【釣りの「おまつり」】隣とライン絡み|謝り方・ほどき方・予防の3手順

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【釣りの「おまつり」】隣とライン絡み|謝り方・ほどき方・予防の3手順
Contents

結論:おまつりは「先に声かけ→後から投げた側が動く→ほどけなければ自分側を切る」

混雑した堤防で、自分の仕掛けが隣の人のラインと絡む。これが「おまつり」です。やってしまうと一気に気まずくなりますが、対人マナーの流れは実はシンプルで、ベテランの間ではほぼ共通しています。最初に押さえるべき要点は次の3つだけです。

  1. 謝り方:気づいた瞬間に、後から投げた側から「すみません、絡みました」と先に声をかける。無言で巻くのが最悪です。
  2. ほどき方:海中に仕掛けを入れたまま、片方が主導して道糸をゆるめ、絡んだ部分を手繰り寄せて外す。引っ張り合いは厳禁です。
  3. 切る判断:どうしてもほどけないときは時間をかけすぎず、ひと声かけてから自分側のラインを切る。相手の仕掛けを犠牲にしない。

この記事は対人マナーに特化して、堤防・防波堤で隣の人とおまつりしたときの「人としての立ち回り」を3手順で整理します。技術より先に、まず相手への配慮です。難しいテクニックは要りません。順番と心構えさえ知っていれば、初心者でも落ち着いて対応できます。

場面やることやってはいけないこと
絡んだ直後後から投げた側から先に「すみません」と声かけ無言でリールを巻く・知らんふり
ほどく時仕掛けは水中のまま、道糸をゆるめて手繰る強く引っ張る・相手の糸を勝手に切る
ほどけない時ひと声かけて自分側のラインを切る相手の仕掛け側を黙って切る
終わった後もう一度「ありがとうございました」謝罪も礼もなく釣り再開

そもそも「おまつり」とは?なぜ堤防で起きるのか

おまつりとは、複数の人の釣り糸が水中で絡み合ってしまうトラブルのことです。絡んだ糸を両手でほぐす様子が、まるで踊っているように見えることから「おまつり」と呼ばれるようになったと言われています。船釣りでよく使われる言葉ですが、人が密集する堤防のサビキ釣りや投げ釣り、ウキ釣りでも頻繁に起こります。

堤防でおまつりが起きる主な原因

  • 潮や風で仕掛けが流される:軽い仕掛けやウキは、潮の流れに乗って隣の釣り座の前まで移動します。自分は真下に落としたつもりでも、水中では斜めに流れています。
  • 投点(投げる方向)が隣とかぶる:同じポイントを狙って同じ方向に投げると、着水点が近くなり絡みやすくなります。
  • 立ち位置が近すぎる:投げ釣り同士で間隔が足りないと、振りかぶった時点で危険ですし、着水後も絡みます。
  • 仕掛けの長さ・重さの違い:軽い仕掛けは流され、重い仕掛けは沈むのが速く、層がずれて交差します。

つまりおまつりは「誰かが下手だから」起きるわけではなく、混雑した釣り場では構造的に起こりやすいトラブルです。だからこそ、起きた後の対人プロトコルを知っておくことが、初心者にとって何より大事になります。バックラッシュや穂先絡みなど自分の竿側で起きるライントラブルの直し方は釣り場でのライントラブル完全対処ガイドでまとめていますが、本記事は「隣の人と絡んだ場合」に絞って解説します。

自分の竿の中での絡みとは別物

同じ「糸が絡む」でも、自分のリールの中で起きるバックラッシュや、自分の竿の穂先に巻き付く穂先絡みは、あくまで自分1人で完結するトラブルです。落ち着いて直せば、誰かに迷惑をかけることはありません。一方でおまつりは「相手がいる」トラブルです。対処を間違えると、相手の仕掛けを壊したり、釣りの時間を奪ったり、最悪は人間関係のトラブルにまで発展します。この違いを意識して、おまつりのときは「技術より先にまず相手への配慮」と切り替えることが、初心者がまず身につけたい感覚です。

