳筋向けになります。そして刺身向けですね。

実際やってみたけど、確かに速い……が、ランカーとの対峙より力を使う可能性が微レ存。

最初から「刺身にする!」と決め打ちするなら、これが一番速いです。

【ルート2】ギマをなるべくスマートに捌きたいけどやっぱりパワーが必要な方法

んで、なるべく力が必要としないやり方はこちら。

ただし包丁の切れ味が重要となります。

ギマには背中と胸にトゲがあり、これだけを包丁で切ることは困難。ニッパーで切れますけど、力は必要です。おまけに皮もざりざりで包丁が砥げるレベルで硬い。

それらを包丁でごっそり落として口を切り、皮をごそっと剥ぐ方法。

1匹を処理した後は、型を作ってプレス裁断機にかけたい気分になるでしょう。

ひとついえることは……、どちらも皮剥工程にパワーが必要だということ

ホンカワハギはこれより数倍楽ですし、愛嬌もあります。

ギマはそれとは違い、天然ローションかもしれない表皮のぬるぬるが最も厄介かもしれない。

ギマさんを捌くのが難しい理由

──他の魚とは違い、頭から「ダァン!」と包丁で頭を落とすことが困難です。

それはトゲの骨が頭に近い部分まであるので、包丁が通らないことが要因。力任せでも出刃が欠けるレベル。

ホンカワハギなら口を切るか尻尾の付け根を切るかで、そこから皮が全部剥げる分、楽です。

ギマは上部の頭から包丁を入れ、力任せに頭を取っていくのが最短への道。

トゲの付け根から包丁で落として、皮を剥いでいくのが”まだ”楽な方法。

どちらを選ぶかは、自分のパワーに相談するのがいいかと思います。

ちなみにぬるぬるの成分は「ムチン」といい、人体にも他の魚にも存在します。食品でいえば納豆とかオクラなど”ネバネバ系”もね。

これを分解するには熱を通すか洗い流すのが即効性がある。味噌や麹パワーを使うのもアリですけど、時間がかかるしコストがかかる。

お湯をかけても活きている限り出し続けるので、水で洗い流しながら捌くのが最も効率的であるといえるでしょう。

とにかく水を使うこと

水で血や汚れを洗い流すのは、どの魚にもいえることです。

ギマは表皮や筋肉からぬるぬる成分を出すので、これが面倒さを際立たせる要因でもあります。これを残すと酸っぱさが残るし、ぬるぬるして作業に差し支えるので、水で常に流すようにしましょう。

さらに簡単にするなら、活き締めしてから時間を置くといいです。

水を常に使うので、手がふやけやすいです。

なので手袋で”こちらの皮”を保護してやる必要がある。

それをしないと、私のように終わった後、指紋認証に弾かれます。ハンドクリームも効かんぞ!

ギマ料理はどれが最善か

湾内で釣れやすいので、”当選率”を下げるには煮物が最適ですけど、衛生管理に自信があれば刺身でもOK。

全体的な食味としては、「ホンカワハギには”若干”劣るが、雑魚で片付けるのは可哀想なレベル」なくらい。

肝臓の甘味はそれより若干劣るけど、甘味のある身は遜色ないほどです。

魚種を伝えず「フグの刺身だよ」といえば、大半の人が「おいしー!」ってなると思います。

「ホンカワハギだよ」といっても、知る人には身の色で気づくと思いますけどね。もともとフグの親戚みたいなものなので、身質は似ています。なので薄造りが向いています。肝を醤油に溶かした「肝醤油」は、遜色ないレベルかと。

肝は血が移りやすく残りやすいので、日本酒で血抜きと臭み抜きを兼ねるといい。塩水に漬けてもOK。

酒で大雑把に血と臭みを抜いて、塩水で引き締める──計10分程度でいいです。

調理法で「どれが最善か」となれば、加熱か生食かって話になるわけなので──

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両方試してみた。写真でみると煮物はグロイな。

刺身の過程は省くとして、煮物のレシピをいうと。

・水+3倍希釈の白だし(適当)

・みりんと日本酒(上記の3分の1くらい)

・砂糖(中さじ2)

・昆布の風味が足りなかったので塩昆布を追加

で、ことこと煮る。白身を際立たせるため、今回は白だしで。

身質が硬いから”染み込ます”となると圧力鍋か時間が必要になるし、短時間でやりたいなら醤油風味で濃いめがオススメ。

科学の方法で柔らかくするなら、塩麹やタマネギと一緒に煮るか、ビールや日本酒に1晩漬け込むといいです。

これは牛肉でもよくある手法ですね。タンパク質を分解する酵素の働きがあるためです。

でも、そんなの気にせず、造っている間に煮るがいいです

味としては、ホンカワハギを食べ慣れている人には、”劣る”印象があるでしょう。

けれど知らない人に「カワハギだよ」って伝えれば、「美味い! これがカワハギか!」ってなると思います(チョロイ)。

そのくらい、”大差はない”わけです。

個体数は多いのに、なんで市場に出回らないの?

捌くのがクッッソ面倒だからだよ(半ギレ)

自分でやらないと、この面倒さは絶対にわかりません。

ウナギ捌くほうが楽──もあります。今まで釣った魚の中でも、面倒さではトップレベルですかね。

とにかく力を必要とするのと、ぬるぬるコンボがね……。

ギマさんを持ち帰りやすくするために

持ち帰る場合にも、鋭利なトゲがビニール袋なぞ簡単に貫通するため、厄介なことこの上ない。

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ニッパーなら直接切れますけど、プライヤーの根本では若干負けるかな。

釣りにニッパーが必要な場合って、ワイヤーリーダーを使ったりする魚種を狙う人くらいだろうなと(石鯛や太刀魚など)。

ナイフとプライヤーでなんとかできないこともないが、それなら現地で捌いたほうが早い件。

でもトゲを含む”アラ”を海に捨てる場合、特にトゲは骨なので、すぐには分解せず、下手すりゃ化石として残ります。

釣り後の処理としては、ニッパーでトゲを切って首元をナイフで刺し血を抜いて置き、袋に入れる──てとこですかね。

トゲはそのままでも勲章の標本にできますが、要らないのなら燃えるゴミに出しましょう。

美味しく食べるために手間は必要ですけど、ギマさんはちょっと手間がかかりすぎんよ~。

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