サーフルアーの難点は良ポイントを探すこと。
大海に沿う砂浜は、ひたっっっすらに広い!
場所は地図で探すことができるけど、魚が居そうな浜は実際に見ないとわからない。
だから釣れるポイントを絞るのがすごく難しい……。
その問題を解決してくれるのが『Google Map』。家に居ながら全国のサーフを丸裸!
“この記事のまとめ”
サーフルアーで良いポイントを見つけるのは難しいですが、Google Mapを活用することで解決できます。Google Mapは2D地図、航空写真、3D表示、ストリートビューなど多彩な表示方法を持ち、ポイント選びに役立ちます。サーフで釣れる場所は地形の変化が重要で、例えば離岸流やワンドといった要素が揃った場所が良ポイントとなります。Google Mapの航空写真を使えば、海の濃淡から水深を予想し、浅瀬や深場を見極められます。また、駐車場の広さも良ポイントの目印で、人が多く訪れる場所は釣果が上がりやすい傾向があります。さらに、馬の背や砂質の違いもポイント選びに影響し、Google Mapで確認することが可能です。砂の質は砂浜の成り立ちに関わり、遠浅やドン深の特徴を理解することで、より効果的にポイントを絞り込めます。海の色の変化で水深を読む技術も重要で、適切なルアー選択に繋がります。
GoogleMAPは何でも知っている
「GoogleMAP」は誰でも使える地図サービス。
世界中の地表──ていうか、地球の表面をほぼ全てマッピングしています。その表示方法が実に多彩。
誰もが慣れ親しんだ2D表示。空から地上を見る航空写真。建造物の高さまで表す3D表示。実際に歩いている体験ができるストリートビュー。他にはナビ機能に乗り換え案内など、携帯できるナビシステムとしても優秀。
こんな便利なサービス、活用しない手はない……!
ポイント選びに必要な情報ってなんだろう?
サーフのポイント選びに必要な情報って何だろう?
アングラーの多くは「釣果の多さ」を示す実績を優先すると思います。実はこの考え、サーフに向いていません。サーフは河川や堤防と比べて住所地名が曖昧。
だから釣れた場所を聞いたところで、
「釣れたって、○海岸のどこで釣れたというのよ──!」
みたいになります。
例えばW海岸でヒラメが釣れた情報があったとします。
ここで冷静に考えて欲しいのですが……、ヒラメはW海岸だけしか釣れないわけじゃないし、W海岸の”どこだよ”って話。サーフはとにかく横に広い。
W海岸だけしかヒラメが居ないわけでもない……。
釣れる場所は必ず、魚が居やすい・寄りやすい条件が揃っています。ようは地形変化が豊富です。
変化とは「離岸流」「ワンド」などのこと。これらはどこでも必ず存在するわけじゃなく、形成されやすい条件が揃った場所に必ず現れます。その条件とは、「海岸の形状」「砂質」「海流」など。これは実際に海を見るまでわかりません。
でもGoogle Mapなら……PCスマホで全国のサーフを空から見れちゃうんだよね。
Google Mapだけでサーフの良ポイントを見つけるコツ
Google Mapだけで良ポイントを見つけるには、数個のコツをおさえるだけです。
まずは2Dの絵図ではなく、「航空写真」を選びましょう。写真だと海色の濃さが確認できますよね? 海の濃淡はおおよその「水深」を想像するのに役立ちます。海岸から離れた位置で白波を確認できるなら、そこは浅いことまでわかります。
説明するために、浜名湖の入り口である今切口付近の衛星写真を例にして、Google Mapでポイントを調べるための要点を説明していきます。
上の画像を見てもらえばわかるように、地図上で沖の消波ブロックまで記載されることはほぼないです。ここで2D地図を信頼して浜インすると、「消波ブロックが邪魔で投げれないやないかい」ってなりますよね。だから”実際に目で見る”ことが大事なんです。
海色の濃淡も確認できますね。特に濃い水道部分は、約8mくらいの水深があります。砂浜に面した部分はそれよりも浅く、白っぽくなっている箇所が3mあればいいくらい。この濃淡が著しい部分が”変化”にあたる場所。部分的に深くなっているのであれば、離岸流ができやすいか、海流がそこに当たりやすいのかと推測できます。
こんな感じで衛星写真さえあれば、わざわざ現地に赴かなくても、サーフの水深と形状くらいは把握できるわけです。
サーフで良く釣れるポイントは必ずデカイ駐車場がある
釣果報告があがりやすい有名ポイントには、ある共通点が存在します。それは単純明快なこと──。「ある程度駐車場が広い」ことが条件です。
なぜかというと、車が多く停めることができると、多くのアングラーが一度に訪れやすくなります。人が多くなるとサーフを余す所なく人海戦術で探るため、釣果があがりやすくなるわけです。……たとえ50人のうち1人が1匹釣り上げたとしても、そこで”釣れた”ことに変わりはありません。
駐車場が大きければ、トイレもあったり水場があったりと、利便性の高さも人気の要因。サーファーこういう場所を好むし、良い波が立つのも海底変化がきっかけです。なので「サーファーに人気」だと、「サーフルアーでも人気」なサーフになりやすい特徴があります。
もっとも簡単に”釣れるサーフポイントを地図から探す”条件なら、マップ上で駐車場ぽい箇所を探すのがベスト!