手順1:謝り方|後から投げた側が「先に」声をかける

おまつりの第一歩は、技術ではなく声かけです。気づいた瞬間に、まず謝る。これだけで、その後のやり取りの雰囲気が大きく変わります。多くの釣り人は「絡みは混雑時には起きるもの」と理解しているので、誠実に謝れば、ほとんどの場合は穏やかに対応してもらえます。

原則:後から投げた人・後から場所に入った人が謝る

堤防では「先に釣っていた人(先行者)が優先」という暗黙のルールがあります。そのため、後から投げて絡ませてしまった側が、立場として謝る側になるのが基本です。感情や「どっちが悪いか」は一旦置いて、表向きはまず「すみません、絡んじゃいました」と一声かけましょう。お互いに「すみません」と言い合えれば、それだけで角が立ちません。どちらの責任かをその場で議論しても、絡みはほどけません。原因追及より、まず謝って解決に動くほうが、結果的にお互い気持ちよく釣りに戻れます。

なぜ「無言で巻く」のが最悪なのか

おまつりに気づいて、何も言わずに自分のリールを巻いてしまう人がいます。これが最もやってはいけない行動です。理由は2つあります。

  • 相手の仕掛けを引きずって壊す:絡んだまま巻けば、相手のウキや仕掛け、ときには竿先まで引っ張ることになります。穂先が折れたり、仕掛けが切れたりして、被害を拡大させます。自分は「自分の糸を巻いているだけ」のつもりでも、水中ではつながっているのです。
  • 相手が状況を把握できない:声がないと、隣の人は「なぜ自分の糸が動くのか」が分からず、対処のしようがありません。コミュニケーション不足そのものがトラブルを悪化させます。

初心者であれば、それを正直に伝えるのも有効です。「すみません、まだ慣れていなくて」と言えば、相手も状況を理解し、ほどき方を指示してくれることが多くなります。声をかけることは、謝罪であると同時に「一緒に解決しましょう」という合図でもあります。経験不足を隠そうとして無言で処理しようとするほど、かえって事態は悪くなります。

手順2:ほどき方|仕掛けは水中のまま、引っ張らず手繰る

声をかけて状況を共有できたら、いよいよほどく作業です。ここで焦って力任せに引くと、必ず悪化します。落ち着いて、次の順番で進めます。

誰が手繰るか:回収してしまった側・絡みに気づいた側が主導

基本は、巻き取ってしまった側や絡みに気づいた側が主導して糸を手繰り、もう一方はできる範囲で手伝います。相手がベテランで、自分が初心者なら、無理に自分で解こうとせず任せてしまうのも一つの判断です。2人で同時に手繰ると、どちらにテンションがかかっているか分からなくなり、かえってほどけません。主導役を1人決めるのが鉄則です。重い仕掛けを使っている側がいる場合は、重い側を主導にして道糸をたぐり、軽い側がテンションを抜いて糸を送り出すと、絡み目に遊びができてほどけやすくなります。

ほどく具体的な順番

  1. 仕掛けは水中に入れたままにする:無理に水面まで上げると、針が宙ぶらりんになって危険ですし、絡みが余計に締まります。
  2. 絡んでいる部分を見つける:慌てず道糸を手繰り寄せて、どこで交差しているかを目で確認します。
  3. 道糸のテンションをゆるめる:ピンと張ったままではほどけません。糸をたるませて、絡みに遊びを作ります。
  4. 外せるものを外す:絡み部分に届くなら、オモリ・サルカン(接続部)など外せるパーツを外すと、交差がほどけやすくなります。船釣りでは「オモリやビシを外してから取りかかる」のが定番の手順です。
  5. 接続部から順にほどく:サルカンなどの接続部を起点に、絡みを一つずつ解いていきます。

絡みは「一番きつく締まっている結び目」を最後に回し、ゆるい交差から順にほぐすのがコツです。一気に全部を解こうとせず、1か所ずつ遊びを作っていくと、見た目より早くほどけることが多いものです。

