アンコウの釣り方・種類・特徴や生態、食文化を徹底解説!

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はじめに

寒さのあまりに指先がかじかんでしまったり風が吹けば一気に体温を持っていかれるので、あまり釣りに行きたくない方やそもそも寒さがダメという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな冬に楽しみな食べ物と言えば『鍋』!冬の寒さと社会という戦場で冷えた体と心をポカポカと暖めてくれます。

鍋にも種類はたくさんありますが、今回は「海底の釣り人」こと『アンコウ』について皆様にご紹介させていただきます。

はる@釣行中
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冬の味覚として名高いアンコウですが、非常に貪欲な性格からヒットする事もあり、かなりの大勝負になる事もあるモンスターフィッシュです。

それでは早速アンコウの世界を覗いてみましょう。

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1,アンコウの特徴や生態について

①アンコウの分類は?

アンコウは「アンコウ目アンコウ科」に分類されている魚ですが、「アンコウ」という呼び方自体はアンコウ目の魚全般を指したり、「キアンコウ(ホンアンコウ)」や「クツアンコウ(アンコウ)」のように食用となる種類の事を強調して呼ぶ場合に使われたりします。

はる@釣行中
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また、見た目からは想像もつかないのですが、同じく鍋の材料として人気の魚「タラ」と近縁の種類であったりもします。

②見た目の特徴は?

食用にされるアンコウの仲間はほとんどが上から押し潰されたような扁平な体型をしており、巨大な頭部を持っています。

口はややしゃくれて大きく裂けており、目の前や頭上を通過した獲物を丸呑みにする事に特化した形状となっています。

さらに、口内に生えた鋭い牙は、大きな獲物も捕らえて離さないアンコウの凶悪な武器です。

体色は褐色〜黒色をしており、体にウロコは無く、滑らかな皮膚を粘膜が保護しています。

下顎には皮膚が変化した「皮弁」を持っている他、海底を移動するのに適した肉厚で大きな胸ビレと尾ビレが特徴的です。

アンコウのエラ穴は他の魚類とは違い、頭部の横ではなく、胸ビレの付け根、人間でいう所の「脇」にあたる部分にあり、勢い良く水を吹き出す事で一時的に強力な推進力を得る事ができるようになっています。

さらに、エラ穴から水を噴出しながら胸ビレや腹ビレを上手く使う事で一瞬にして砂の中に姿を消す事も可能です。

この時のアンコウを見つけるのは至難の技で、下顎の皮弁が砂とアンコウの輪郭を溶け込ませ、小さな緑がかった目は砂粒にしか見えません。

はる@釣行中
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また、アンコウの背中には背ビレだけでなく、頭部よりの所に背ビレの一部が変化してできたと考えられている「擬餌状体」というアンテナ状の器官が2本あり、そのうちの長い方の先には皮弁が付いています。

③気になる生態は?

アンコウは海底の砂地に紛れる事で獲物を捕食する「待ち伏せ型」の捕食者です。

しかし、アンテナ状の擬餌状体をピコピコと緩急をつけながら上下に振ったり、ある時は小刻みに激しく振る事で巧みに獲物を誘き寄せ、一気に捕食する貪欲な性質を併せ持ちます。

また、あまりにも空腹だと水中を泳ぐペンギンや水面に浮かんで休憩中のカモメなども自ら接近して丸呑みにしてしまいます。

そんな貪欲なアンコウの胃袋からは、「大きなウツボが3匹も出てきた」「イカや小魚に紛れてカモメが丸ごと出てきた」という話もあり、これらの話はアンコウの口に入る物は全て餌。

そして一度食らいつかれれば逃げる事はできない存在であるという事を私達に教えてくれます。

他にもアンコウには興味深い生態があり、そるは「メスの方がオスより成熟が早く、大型になる」というものです。

より深海に生息する「チョウチンアンコウ」などの種類だとオスの大きさは数cmほどしかなく、暗い深海の中での一期一会に全てを賭けて自分より遥かに大きなメスの体に食らいつき、一体化する事が知られています。

しかし、キアンコウやクツアンコウなどの食用アンコウはそこまで顕著ではありません。オスも立派な成魚になれば50cm以上、2kgオーバーになる事もあります。

ここまで大きくなるとチョウチンアンコウのようにメスに噛みついて一体化する必要は無く、ペアになって繁殖行動を取る事ができますが、この時メスに捕食されてしまうオスも少なくないそうです。

はる@釣行中
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補足ですが、名古屋港水族館ではキアンコウの産卵に成功しており、その貴重な瞬間の映像も残っています。

④生息分布は?

