この記事の結論
1. 色は「基本はイエロー、条件を絞ってレッド」。釣り人が言う「緑」はルミカのケミホタルではイエローのことで、ケミホタル本体に「グリーン」という色名はありません。グリーンが用意されているのは、ワインド専用のケミチューンと集魚用のルミコです。
2. サイズは「堤防のウキ釣りなら75、軽量ウキや近距離なら50、テンヤ直付けとワインドは25以下」。50と75の差はメーカー公表の視認距離で50mと100m、自重で1.35gと3.40gです。
3. ダイソーのケミカルライトは外径と全長がルミカと同一寸法でチューブも流用できますが、発光時間と視認距離が公表されていません。本命ではなく予備の位置づけが妥当です。
秋のタチウオシーズンを目前にして、いちばん多い質問が「ケミホタルは緑と赤のどっちが釣れるのか」、そして「50を買えばいいのか75を買えばいいのか」の2つです。この2つは、実は同じ土俵の話ではありません。色は魚へのアピールの話、サイズは視認距離と仕掛けバランスの話で、判断に使う材料がまったく違います。ここを混ぜて考えているうちは、売り場の前で何度でも迷います。
この記事では、ルミカ(日本化学発光)の公式オンラインショップに掲載されている全7規格のスペックと、公式サポートの注意事項、そして100円ショップ側の公式商品仕様という一次情報を突き合わせて、状況と釣法から一発で番手が決まる早見表に落とし込みました。数値はすべて2026年8月時点でメーカー公式または販売元公式の表示を確認したものです。
結論早見表:状況別の「色 × サイズ × 装着位置」
まず、迷ったときにそのまま従えるかたちで並べます。なお、色の使い分けは各メーカーや釣り媒体で推奨が割れており、公的に検証された序列はありません。以下は製品仕様と一般的な推奨から整理した目安であって、絶対の正解表ではないという前提でご覧ください。
| 状況 | 色(ルミカ表記) | サイズ目安 | 主な装着位置 |
|---|---|---|---|
| 闇夜・新月まわり | イエロー | 75 | 仕掛け側(ハリス上部) |
| 満月・月明かりが強い夜 | レッド | 50〜75 | 仕掛け側 |
| 澄み潮でスレている | レッド(ピンクはパワー太刀魚のみ) | 50 | 仕掛け側、または外す |
| 濁り潮・雨後の一発濁り | イエロー | 75〜100 | 仕掛け側 |
| 常夜灯の真下 | 視認用のみ | 25〜37 | ウキトップ(目印として) |
| マズメ(薄暮)の時合 | オレンジ(パワー太刀魚/ルミコ) | パワー太刀魚なら50〜75(ルミコは2.9×22mmの細身のみ) | 仕掛け側 |
| 高活性・数釣りモード | イエロー | 50 | 仕掛け側 |
| アタリが遠のいた渋い時間 | レッド、または外す | 50 | 仕掛け側 |
| 遠投でウキを見失う | イエロー | トップ25〜37+仕掛け側75〜100 | 二段構え(トップは軽い番手、大型番手は仕掛け側) |
表を縦に眺めると、色の判断軸は「周囲がどれだけ明るいか」、サイズの判断軸は「ウキをどこまで飛ばすか」に集約されているのが分かります。濁りが入ったときは光量を落とすより上げるほうが素直で、視認距離の長い番手に振るのが定石です。逆に、月夜や常夜灯で周囲が明るい夜は、番手を上げるより色を替えるほうが手数として効きます。
緑と赤はどう違うのか:まず「色名」の混乱をほどく
ケミホタルに「グリーン」は存在しない
検索で最も多い誤解がここです。ルミカ公式オンラインショップの製品ページを見ると、ケミホタルシリーズのカラーはイエローとレッドの2色しかありません。私たちが「緑のケミ」と呼んでいるものは、正式にはイエローです。実際に発光すると黄緑色に見えるため、現場では緑と呼ばれ続けてきました。
一方で、同じルミカでも製品が変わると色名が変わります。整理すると次のとおりです。
- ケミホタル(全7サイズ):イエロー、レッドの2色
- パワー太刀魚(タチウオ専用):イエロー、レッド、オレンジ、ピンク、ブルーの5色
