媚びない商品紹介part3 ~ハイエンドモデルのリール’18~

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釣り業界でいうブレイクスルーの自慢大会は、年初のフィッシングショーが主になる。

発表タイミングもあって、耳に入ってきたのはシマノのハイエンドリール「18ステラ」。次いでダイワの「18イグジスト」。

どちらもルアーメンにとって垂涎の品である。

まあ、私は欲しいと思ったことがないですし、情報サイトも”いつもの文面”だったので色々察しました。

その理由について媚びずに紹介します。

「もう削れる部分がないよぅ」で行き詰まるスピニングリール

ベイトリールはスプールの回転で発電し、内蔵メモリとCPUで制御したりと、無駄にハイテクなリールに進化しました。

未来像としては、機械が提案するセットに「YESorNO」で答え、飛距離の最適化をセッティングできるような、対話できるリールに仕上がる可能性は秘めていますね。

わかりやすくいえばAI搭載リール。かしこそう(小並)。

FS2018でそういうリールが展示されれば、業界も潮流に乗ろうとしていると感じられます。

一方スピニングリールは、機械として単純構造です。

車のエンジンにある1気筒(ピストン)みたいなもので、ハンドルを回すとギアが回転して、メインシャフトがついでに動き、結果として糸を巻く物でしかありません。

内部もギアやらで隙間がなく、AI搭載しようにもCPUを積む余裕がない。仮にそれらを搭載すれば大きくする必要があるので、コンパクトのメリットが損なわれてしまいます。

つまり、現在の形状でIoTの方向性に近づきやすいのはベイトリールですが、スピニングは軽さと小ささを犠牲にしないと、今より刷新するのは難しい状況です。

アナログだからこその強みはありますけどね。

今年のFSでロッドやリールにセンサー埋め込んで、アプリ連携してより最適なキャスティングを提案してくれる──なんて物があればいいですけどねぇ。

ベイトとスピニングの決定的な違いは、キャスト時にスプールが回るか回らないか

スプールを回転させるベイトでは、糸がですぎると絡まりやすいから、内部のブレーキで調整します。スピニングは固定されたスプールから放出されるだけなので、アングラー側がそれを止める必要があります。

なので純粋に”腕(テク)”で決定的な差がでるのはスピニングリールでしょう。

分解すればギアとシャフトくらいしかないスピニングですが、単純構造ゆえに進化するためには、「軽量化」が最も手軽です。

昔に比べれば肉薄でも強い金属となり、カバーにギアをきちきちに詰めた構造で、全体として「小型=軽量」が進んでいる。

これは後述しますが、ダイワの「モノコックボディ」が最もたる例です。

……自動車も燃費向上するに手っ取り早いのが軽量化。

自動車もスピニングも、「これ以上軽くすると耐久がヤバイ」って領域になっています。

そこをブレイクスルーするのは、新たな金属でしょうね。

軽さで釣りが有利になるってなんなん?

ぶっちゃけると、現在のタックル全般は「軽さ」くらいしかウリにできない背景はある。

リールが軽いと、単純に疲れにくくなると思われがちだけど、ロッドは長くなるほど穂先に荷重がかかりやすいので、手元(リール)が適度に重いほうが持ちやすくなります。バランスが大事って話。

なので一昔前のゴツイ竿に最新のリールをつけると、腕が穂先に引っ張られる感じで、疲れやすいし振りにくくなります。

というわけで、最新タックルで固めるほうがバランスが良く、今までよりも疲れにくくはなるはず。

だからいっそベストなロッドとリールを「抱き合わせで売ればいいんじゃないかな?」とは思っている。

軽さの違いをシマノ製品のリールで比べてみる

リール単体の重量差は、カタログ数値だけならそれほど差はないです。

ちょろっと例を挙げると……

・17セドナ C3000HG[250g

・16ストラディックCI4+ C3000HG[190g

・17ツインパワーXD C3000HG[235g

・17エクスセンス 3000MHG[215g

・16ヴァンキッシュ C3000HG[185g

・14ステラ 3000HG[265g

ある程度値段順に羅列しましたが、年代による”軽量化”の革新が伺えます。

何も持たない手に20gのルアーを乗せれば重さがわかりやすいと思いますが、200g台での20g前後の違いを、数値を知らずに手元で感じられるのであれば、料理人に向いている気がします。