アンコウの生息分布域は非常に広く、太平洋、大西洋、インド洋、地中海、北極海とほぼ世界中の海に生息しています。

日本近海にも生息しており、水深約30〜500mの深さに生息しているため、底曳き網漁や延縄漁、刺し網漁でよく漁獲されています。

また、ジギング中にかかる事もあり、成長したメスともなると釣り人は目からウロコ、息つく隙なくパワーファイトに強制移行です。

アンコウが有名な場所として「青森県風間浦村」「茨城県ひたちなか市・日立市・北茨城市」「山口県下関市」などが挙げられます。

はる@釣行中
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余談ですが、風間浦村・下関市・日立市・北茨城市・石川県珠洲市・宮城県加美町・山形県鶴岡市が「全国あんこうサミット」なるものを開催しており、2014年から続いているそうです。

⑤どんな物を食べているの?

アンコウは擬餌状体を使って小魚やエビ・カニなどの甲殻類やイカ・タコなどの頭足類を主に捕食していますが、大型種などは口に入るサイズであればウツボやサメ、カレイ、ヒラメ、ウニ、貝も捕食対象となります。

はる@釣行中
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また、空腹が限界値を超えると深海から浅瀬へとやって来て、カモメやペンギンなどの海鳥を狙い捕食する事もあり、その場合はサメのように本体が勢い良く飛び出すのではなく、水飛沫が上がったと思ったら既にそこに海鳥の姿は無いという不気味さがあるのだそうです。

2,アンコウの種類について

名前に「アンコウ」が付いていても、食用にされる種類が意外と少ないアンコウの仲間達。

はる@釣行中
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そんなアンコウの仲間をご紹介させていただきます。

①キアンコウ(ホンアンコウ)

日本にも生息している種類であり、魚市場などで「ホンアンコウ」と言えば大体本種の事を指します。

キアンコウの大きさは、オスの成魚で50cm前後、成長したメスは1.2〜1.8m前後という巨体を誇ります。普段は水深約500mの海底に生息していますが、時折水深50mほどの深さまで上がってくる事があります。

はる@釣行中
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後述するクツアンコウとの見分け方は大きさ以外にもあり、口の中が白っぽい事で見分ける事ができます。

②クツアンコウ(アンコウ)

時期になるとスーパーなどで見かけやすくなるのが本種です。

味は「キアンコウより若干劣る」と言われていますが、筆者は残念ながら食べ比べをした事が無いのでその違いが分かりません。

大きさはキアンコウと比べると小さめで、全長は40〜50cm前後です。

はる@釣行中
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その大きさからキアンコウのオスと間違えてしまいそうですが、キアンコウの口の中は白っぽいのに対しクツアンコウの口の中は黒地にクリーム色の水玉模様があるため判別はそれほど難しくありません。

③アメリカンアングラー(アメリカアンコウ)

カナダやアメリカ・フロリダ州が位置する大西洋西岸に生息しているアンコウの仲間です。普段は水深約100mのあたりにいると考えられています。

はる@釣行中
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その大きさは全長1.2m、体重は約20kgという巨体を誇り、大きさ・体重共にキアンコウとも拮抗しています。

④ニシアンコウ(アングラー)

はる@釣行中
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恐らく全アンコウ中最大最強の種類です。

生息域はアメリカンアングラーに近いですが大西洋東岸であり、ジブラルタル海峡やバレンツ海西南部のある辺りとされています。

その大きさは何と脅威の2m超え!体重も60kg以上という深海のモンスターです。

はる@釣行中
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これほどのサイズとまでなると、ニシアンコウがその気になれば人間だって丸呑みにできてしまいます。

3,アンコウを釣るには?釣れた場合に頼りになるアイテムもご紹介!