ほどいてもらっている時は絶対に引っ張らない

これは安全に直結する最重要ポイントです。相手がほどいてくれている最中に、自分の糸を引っ張ってはいけません。針が相手の手に刺さる危険があるからです。自分の竿はテンションを抜いて、相手の作業に合わせて糸を送り出します。竿先に強い力がかかると穂先が折れることもあるので、張り具合には常に注意してください。外したオモリやパーツは、丁寧に相手へ送り返すのがマナーです。投げ返すような渡し方は、針が飛んで危険なのでやめましょう。

手順3:切る判断|ほどけないときは「自分側」を切る

すべての絡みがほどけるわけではありません。固く締まってしまったり、複数人を巻き込んでいたりすると、どうにもならないこともあります。そのときは、時間をかけすぎないことが次のマナーです。

時間をかけすぎない=相手の釣り時間を奪わない配慮

長時間ほどこうとして粘ると、相手はその間ずっと釣りができません。とくに時合(よく釣れる時間帯)に当たっていれば、相手にとっては大きな損失です。「無理そうだ」と感じたら、ほどくことに固執せず、切る判断に切り替えます。これは諦めではなく、相手の時間を尊重する配慮です。目安として、数分試してもほぐれる気配がなければ、切る方向に頭を切り替えてよいでしょう。

切るのは「自分の仕掛け側」が原則

切る場合、犠牲にするのは自分のラインです。自分の仕掛けの根元あたりで切れば、相手の仕掛けはそのまま残せます。絡ませた側が損を引き受けるのが筋であり、相手の道糸や仕掛け側を勝手に切るのは厳禁です。仕掛けを1つ失うのは惜しいですが、数百円のオモリや針と、釣り場での人間関係や相手の道具を天秤にかければ、答えは明らかです。

そして、切る前には必ずひと声かけます。「ほどけないので、こちら側を切らせてもらいます」と伝えてから切る。黙ってハサミを入れると、どこを切るのか相手が分からず、最悪の場合は相手の大事な仕掛けまで切ってしまいます。切った後も「ご迷惑おかけしました、ありがとうございました」と締めれば、後味の悪さはほとんど残りません。釣り場での声かけや立ち位置といった基本マナー全般は釣り場でのマナー・暗黙のルール入門もあわせて読んでおくと、こうした場面で迷わなくなります。

複数人を巻き込んだ・相手の道具を壊したときは?

3人以上のラインが一度に絡む「大おまつり」になることもあります。このときも基本は同じで、慌てず、まず全員に声をかけて状況を共有します。誰か1人が主導役になり、外側のゆるい絡みから順にほどいていくのが定石です。全員が同時に手を出すと収拾がつかなくなるので、「自分が引きます、皆さんは糸をゆるめてください」と役割を口に出して整理しましょう。

相手の仕掛けや竿を壊してしまったら

万一、おまつりが原因で相手のウキや仕掛け、穂先を壊してしまったら、まず正直に謝ります。そのうえで、同等のものを持っていれば「これ使ってください」と申し出るのが誠実な対応です。高価な竿の破損など、その場で対応しきれない場合も、ごまかさずに事実を伝えること。隠したり立ち去ったりするのが、最もトラブルを大きくします。多くの場合、相手も「お互いさま」と理解してくれますが、こちらの誠意ある態度がその前提になります。

予防の4ポイント|そもそも絡ませない立ち回り

一番いいのは、おまつりを起こさないことです。混雑した堤防でも、ちょっとした配慮で絡む確率は大きく下げられます。

予防ポイント具体的にどうするか
投点をずらす隣と同じ方向に投げない。斜めに攻める時は必ず声をかけて承認を得る
立ち位置の間隔サビキなら3m前後、投げ釣りやルアー同士なら5m以上を目安に空ける
仕掛けの流れを把握ウキの移動量を目印や道糸の出方で把握し、流されすぎたら回収して投げ直す
入る前の声かけ「ここ入っていいですか」「投げ釣りします」と先に伝え、自分の釣り方を共有する