馬の背を知ることは離岸流を知ることに繋がる
馬の背には魚が居やすく、サーフで数少ない狙い目ポイント。それは干潮時の波打ち際のことでもあり、遠浅サーフに多く見られます。馬の背は航空写真からでも探すことができます。
緑の斜線が馬の背に当たる部分。ここで白波が発生するため、サーファーにとっても1級ポイント。衛星写真でこのような白波が立つ部分が多いサーフが見つかれば、一度行ってみる価値はあります。さすがに浅すぎると釣りになりませんけどね……。
離岸流は馬の背の切れ目にできやすいので、マップ上で「白波が切れている箇所=離岸流が存在する」と判断できます。地図上でもリアルでも覚えて欲しいのは、「波が立つ(盛り上がる)場所は海底に変化がある!」こと。衛星地図で白泡が見える箇所は、水深2m以内だと思ってください。
馬の背に関してはこちらで詳しく書いています。
写真で地形が把握できるようになると、Google Mapでポイント探しが捗る
衛星写真でも判断しにくいのが「砂質」です。
砂質を理解する必要がなぜあるかといえば、遠浅かドン深かもわかるようになるから。
──でも、ある程度なら写真でも判断することはできます。
例にする浜松市の中田島海岸は、狭い範囲で”3種類の砂質”が楽しめるおもしろい場所。その内訳は「探り歩きの起伏に富む遠浅」「引き出すテクが問われるワンド」「固定砲台でも夢があるドン深」の3つ。これらは地図から判別することが可能です。
まずは「中田島砂丘がなぜ産まれたのか?」を想像してみましょう。……とはいえ、どこの砂浜も成り立ちは大抵同じ。砂がどこから運ばれてきたのかを考えるのがポイント。
川は流れで石をすりつぶし、砂を海へと運びます。河口に溜まった砂は海流なり波が運ぶため、ある方向へに堆積しやすい。積もりに積もった結果「砂丘」が生まれます。中田島砂丘のすぐ東には馬込川が、少し離れると天竜川があります。この河川が砂を流して、西へと流れる海流が砂を堆積していき、砂丘が生まれた──というわけ。
この原理を知ることで、「大河川の近くには必ず砂浜が存在する」と想像できるようになります。
砂質の違いとは、砂の粒の大きさ。色は元の岩石によります。粒の大きさで比重が変わるので、軽い砂ほど波と風で沿岸に乗り上げやすいから、”砂浜”になりやすいく遠浅になります。一方で粗い粒は、波で動いても風で運ばないから、うず高く積み重なり、ドン深な沿岸になりやすい。
こういう地形変化は、「砂州」「砂嘴」について学ぶと理解しやすくなると思います。
写真の海色の変化で水深を読む
最後に地図でみる海の色で深度を予想する術について……。
海岸に見える海は、濃い青ほど深く、白いほど浅くなります。カラーピッカー的に説明すると↓な感じ。地図の撮影タイミングでは濁ってわからないかも。でも遠州灘沿岸のような遠浅サーフだと、70m沖でも3~5mってとこです。
それで水深がわかるってことは、事前のルアー選択もできますよね?
水色が濃く、水深5m以上ありそうな所でFミノーでヒラメを狙うのはどうかと思うし、1m前後で浅い箇所で60gのジグを投げても貝掘りするだけだし……。水深がある程度わかるだけで、そこで使えそうなルアーはある程度絞られます。
地図からポイントを把握する方法は教えたので、あとは実釣するだけですね。
魚を釣るための方法は別の話になりますので、
「ヒラメ釣りたい!」な釣りムック本を1冊持っておくといいです。