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キス・ハゼ料理完全レシピ集|天ぷら・南蛮漬け・塩焼き・フライまで浜名湖の身近な魚を料亭の味で完全攻略
キス(キシラゴ)とハゼ(マハゼ)は浜名湖・遠州灘の「身近な釣り魚」の代表格です。子供でも釣れる入門魚として知られる一方で、その食味は「天ぷら屋でも扱う高級食材」として評価されています。特にキスの天ぷらは料亭・天ぷら専門店でも定番メニューで、サクッとした衣とふわっとした白身の組み合わせは一級の味わい。ハゼも甘露煮・天ぷら・南蛮漬けにすると驚くほど美味しく変身します。本記事では浜名湖・遠州灘で釣れたキス・ハゼを「料亭の味」に仕上げるための完全レシピを、下処理から仕上げまで徹底解説します。
キス・ハゼの基本データ(食材として)
| 項目 | キス(シロギス) | ハゼ(マハゼ) |
|---|---|---|
| 旬 | 6〜9月(夏)が最高。産卵前の脂のりは格別 | 9〜11月(秋)。秋ハゼは「食用最盛期」 |
| 味の特徴 | 淡白な白身で上品な甘み。脂が少なく天ぷら・フライに最適 | 白身で甘みがあり、骨まで食べられる天ぷらが最高 |
| サイズ感 | 15〜25cm(20cm超が食べ応えあり) | 10〜20cm(ハゼは10cm以下は逃がして大きくさせる) |
| 向く料理 | 天ぷら・塩焼き・フライ・南蛮漬け・刺身 | 天ぷら・南蛮漬け・甘露煮・佃煮・塩焼き |
| 浜名湖での釣り場所 | 中田島サーフ・弁天橋護岸・遠州灘浅瀬 | 弁天橋護岸・都田川・浜名湖護岸・天竜川河口 |
下処理(キスの捌き方)
- キスのぬめり取り:キスはウロコが細かく、釣りあげた直後はぬめりが強い。塩を振って手でよく揉むとぬめりが取れます。流水で洗い流してからウロコをスプーンや包丁の背でこすり取ります。キスのウロコは細かいためウロコ取り専用の器具より、スプーンの方が取りやすい場合があります
- キスのゼイゴ(尾の付け根の硬い部分)を取る:尾の付け根両側にある硬いゼイゴ(鱗の一種)を包丁でそぎ取ります。これを取らないと天ぷらの時に口当たりが悪くなります
- キスの内臓を取る(腹開き):肛門から頭方向に向かって腹を切り開き、内臓を取り出します。次に頭を落とします(頭ごと使う天ぷらスタイルの場合は頭を残す)。流水でしっかり洗って血合いを除去します
- キスの三枚おろし(刺身・フライ用):刺身やフライにする場合は三枚おろしにします。①腹側から包丁を入れて中骨に沿って引く②背側も同様に③中骨を取り除く。小さめのキスは「骨切り(0.5cm間隔で皮まで届かない程度に骨ごと切る)」をすると骨が気にならなくなります
- ハゼの下処理:ハゼはウロコが少なく比較的きれいな魚です。腹を開いて内臓を取り、流水で洗うだけで基本OK。天ぷら・南蛮漬けは腹を開いて骨を抜いた「開き」の状態で使います。「腹開き」:頭を残したまま腹側から包丁を入れて開き、内臓を取って中骨を外す(小さいハゼは骨ごと揚げても食べられる)
レシピ1:キスの天ぷら(料亭クオリティ)
- 材料(2人分):キス6〜8尾(腹開きにしたもの)、天ぷら衣(薄力粉100g・卵黄1個・冷水150ml)、揚げ油(サラダ油が基本。ごま油を少し加えると香り豊か)、塩・天つゆ(好みで)
- 衣の作り方(プロの天ぷらのコツ):①ボウルに卵黄と冷水(氷水が理想)を入れてよく混ぜる②薄力粉を一度に加え、箸で「切るように」さっくり混ぜる(混ぜすぎると衣がねばって重くなる・グルテンが出る)。衣に少し粉の塊が残っているくらい(ぼそぼそ感がある)でOK。「混ぜすぎないこと」が軽いサクッとした天ぷら衣の最重要ポイントです。冷たい衣がサクサクの天ぷらを作る理由は「高温の油に触れた時の温度差が大きいほど水蒸気が一気に出て衣が軽くなる」ためです