- ルミコ(細身の集魚用):イエロー、グリーン、ブルー、アクア、オレンジ、レッドの6色
- ケミチューン ワインド(ワーム用):グリーン、レッドの2色
つまり、「タチウオにグリーンを」と言われて売り場で探しても、ケミホタルの棚には存在しません。ワインド用のケミチューンか、ルミコの棚に回る必要があります。ウキ釣りで緑が欲しい人が買うべきはケミホタルのイエロー、これが色名問題の答えです。
基本がイエローである理由
水中では、波長の長い赤や橙の光から先に吸収されていき、青から青緑の帯がいちばん遠くまで届きます。海が深くなるほど青く見えるのはこのためです。黄緑はこの「よく届く帯」に近く、しかも人間の目にとっても明るく感じやすい波長帯にあります。魚へのアピールと釣り人の視認性を同時に取りにいける、という意味でイエローがオールラウンドの標準になっているわけです。
これはスペックにも表れています。ルミカ公式の視認距離は、同じ番手ならイエローとレッドで同じ値が示されていますが、実際の海中では赤のほうが減衰が早いぶん、光が届く実効距離は短くなると考えるのが物理的には自然です。
レッドやピンクに替える3つの条件
それでも赤系に替える価値がある場面があります。整理すると次の3条件です。
- 月明かりが強い、または常夜灯で明るい:周囲が明るいと黄緑は背景に埋もれます。赤は水中でのコントラストの出方が違うため、変化を付ける一手になります。
- 澄み潮でスレている:赤は水中で減衰が早いぶん、近距離でのみ光が効きます。強すぎる光を嫌う状況で、アピールを弱める方向のチューニングとして機能します。
- 周囲の釣り人が全員イエロー:同じ光が並んでいる中で違う波長を出す、という差別化の発想です。これは実釣者の経験談ベースの話であり、検証されたものではありません。
なお薄暮のマズメどきについては、夕焼けの色に近いオレンジを勧める考え方があります。ルミカのタチウオ専用モデル「パワー太刀魚」にオレンジが用意されているのは、この時間帯を意識した設計です。ただしオレンジだけは発光時間が短く、公式表示で50も75も約3〜4時間と、他色(50が約5時間、75が約6時間)より短くなっている点は購入前に押さえてください。
全7サイズの公式スペック早見表と「番手の読み方」
ここが本題です。ルミカ公式オンラインショップに掲載されているケミホタル全7規格を、そのまま並べます。
| 番手 | 寸法(外径×全長) | 自重 | 発光時間 | 視認距離 | 入数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 20 | 約2.2×22mm | 0.08g | 2時間 | 10m | 3本 |
| 25 | 約2.9×23mm | 0.15g | 3時間 | 15m | 2本 |
| 37 | 約4.5×37mm | 0.55g | 6時間 | 30m | 2本 |
| 50 | 約6.0×50mm | 1.35g | 5時間 | 50m | 2本 |
| 75 | 約7.5×75mm | 3.40g | 6時間 | 100m | 2本 |
| 100 | 約7.5×100mm | 4.60g | 6時間 | 160m | 1本 |
| 120 | 約7.5×120mm | 5.50g | 7時間 | 170m | 1本 |
この表から読み取れることが3つあります。
1. 番手はおおむね全長のミリ数だが、小型2種はズレる
37は37mm、50は50mm、75は75mm、100は100mm、120は120mmと、番手がそのまま全長になっています。ところが20の実寸は22mm、25の実寸は23mmで、名称と一致しません。ここは製品シリーズ名として覚えるしかない部分です。外径のほうは2.2mm、2.9mm、4.5mm、6.0mm、7.5mmと明確に階段になっており、ウキのトップ穴やチューブの適合を決めるのは外径のほうです。
2. 「大きいほど長持ち」は成り立たない
