「スピンビーム」の登場以来、サーフ向けルアーコーナーにメタルジグが増えてきたな~と感じます。
どこのメーカーもそれを真似(追従)した形が多く、変化があるのは「値段」と「カラー」くらい。今となってはセンターフックも珍しくはないし、じゃあどこで(釣果の)差をつけるんだ?
その答えは、特性の理解とレンジ攻略にあります。
というわけで、サーフヒラメを狙うメタルジグの選び方と、重要なポイントを抑えてみた。
””この記事のまとめ””
この記事は、サーフヒラメを狙う際に有効なメタルジグの選び方について解説しています。メタルジグの人気は「スピンビーム」の登場以来急増し、各メーカーが類似品を出す中、特性の理解とレンジ攻略が釣果の鍵となります。特に、遠投性能と底付近を巻く容易さからメタルジグはサーフヒラメに適しています。
「スピンビーム32g」は遅めに巻くだけで釣れる点がヒットの理由で、メタルジグの中でも特に評価されています。ヒラメは動きが鈍く、ゆっくり見せるルアーに反応するため、小型でリアルなルアーが効果的です。しかし、小型ルアーは飛距離が劣るため、メタルジグがその解決策となります。
重要な選び方のポイントとして、ルアーの重量が挙げられます。通すレンジに合わせた重量を選び、水深1~5mの遠浅サーフでは30gまで、水深6m以上の急深サーフでは40g以上が効率的です。また、形状やバランスも用途に応じて選ぶ必要があります。例えば、センターバランスは浮き上がりやすくヒラメに適し、後方重心は飛距離が伸びやすいが早巻きが必要です。
おすすめのジグとして、シマノの「コルトスナイパー」と「スローブラット」。様々な状況に対応可能です。
サーフでヒラメを狙うにはメタルジグだけでもいいんだよ?
サーフヒラメでメタルジグが有利なのは、最強の飛距離と、誰でも底付近を巻ける点。
ヒラメ向けジグの金字塔である「スピンビーム32g」。
これが爆発的にヒットしたのは、遅めにただ巻きするだけで釣れるのを、多くのアングラーに周知させたからです。
今までジグの存在は、上下に激しく動かし誘う「ジギング」が頭に残り、サーフでもわちゃわちゃ動かさないと釣れない、と思われていました。なのでメタルジグの括りだと、スピンビームまでただ巻きで使えるメタル系は、スプーンしかなかったんです。
遠州サーフで”ヒラメのエサ”までいわした要因は、地域特性(ポイント)にカッチリはまった特性のおかげ。
遠浅が多い地域だからこそ、「浅くてもゆっくり底を切って巻けるジグ」が活きたわけですね。
ヒラメはゆっくりじっくりルアーを見せるほうが釣れる
ヒラメは活動的じゃない魚です。潮流に合わせて動き回るシーバスと比べれば、引きこもりレベルで動きません。
エサが頭上を通るのをジッと待っており、それが視界に入ると、力一杯の泳ぎで飛びつきます。だから今までは、デカくて目立ちゆったり泳ぐミノーが好まれていました。
しかしながら、ルアーはできるだけ小型のほうが、リアルベイトに近づけます。それなら捕食側も食べやすいサイズになる。
でも小さいルアーの弱点は、軽いからどうしても飛距離が落ちるところ……。
この難問を解決するのが唯一、メタルジグといえるでしょう。
ただ巻くだけでヒラメが釣れるメタルジグを選ぶポイント
釣れそうな形状よりも、優先するのは”重量”です。
ルアーの重量(ウェイト)は、通せるレンジに関係するため、ポイントの水深に合わせて考える必要があるからです。これは2パターンで考えると簡単。
- 水深1~5mの遠浅サーフはせいぜい30gまで
- 水深6m以上の急深サーフは40g以上が効率的
この基準は、一般的な”ただ巻き”の「ハンドル秒速1回転」を目安にした場合。もしこれが真逆だと、砂底をずって巻くことになるので、貝とか蟹やら舌平目をフッキングするハメになります。
それを釣る人が多く見受けられますけど、それは底を切って巻けてない証拠ですからね。
【形状選び】ただ巻きで使うか、ジャークで使うか
メタルジグは重量バランスで沈み方が違います。それぞれ用途が少し変わるから、バランス別で「これはただ巻き」「これはジャーク」で使い分けましょう。
フロントヘビーのジグはあまり存在しませんが、ジグヘッド+ワームが該当します。テンションフォールがやりやすいので、”巻いて止めて落とす”のストップ&ゴーがやりやすく、マゴチへのアプローチは最良です。
センターバランスはずんぐりした形で、ただ巻きで浮き上がりやすくヒラメのレンジに通しやすいメリットがあります。