- 揚げ方:①油を170〜180℃に熱する(衣を少し落として3秒で浮いてくるのが目安)②キスの腹を広げながら衣をつけて(薄く・均一に)油に入れる③1〜2分で表面がカリッとなってきたら返す④合計2〜3分で引き上げて油を切る。揚げすぎると衣が茶色くなりベチャッとなるため、薄いゴールド色で上げるのが美しい天ぷらのコツ。揚げたてを塩か天つゆで食べると、料亭そのものの味になります
- プロのテクニック:衣を二度付け:衣を1回付けて揚げた後、もう一度薄く衣をつけて再度揚げる「二度付け」をすると衣の層が重なってよりカリカリの食感になります。ただし1回でも十分美味しいため、最初は1回付けで十分です
レシピ2:キス・ハゼの南蛮漬け(作り置きにも最適)
- 材料(4人分):キスまたはハゼ12〜16尾(開いたもの)、玉ねぎ1個(薄切り)、にんじん1/2本(千切り)、赤唐辛子2本(輪切り)。南蛮酢:酢200ml・醤油50ml・みりん50ml・砂糖大さじ3・水100ml
- 作り方:①小麦粉(または片栗粉)を薄くまぶしてキス・ハゼを170℃で素揚げ(2〜3分)②南蛮酢の材料を鍋で一煮立ちさせ、玉ねぎ・にんじん・唐辛子を加えて1分煮る③揚がったキス・ハゼをバットに並べ、熱々の南蛮酢を注いで30分以上漬け込む。すぐに食べても美味しいですが、半日〜1日漬けると魚と酢が馴染んで骨まで柔らかくなり最高の味に仕上がります
- 南蛮漬けの保存と活用:南蛮漬けは冷蔵庫で3〜4日保存可能。大量に釣れた日は南蛮漬けにしておけば食べ切れずに困る問題も解決します。弁当のおかずにも最適で、翌日の冷めた南蛮漬けは酢の角が取れてより美味しくなります。ごはんのお供にも合い、「キスの南蛮漬け定食」は家庭の食卓を豪華にする一品です
レシピ3:ハゼの甘露煮・佃煮(小さいハゼを全部使い切る)
- 甘露煮(材料):ハゼ(小型・10cm程度・腸を取ったもの)20〜30尾、醤油大さじ4・みりん大さじ4・砂糖大さじ3・酒大さじ2・水200ml・山椒の実(あれば)
- 作り方:①ハゼを素揚げして余分な水分を飛ばす②鍋に調味料・ハゼを入れ中火で煮始める③落し蓋をして弱火でじっくり30〜40分煮詰める④汁が少なくなってツヤが出てきたら完成。ハゼが小さくて食べ切れない時に甘露煮にすれば、骨まで食べられる「丸ごと活用」ができます。甘露煮は冷蔵庫で5〜7日保存でき、お茶漬け・日本酒の肴に最高です
- 佃煮(甘露煮のバリエーション):甘露煮より醤油を増やして(醤油大さじ6・砂糖少な目)に調整し、しっかり煮詰めると「佃煮」スタイルになります。より保存期間が長くなり(2週間程度)、こりこりした食感が出ます。生姜の千切りを加えると香りがよくなり、ご飯のお供として最高の佃煮が完成します
レシピ4:キスの塩焼き・一夜干し
- キスの塩焼き:①内臓を取ったキスに塩を全体にまんべんなく振り(特に尾ビレ・ヒレに厚めに振ると焦げ防止になる)15〜20分置く②出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る③グリルで両面焼き(片面3〜4分×2)④皮がカリッとなったら完成。シンプルな塩焼きはキスの上品な甘みを最も感じられる調理法です。浜名湖で釣れた新鮮なキスは塩と炭(または強火のグリル)だけで料亭の味に
- キスの一夜干し(翌日が最高):①腹開きにしたキスに薄い塩水(水1L・塩35g)に30分浸ける②取り出してキッチンペーパーで水気を取り③外の風通しの良い場所(または冷蔵庫で半日)で干す④翌朝、グリルで焼くと表面がカリカリ・中はふっくらの最高の一夜干しが完成。大量に釣れた場合は一夜干しにしておくと保存もでき、食感もアップします
まとめ|キス・ハゼは「釣って食べて」二度楽しめる最高の魚
キスとハゼは「釣りやすく・食べて美味しい」釣り人にとって理想的な魚です。天ぷら・南蛮漬け・甘露煮とどんな料理にしても美味しく変身し、釣れすぎて困ることがないほど応用がきく食材です。浜名湖・中田島サーフで家族で楽しくキス・ハゼ釣りをして、自宅で天ぷらを揚げる――この「釣って、食べる」サイクルは釣り人だけが味わえる最高の体験です。レシピを覚えれば、釣り仲間への手土産としても喜ばれる一品が作れるようになります。



