ピットブルとタナトルの違いは色だけ?公式スペックで比較するシマノPEラインどっち購入判断

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シマノのPEライン「ピットブル」と「タナトル」は、素材(東洋紡の超高分子量ポリエチレン繊維IZANAS)も号数別の公表最大強力も共通で、同じ編み数同士で比べる限り性能は同等クラスと考えて差し支えありません。ただし「違いは色だけ」と言い切るのは正確ではなく、買える号数・巻き量・マーキング仕様が系統ごとにはっきり分かれています。船でタナを取る釣りなら10mごとに色が変わるタナトル、ショアキャスティング中心なら単色のピットブル、ショアで色分けマーキングが欲しいならピットブル8+が基本の答えです。この記事では2026年7月時点の公開スペックと実売価格をもとに、どちらを巻くかを迷わず決められるように整理します。

結論:性能は同等クラス・買い分けはマーキングと号数ラインナップで決まる

まず結論から。ピットブル8とタナトル8のどっちを買うか迷っているなら、判断基準は「性能の優劣」ではなく「自分の釣りにマーキングが必要かどうか」と「欲しい号数・巻き量がそのシリーズにあるかどうか」の2点です。

性能が同等クラスと判断できる根拠は、公開情報だけで3つ挙げられます。第一に、素材はどちらもIZANASで共通です。第二に、号数別の公表最大強力が一致しており、例えば0.8号はピットブル8もタナトル8も18.3lbと小売各店の公開スペックで確認できます(2026年7月時点)。第三に、釣りメディアORETSURIのピットブル8検証記事(2021年12月公開・2024年2月更新)が、シマノへの問い合わせで「性能面の違いはなくカラーマーキングの差」という趣旨の回答を得たと報告しています。Yahoo!知恵袋の2019年の質問でも「基本は同じだが、号数と長さのラインナップが船向けかショア向けかで異なる」という補足回答が付いており、公開情報の見立ては一貫しています。

そのうえで、実際の売り場では次の早見で決めるのが最短です。

  • 船・タイラバ・イカメタル・ビシアジなどタナ取りが要る釣り → タナトル(10m×5色+1m/5mピッチマーキング)
  • 堤防・サーフ・磯のショアキャスティング → ピットブル(単色で価格が抑えめ)
  • ショアだけど飛距離の目安や色分けが欲しい → ピットブル8+(マーキング入り・コーティング強化)
  • 軽量リグを沈めたいライトゲーム → ピットブルG5(高比重シンキング設計)

シマノ以外も含めたPEライン全体の比較から入りたい方は、釣り用PEライン・リーダーの選び方完全ガイドで釣り方別の選び方を先に押さえると迷いが減ります。

公式スペック比較表:号数別の強力(lb)・巻き量・実売価格【2026年7月確認】

編み数が同じ8本編み同士、つまりピットブル8(型番PL-M68Rほか)とタナトル8(型番PL-F58R/PL-F68R/PL-F78R/PL-F88S)を200m巻きで比較します。公表最大強力は両製品で同値のため1列にまとめました。価格は2026年7月時点に価格比較サイトで確認できた最安値帯の参考値で、セールや在庫状況で日々変動します。購入時は必ず現在価格を確認してください。

号数公表最大強力(両製品共通)ピットブル8 200m 実売参考タナトル8 200m 実売参考
0.6号14.5lb(約6.6kg)1,865円前後から設定あり(店頭確認)
0.8号18.3lb(約8.3kg)1,920円前後から2,563円前後
1号22.4lb設定あり(店頭確認)2,620円前後
1.2号(ピットブル8のみ)27.0lb設定あり(店頭確認)設定なし
1.5号31.7lb設定あり(店頭確認)設定あり(店頭確認)
2号42.8lb2,332円前後から設定あり(店頭確認)
3号(タナトル8のみ)54.6lb(約24.8kg)設定なし500m巻き4,629円前後

