サーフルアーは「飛距離が重要!」と、なんでもかんでも遠くに飛ばそうとさせる。
重いルアーは確かに飛ぶけれど、数時間振り続けるのは疲れる。

アングラーは男性が大半だが、少ないながら女性もいるわけで、それら全てに対応する1本てのは難しい。
なのでザックリ『肉体で飛ばすタイプ』から『技術で飛ばすタイプ』など、それぞれのタイプで向いている選び方とオススメを紹介。

まず知るべき「簡単に飛距離を伸ばす3つの方法」
単純かつ効果が明確にでるのがこの3点。
・ロッドを長くする
・ルアーを重くする
・ラインを細くする
あまり簡単じゃなくねって? それもそのはず、これらの1部を変えると、もれなくタックルごと変える必要があります。
だからよく取り上げられているわけですね。
飛距離を伸ばすキャストには何が必要か
重いルアーをキャストするための力……よりも、「そのロッドをどのような方法で振ることができるか」が重要。
万人に合うロッドはないが、各々に合うロッドは提案できる。
というわけで、今回は3タイプに分けて提案。
『パワー(体幹)』『テクニック(技術)』『ローコスト(省エネ)』それぞれに向いているロッドを紹介。
パワーで振り抜くタイプには荷重に負けない屈強なロッド

パワーで振り抜くには、バット(根本)部分がガッチリした先調子(ファストテーパー)がおすすめ。
ランカー対応の「シーバスモデル」か、「青物用ショアジギングモデル」が挙がる。
「なぜか?」の理由は、ロッドに負荷がかかる場所が関係する。
パワーで投げるタイプは、「体幹でスイングスピードを上げる」のが効果的なので、ゴルフのスイングが理想に近い。
http://www.epson.jp/products/msensor/mt500g2/feature_1.htm
ダウンスイングからインパクトまで、根本から曲がる柔らかいシャフトだと、飛距離は伸びると思いますか?
ルアーをフルパワーのスイングで投げるには、その重さの数倍以上の荷重がかかるロッドが強くないと、力が逃げて意味がなくなってしまう。
なのでキャスト時に必要以上曲がらない屈強なロッドが条件になります。
例をあげると、『ミッドナイトモンスター』と

『レクシータ』とか。
これらはそれなりの値段がするので、同等で廉価を選ぶと『オールウェイク』がいいと思う。

もっと安いロッドならショアジギング用。
ジギング用はシーバス用より硬さがワンランク上。なので「Mモデル」でも全力スイングに応えてくれやすい。
テクニックで振り抜くタイプには反発力が強いロッド

「テクニック」タイプに向くロッドは、ある程度の万能性が求められ、重要なのは反発力。
「硬すぎず柔らかすぎず」の絶妙さが必要で、ムチのようなしなやかさと硬さを備えたい。
キャストアキュラシー(精度)を求めるならDAIWAの『モアザンAGS 109MML』
パワーを兼ねるならSHIMANOの『エクスセンスS1100MH/R』か、

ヤマガブランクスの『バリスティック・ヒラ107MH TZ』


「なんだよクソ高いじゃねーか!」
と半ギレする方には、廉価かつこれらに負けないロッドも存在する。

アブガルシアの『ソルティーステージ942H-Monster』は、3万円台ながら3kgくらいはブチ抜ける強さがある。
反発力を活かすには、バックスイングで荷重をかけてから、前に押し出す『オーバーヘッド』と『ペンデュラム』の中間点くらいが向いている。
“ロッドに荷重をかけるタイミング”が、スイングスピードによってシビアになるため、わりと上級者向け。
なのでルアーによって、投げるタイミングを変えられるテクニックが必要というわけ。

これが下手だと、ティップや中間点で簡単にポッキリ折れます。
かよわい女性やなるべく楽したいなら軽くてしなやかなロッドを
ロッドの軽さはカタログの数値で知れますが、重要なのは持った時のバランスです。
それを実感するのはリールを付けてから。ロッドは手元になるほど重量は増えていくことはわかるかと。
対象魚は同じでも、タックルの選び方は人それぞれ。だからバランスに言及するのは難しく、明確に「コレ!」とは決められない。
軽いロッドは、エンドグリップにわざとウェイトをつけてバランスを取っています。
ようするにバランスがいいロッドというのは、グリップをつまむだけで持てるロッドなんです。
これはテコの原理によるものですね。
現状で軽さと強度を備え、サーフ専用モデルで疲れにくいロッドは『NESSA CI4+』。これに250g前後のリールだとバランスがいい。

胴調子はゆったりとしたスイングスピードで十分です。
振り子のようにルアーを振って、ググッと荷重をかけたら反動と一緒に前へ振る『ペンデュラムキャスト』が向いている。
固定位置で重いルアー投げ続けることが多いサーフルアーでは、これが1番疲れにくい。
ロッドは値段で決めるべきか否か
安いロッドの何が悪いかといえば、今ひとつ踏み込めない不安な強度がある。
高いロッドの良いところは、モデルとした対象魚ならば、完全に許容してくれる包容力。
ブランドは大した問題ではなく、値段によって絶対的な強度と、応えてくれる性能は飛躍的に伸びます。
高ければ強いからって折れにくいわけじゃない
高いモデルでよく「折れた!」と聞くけど、折れないロッドの条件は「絶対に曲がらないこと」だから、「それって釣り竿なの?」とツッコミたい。
お高いのには保証があるので、それを使うのはいいのですが……。
折れた箇所でだいたいどんな扱いをしたのかは、知っている人ならわかります。
ティップが折れるのは大抵キャスト時で、これはルアーの重さが乗る前に振り抜いて、ティップに負荷がかかるパターン。
ようするに「キャスティングを見直しましょう」の例。
中間で折れるのは根掛かりや魚がかかった時に、ロッドの限界を超える負荷をかけてしまったため。
曲げる角度も要因になりますが、ドラグを緩めるか、ラインを引っ張って根掛かりを外しましょう。
根本で折れるのはかなり稀有というか「なんでだよ」なパターン。
フックキーパーなどでもともと傷が入っていたか、グリップではなくブランクスを握っていてバランスが崩れている──なんて理由が考えられる。
キャスト時なら、重いルアーを投げる際のバックスイングからのスイングスピードが、反発力を越えてしまっている可能性が高い。
……意図的に折ろうとすると、ロッドは簡単に折れます。でも正しく使えば容易に折れないのもロッド。
私が今までロッドを折ったのは、踏まれた時や落とした時で、磯竿の時が多い。
根掛かった時に軽く煽ったら根本から「バキッ」なんてこともあったし、ウツボのうーちゃんにへし折られたこともあったなぁ。

ルアーロッドはガイドリングがポロリしたこと以外、ロッドでトラブったことはないです。
