シマノの『熱砂メタルドライブ』は、
メタルジグ+ワームの合わせ技で、なんと──平均飛距離82mを実現!
「ワームは飛ばない」を過去にする、新世代なルアーかもしれない。
”この記事のまとめ”
シマノの『熱砂メタルドライブ』は、メタルジグとワームを融合させ、平均飛距離82mを実現する新世代のルアーです。このルアーは、従来の「ワームは飛ばない」という常識を覆し、飛距離の必要なサーフルアーに革命をもたらしました。特に「アーチドライブシステム」を採用することで、キャスト時に重い部分が先頭に行き飛距離を確保しつつ、水中ではワームの自然な動きを引き出します。ワームが水中で立ち上がることで、静止状態でも魚を誘う効果があり、リフト&フォール時のアクションも向上しました。これにより、釣り人は効率的に広範囲を探れるようになります。
ワームを80m先に届ける『熱砂メタルドライブ』
熱砂メタルドライブはひと目見て、
「なんだこれは、よく作ったなぁ(謎に上から)」
と思った。
「ジグヘッド+ワーム」はサーフルアーの定番。
でも空気抵抗を受けやすく、他のルアーに比べるとどーしても飛びにくい性質があります。
サーフは飛距離があるほど、魚を探しやすくて有利に働くポイント。
その肝心で要な部分が劣るので、サーフルアーで覇者になりきれていなかった。
”ワームは飛ばない”を過去にする
熱砂メタルドライブを表現すると、「メタルジグ+ワーム」みたいなものです。まんまやん。
個人的には「テンヤ」を意識したのかなと。
ジグヘッドは前重心になり、軽いワーム部分から飛ぶので、どうしても飛距離がでなかった。
メタルドライブはワームとジグを一体化させる感じにして、平均82mの飛距離を叩き出している。
絡み防止もよく考えられているし、それらがウマイこと合わさり、「より釣れる!」と思わせるシナジーを発しています。
考え抜かれた「アーチドライブシステム」
ルアーを投げると、ぶら下がっていた下の部分を前にして飛んでいきます。
なのでそこが軽いと飛距離は落ちて、重ければ射出速度が上がり、飛距離は伸びるわけですね。
ジグヘッドを投げると、軽いワームが先頭になるから飛びません。
シャッドテールは空気抵抗を受けやすいので、なおさら飛ばない困ったちゃんです。
「それなら重量があるほうを前にすればええやん?」
何も考えずそれを採用すると、「キャスト時にラインがフックに絡む」ことを誘発しやすい。
メタルドライブでこれをウマイこと打ち消しているのは、「アーチドライブシステム」です。
簡単にいえば、重い部分が必ず先頭に行きますよ? 的なシステムです。
このシステムは空中だと「飛距離を稼ぐため」に作用し、水中は「ワームの利点をフルに活かす」効果があります。
これだとワームが自由に動きすぎて、フックに刺さりやすいんじゃないか? と思うでしょう。
そこはちゃんと対策されていて、ある一定から動かないように設計されています。
なのでラインやフックへの干渉は、かなり抑えられていますね。
水中でワームが立つ効果
スイム動画があるので、まず見るほうが話は早いかと。
メタルドライブはなんと、水中でワームが立ちます!
これはステイでも魚を誘える利点がある。
波でゆらゆらさせつつ待てば「パクッ」と来るかもしれないし、それなら置き竿で待つことも可能になる。ボトムノックではジグヘッドよりワームが派手に動くし、リフト&フォールがなおさら捗ることが伺える。
アクションを見る限りフックから離れやすいので、ワームだけ喰われることもありそう。
ワームと本体、どちらに集魚効果があるのかを実験するには、うってつけかも。
熱砂メタルドライブは新しいジグの道標
「ワームを遠くに飛ばしたい!」
その気概を感じるルアーは結構発売されている。けど潔く”そのためだけに生まれた存在”は、メタルドライブだけかもしれない。
正直いって、流行りはしないだろうとは思う。
でも発想と構造は面白い。
スイム状態ならボディのフックは必要だろうけど、リフト&フォールはワームが目立つし──
反応は引き出しやすいけど、ミスは多くなりそうだなぁという印象。
フラット狙いの新しいアプローチとして、今秋に真価が試されるんじゃないかな。