5〜6月の初カツオ、9〜10月の戻りガツオ。遠州灘・御前崎沖から浜松の市場・スーパーに並ぶカツオは旬の魚の王様です。「たたき」だけじゃない、カツオの多彩な料理法を料理之進が完全解説。釣りたてのカツオはもちろん、市場で買ってきたカツオもこのレシピで格段に美味しくなります。
カツオの種類と旬
| 種類 | 時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 初カツオ(上り鰹) | 4〜6月 | 脂が少なくさっぱり。赤身の旨味が強い。たたき・刺身に最適。 |
| 戻りガツオ(下り鰹) | 9〜10月 | 夏に北上して戻ってくる。脂が乗り「とろかつお」とも。刺身・漬けに◎。 |
| ソウダガツオ(マルソウダ) | 5〜12月 | 小型のカツオ系。血合いが多く独特の旨味。たたき・なめろうに合う。 |
カツオの下処理・血合い除去
カツオ料理で最も重要なのが鮮度管理と血合いの除去です。カツオは鮮度低下が早く、臭みの原因となる血合いを丁寧に取り除くことが美味しく食べる秘訣です。
- 釣り上げたらすぐに活け締め・脳締め(脳天を太針で刺す)&血抜き(エラ・尾付け根を切る)
- クーラーに氷と少量の海水を入れて急速冷却
- 調理前に三枚おろし→中骨を取り→皮を引く(またはたたき用に皮付きのまま)
- 血合い(濃い赤黒い部分)を包丁で薄く削いで取り除く
- 使わない部分はラップ+ジップロックで冷蔵(2日以内に食べる)
レシピ①カツオのたたき(定番・王道)
カツオ料理の絶対的定番。皮を炙って半生にする「たたき」は初カツオの持ち味を最大限に引き出す調理法です。
材料(2〜3人前):カツオの柵(皮付き)300g、塩少々、大葉10枚、ミョウガ2個、生姜1片、ネギ1/2本
タレ:ポン酢醤油(市販品)またはポン酢(かぼす・ゆず)大さじ3
- カツオの柵(皮付き)に塩を全体に薄く振って10分置く
- ガスバーナーまたは魚焼きグリルの強火で皮目を素早く炙る(15〜20秒)。白くなったら即座に冷水に浸けて冷やす。
- 水気を拭いて1〜1.5cmの厚さに切る
- 皿に大葉・ミョウガ(薄切り)・生姜(おろし)・ネギを盛り付け
- カツオのたたきを並べ、ポン酢をかけて完成
🍴 ポイント:炙り直後に氷水で冷やすことで、身が柔らかく・皮がパリッとした食感になります。炙りすぎると「焼きカツオ」になってしまうので素早く。
レシピ②カツオの漬け丼(戻りガツオに最高)
脂の乗った戻りガツオには漬け丼が絶品。醤油ベースのタレに漬けることで旨味が凝縮され、白飯と最高に合います。
材料(2人前):カツオの刺身(脂有り)200g
漬けタレ:醤油大さじ2、みりん大さじ1(煮切り)、酒大さじ1(煮切り)、わさび少々
- みりん・酒を小鍋で煮切り(アルコールを飛ばす)、醤油と合わせてタレを作る
- カツオの刺身をタレに15〜30分漬ける(長くなりすぎると塩辛い)
- 熱いご飯の上に盛り付け、大葉・ネギ・わさびを添えて完成
レシピ③カツオの竜田揚げ
カツオの竜田揚げはサクサクの衣と濃厚な赤身の組み合わせが絶品。子供から大人まで大人気のおかずです。
材料(2〜3人前):カツオの柵250g、醤油大さじ2、みりん大さじ1、生姜汁少々、片栗粉適量、揚げ油
- カツオを一口大(3〜4cm角)に切る
- 醤油・みりん・生姜汁を合わせたタレに20〜30分漬ける
- タレを拭き取って片栗粉をまぶす
- 170〜180℃の油で2〜3分揚げる(カリッとしたら完成)
- レモンを絞って食べる
レシピ④カツオのなめろう
千葉・房総の郷土料理「なめろう」はカツオにも最適。味噌と薬味をたたき混ぜた濃厚な一品で、お酒のアテに最高です。
材料(2〜3人前):カツオの刺身200g、大葉5〜6枚、ネギ(小口切り)大さじ2、生姜(みじん切り)少々、味噌大さじ1.5〜2、醤油少々
- カツオの刺身を細かく刻む(粗みじん切り程度)
- 刻んだ大葉・ネギ・生姜を加える
- 味噌を加えて包丁でたたきながら混ぜる(ペースト状になるまで)
- 醤油で味を整えて完成。大葉の上に盛り付ける
レシピ⑤カツオの船場汁(アラで作るだし汁)
カツオのアラ(頭・骨)から取る上品なだし汁「船場汁」は、カツオの旨味が凝縮された絶品汁物です。
- カツオのアラ(頭・骨・血合い肉)に塩を振り、10分置いてから熱湯をかけて臭みを抜く(霜降り)
- 水1Lにアラを入れて弱火で10〜15分煮出す
- アクを丁寧に取り除く
- 味噌大さじ2〜3または醤油・塩で味付け
- 豆腐・大根・ネギを加えて完成
料理之進のカツオ料理まとめ
カツオは「たたきだけ」と思われがちですが、漬け・竜田揚げ・なめろうと調理法の幅が広い魚です。初カツオは脂が少ない分、たたき・なめろうで薬味と一緒に食べるのが料理之進おすすめ。戻りガツオは脂が乗っているので漬け丼・刺身が最高です。釣りたての新鮮なカツオで作ると、市販品とは比べ物にならない美味しさになります。遠州灘のカツオを、ぜひ自分の手で最高の一皿に仕上げてください。



