「釣り道具にある”号数”が大きさを表してるのはわかる。でも数字だけで実物(実寸)を想像するのは難しくない?」
……と悩むのは私だけだろうか。
実物を見たほうが早い?
ネットで買う時は実物を見れないじゃん!
たとえVRで「これが実物だよ」と表示されても、
「あのルアーに着いてるのは何番だっけ……」てなるじゃん!
釣具に国際標準が存在しないからややこしい
「針(フック)」「釣竿(ロッド)」「糸(ライン)」「スプール」「玉網(ランディングネット)「バッカン(バケツ)」「クーラーBOX」「プライヤー」「ルアー」「着用する物」「魚」──などなど、サイズが存在する釣具を挙げてみましたが、キリがありません。
釣具のサイズに国際基準はありませんが、表記は「発祥地が基準」です。
例えば……ルアーフィッシングの発祥はイギリス。なのでルアータックルの表記には「ヤード・ポンド法」が用いられています。日本もそれに倣っていますよね。
日本発祥の鮎釣りやへら釣りに使う「延べ竿」「和竿」などは、長さの表記に「尺(約30cm)」が用いられています。今はわかりやすいようにメートルで表記することも。ロッドの中には、号数が長さを表す製品もあります。でも基本は”使えるオモリを表す数値”がです。3号のロッドならオモリは3号までとかね。
ヤード・ポンドによる数え方は「細かくて面倒じゃね?」とようやく気づき、「メートル法」を国際基準にしようじゃないか、という動きもあります。
しかし、釣具には国際標準がないため、表記がぐちゃぐちゃなんです。
釣具に使われる数値を表す言葉はグローバル
魚釣りは「エサorルアー」の2択。ルアーなら「ヤード・ポンド・メートル・グラム」、エサなら「号・尺」など、和洋入り乱れる数値が釣具に使われています。う~んグローバル。
釣具屋に並ぶ商品をよくみると、以下の単位をもちいて、大きさや重さの基準を表記していると気づくでしょう。
重さを表す規格 | ||
ポンド(lb) | グラム(g) | 号 |
長さを表す規格 | ||
ヤード(インチ) | メートル | 尺・号 |
……と書いたところ、気づいたことがある。
「号は他に比べて意味不明すぎない?」
糸・針・錘に使われる「号」の単位
「号」はエサ釣りにとっては身近な単位。明確な基準値こそあるけれど、実際何グラムなのかを知る人は少ないでしょう。ちなみにオモリは「1号=3.7g」です。
いまいち理解できないのは、針も号数で示している風潮。
針に使う号数は全体の大きさを示すけど、軸や曲がりは考慮されていない。おまけに製造メーカー側でも(厳密には)統一されていない。だから実物見たほうが早いし確実ですよね。
「釣り針を号数だけで大きさを想像するために、ある程度統一されたイメージが欲しい!」
という考えから、エサ釣りのスタンダードである「チヌ針」を例に考えてみました。
針の号数とは何なのか?(哲学)
私がこう悩んでいるように、全国でも同様の悩みを抱えている方は多いことでしょう。最近はカタログやHPの画像を「実寸表記」にしているメーカーも多くなっています。
というわけで、実寸でチヌ針を見れるこちらをご覧ください。
タイガー針のチヌ針は、0.1~14号まで計20種類あります。1号と2号の違いで食いが違うことを証明できる人はいるのでしょうか。
「タイガー針」より
こちらのキス針は6号から(なんでや!)。6と12を比べると、幅は3ミリ程度しか変わらないんですね……。些細すぎない?
「タイガー針」より
とりあえず号数が増えるほど大きいことを知ればOK
こうして号数ごとの大きさを見比べると──
『1号増えと針は1~2mmほど大きさに変化がある。同時に、フトコロと腰(ゲイブとベンド)も広くなっていく……』のは理解できるしょう。ただし「◯号は全長◯mmでなければならない!」みたいな規格はありません。
うーん、ややこしい。
ちなみにルアーフックは「#(ナンバー)」が用いられます。こちらは数字が少ないほど大きくなり、多いほど小さい。号数とは真逆なんです。……ややこしさが加速しちゃいました。
号数は釣りたい対象魚に合わせたタックルを選択するために必要な数字
例えば「30cmのクロダイを釣りたいけど、おすすめの針って何?」と聞かれたとします。
まずは30cmのクロダイを想像し、口の大きさから食い込みが良い針の大きさを考えます。う~ん口に入るだけなら、チヌ5号で問題なさそう。針は小さいほど口に入りやすく、食い込みがよくなりますが、小さすぎても丸呑みされて糸が切られるため、サイズにも”最適”は存在します。
では何号が最適なのか。
30cmのクロダイだけなら3号前後で大丈夫。それより小さいサイズも釣りたいなら、針も適時小さくする必要がある。もしそれでデカいのに切られたら、号数をあげて対処すればいいだけの話。
針は小さいほどなんでも釣れやすい万能性がある。針が大きくなるほどデカイ魚のために特化していく。……これだけ覚えればなんとかなります。
実寸表示の「がまかつのカタログ」は1冊手元にあると一生モノだぞ!
釣具メーカー各社の製品カタログの中でも、「がまかつ」のカタログは1冊持っておくと幸せになれます。
なぜなら、釣り針が全て実寸表記なのだ!
号数だけしかわからないネットでも、実寸を手元のカタログで見れるから便利。同社ならサイズは変わらないし、1冊あれば一生モノ。ちなみにHPの製品紹介も(環境に左右されるけど)実寸表示です。好きなほうを選択しましょう。
年明けはフィッシングショーがあります。各社の製品カタログを手に入れるなら、年明けから釣具店に行くか、直接取り寄せるか、イベント会場に行きましょう。