表から読み取れるポイントは2つあります。ひとつは、同じ号数なら破断強度のスペック上の差はないこと。もうひとつは、同号数・同巻き量ではマーキング加工が入るタナトル8のほうがやや高い価格帯になる傾向があることです(0.8号200mで600円前後の差)。つまり「マーキングにお金を払う価値がある釣りかどうか」が、そのまま価格差の妥当性の判断になります。

なお両製品とも8本編みの工法(VT工法)や日本製という点も公表スペック上は共通です。強力・素材・工法が重なる以上、店頭で悩む時間はラインナップの確認に使うほうが合理的です。

実際に違う3点:カラーマーキング・号数レンジ・巻き量ラインナップ

「同等性能」で終わらせず、購入前に効いてくる実際の相違点を3つに絞って確認します。ここを知らないと「欲しい号数がそもそも無かった」という無駄足になりがちです。

相違点1:カラーとマーキング。ピットブル系はライムグリーン/スーパーブルーの単色が中心(ピットブル12はサイトライム)で、糸に距離情報はありません。タナトル系は10mごとに5色が切り替わり、さらに1mピッチ・5mピッチの補助マークが入ります。水深や放出量を糸色から読めるかどうかという、機能上の明確な差です。

相違点2:号数レンジ。ピットブル系はライトゲームからシーバス・ライトショアジギングを想定した細番手中心で、ピットブル4は0.4号から、8本・12本編みは0.6号から、いずれも上限2号までです。タナトル系は0.6号から4号までをカバーし、中深場や青物の船釣りに必要な太番手が選べます。3号以上が必要な釣りでは、実質的にタナトル一択になります。

相違点3:巻き量ラインナップ。ピットブル系は150/200/300m(12は150/200m)の展開。タナトル系は150mから500mまで展開があり、電動リールや深場狙いの大容量ニーズに応える構成です。逆に500m巻きのピットブルは存在しないため、巻き量からシリーズが決まるケースもあります。

シリーズ全体の構成は次の早見表のとおりです(2026年7月時点の公開情報・小売表記ベース)。

シリーズ編み数号数レンジ巻き量カラー/マーキング想定する釣り
ピットブル44本0.4〜2号150/200/300mライムグリーン/スーパーブルー(単色)ショア全般・入門
ピットブル88本0.6〜2号150/200/300m同上(単色)ショアキャスティング主力
ピットブル1212本0.6〜2号150/200mサイトライム(単色)飛距離・しなやかさ重視
ピットブル8+8本(コーティング強化)0.4〜2号150/200mトレーサブルピンクほか色分けありショアでマーキングが欲しい人
ピットブルG55本(高比重)0.6〜2号100/150mスティールグレイ等沈めて使うライトゲーム
タナトル44本0.6〜4号150〜500m10m×5色+1m/5mピッチ船全般・コスパ重視
タナトル88本0.6〜4号150〜500m10m×5色+1m/5mピッチ船の主力・ジギング/タイラバ

号数・巻き量の細部は流通時期で変わることがあります。小売サイトではタナトルにさらに太い号数の表記が見られる場合もありますが、現行品かどうかは購入時に現物・商品ページで確認してください。

タナ取りが要る釣りはタナトル:船・タイラバ・イカメタルでマーキングが効く理由

タナトルの名前どおり、このシリーズの価値は「タナ(魚のいる水深)を糸色で取れる」ことに集約されます。10mごとの5色ローテーションを数えれば、リールのカウンターが無くても仕掛けの到達水深をおおよそ把握できます。1m・5mピッチの補助マークは、指示ダナに対して「あと数m」の微調整をするときの目印になります。

具体的にマーキングが効く場面を挙げます。タイラバでは着底からの巻き上げレンジ管理、イカメタルやマルイカでは指示ダナへの正確な合わせ込み、ビシアジやタチウオテンヤでは船長の指示水深の再現性に直結します。手巻きリールで船釣りをする場合、色数を数える運用が実質的な水深計になるため、単色ラインとの使い勝手の差は大きくなります。電動リールでも、カウンターの誤差を糸色で補正できる利点があります。

また、船釣りは根掛かりや高切れで先端側を数十m失うことが珍しくありません。500m巻きの設定があるタナトルなら、巻き替えずに使い続けられる余裕を確保しやすいという実用面もあります。深場や青物狙いで3号・4号が必要になる釣りでは、前述のとおり号数の面でもタナトルを選ぶことになります。