発光時間を縦に見ると、37が6時間なのに対して50は5時間と逆転しています。100と75は同じ6時間です。つまり体積と発光時間は比例しません。ひと晩の釣りで「大は小を兼ねる」と思って75を選んでも、持続時間だけを見れば37と同じという計算になります。
もうひとつ重要なのは、表示されている発光時間があくまで目安だという点です。ルミカ公式のFAQは、化学発光体には「折った後、光り始めが一番明るく、だんだん暗くなっていく」性質があり、さらに「温度が高いと明るく短く」「温度が低いと暗く長く」光ると説明しています。つまり、まだ光って見えるからといって集魚や視認の実用光量が残っているとは限らないうえ、その日の気温や水温でも前後します。表記時間は上限の目安と見て、時計で管理するのが確実です。
3. 50と75の決定的な差は視認距離
「タチウオは50か75か」という長年の議論の実体は、ここに集約されます。公式の視認距離は50が50m、75が100mで、ちょうど倍です。堤防からのウキ釣りで20mから40m沖にウキを流す釣りをするなら、50でも見えないことはありませんが余裕がありません。潮に乗って流れていくウキを終始追い続けたいなら75、という判断になります。
一方で自重は1.35gと3.40gで2.5倍の開きがあります。軽量なウキを使う繊細な釣りや、近距離を丁寧に探る釣りでは、75の3.40gが仕掛けバランスを崩す側に働きます。遠投と視認性を取るなら75、バランスと軽さを取るなら50。これが決着です。どちらが正解ということはなく、ウキの号数と飛距離で決まります。
釣法別・装着位置の早見表:同じタチウオでも正解が変わる
タチウオ釣りは大きくウキ釣り、テンヤ(引き釣り)、ワインドの3系統に分かれます。梅雨から夏の遠州灘タチウオ攻略記事では、この3釣法それぞれの手順とタックルを解説していますので、釣法そのものの組み立てはそちらをご覧ください。ここでは発光体の付け方に絞ります。
| 釣法 | 装着位置 | 推奨サイズ | ねらい |
|---|---|---|---|
| ウキ釣り(視認用) | ウキのトップ穴 | 25〜37 | ウキの位置とアタリの確認 |
| ウキ釣り(集魚用) | ウキ下と仕掛けの間 | 50〜75 | エサ周辺を光らせる |
| テンヤ(本体直付け) | テンヤ本体の装着部 | 25 | エサと発光体を一体化 |
| テンヤ(リーダー側) | テンヤとリーダーの間 | 50〜75 | 強いアピール |
| ワインド | ワームに埋め込み | ケミチューン、または25 | ダートに追従する光 |
| 竿先 | 穂先に固定 | 20〜37 | 置き竿でのアタリ取り |
ウキ釣りは「トップ」と「仕掛け側」で役割が別
ルミカ公式の解説では、ウキ釣りの基本形としてウキ上部に挿し込む使い方と、道糸やハリスに装着して集魚に使う使い方の両方が示されています。ここで意識したいのは、この2つが別々の仕事をしているという点です。トップに挿すケミは釣り人のための目印、ウキ下に入れるケミは魚のための光です。
電池式の電気ウキを使っている場合、トップはすでに光っています。そこにさらにケミを足す意味は薄く、ケミの予算は仕掛け側に回すのが合理的です。逆に非電動の棒ウキを使うなら、トップに25か37、仕掛け側に50か75という二段構えになります。
テンヤは「直付けなら25、リーダー間なら50か75」
波止からのテンヤでは、テンヤ本体にケミホタルを差し込む穴が設けられているモデルが多く、そこに収まるのは25です。付属のキャップをはめてから余分をカットして差し込む、という手順が実践者の間で共有されています。一方、テンヤとリーダーの間にチューブで固定するなら50や75が使えます。同じテンヤ釣りでも、装着位置が変わると適合番手が3段階変わるわけです。
ワインドは専用の「ケミチューン」が最短ルート
ワインドでワームを光らせる場合、ルミカからワインド専用のケミチューン ワインドが出ています。公式スペックは2.2×22mm、自重0.07g、発光時間2時間で、色はグリーンとレッドの2色。最大の特徴は発光体の先端がスクリュー状になっていることで、指先で回しながらワームにねじ込めます。