アンコウを狙って釣り上げるのは至難の技ですが、岸から離れ、夜の海上で釣りをするとヒットする事があります。

また、夜間にイカを狙って堤防でエギングをしているとヒットする事があり、イカとは似ても似つかない重く異様な引き方をするため、その姿を見るまでは本当に「得体の知れない何か」との戦いをする事となってしまうそうです。

はる@釣行中
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ここではアンコウを釣る確率を上げるための豆知識やあると便利なアイテムについてご紹介させていただきます。

①まずは『禁漁期間』じゃないか確認しよう

アンコウは重要な水産資源の1つであり、乱獲によって数が減りすぎないよう、産卵直後である7〜8月は禁漁期間となっています。

この時期に夜釣りをしてアンコウが掛かってしまった場合は針を外して速やかに海に返してあげましょう。

ちなみにこの時期にアンコウが釣れても喜べない理由がもう1つあります。それは、彼らが「本気」じゃないからです。

重大イベントである繁殖期を過ぎた直後はオスもメスもヘロヘロで疲れています。それ故に食い付きは良いのですが、ヘロヘロで痩せているアンコウはリールを巻いても抵抗こそすれど、簡単に水面まで上がってきてしまいます。

ノーリスクで釣りたい方にはありがたいかも知れませんが、アンコウのパワーファイトを楽しみたい方からすればかなり拍子抜けです。

はる@釣行中
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真の力を味わいたい方は、禁漁期間が終わり栄養をたっぷりと付けてベストコンディションとなったアンコウを是非狙ってみてください。

②狙い目は「夜」!

アンコウはタイミングさえ合えば早朝や夕方にもヒットする事がありますが、活動的になりやすい夜間が狙い目です。

アンコウなどの深海魚は冬になると浅瀬まで移動して来る事があり、次の繁殖期に備えて積極的に獲物を捕食します。

③船or堤防

これは人によりけりで、お好きな方を選択しましょう。

というのも、堤防であればライトに集まってきたイカや小魚を狙ってアンコウが来る可能性もありますし、船であればアンコウも好む砂地の多い沖に移動する事ができるからです。

また、昼間でも掛かる時は掛かり、カヤック釣りをしている時にヒットして急なパワーファイトが始まる事も少なくないそうです。

④異種間アングラーバトル!ルアーやエギで誘い出そう!

アンコウは狙って釣れる魚ではなく、たまたま、あるいは突如やって来る強敵です。

そんなアンコウは常に貪欲。胃袋に少しでも隙間があるなら満たしたいが故に、自前のロッドで獲物を誘い一呑みにしてしまいます。

しかし、釣り人なら誰しも経験があるであろう「ボウズ」がアンコウにもあります。こうなるとアンコウは獲物を求めて泳ぎながら獲物を探すのです。

この時ルアーやエギを見つけると食べようとするのですが、あちらも熟練アングラー。本当に餌なのか観察してきます。

なのでこちら側は「気付かれる事なく如何に弱った魚やエビを演出できるか」の勝負となります。

⑤異様な重量を感じたらヒットの合図

アンコウの食事の作法は大きな口で水ごと一気に飲み込む事です。

まるでカー◯ィのような捕食をすると、一気に深みに潜ったり砂に隠れようとするため、かなりの重さがあり、場合によっては「根掛かり」と勘違いしてしまうほど底から動かなくなってしまいます。

しかし、フッキングしてみたり、ドラグを締めてゆっくりリールを巻くとアンコウも抵抗を開始します。

アンコウはアオリイカや磯釣り用ロッドでもかなり引き込まれるパワーの持ち主であり、方向転換と共にエラ穴から勢い良く水を噴出する事で苦手な泳ぎをカバーしながら泳ぐ特徴があるため、時間をかけてゆっくりリールを巻いて確実に水面へ引き寄せていきましょう。

⭐アンコウは持久戦が苦手!

アンコウは瞬発力に優れているため掛かった直後などは自慢の瞬発力とエラ穴ジェットで激しく抵抗します。

しかし、元々深海魚で待ち伏せ型捕食者という事もあってか、しばらくすると疲れてきて抵抗が弱くなってきます。

はる@釣行中
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ここまで来れば、激しい抵抗を耐え抜いた先の栄光は皆様の手の中にあるはずです。

⑥アンコウ釣りにオススメのアイテムについて

アンコウは持久戦に持ち込まれやすく、突如として襲い来る「試練」というべき魚と言えます。何せ、アオリイカ用装備で来たのに掛かったという事もあるのですから。

ここではそんなアンコウ対策用アイテムについてご紹介させていただきます。

・0.8号のライン

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釣りをするなら必需品のラインですが、狙っている獲物に使いたいラインより少し太めにしておくとアンコウが掛かった時に切られる心配が緩和します。

はる@釣行中
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ラインが太くなると魚が警戒しやすくなる場合もありますが、対奇襲する強敵ともなれば用意していても良いと思います。

・タモ網

アンコウは2kgを超える魚なので、サバやアジのように一気に陸に揚げるのはかなりリスクがあります。それができるのは大物用装備+筋肉に自信のある方ぐらいでしょう。

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ここは無理せずタモ網で確実に掬い、慎重に陸に揚げるのが現実的と思います。