一方で、マーキングPEの色は使用に伴い徐々に薄くなっていくのが染色PEライン一般の性質です。色の判別がしにくくなったら、視認頻度の高い先端側と余っている元側を入れ替える「裏返し巻き」で延命するか、巻き替えを検討してください。

ショアキャスティングはピットブル:単色で十分な場面と視認色の選び方

堤防・サーフ・磯からのキャスティングでは、タナ取りよりも「今どこにラインがあるか」「風や潮でどう膨らんでいるか」を目で追えることが重要です。キャストごとに飛距離が変わるショアの釣りでは10m刻みの色分けを数える場面が少なく、単色で価格が抑えめのピットブルが合理的な選択になります。シーバス、エギング、ちょい投げからのルアー転用、ライトショアジギングまで、2号までの号数レンジで足りる釣りが対象です。

単色のカラーはライムグリーンとスーパーブルーの2系統(ピットブル12はサイトライム)です。日中の視認性を優先するか、水色に馴染ませるかという選び方の考え方そのものは、PEラインの色の選び方の記事で釣種別に整理しているので、そちらを参照してください。本記事の文脈で言えば「ショアのピットブルは見やすい色を選んでリーダーで馴染ませる」が基本形です。

ではショアでマーキングが欲しくなったらどうするか。ここで効くのがピットブル8+です。8+は視認性の高いトレーサブルピンクを含む色分け仕様で、飛距離の目安やトレースコースの把握など、ショアでも距離情報が欲しい釣り(サーフのフラットフィッシュ、遠投サビキ、ショアジギングの飛距離管理など)に対応します。つまり「ショアだからピットブル、ただしマーキングが欲しいなら無印ではなく8+」という買い分けが、2026年時点のラインナップに即した答えです。

号数選びに迷う場合は、対象魚とルアー重量から決めるのが原則です。0.6〜0.8号はライトゲームからエギング、1号前後はシーバス・万能運用、1.5〜2号はライトショアジギングが目安になります(リールの糸巻量との兼ね合いは後述の落とし穴も参照)。

4本・8本・12本編みと8+の選び分け:価格差に見合う釣りはどれか

ピットブルにもタナトルにも4本編みと8本編みがあり、ピットブルにはさらに12本編み・高比重5本編み(G5)・強化版(8+)が加わります。編み数による性能傾向の一般論(4本は耐摩耗とコスパ、8本はしなやかさ・飛距離・強力効率)は4本編みと8本編みどっちを買うかの記事で詳しく解説しているため、ここではピットブル/タナトルの購入判断に直結する差分だけ述べます。

4本編み(ピットブル4/タナトル4)は最安クラスの実売価格が魅力で、根ズレ機会が多い釣りや、消耗前提でこまめに巻き替えたい入門期に向きます。無印の編み数展開の中で0.4号設定を持つのはピットブル4のみ(マーキング入りのピットブル8+にも0.4号はあります)で、極細をアジング・メバリングのフロートリグなどに使いたい場合の受け皿にもなります。

8本編み(ピットブル8/タナトル8)は価格と性能のバランスで主力になる帯です。8本編み同士なら前述のとおり公表スペックは同等なので、マーキングの要否だけで決めて問題ありません。

ピットブル12は12本編みによる、より円形に近い糸表面としなやかさを求めるショア向けの上位帯です。ガイド抜けや飛距離を突き詰めたい遠投系の釣りで検討候補になります。

ピットブル8+は、オフショア向け上位ラインにも使われるヒートシンクコーティングとタフクロス2工法をうたう強化版で、無印8本編みより実売が一段高くなります。摩擦熱による強度低下対策と色分けマーキングに価値を感じる釣り(ドラグを長く滑らせる大物狙い、飛距離管理が要るサーフなど)なら価格差の回収が見込めます。逆に近距離の数釣りが中心なら無印で十分です。