手順は単純です。ケミチューンを折って発光させ、ワームの差し込み位置を決め、曲がらないようまっすぐねじ込み、ジグヘッドをワームの下穴に挿す。これだけです。ケミチューンの代わりにケミホタル25を埋め込む流儀もあり、こちらは発光時間が3時間と1時間長く、径が太いぶん明るいのが利点です。ただしワームに開ける穴も大きくなるため、ワームの寿命は縮みます。
「ケミを外したら釣れた」問題と、電気ウキとの役割分担
ネット上には「ケミホタルは不要」という主張が一定数あります。これは感情論ではなく、条件によっては本当に外したほうが良い場面があるからです。判断を分解すると次のようになります。
外さないほうがよい場面
- 完全に日が落ちた真っ暗な時間帯:光がないとエサの存在を魚に知らせる手がかりが減ります。
- 遠投してウキを流す釣り:ウキを見失うと、アタリどころか根掛かりや高切れにも気づけません。安全面でも視認は必須です。
- 置き竿でアタリを待つ釣り:穂先ケミがないとアタリが取れません。
外す、または弱める判断をする場面
- 常夜灯の直下:すでに強い光源があり、ケミの光は背景に溶けます。ここでは集魚用のケミを増やすより、明暗の境目を狙う立ち位置の調整のほうが効きます。常夜灯の攻略そのものは夜釣り完全攻略の記事で、安全対策と装備チェックリストとあわせて整理しています。
- 釣り人が密集している堤防:強い集魚灯や大光量の発光体は「魚が散る」と考える釣り人もおり、トラブルの火種になり得ます。周囲との関係で自重するという判断は現実的です。
- アタリが完全に止まった澄み潮の時間:光量を落とす、あるいは番手を50に下げる、色をレッドに替えるといった順で弱めていき、それでも変わらなければ外して1流し試す。
判断フローとしては「まず視認用は残す、集魚用から先に弱める、最後に外す」の順が安全です。いきなり全部外すと、ウキを見失って釣りが成立しなくなります。ここを取り違えないでください。
電気ウキを使うならトップのケミは不要
電気ウキとケミホタルは競合品のように語られますが、実際には守備範囲が違います。電気ウキは電池式で繰り返し使え、明るさも安定しますが、光るのは水面より上のトップだけです。ケミホタルは使い切りですが、水中の任意の位置に配置できるのが決定的な違いです。製品ごとの明るさや号数の違いは電気ウキおすすめ10選の比較記事にスペック一覧表がありますので、本体選びはそちらを起点にしてください。
トップに挿すと自重がそのまま残浮力を削る
見落とされがちなのが自重の扱いです。ケミホタルの公式スペックから外径と全長で体積を単純な円柱として概算すると、75は約3.3立方センチメートル。自重3.40gなので密度はおよそ1.03g/cm3となり、海水の密度帯とほぼ重なります。50は体積約1.4立方センチメートルに対して自重1.35gで、密度はおよそ0.96g/cm3。つまり水中に沈める位置に付けるかぎり、ケミホタルがウキの浮力を食う量はごくわずかという計算になります。
問題はウキのトップに挿す場合です。トップは水面より上に出ているため、空中重量がそのまま残浮力から差し引かれます。オモリの号数換算で1号は3.75gですから、75の3.40gはおよそ0.9号ぶんの浮力を消費する計算です。0号や1号といった低浮力のウキでトップに75を挿せば、それだけでウキが沈み込みます。トップは軽い25か37、水中は重くてもよい50か75という使い分けには、こうした物理的な裏づけがあります。
晩秋から冬にかけて大型のタチウオを狙うウキ仕掛けの組み方については、晩秋から冬のタチウオ夜釣り攻略の記事で電気ウキ仕掛けのセッティングを扱っています。ウキの号数が決まれば、載せられるケミの番手も自動的に決まります。
ダイソーのケミカルライトは代用になるか:寸法は互換、未公表なのは時間
秋になると売り場から消えるのが100円ショップのケミカルライトです。ダイソー公式ネットストアに掲載されている商品仕様を、ルミカの規格と並べてみます。
| 番手 | ダイソー公式の寸法 | ルミカ公式の寸法 | ダイソーの入数 | 発光時間の公表 |
|---|---|---|---|---|
