琵琶湖の外来魚釣りに遊漁税が検討されている件について

20171119tp191

毎日新聞が掲載したニュースを知り、「バス釣りクラスタは激おこやろなぁ」と傍観して数日。

反応が薄いというか……、むしろ”知られていない”感じがする。

記事の見出しは「琵琶湖 外来魚釣りの有料化検討 知事、導入を調査 /滋賀」で、”有料化”だけに反応してプンスカしている人が少なからず存在するが──

遊漁税(有料化)に関しては、「そうしなければならない理由」が存在するわけです。

んで反対意見もチラホラ見ますけど、”本気で”阻止したいのなら、「対案」を考えるべきです。

というわけで、たまにはそっちのアシストをしてみようと思いました。

琵琶湖の外来魚釣りはなぜ無料だったのか?

とりあえず毎日新聞の短い記事を読んでもらい、賛成か反対かの考えを持ってから、当記事を読み進めたほうがよろしいかと。

念を押しますが、まだ「検討段階」ですからね。決まったわけじゃないから。

琵琶湖 外来魚釣りの有料化検討 知事、導入を調査 /滋賀|毎日新聞

琵琶湖の外来魚釣りは現在のところ「無料」だそうで。他には霞ヶ浦もそうみたいですね。

自然の湖や河川は、「遊漁券」を購入することで、釣り人が漁協にお金を支払う形で「生息生物など水域全体の保護」に一役買っています。

琵琶湖と霞ヶ浦にソレがないのはなぜか? ──を調べたら、なんてことはない。

「湖面が広すぎて管理(監視)が無理すぎるから、もう海扱いで、自由にさせてもええんちゃう?」

てことで、この二箇所に関しては海と同様の遊漁権が釣り人に与えられているため、実質”無料”ですることができるわけです。

無料の湖面に釣り人は対価を支払っているのか?

海と同様の権利なら、どうやって管理と維持をしているの?」と誰もが謎を感じるはずですし、感じて欲しいです。

これは税金漁協ですね。一括りにすれば管理団体です。

誰もが使って欲しくない税金の使途は、全体を県知事が総括して、湖に隣接する自治体(市町村)が各々で捻出する形でしょう。

釣りをするに無料であれば、事実上は国民と漁業従事者が共同出資して、釣りをさせてもらっているようなものです。

てことは──「(無料なら)釣り人は税金と漁協のどこに貢献しているの?」って話になります。

広義でいえば税金は支払っています

釣具を購入することで「消費税」は支払いますし、その一部は地方税に使われています。量販店や企業への売上貢献をすれば、法人税などに一役買っているわけです。

お前ら一切支払っていないじゃないか!」という反論をされても、「こうこうで払っているから(震え声)」と弁論する余地はありますね。

ですが、説得力は今ひとつです。

漁師からすれば、「俺らなんて倍払ってるようなもんやで」とツッコミが来ることでしょう。

そういわれると、何も言い返せません。

「釣り人だけじゃなく観光客もゴミを捨てるやん?」の反論について

釣り場の有料化に至る問題として、ゴミ問題が必ず提起されます。

海水だろうが淡水だろうが、地表に落とすのは”訪れた人”ですが、釣具を水中に入れて”不本意ながらも”投棄してしまうのは、釣り人だけです。

水辺に訪れる人たちは総じて「観光客」で扱われます。

なので釣り人が「観光客ガー」と言い訳するのは、他所からすると「アイツ自分で自分のことをいってるゾ」となるわけです。逆に観光で訪れた人達にとっては、「いや誰もが水辺に行くわけじゃないし」といいたくなるでしょう。

第三者から見れば、水辺に必ず寄る観光客といえば釣り人って認識でしょうね。

これからも釣りポイントを「無料」で在り続けたいのであれば

外来魚はすでに法律で「これ以上増やしたらダメやで」と釘を刺されている状況。

有料に至る問題としては、「生態系の維持、よりも改善方向に」と「ゴミを減らすし出さない努力をする」ことが挙げられます。

ということは──答えは簡単ですね。

「俺らで外来魚の生息数は管理するし(増やさない。拡散しない)、水辺のゴミは誰が捨てようが責任持って片付けるで。もちろん水中もな! 俺らで自然のまま水域を綺麗に維持していこうな?」

