仕掛け巻きは100均で自作できる|代用品と市販EVAの境界

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結論:細~汎用の仕掛けは100均自作で足りる。太い・長い・長期保管は市販EVAへ

「仕掛け巻きって買うべき?それとも自作で十分?」――答えは仕掛けの種類で分かれます。投げ釣りやサビキ、胴付きといった細~中号数の汎用仕掛けなら、100均のカラーボードやEVAスポンジシート、プールスティックで自作したもので十分に実用になります。1個あたり10~50円ほどで作れて、針もサルカンもどこにでも刺せます。一方で、太いハリスの仕掛け・全長の長い船仕掛け・シーズンをまたいで保管したい仕掛けは、巻きグセ対策が効く市販EVA仕掛け巻き(S/M/L)に替えたほうが結果的にトクをします。まずは下の早見表で、あなたの仕掛けがどちら側かを確認してください。

仕掛けのタイプおすすめ理由目安サイズ
サビキ・投げ・細ハリス(0.6~2号)100均自作でOK細いハリスはクセが付いても伸びやすく実害が出にくい10~14cm
胴付き・汎用(ハリス2~4号)100均自作でOK使用頻度が高く消耗前提。安く数を揃えたい14~18cm
太ハリス(4号以上)・フロロ市販EVAが安心硬い素材だとクセが付き、結束部の信頼性に響くM~L
船・天秤・長尺(全長1.5m超)市販EVA(丸型)長いハリスは巻きグセが致命的。丸型が向くL~丸型LL
シーズン越え長期保管市販EVAが無難へたり・クセを抑えたい。素材の耐久が効く用途に合わせM以上

この記事では「作り方の図解」よりも、どこまで自作で足りて、どこからは市販に替えるべきかという境界線にしぼって解説します。仕掛けそのものの整理・収納の全体像は釣りの仕掛け収納・タックル整理術の記事も合わせて読むと、現場での運用までイメージしやすくなります。

そもそも仕掛け巻きは買うべきか?自作の損益分岐

仕掛け巻きは、市販のスポンジタイプで1個あたり数百円、第一精工のスプールシートのようなEVAケース付き製品だと数百~千数百円台になります。対して、100均のカラーボードやEVAスポンジシート1枚(100円台)からは複数個が切り出せるため、自作なら1個あたり10~50円ほどに収まります。プールスティック(プール用の浮き棒)を切るだけの方法なら、実質コストはさらに下がります。

では全部自作でいいかというと、そう単純ではありません。判断軸は「枚数を消費するか」「クセが釣果や仕掛けの信頼性に響くか」の2つです。サビキや投げの仕掛けはシーズン中に何度も使い、傷んだら巻き直します。こうした消耗・回転の速い仕掛けは、安く数を作れる自作が圧倒的に有利です。逆に、太ハリスの一つ仕掛けや高価な船仕掛けを大事に保管するなら、数十円をケチって巻きグセを付けるより、市販EVAに数百円かけたほうが結果的に得になります。

自作が得意な場面・苦手な場面

  • 自作が向く:サビキ・投げ・胴付きなど数をこなす仕掛け、細~中号数、釣り場で気軽に使い捨て前提のもの
  • 自作が苦手:太いフロロハリス、全長の長い船・天秤仕掛け、シーズンをまたぐ長期保管、巻きグセを絶対に避けたい繊細な仕掛け

もう一つ見落としがちなのが「数を揃えやすいか」という点です。仕掛けは1種類ではなく、号数違い・全長違いで何種類も持つのが普通。市販を10個20個と買い揃えると意外な出費になりますが、100均素材なら1枚から複数個切り出せるため、種類ごとに専用の仕掛け巻きを惜しまず用意できます。色違いのカラーボードで魚種別に色分けしておけば、釣り場で目的の仕掛けをひと目で取り出せて、時合いを逃しません。こうした「数の論理」も自作の見えにくいメリットです。

100均で作る仕掛け巻き|素材4種の向き不向き

100均で手に入る代用素材は主に4つ。それぞれ「針の刺さりやすさ」「カットのしやすさ」「巻きグセの付きにくさ」「耐久性」に得手不得手があります。先に表で全体像をつかんでください。

素材針の刺さりカットクセの付きにくさ耐久向く仕掛け
カラーボード(ポリスチレン)◎切りやすい△やや硬め○欠けやすい細~汎用の板型
EVAスポンジシート○柔らかい○ヘタりにくい汎用・市販に近い質
ジョイントマット◎差しやすい△やや硬い◎丈夫・風に強い屋外常用・据え置き
プールスティック(円柱)◎切るだけ◎丸型で付きにくい○水洗い可長め・直結仕掛け