ステラは18年モデルで以前より軽くはなるだろうし、それに特化しているヴァンキッシュよりは重い程度でしょう。

ステラがスピニングリール界で唯一無二の存在なのは、マイクロモジュールギアでの巻き心地でした。

これも5年くらい前なら、目隠ししても他社製品と違うことはわかりましたけど、現在だとそれの有る無しでもほぼ差がない気がします。

それだけ内部ギアの噛み合いとベアリングが進歩しているわけですね。

スピニングの選び方は「細けぇこたいいから大きさで選べ」

管釣りだと遠く投げる必要もないから、糸巻き量は100m以下でもいい。だから1000~2000番台。

投げ釣りだと100m以上欲しいかもだから、150mのラインが簡単に巻ける3000番。

大きい魚を相手にするから1回転当たりの巻取り量を増やしたい。なら本体ギアが大きくなるから5000番前後。

スピニングの選び方は、こんな感じでいいんですよ。

対象魚によってギア比がうんぬんとか、ルアーだからハイギアがいいとか、パワーが欲しいからハイギアはギルティとか──。「本当にそれら全てで魚をかけて比べて出した結論なの?」って話。

セドナはステラに巻き心地で劣るのは当然だけど、魚をかけた後での違いを語る人って少ない。「魚をかけた時の安心感が違う(テンプレ)」──ってそれ、みんな毎回いってるから。

ステラ使っているユーザーのバラし報告は聞き飽きてるけど、メディア紹介でその”安心感”が伝わりきってないのでは?(笑)

スピニングの利点が「ドラグのスムーズさ」だから、◯kgと決め打ちせずとも、「魚に引っ張られている最中に調節すりゃよくない?」と思っている。それをする余裕がないのなら、デカイ魚ほどばらすでしょうね。

バラしにくい単純なテクニックは、”ロッドに一定の負荷をかけ続ける”ことなんですよ。

過去のリールから軽く強くなった……のはわかるけど

EXIST(イグジスト) | DAIWA 60YEARS SPECIAL SITE(60周年スペシャルサイト)

ダイワ60周年ということで、アニバーサリーの位置づけでもおかしくない「18イグジスト」。

初見の感想としては──

・モノコックボディ採用→ハイエンドではいつもの

・ローターを更に軽くしてみました→ハイエンドではいつもの

・見た目をシンプルにしてみました→カーボン調でメカメカしい姿がダイワらしくない?

「ふーん、あっそう」案件。18ステラも似たようなモデルチェンジぶりですね。

まあ軽く強くなるのは結構なことですけど、これを売り込むためのレビューやらも、「ボジョレーの感想」みたいなテンプレ化してるのがうんざりしている。褒めることしか認められない紹介文なら私もそうせざるをえないけど。

そういうサイトは文面も似るから、グーグルさんに全部スパム扱いされんじゃないかなーと思っていたり。

高いリールを使えば高度な釣りができるってわけでもない

ベイトリールはブレーキ機構が重要なので、値段が性能に見合うのは確か。でも使い方を知らなければ豚に真珠です。

スピニングは軽さと巻きの強さが売りですが、軽い仕掛けでも投げれるのがメリットです。

数グラムを投げるフィネスもベイトでやれないことないが、スピニングのほうが向いています。

スピニングはジャムシ付けただけでも投げることはできます。そもそもボートでチョイ投げして「これがベイトフィネス(ドヤッ)」といわれても、キャスト前提の陸っぱりでは使いにくい。それに近いのはアジングです。

なのでスピニングは特化ジャンルこそないけど、万能なんです。

ここまで見た方は、「高価なもの」に何を求めていますか?

私は「製品保証」という安心感ですかね……。

性能うんぬんは背比べだから、保証期間内での修理が無償だったり割安とか、アフターサービスが充実しているのが高価なブランドの”らしさ”じゃないかな。

そういう物ほど、自分でメンテするのが馬鹿らしく感じることがある。

つっても自動車修理より周囲にそういう店舗があるわけじゃないし、メリットも感じられないんですけどね。

ショア(陸)の釣りなら、ストラディックくらい(2万円前後)を買えば十分活用できます。

とにかく引っ張りたい磯だと話は別ですが、5000番台にすれば事足りる。

最終目標をハイエンドリールに設定するのはいいけれど、はじめたてで選ぶリールじゃないです。

保証期間内でとっかえひっかえするブルジョワな使い方をできるなら向いてるけど、長く付き合うなら、安いリールを自分でメンテして”永く使える使い方を覚える”のがいいかと考えます。

スピニングリールで値段の差は、実際使うと性能として差はあまりないんです。

特に今回の新モデルは、現在ある技術の集合体だから”目新しさ”がありません。

「軽さ」と「強さ」から違う進化を遂げた時に、まったく新しいスピニングリールが生まれるのではないかなと思っているし、それを願っています。

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