・ギャフ

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ギャフが1つあるだけで、大物が掛かった場合の対処が大分しやすくなります。

例えば、掛かったアンコウがタモ網になかなか入らないという場合はギャフを下顎か上顎に引っ掛け、激しく抵抗したりなかなか引っ掛からない場合は胸ビレ下のエラ穴にしっかり引っ掛けて陸に揚げましょう。

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引っ掛けるのにはコツが要りますが、慣れればどんな予想外の獲物が掛かっても引き揚げる方法として使う事ができます。

・フィッシュグリップ+革手袋

アンコウはそのまま掴もうとするとかなり滑るだけでなく、あの鋭い牙が生えた大きな口で噛み付かれる可能性があります。

もし噛まれてしまった場合は出血は免れませんので、ルアーを外す時などは一応「革手袋」もした方が安全です。

はる@釣行中
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またアンコウを持ち上げるのはなかなか難しいため、「フィッシュグリップ」でしっかり吊り上げてからクーラーボックスなどに入れるようにすると楽チンです。

⑦夜釣りは「アイツ」に気を付けよう!

魚釣り自体が予想外の連続といえるアウトドアの1つなのですが、アンコウが掛かるならラッキーなものの、夜釣りでは「アイツ」が掛かる事もあります。

そう、危険な外道と名高い「エイ」や「ウツボ」です。

どちらも非常に危険な生き物であり、エイの毒棘は死亡事故があるほどの凶器であり、ウツボに噛まれたら大量出血だけでは済まされない場合もあります。

特にエイは掛かった時の初段の動きがアンコウに似ているため、水面近くまで引っ張って姿を確認したら結構絶望します。

これらが掛かった時に備えて革手袋やペンチなどは常に用意しておき、慎重に対処するようにしましょう。

はる@釣行中
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余談ですが、エイの仲間である「アカエイ」は別ブログである「日淡といっしょ」の危険生物の項目で紹介しているので、もし気になった方はそちらも是非読んでみてください。

⇨砂浜の危険生物「アカエイ」釣ってしまった・刺された時の応急処置を解説!

4,食用魚としてのアンコウと食文化について

アンコウと言えば、釣り上げるというよりはやっぱり「食べる物」というイメージが強いのではないでしょうか?

皆様のご存知の通り、アンコウは昔から食用として親しまれ、その栄養価も注目されているナイスフィッシュです。

はる@釣行中
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ここではそんな食用魚としてのアンコウや食文化についてご紹介させていただきます。

①捌く時は『吊るし切り』が定番!

アンコウの体はかなりヌメリがあり、しかも身も柔らかいため、まな板で捌くのはかなり難しいです。

そこで考案されたのが『吊るし切り』。アンコウの下顎にフックをかけて吊るし、胃袋に水を注いで回転させながら捌くのが伝統的な方法なのだそうです。

これはアンコウが有名な地域であればイベントで見る事もできます。

はる@釣行中
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また、アンコウの旬は11〜2月とされており、その理由は、産卵に備えて栄養をたっぷりと溜め込んだ事で肝が大きくなり、味も良くなっているからだそうです。

◆室内でやるのはキッツイ…

お料理系YouTuberさんだとたまに「アンコウ捌いてみた」といった感じの動画で室内で吊るし切りをしようと頑張っている様子を見る事ができます。

ある人は自宅の浴室、またある人は室内にビニールシートを敷き詰め、天井から頑張ってアンコウを吊るしています。

しかし、やったは良いものの浴室がサスペンス劇場になってしまったり、フックがアンコウの重さに耐えきれず落ちてしまうなどかなり大変そうでした。

はる@釣行中
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アンコウの吊るし切りは庭でもない限りは一般人にとって結構ハードルが高そうです。

②吊るさなくても捌く方法はある!

これは釣り人必見かも知れません。

はる@釣行中
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あのヌルヌルプニプニのアンコウが捌けるようになる方法です。

アンコウが捌きづらい理由は何と言ってもヌメリが一番厄介です。このヌメリを落とす事で簡単に捌く事ができます。

まずは排水溝にネットをセットします。アンコウはヌメリが多く、落としたヌメリで排水溝が詰まるのを防ぐためです。

準備ができたら塩をアンコウの体にまぶしてゴシゴシしてヌメリを落とします。背中だけで良いそうですが、気になる方はお腹側にも塩をまぶしてヌメリを取っても良いと思います。

ヌメリが取れたらまな板の上に背中側を下にして置くとかなり捌きやすくなります。捌き方にルールは無いのであとは思い思いに捌きましょう。

はる@釣行中
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また、アンコウが名物の青森県風間浦村では「雪中切り」という雪の上で捌くやり方もあるそうです。

③アンコウはとってもヘルシー!