| 25 | 0.29×2.3cm | 約2.9×23mm | 6本(チューブ3本) | 記載なし |
| 37 | 0.45×3.7cm | 約4.5×37mm | 4本(チューブ2本) | 記載なし |
| 50 | 0.6×5cm | 約6.0×50mm | 3本(チューブ1本) | 記載なし |
| 75 | 0.75×7.5cm | 約7.5×75mm | 2本(チューブ1本) | 記載なし |
寸法規格は完全に一致している
4サイズすべてで、外径と全長がルミカのケミホタルと一致します。ルミカが別売している専用チューブは25用が2.9mm、37用が4.5mm、50用が6.0mm、75用が7.5mmという内径構成ですから、ダイソー品にルミカのチューブを使うことも、その逆も寸法上は成立します。ウキのトップ穴やテンヤの装着部も同様で、「ダイソーだから入らない」という事態は起きません。
本当の差は「発光時間が計算できない」こと
一方、ダイソー公式の商品ページには発光時間も視認距離も記載がありません。ルミカ側は番手ごとに2時間から7時間、視認距離10mから170mまで数値が明示されているのと対照的です。ネット上には「約5時間」といった数字が出回っていますが、販売元の公表値ではありません。
これが実務上どう効くかというと、ひと晩の釣行計画が立てられないという形で効きます。日没から4時間釣ると決めたときに、75なら1本で足りると計算できるのがルミカ、途中で暗くなり始めるかもしれないのがダイソー、という違いです。潮止まりの休憩中に交換するのか、時合の真っ最中に交換する羽目になるのかは、釣果に直結します。
入数についても注意が必要です。ダイソー公式ネットストアに掲載されている釣具用のケミカルライトは、25が6本入り(チューブ3本)、37が4本入り(チューブ2本)、50が3本入り(チューブ1本)、75が2本入り(チューブ1本)の各1品番で、いずれも110円です。ただし店頭の品揃えは時期によって入れ替わるので、必要本数から逆算するなら袋の入数表示を毎回確認してください。
結論としては、本命の1本はルミカ、外れても痛くない予備と竿先用はダイソーという配分が現実的です。テンヤやワインドのように1晩で何本も消費する釣りほど、100円ショップ品の価値が上がります。
秋開幕前の購入リストと、公式が定める保管と廃棄のルール
ひと晩に何本必要かを逆算する
必要本数は「釣行時間 ÷ 発光時間 × 同時使用個数」で求まります。日没後4時間の釣行を想定すると次のようになります。
| 釣法 | 同時使用 | 使う番手 | 4時間あたりの必要数 |
|---|---|---|---|
| 非電動ウキ釣り | トップ1本+仕掛け1本 | 37と75 | 各1本(どちらも表記6時間) |
| 電気ウキ釣り | 仕掛け1本 | 75 | 1本 |
| テンヤ直付け | 1本 | 25(表記3時間) | 2本 |
| ワインド | 1本 | ケミチューン(表記2時間) | 2本 |
ここに、ロスト分と隣の人に貸す分として1袋ぶんの予備を足すのが安心です。タチウオはハリスを切る歯を持っているので、仕掛けごと持っていかれる前提で数を積んでください。
買うときの価格感
ルミカ公式オンラインショップの表示価格は番手ごとに異なり、25が143円、37が154円、50が187円、75が264円、100が264円、120が297円です(いずれも税込・2026年8月時点)。同時期の釣具量販店やネット通販では、これより2割から3割ほど安い表示も見られます。価格は販路と時期で動くので、まとめ買いのときは送料込みで見比べてください。ダイソー品は1袋110円で、50サイズを1本あたりに直すとルミカの公式価格が約93円、ダイソーが約37円と、公式価格を基準にしておよそ2.5倍の開きになります(量販店価格を基準にすると約2倍です)。
公式が明示している保管のルール
ここは誤情報がとくに多い領域です。ルミカの公式サポートには次のように示されています。
- 使用期限は製造より4年。パッケージに記載された使用推奨期限内に使ってください。