投点をずらす・ウキの移動量を把握する

隣の人と同じポイントに投げれば、着水点が近づいて絡みやすくなります。投げる方向を少し変えるだけで、おまつりの確率はぐっと下がります。ウキ釣りなら、ウキが潮でどれくらい流れているかを目印(マーカー)や道糸の出ていく量で常に把握し、隣の釣り座の前まで流れる前に回収して投げ直しましょう。潮任せに放置するのが、おまつりの最大の原因です。自分のウキが今どこにあるかを意識するだけで、絡む手前で回収できるようになります。

立ち位置と「入る前の一声」

釣り座を構えるときは、隣との間隔を十分に取ります。「これくらいで正解」という絶対の距離はなく、お互いの釣り方や仕掛けの長さで変わります。だからこそ、入る前に「隣、入ってもいいですか」「投げ釣りします」と一声かけて、自分の釣り方を共有しておくことが効きます。相手も判断しやすくなり、お互いに距離や投点を調整できます。混雑した人気スポットほど、この最初の一声が後のトラブルを防ぎます。先行者の横に無断で割り込むのは、おまつり以前のマナー違反です。

キャスト時は必ず後方確認(安全が最優先)

おまつり予防の話と同じくらい大事なのが、キャスト時の安全です。投げる前には毎回、後ろや横に人がいないかを必ず確認します。鋭い針の付いた仕掛けは、人に当たれば大けがにつながります。通行人の服や体に引っかけないよう、混雑時はキャスト釣り自体を控える判断も必要です。安全確認は、絡み予防と人への配慮を同時に満たす、最も基本の動作です。「毎投、振り向いてから投げる」を習慣にしてしまえば、考えなくても安全が保てます。

よくある質問(おまつりのマナーQ&A)

Q. 自分は真下に落としただけ。それでも自分が謝るべき?

後から投げたり後から入ったりしたなら、立場として先に声をかけるのが基本です。ただし「どちらが悪いか」を競う必要はありません。お互いに「すみません」と言い合えれば十分で、原因の押し付け合いはトラブルのもとです。まず謝り、解決に動く。これが一番おだやかです。

Q. 相手がベテランで気後れする。任せていい?

初心者なら、ベテランに主導を任せるのは賢い判断です。ただし丸投げではなく、声をかけて謝り、「どうすればいいですか」と指示を仰ぎ、言われた通りに糸をゆるめるなど協力しましょう。任せる=何もしない、ではありません。

Q. ほどく道具はあった方がいい?

あると便利です。絡みをほどく専用の補助具や、切る判断になったとき素早く切れるハサミ・ラインカッターは、持っておくとスムーズです。とくにハサミは、おまつり以外でも仕掛け交換などで必ず使うので、初心者でも最初から用意しておきたい道具です。

まとめ:おまつりは「人として」立ち回れば怖くない

おまつりは、混雑する釣り場では誰にでも起こります。大事なのは絡まないことよりも、絡んだ後にどう振る舞うかです。最後にもう一度、3手順を確認しておきましょう。

  1. 謝り方:後から投げた側が、気づいた瞬間に先に声をかける。無言で巻かない。
  2. ほどき方:仕掛けは水中のまま、1人が主導して道糸をゆるめ、接続部から外す。引っ張り合わない。
  3. 切る判断:粘りすぎず、ひと声かけて自分側のラインを切る。相手の仕掛けは守る。

そして予防は、投点をずらす・距離を取る・流れを把握する・入る前に一声、の積み重ねです。キャスト時の後方確認だけは、絡み予防というより安全の問題として、必ず徹底してください。トラブルへの落ち着いた対応こそが、初心者からの卒業を一番分かりやすく示すサインです。気持ちのいい釣り場は、こうした小さな配慮の積み重ねでできています。次に隣の人とおまつりしても、もう慌てる必要はありません。声をかけ、ゆるめて手繰り、無理なら自分側を切る。この順番だけ覚えておけば大丈夫です。

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