カラーボード:切りやすいが硬めでクセが出やすい

ダイソーなどで「カラーボード」の名で売られているポリスチレン製の板は、カッターで気持ちよく切れて型抜きしやすいのが最大の利点です。板型(長方形)の仕掛け巻きを量産するのに向きます。ただし素材がやや硬めなので、太いハリスや長期保管では巻きグセが付きやすいのが弱点。細~中号数の使い回す仕掛け向きと割り切るのがコツです。厚みは板型なら10mm前後、丸型に抜くなら5mm前後が切りやすいとされています。

もう一つの注意点が「欠けやすさ」です。ポリスチレンは硬いぶん、針を何度も抜き刺しすると切り込み部分が欠けたり広がったりして、糸の固定が甘くなっていきます。傷んだら作り直す前提で考えれば気にならないレベルですが、長く同じものを使いたいなら表面にEVAシートを一枚貼っておくと寿命が延びます。安く大量に作る「使い捨て寄り」の運用とは相性が抜群です。

EVAスポンジシート:市販品に最も近い「本命」素材

100均には「EVAクラフトボード」「EVAスポンジシート」といった名前でEVA素材も並びます。市販の仕掛け巻きと同系統の素材なので、柔らかくて欠けにくく、針もどこにでも刺さります。カラーボードより柔らかいぶんクセも付きにくく、自作の本命といえる素材です。柔らかすぎてコシが足りないと感じるときは、硬めのプラ板やカラーボードを芯にしてEVAで挟む(サンドイッチ構造)と、市販品に近い使い心地になります。

ジョイントマット:丈夫で風に強い据え置き向き

ジョイントマットは針が差しやすく、丈夫で風でも飛びにくいのが強み。屋外で常用したり、置きっぱなしにするスタイルに向きます。難点はカラーボードよりカットしにくいこと。キッチンばさみだと断面がきれいに切れますが、厚手はやや手こずります。薄手タイプを選ぶと作りやすくなります。

プールスティック:切るだけで作れる円柱型

プール用の細長い浮き棒(プールスティック)を好みの長さに切るだけで、円柱型の仕掛け巻きになります。円柱は折れ目がないため巻き始めが絡みにくく、巻きグセが付きにくいのが利点。直結のイカ仕掛けなど長めのものは20cm程度、標準は10cm程度に切るのが目安です。プラスチック製なので水洗いもできます。緊急時には段ボールでも代用できますが、水濡れに弱いので一時しのぎと考えてください。

自作の基本手順とサイズの目安

板型の作り方はとてもシンプルです。(1) 素材を長方形に切る、(2) 両端(短辺側)にカッターで切り込みを2~3本入れて糸を留める溝を作る、(3) 必要なら表面にも数本スリットを入れて針を刺す位置を確保する、これだけです。EVAをカラーボードで挟む場合は、両面テープか接着剤で貼り合わせます。プールスティックなら好みの長さに切るだけで完成です。

サイズは「巻く仕掛けの全長」に合わせるのが鉄則です。仕掛けに対して巻き幅が短すぎると、ぐるぐる巻きになって巻きグセ(折りグセ)が強く付きます。下の目安を参考に、手持ちの仕掛けに合った大きさで作り分けてください。

仕掛けの種類仕掛け全長の目安自作サイズの目安形状
細ハリスの短仕掛け~約60cm10~12cm板型
汎用(サビキ・胴付き)約60~120cm14~18cm板型
やや長め・直結系約1~1.5m18~20cm円柱・板型
船・天秤・長尺1.5m以上丸型(径15cm前後)丸型

釣り場で素早く仕掛けを交換できると、活性が上がる短い時間帯を逃しません。狙い目の時間帯については釣りの「時合い」入門の記事も参考にしてください。仕掛け巻きの整理は、地味ですが釣果に直結する準備です。

カッター・はさみを使うときの安全メモ

素材を切るときはカッターマットの上で、刃の進行方向に手を置かないのが基本です。発泡系素材は刃が引っかかって急にすべることがあるので、力任せに一気に切らず、軽く何度か引いて切り込みを深めましょう。すのこを解体して芯材を取る方法は木の棒で手を切りやすいので、無理だと感じたら省いて構いません。切り込みに通した針は先端がむき出しになります。仕掛け巻きを束ねて持ち運ぶときは針先の向きをそろえ、刺さり事故に注意してください。

市販EVA仕掛け巻きに替えるべき「3つの境界」

自作で十分な場面が多い一方、次の3つに当てはまる仕掛けは、最初から市販EVAを選んだほうが失敗が少ないです。市販EVAは硬質板にやわらかいスポンジをサンドイッチした構造で、巻きグセが付きにくく、針先を傷めずどこにでも刺せるのが強み。とくにフロロカーボンのハリスとは相性が良いとされています。