- 期限切れ品は使わない。ただちに光らなくなるわけではないものの、チューブ劣化による液漏れの恐れがあるため使用は推奨されていません。
- 冷蔵庫に入れない。成分が析出する恐れがあるため、棚や引き出しなど室温での保管が公式の指示です。直射日光と湿気も避けます。
- 一度消光したものは再発光しない。化学反応が終わっているため、冷やしても復活しません。
ネット上では「冷凍庫に入れておけば光量を保てる」「使いかけを凍らせて翌週も使える」という情報が広く流通していますが、ここは事実と推奨を分けて読む必要があります。未使用品については、成分の析出の恐れがあるとしてルミカが冷蔵庫での保管を避けるよう案内しています。一方、使いかけを凍らせて延命することの可否について公式の記載はありません。ただしルミカは「化学反応が終わって光が消えたものは再び光らない」と明言しているので、延命目的の冷凍はあてにしないのが無難です。なお、チューブの劣化や液漏れが公式に紐づけられているのは低温ではなく、直射日光・高温多湿と使用期限切れのほうです。ワゴンの奥で何年も眠っていた在庫を秋に引っ張り出すときは、まず期限表示を確認してください。
安全と廃棄
内容液について、ルミカは引火性が極めて低く、衝撃で爆発する成分は使っていないと説明しています。それでも取り扱いの基本は押さえておきましょう。目に入った場合はこすらずに流水で洗い流し、かゆみや充血が出たら受診します。皮膚に付いた場合は水や石けん水で早めに洗い流します。
廃棄については、多くの自治体で可燃ごみとして出せるとされています。本体はプラスチック製で、内部に液体と微量のガラスが入っているため、けがを防ぐ意味でも分解せずそのまま捨てるのが公式の案内です。当然ながら、使用済みのケミホタルを海や堤防に落として帰るのは論外です。ポケットにひとつビニール袋を入れておくだけで済みます。
夜釣りの安全は発光体より優先度が高い
最後に、これだけは順番を間違えないでください。ライフジャケットとヘッドライトは、ケミホタルより先に用意すべき装備です。堤防の夜釣りは足元が見えず、濡れた敷石やロープでの転倒、そして海中転落のリスクが常にあります。ヘッドライトは予備電池とセットで、周囲や水面を直接照らさないマナーも含めて準備します。
船からタチウオを狙う場合は法令上の義務も関わります。2018年2月から、小型船舶の船室外の甲板上では原則としてすべての乗船者に国土交通省の型式承認品(桜マーク)のライフジャケットを着用させることが船長の義務となり、2022年2月からは違反点数の対象にもなっています。乗合船に乗るなら、自前で用意するにせよ船の備品を借りるにせよ、桜マークの有無を確認しておくと確実です。
まとめ:迷ったら「イエローの75、仕掛け側」から始める
長くなったので、判断の骨格だけ最後にもう一度置いておきます。
- 色:基本はイエロー。月夜、澄み潮でスレている、周囲が全員イエロー、この3条件のどれかが当てはまったらレッドを試す。薄暮の時合だけオレンジという選択肢がある。
- サイズ:堤防のウキ釣りは仕掛け側に75(視認距離100m、6時間)、軽量ウキや近距離は50(50m、5時間)。テンヤ直付けとワインドは25以下。ウキトップは自重の軽い25か37。
- 装着位置:トップは釣り人のための目印、水中は魚のための光。電気ウキを使うならトップのケミは不要で、その予算を仕掛け側に回す。
- 外す判断:常夜灯の直下と、周囲が密集している場面。ただし視認用まで外すとウキを見失うので、弱めるのは集魚用から。
- ダイソー代用:寸法規格は互換なので物理的には使える。ただし発光時間が非公表なので、時合を計算する本命では使わない。
タチウオは9月から11月にかけてベイトを追って接岸し、数も型も狙いやすくなる時期に入ります。消耗品であるケミホタルは、シーズンに入ると売り場から消える定番アイテムでもあります。番手と色が決まったなら、開幕前に必要数プラス予備を確保しておくのが結局いちばん安く済みます。今年の秋、堤防で見失わない光を用意して臨んでください。