と、訪れる釣り人の100%に同意してもらい、実行すればいいだけです

……理屈では簡単でしょう? ようは釣り人だけで、関連する生態系を維持、もしくは改善できれば誰もが納得する話。

意識高い人達が好きなボランティアを、訪れた人全員が進んでやるだけで”維持”が可能ですし、その活動報告を定期的に広報すりゃいいだけです。

ね、簡単には感じるでしょう?。

ボランティアも強制すりゃタダ働き

ゴミを回収するならゴミ袋が必要。ゴミが詰まった袋を回収してくれる業者も必要。

外来魚を駆除するのなら、その証拠として数値が必要。それをどのように集計するか、自己申告? 回収ボックスに入っただけを数えるの? 回収された外来魚はどこに処分してもらう?

行政に提出する活動報告は誰がまとめようか、それと広報活動はどうしようか。んで誰が行くの?

──とまあ、個人ではとても無理な作業量になるわけで。となれば組織を作るほうが手っ取り早いですね。

仮に琵琶湖に近い釣り人同士で、組織を作ったとします。次は活動費をどう捻出しましょう。カンパで共同出資にすりゃいいと、最初は思うでしょうけど、継続するにしたがって「この活動に意味はあるのか?」と感じるでしょう。

同じ釣り人でもゴミを捨てられれば仕事は増えますし、関係のない観光客であればなおさら。

ようするに、”無料でもなんとかしたい”ってのは、すでに行政と漁協が通った道なのです。

それが無理だったから、「もう有料化でその費用を賄うしか──」て話になっているわけ。

そして誰の目にも”関係者”であることが明らかな釣り人に、その一翼を担ってもらおうって話です。

毎度のように追加税収策は「高圧的」と見受けられているようですが、事前告知と議会は開催されています。

ですから、それが”決まってしまった”のは、その追加税がなくとも「維持もしくは改善できる方法がなかった」結果であります。

賛成と反対の”譲歩”として決定するようなものだから、どちらにせよ批判はなくなりません。

遊漁税の先駆けである「河口湖」から知る効果

河口湖はバス釣り大会も開催され、国内ではメッカなエリアです。

遊漁税が導入されたのは平成13年7月のこと。遊漁税は「法定外税」であり、地方税の税制改正で導入ができるようになりました。

河口湖でこの税金がどのように使われているのかというと、環境の保全と整備のためです。

「有料化にすると釣りに来る人も減るだろうし、これは愚策じゃね?」

と思う人は多いだろうので、税収の推移を簡易にグラフにするとこんな感じ。

20171119tp192

参考:遊漁税収入額の集計|富士河口湖町

HPには導入初期からのデータがありますが、見切れて正確な数値がわからないので、H20年からとしました。

確認できる部分だけでもH13年の導入から現在まで、来訪人数の減少は継続しており、税収額も同様です。ガクッと下がっているH25年の要因としては、関係あるかはわからないけれど、富士山が世界遺産登録された年ですね。

最も税収が多かったのは、H14年の”約4000万”。それから減少を続け、H21年が最後の1000万台です。

ホラ見ろ! 有料になったことで釣り客は減少して、施策の意味はなかったじゃないか!」、と喚く人は多いでしょう。

でもね──日本の人口は減少傾向だし、釣り人口も減少しているからね?