境界1:ハリスが太い・フロロを使う

太いハリスやコシのあるフロロは、硬い素材にきつく巻くと折りグセが残りやすく、いざ使うときに仕掛けが真っ直ぐ伸びてくれません。クセは結束部やハリの動きの自然さに影響し、食いに響くこともあります。とくにフロロカーボンは一度クセが付くと水中で不自然な形のまま漂いやすく、警戒心の強い魚を相手にするほど不利になります。4号以上の太ハリスやフロロを巻くなら、柔らかい市販EVAが安心です。市販EVAは硬質板の上にやわらかいスポンジを重ねた構造のため、糸を強く折り曲げずに留められ、フロロハリスとの相性が良いとされています。

境界2:仕掛けが長い(船・天秤・長尺)

全長1.5mを超えるような船・天秤・コマセ仕掛けは、板型に何重も巻くと巻きグセが強烈に付きます。こうした長尺には巻きグセが付きにくい丸型(円形)タイプが向きます。市販には径18cm前後の丸型LLもあり、ロングハリスのマダイ仕掛けなどで重宝します。長尺仕掛けは「短い板型に無理やり」が一番やってはいけないパターンです。

境界3:シーズンをまたいで長期保管する

使うたびに巻き直す消耗品なら多少のクセは問題になりませんが、次のシーズンまで巻いたまま保管する仕掛けは、その間ずっとクセが定着します。安価な自作品はヘタりや欠けも出やすく、長期保管には不向き。大事にとっておきたい仕掛けほど、市販EVAの耐久とクセの付きにくさが効いてきます。

判断の目安として、「1年以上巻きっぱなしにする可能性があるか」を考えてみてください。年に数回しか使わない高価な船仕掛けや、特定シーズン専用の仕掛けは、保管期間が長くなりがちです。こうした仕掛けは、ケース付きの市販EVAにまとめておくと、針の刺さり事故も防げて管理がラクになります。逆に毎週のように使う近場のサビキ仕掛けなどは、巻きっぱなし期間が短いので自作で十分というわけです。

サイズ選び:市販EVAのS/M/Lはどう使い分ける

市販EVAの「かんたん仕掛巻」系は、おおむねS・M・Lの3サイズ展開です。サイズ選びの基本は自作と同じで、巻く仕掛けの全長にサイズを合わせること。メーカーも「ハリスの長さに合わせて仕掛巻きをいくつか持っていると重宝する」と案内しています。複数サイズを揃え、仕掛けの長さで使い分けるのが正解です。

サイズ長さの目安向く仕掛け
S約90mmアシストフック・細く短い仕掛け
M約135mmサビキ・胴付きなど汎用
L約200mm船仕掛け・長めのセット
丸型LL径約18cm天秤・コマセなどロングハリス

細く短い仕掛けには小さいSで十分。Sに長い仕掛けを無理に巻くと、結局クセが付いて市販を選んだ意味が薄れます。「迷ったら一つ大きめ」を覚えておくと、巻きグセの失敗が減ります。

巻きグセを付けないコツ|自作でも市販でも効く

仕掛け巻きの良し悪しは素材だけで決まりません。巻き方でクセの付き方は大きく変わります。メーカー(ハヤブサ)が公開しているコツが実践的なので、自作派も市販派もここは押さえておきましょう。

  • 幹糸とハリスの結び目を表(前)側に出して留める:取り外すとき引っ掛からず、ハリスを曲げずに収納できる
  • ハリスを曲げずに収納する:折り曲げを作らないほどクセは付きづらい
  • サイズを全長に合わせる:巻き幅が足りないと折りグセが集中する
  • 結び目を起点に一定方向へ:ぐるぐる重ね巻きにせず、溝でテンションを分散させる

クーラーボックスにそのまま入れて運ぶ場合は、タオルのような引っかかる素材は避け、ツルツルした敷物の上に「ふんわり」置くと、移動中の絡みや針刺さりを防げます。これらは道具を問わず効くので、まず巻き方から見直してみてください。

まとめ:まず自作、効かない場面だけ市販に投資する

仕掛け巻きは、多くの場面で100均自作で十分です。サビキ・投げ・胴付きといった消耗の速い細~中号数の仕掛けは、カラーボードやEVAスポンジシート、プールスティックで安く数を揃えるのが賢い選択。一方で、太ハリス・フロロ・長尺・長期保管という巻きグセが効く場面だけ、市販EVAのS/M/L(長尺は丸型)に投資すれば、コストと品質のバランスが最適になります。

判断に迷ったら「この仕掛けはクセが付いて困るか?」と自問してください。困らないなら自作、困るなら市販。この一点で切り分ければ大きく外しません。なお寸法・価格はいずれも目安なので、実際の素材厚や仕掛けの号数に合わせて微調整してください。最初は身近な100均素材で試し、不満が出た仕掛けだけ市販に格上げしていくと、ムダな出費なく自分の釣りに最適化できます。

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