5月30日~6月8日前後は「海ごみゼロウィーク」です。この期間は環境省が主導し、各地自治体や企業による協力のもと、海沿いで清掃活動が行われます。
はたして鋼鉄のメンタルを持つアングラーは、清掃活動が行われている横で釣りをすることができるのだろうか!?
海ごみゼロウィークをやる意義
6月8日は「世界海洋デー」らしく、その前後に清掃活動をしよう! の取り組みが「海ごみゼロウィーク」です。清掃活動としては全国一斉なのが珍しい。
やる意義としては、SDGsの目標である「CHANGE FOR THE BLUE(海の豊かさを守ろう)」を達成するためでもあります。昨今よく聞くだろう”SDGs”は、2030年までに達成すべき17の目標を掲げ、全世界がそれに向かって取り組む行動です。わかりやすくいえば「地球だいじに!」です。

17の目標のうち、海洋資源に関わる目標は、海に囲まれた島国である日本にとって、最重要かつ難題のゴールです。社会全体で脱プラスチックの動きが活発ですが、海が近くレジャーも盛んなため、水辺のゴミ問題は絶えません。
そこで全国一斉の清掃活動をし、”ゴミを拾い海を綺麗にしている姿”を多数に見せつける──。そうすることでゴミの抑制効果と、捨てない意思を養える狙いもあるでしょう。
参加方法はサムライブルーになるかSNSのハッシュを利用するだけ
海ごみゼロウィークの清掃活動に参加するには、行ける場所で清掃活動があるかを調べる必要があります。もしなくても、青いグッズを身に着けてゴミ拾いをするだけで大丈夫。

もっとも簡単なのは、ゴミを拾ったよ写真を収め、SNSにハッシュタグ「#umigomi」をつけて投稿しましょう。ビフォー&アフターで撮影するとベター。
イベントに参加せずとも、ゴミをゴミ袋に入れれば同士。清掃活動をするキッカケだと受け取れば気が楽かと思います。
ゴミ拾い活動はその姿を見せることに意義がある
ゴミを捨てる心理はおおまかに2通りあります。気づかないうちに紛失するか、無垢の悪意で捨てるパターンのふたつ。前者は罪悪感を少なからず感じますが、問題は後者……「なぜ捨ててはいけないの?」と開き直るパティーンもあります。
この話題を掘り下げるとキリがありません。”ゴミはゴミ箱へ”は一般常識ですが、ポイ捨てが法律違反になるケースが意外と知られていない背景があります。
ゴミを捨てる人の言い訳に多いのが、「他にも捨てている人がいるだろ?」と口実を作ること。対策するには現地のゴミをゼロにするしかない。海は他所から流れてくるゴミも多いため、ゼロを維持するのがものすごく難しい場所です。

https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/
ゴミ拾いを集団でやることは、それを見る人への啓蒙と抑制に繋がります。
世にはゴミ拾いをしている横で捨てる化物メンタルもいるようですが、情操の発達途上の若年層にこそ、この活動の意味があります。「外でゴミはゴミ箱以外に捨ててはいけない」と学ぶことで、絶対に外で捨てない人間に成長します。いっぽうで化物メンタルのまま育ちきった大人は、逆ギレしたり炎上して生活するようになり、いずれ煙たがれる運命でしょう。
ゴミ拾い活動を”偽善”と吐き捨てるのは自由ですが、貴方のくだらないプライドが、他の一般人も苦しめていることを理解していただきたい。
深刻な海洋プラスチック汚染の一翼である魚釣り
海のゴミ全てが釣り人によるものじゃありませんが、一般からすると水辺に寄る機会は格段に多いし、ゴミとなりうるモノを投げ入れているため、目立つのは事実です。これは受け入れて頂きたい。
SNSを見ていると、毎日のようにゴミ問題を見かけます。先程の10連休でゴミが溢れ、釣り禁止になった漁港や湖沼も多い。
この意味をよくよく考えてみて?
「釣り禁止」なんですよ。人間が立ち入るなとまではいってません。釣り人だけが現地からすると厄介すぎるわけです。いくらゴミを捨てず模範的で「俺は違う」と訴えても、100人のうち1人でもポイ捨てなり迷惑行為が目立つなら、それは100人の責任になってしまいます。
……世知辛ぇけど、これが現実なのよね。
ゴミになりうるモノを現地に持っていかない努力を

釣り関係が少なければ、それはそれで反論の材料になりますしね。
https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/
例えばエサやルアーのパッケージ、コンビニ弁当など食べ物の包装、飲み物の容器などなど──。水辺にあるゴミはどうしてもプラ製が目立ちます。紙なら自然分解しますしね。
地力がある企業は”過剰包装”から脱しようとしています。ストロー廃止や食べれる皿など、プラ製品の削減が進んでいるいっぽう……釣り業界はどうだい? 自然分解のワームはいまいち浸透していないし、”何年で分解されるか明記されていない”。
全てのアングラーは、自然分解されにくいモノを、水生生物がいる水域に投げ入れていることを、心に留めて頂きたいですね。またそれを手助けするのも企業努力です。
現状のままでは、管理水域以外で釣りができない国になりますよ? ……個人的にはそれがベストだと思いますけどね。今は自由すぎます。