後方重心のルアーは飛距離が伸びやすく、水中での落下姿勢もいいのでラインに絡みにくい。なので上下に動かすジギング向け。
スピンビームTGの失敗で学ぶ重量バランスの大切さ
スピンビームは奇跡的な仕上がりで、ヒラメのエサにまでなりましたが、新しく「TG(タングステン)」を内臓し、飛距離アップを果たしたルアーに生まれ変わりました。
でも釣果は、前モデルより全然聞きませんよね?。
その原因は、42gに増えた重量と、極度の後方重心にあります。後方重心だと飛距離は伸びやすいけど、ただ巻きで使うには”沈みすぎる”から、ヒラメのレンジに合わせようとすると、早く巻かないとダメなんですよね。
画像は「スピンビームTGのスイム動画」から。”泳がせている”よりも、”吊り上げている”ように見えます。
遠浅サーフでスピンビームTGを使っている人は、「前作よりもリアフックが甘くなるの早くね?」みたいな経験があるのではないかと。これは前モデルと同じ速度で巻いているために、ジグが底をずってしまっているから。
逆に急深サーフだと結果を出しているので、フックを減らしてショアジギング用にするのもアリじゃないかな。
サーフでヒラメが釣れるメタルジグの選び方
サーフでヒラメが釣れるメタルジグは、「これだ!」……てのはないですけど、重要なのは底をずらないこと。水深に合わせた重量を選ぶべき。
要点を押さえると、以下の3つが重要です。
- 形状よりも重さで選ぶ
- フォールを活かすならフロントorセンターバランスを選ぶ
- メタルジグの後方重心で飛距離は大して変わらない
水深で重さを選ぶのは、通すレンジをコントロールしやすいため。水深3m以内の遠浅なら30g以内でいいし、6mあるなら50g以上を使うほうが、底付近をゆったり巻けます。
なのでサーフで使うメタルジグは、重量の選択肢が多いほど、いい意味で万能になります。
おすすめのジグは「コルトスナイパー」と「スローブラット」
シマノの「コルトスナイパー」は、形状と重量ラインナップが異様に豊富です。
表裏で違うカラーも存在し、細身から平べったいのまで、組み合わせは無限大! ──まであります。
スローブラットも似た理由。
こちらは種類が豊富で、アクションや用途別にきっちりわけることができます。
多すぎて紹介するのが面倒になるレベル。これを選ぶのは、そこそこ経験をつんでからのほうがいい。まず魚を決めて、ポイントの深さを考慮し、どうルアーを動かして攻略していくか……。いわば詰将棋みたいな選び方が求められます。
そこがルアーの楽しいところでもあるけどね。
よくある質問と回答
Q1: サーフヒラメを狙うとき、どのメタルジグが一番おすすめですか?
A1: 一概に「これが一番」とは言えませんが、シマノの「コルトスナイパー」や「スローブラット」はおすすめです。これらは形状や重量のバリエーションが豊富で、様々な状況に対応できるため、サーフヒラメを狙う際に非常に有効です。
Q2: メタルジグの重量を選ぶとき、どのように判断すればよいですか?
A2: メタルジグの重量は、水深によって選ぶのが基本です。水深1~5mの遠浅サーフでは30gまでのジグを、水深6m以上の急深サーフでは40g以上のジグを選ぶのが効果的です。これにより、狙ったレンジを効果的に攻略できます。
Q3: メタルジグを使う際、ただ巻きとジャークの違いは何ですか?
A3: ただ巻きは一定の速度でリールを巻くだけで、ルアーが自然に泳ぐように見せる方法です。一方、ジャークは竿を上下に動かしてルアーに不規則な動きを加えることで、魚の興味を引く方法です。ヒラメを狙う際には、センターバランスのジグを使ったただ巻きが効果的です。
Q4: ヒラメ釣りに適したメタルジグのカラーはどれがいいですか?
A4: ヒラメ釣りでは、自然なベイトに似たカラーが効果的です。シルバーやゴールドなど、ベイトフィッシュをイメージしたカラーが基本ですが、天候や水の濁り具合によっても効果的なカラーは変わるため、状況に応じて使い分けることが重要です。
Q5: メタルジグで釣果を上げるためのコツはありますか?
A5: 釣果を上げるためには、まずメタルジグの特性を理解し、狙ったレンジをしっかりと攻めることが大切です。また、ゆっくりとしたリトリーブでヒラメにしっかりとルアーを見せることがポイントです。適切な重量を選び、底を擦らないように注意しながらリトリーブしましょう。