一度は廃止も検討された遊漁税

河口湖で遊漁税が導入されてから10年──。

H23年に一度廃止が検討されました。節目ってこともあるでしょうけど、「一定の環境整備が完了したため」がその理由。

”環境整備”の恩恵を感じている釣り人の声は見かけないレベルでした。観光客からは「トイレが綺麗になった」など、こちらのほうが目についたようですね。

導入後に設備増強が完了できたことに、関係者は手応えを感じたようで、他の湖沼でも導入したらどうかの提案もあったくらい、財源確保としては成功例だったみたい。

”釣り人に恩恵はなかった”かのように書きましたけど、まあそれもそのはずです。

その中でも「環境への配慮をしろ」と喚起したのは、業界全体でも一部くらい。全体ではなく個人がバラバラにひっそりと、誰に向かってかわからず注意していたくらいってわけです。

これは海にしろ湖沼や河川でも同じことで、テンプレート化してます。

遊漁税が導入されるきっかけは、「(事実上)無料での維持が困難になった」ことが主でしょう。

早い話、釣り人同士がいつもあーだこーだしている「マナー」を、100%の人が守っていれば、悪くても現状維持くらいで、ひどく悪化することはありません。

マナーから外れた人は”ごく一部”とされていますが、そもそも居なければ問題も浮上するわけもないですけどね。

琵琶湖の有料化が決定すれば次は海かもね

淡水域(河川・湖沼)は一部を除き、遊漁券で有料とはなっています。管釣りも同様。

そのおかげで(一応)魚を釣ることができるし、環境整備も進んでレジャー全般がやりやすくはなりました。

広い目で見れば、観光業としての手応えもあり、周辺道路の整備も進んだってことにもなります。

近年は不景気による収入源や、公務に携わる人の不祥事なりで、「税金の使い道」がよく話題にあがります。

税の意義と役割(税のしくみ)|国税庁

税金は国民の寄付が集まったようなもの。それを糧に生きる方々もいます。

地方税の一部となる法定外税(遊漁税)は、足りない財源を利用者からピンポイントに集めることで、予算(財源)を確保し、潤沢にあてることができます。

行政のサービスを良くしろ」とは聞きますが、そもそも税金を節約されると、なんにもできないんですよね。税収がなければ公的整備や投資もできません。

まあ仮の話ですが──

琵琶湖に限らず、無料の釣り場の有料化を防ぎたい場合。釣り人同士が小銭を出し合って、寄付の形でも出資すりゃいいわけです。今はその形が存在しないせいでもあります。

例にも出しましたが、そういうNPO法人(組織)でも結成して、そこへ釣り人達が投資すりゃいい話。

釣りをする免許(ライセンス制)が必須となり、その一部が税金として徴収されるでもマシになるはずです。

今まで普通にできていたことが、第三者によって制限されるってことは、当事者達にはわからない問題を、それだけ抱えこんでいるわけ。

”自分には関係ない”とか、”自分だけが”といってるだけじゃ、結局のところ、自分本位なだけです。

なぜ此処で釣りができるのか?」を、釣りをしながらでも考えてみましょう。その答えがあるならば、どこかしらで意見もいえることでしょう。

それこそ県の意見箱にでもね。

バス釣りブームがスレの進行もあって終焉し、バブル後から釣り人口は減少の一途でした。

近年は景気回復もあって、釣り人口は若干ながら”増えては”いるようです。人口は減少しているのに、おもしろい推移かと。

グローブライド株式会社の企業データ|DODA

釣具のみの売上高では業界トップのグローブライド(ダイワ)の推移を見れば、売上高も上昇傾向です。

経常利益を見たほうが”本質”はわかりやすく、記事中でも言及されているように、物価高による値上げが響いていますね。

株価を見れば、年明けにはフィッシングショーでどこも上昇しますけど、年度明けの値上げでどこも煽りを喰らっている感じ。

釣り業界の売れ筋として、近年だと高値のハイエンドモデルが売れているとのこと。

売上を維持もしくは右肩上できるのは、客単価が上昇している点もあるし、釣り人口が”減ってはいない”ことも挙げられる。

しかしながら、ひとつのジャンルに人が増えるってことは、新規と旧来のマナー対立が加速するのもある。

なのでとっとと法令的なライセンス制にして、画一の決まりごとでも作ればいいのに──とは常々思っています。

琵琶湖プロ達が円卓会議して、稟議書用意して総務大臣とバトればええんよ。

スポンサーリンク

にほんブログ村 釣りブログ 東海釣行記へ

この記事の他にも
「とある浜松アングラーの一生」の情報は、
いいねしてチェック!