しっとりとしていながら弾力のあるキレイな白身はクセのない淡白な味わいをしており、高級魚というのが納得の美味しさです。

しかも低カロリー高タンパク質なのでダイエットや体作りをしたい方にはうってつけの食材となっています。

また、アンコウは江戸時代から高級魚として知られ、五大珍味とされており「三鳥二魚」の1つに数えられていました。

はる@釣行中
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ちなみに「三鳥」は「ツル・バン・ヒバリ」の事で、「二魚」のもう1つは「タイ」です。

④海のフォアグラ✨

近年騒がれている世界三大珍味のフォアグラはガチョウの脂肪肝ですが、広い海で良質な栄養と脂質を蓄えたアンコウの肝は「海のフォアグラ」と呼ばれ重宝されている食材です。

一般的に血抜きや臭み抜きをしてから成型し、蒸し上げて火を通してから提供されますが、濃厚な海の香り肝の味わい、滑らかな舌触りが魅力的な珍味です。

ポン酢や紅葉おろしとも相性が良く、冬の居酒屋の定番メニューになったりしています。

はる@釣行中
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また、「アンコウの身と肝のとも和え」もスーパーなどで販売されている事があり、あっさり白身と濃厚な肝の旨味を楽しめる一品です。

そんなあん肝の栄養価やカロリーは高いのですが、ビタミンA、ビタミンB12、ビタミンDやDHA、EPAといった健康維持に役立つ栄養もたっぷり詰まっており、皮膚や粘膜の健康維持・貧血予防・老化防止・視覚の暗順応に効果があるとされています。

⑤アンコウの七つ道具

まるで「ドラ◯もんの秘密道具」みたいな単語ですが、結構昔からある言葉のようです。

アンコウの七つ道具とは、身や頬肉である「ヤナギ(柳肉)」、コラーゲンたっぷりでプルプルな「皮」、アンコウの貪食の象徴「水袋(胃袋)」、濃厚な味わいがクセになる「キモ」、ペラッペラの膜みたいだけど実は卵巣「ヌノ」、何故入れるのか分からない「エラ」、弾力のある食感が魅力の「トモ」で構成されています。

はる@釣行中
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これがないとアンコウ鍋が成り立たない、超重要アイテムなのです。

⑥アンコウ料理も色々

アンコウ料理の代表的な物と言えば「アンコウ鍋」ですが、味噌ベースと醤油ベースがあり、地域性があるようです。

また、「どぶ汁」という料理もあり、こちらの方がアンコウ鍋より歴史が古く、漁師飯として知られていましたが、今や「幻の鍋料理」とまで言われています。

アンコウ鍋との大きな違いは鍋の中に生のあん肝を入れて乾煎りし、溶かした後にアンコウの七つ道具と野菜類を入れて作る事です。

アンコウと野菜の水分と出汁、あん肝の旨味が絡み合って栄養も旨味もギュッと詰まっています。

この時できた鍋スープがお酒の「どぶろく(濁酒)」のように濁っているため「どぶ汁」と呼ぶようになったそうです。

はる@釣行中
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他にも唐揚げやラーメン、コロッケなどがあり、今でもアンコウ料理は進化を続けています。

5,アンコウの豆知識について

食用として古くから親しまれているアンコウですが、意外と知られていない一面があったり何かしらグッズ化されていたりと色んな方面から愛されています。

はる@釣行中
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この項目では、そんなアンコウの豆知識についてご紹介していきたいと思います。

①ポケモンにもアンコウがいる!

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大人気ゲーム「ポケットモンスター」にもアンコウモチーフのポケモンがいます。

その名も「チョンチー」と「ランターン」です。

この2体は進化前と進化後の関係性であり、チョンチーはバッテンお目目と頭のランタンが可愛らしく、アンコウ感があります。

はる@釣行中
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またランターンになるとアンコウというよりはアンコウ+シャチっぽい感じですが、頭にランタンがあるのでアンコウで大丈夫でしょう。

②海中のアングラー、とうとう製品化される!