ピットブルG5は比重を高めたシンキング設計の5本編みで、風や表層流にラインが取られやすい軽量リグの釣りを想定した特化型です。ピットブル/タナトルの標準系とは役割が別物なので、「同等性能」の話の外側にある選択肢として覚えておいてください。

買う前の落とし穴:連結100mスプール・下巻き量・旧価格情報とのギャップ

スペックが同等でも、買い方でつまずくポイントがいくつかあります。2026年7月時点の公開情報をもとに、注文前に確認すべき点をまとめます。

落とし穴1:100m連結スプールを「100m巻き」と誤解する。タナトルには100m単位で色分け連結された大容量スプール(4本編みは1200m、8本編みは600m/1200m/1800mといった構成)が流通しています。これは複数回の巻き替えや船宿・電動リールの大容量運用を想定した製品で、「100mだけ欲しい」つもりで注文すると量も価格も想定外になります。商品名の「連結」表記と総巻き量を必ず確認してください。

落とし穴2:リールの糸巻量と巻き量の不一致。200mを買ってもリールの糸巻量が150m相当なら巻き切れず、逆に浅溝スプールに300mは入りません。下巻きで調整する場合も、PE推奨の糸巻量表記(号数-m)を先に確認し、巻き量ラインナップ(ピットブルは最大300m、タナトルは最大500m)から逆算して選ぶのが安全です。

落とし穴3:古いレビュー記事の価格を鵜呑みにする。ピットブルは発売当初「150mで実売1,000円を切る」と紹介された時期があり、当時のインプレ・評判記事が今も検索結果に残っています。しかし2026年7月時点の実売は本記事の表のとおり、200mで1,800円台からが目安です。価格改定を挟んだ旧情報と現在の相場を混同すると、店頭で「高くなった偽物では」と混乱しかねません。価格は必ず現時点の販売ページで確認してください。

落とし穴4:号数表記の店舗間の揺れ。小売サイトによっては、公式ラインナップ表と異なる号数・巻き量の表記が残っている場合があります。特にタナトルの太番手を狙う場合は、現行品かどうか・型番(PL-F68Rなど)が一致するかを商品ページで確認するのが確実です。

よくある質問:強度表記の読み方・色落ち・リーダーとの組み合わせ

Q1. 「18.3lb」などの強度表記はどう読めばいい?

lbはポンド(1lb=約0.45kg)で、シマノの公表値は号数ごとの最大強力です。0.8号18.3lbなら約8.3kgの直線負荷まで耐える規格上の目安ですが、結束部はこれより弱くなるのが普通です。またメーカーによって最大表記か平均表記かの基準が異なるため、他社製品と号数×lbだけで優劣を比べるのは避けてください。同一メーカー内のピットブルとタナトルは同じ基準の公表値で一致している、というのが本記事の比較の前提です。

Q2. マーキングの色は落ちる?

染色されたPEライン全般の性質として、使用に伴い色は徐々に薄くなります。タナトルのようなマーキング依存度が高い使い方では、色の見分けが怪しくなった時点が交換・裏返しの目安です。ピットブルの単色運用なら色あせの実害は小さく、毛羽立ちや強度面の劣化を基準に巻き替えを判断すれば十分です。

Q3. リーダーは必要? 何を組み合わせる?

ピットブルもタナトルもPEラインなので、擦れに弱い性質を補うフロロカーボンまたはナイロンのショックリーダーを結ぶのが前提です。号数の目安はPEの強度(lb)に近いか少し上のリーダーを選ぶのが基本で、FGノットなど摩擦系の結束方法はラインの結び方入門ガイドで手順を確認してください。

Q4. 結局、最初の1巻きはどっち?

陸っぱりから始めるならピットブル8の0.8〜1号200m、船から始めるならタナトル8の0.8〜1号200m(深場をやるなら300m以上)が、価格・入手性・汎用性のバランスが取れた出発点です。性能は同等クラスなので、「自分の釣りでタナを数えるか」で決めれば後悔しにくい、というのが公開スペックから導ける結論です。本記事の価格・ラインナップは2026年7月時点の公開情報に基づくため、購入時は最新の販売ページと現物表記を優先してください。

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