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日々進化を続ける釣り業界にて、とうとう海のアングラーが仕掛けとしてデビューを果たしました。

その名も「謎のあんこう」!

商品を見てみると、どこか惚けたような、ユルい表情のアンコウが出てきます。

しかし、このユルさに騙される事なかれ!
この商品は何と、アンコウのフォルムをそのままに「天秤仕掛け」になっているのです。

はる@釣行中
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しかも謎のあんこうは普通の天秤仕掛けとは訳が違う!

ワイヤーから結ばれた仕掛け(謎のあんこう)が水中で立ち、アンコウのアンテナの先にある針が反動と水の動きによって揺れるため、そこに魚が反応して食らいつくといった代物なのです。

はる@釣行中
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まさに人間と手を組んだアンコウといえます。

また、謎のあんこうは様々なカラーリングがあり、水色やオレンジなどの単色から小魚のウロコを表現したもの、何故か白黒シマシマのスタイリッシュなヤツまでいます。

はる@釣行中
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釣具に個性を出したい方は是非ご検討してみてはいかがでしょうか?

③小さいけどアンコウ!

広い定義でいうと、「アンコウ」に分類される種類は結構います。

アクアリウムや磯採集で人気のある「ハナオコゼ」や「カエルアンコウ」も小さくても立派なアンコウの仲間です。

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その証拠に胸ビレは大きく発達して手のようになっており、岩場や流れ藻を掴んで移動します。

また頭に小さなアンテナを持っており、これを巧みに振って獲物を誘き寄せたりと、ちゃんとアンコウをやってます。

さらに、貪欲さもしっかりアンコウであり、ハナオコゼやカエルアンコウ達はお腹が空くと10cmほどの小さな体でルアーにかぶりついてしまうのです。

はる@釣行中
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これには釣った側もビックリした事でしょう。

④実は消化機能弱め

小型アンコウの仲間は貪欲な割には消化機能が強くないため、餌を食べすぎると消化不良を起こして死んでしまう事が多々あります。

はる@釣行中
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いっぱい食べる姿は可愛いですが、一度食べさせたらちゃんと消化し終わるまで餌を控えるようにしましょう。

⑤淡水にもアンコウが!?

今までアンコウは全て海産であるとされてきましたが、その常識がとうとう崩れ始めました。

はる@釣行中
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なんと淡水(正確には汽水)に生息する種類が見つかったのです。

「ブラキッシュウォーターフロッグフィッシュ」という流通名で、カエルアンコウの仲間となっています。

筆者は餌として生きたメダカを与えられる姿を見た事がありますが、一生懸命に頭のアンテナを振るものの、餌のメダカが全く関心を示さないというちょっと悲しい雰囲気になったのを今でも鮮明に覚えています。

はる@釣行中
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とはいえ、完全淡水とはいかなくとも生命の神秘を感じる種類です。

⑥流石に食べれない…( ´△`)

大きな口で何でも丸呑みにしてしまうアンコウ。しかし、中には飲み込めない獲物も存在します。

以前南の外道としてご紹介した「ハリセンボン」もアンコウはあまり食べたがりません。噛み付いた瞬間にイガグリボールになって痛い目を見るからです。

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( ´△`)

また、ネコザメやフトツノザメに対しても捕食は消極的です。

これはネコザメやフトツノザメなどの一部のサメの仲間は背ビレの付け根などに丈夫な棘を隠し持っており、丸呑みにされたとしても棘を突き立てて体内を攻撃し、そのまま吐き出されて事なきを得ます。

この棘攻撃はかなり強力らしく、アンコウと同じように砂に身を隠して待ち伏せをする「カスザメ」もこれらのサメを捕食しようとして酷い目にあっています。

まとめ

今回は皆様に海中のアングラー・「アンコウ」についてご紹介させていただきました。

アンコウは狙って釣り上げるのは大変ですが、掛かった時の興奮や釣り上げた時の喜びがとても大きな魚だと思います。

また、食材として親しまれているだけでなく、そのフォルムがリスペクトされて釣りの仕掛けになったりキャラクターモチーフになったりと、とても愛されている魚である事が分かります。

そんな海のアングラーと陸のアングラーの唐突なバトルはいつ来るのかドキドキワクワクするものであり、思いもよらぬタイミングで始まるバトルはいつだって「予想外」という楽しみをくれるはずです。

はる@釣行中
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釣ってビックリ食べて美味しい、小型種と仕掛けが可愛らしいアンコウの知られざる一面が広まってくれたら幸いです。

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