「釣りをするのに免許って必要なの?」——釣り初心者がよく持つ疑問です。答えは「場所と対象魚による」です。海の堤防でのルアー釣りは基本的に許可不要ですが、天竜川でアユを釣る場合は「遊漁券(遊魚券)」が必要です。また浜名湖でウナギ・アサリを採ると「漁業権侵害」になる可能性があります。このページでは、浜名湖・遠州灘・天竜川エリアで釣りをする際に知っておくべき法律・ルールを完全解説します。
釣りに関する法律の基本——何が「許可が必要」で何が「不要」か
遊漁(釣り)の法的位置づけ
釣り(遊漁)は「漁業法」および「水産資源保護法」等によって規制されています。一般的に:
- 許可・届け出不要な釣り:竿釣り(釣り竿・釣り針を使った釣り)による遊漁は、多くの地域・魚種で免許・許可なく楽しめる
- 遊漁券が必要な釣り:漁業権が設定された河川でアユ・アマゴ・ニジマス・ウナギ・ヤマメ等を釣る場合
- 禁止されている釣り:漁業権を持つ漁協の水域での特定魚種の採捕(ウナギを「釣る」ことも漁業権侵害になる水域がある)
漁業権とは何か
「漁業権」は、特定の水域で特定の魚介類を採取する独占的な権利です。漁業協同組合(漁協)が国・県から設定を受けています。漁業権のある水域で無断で対象魚種を採捕(釣りも含む)すると、漁業法違反になります。
浜名湖での釣りのルール
浜名湖の漁業権設定状況
浜名湖は「浜名湖漁業協同組合」等が漁業権を持つ水域です。主な規制:
| 魚種・対象 | 規制内容 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|
| ウナギ(ニホンウナギ) | 浜名湖内での釣りは漁業権により制限される区域あり。漁協に要確認 | 浜名湖漁協 053-592-0156 |
| アサリ・ハマグリ | 素手・熊手での採捕は漁業権侵害。釣りでの混獲は問題なし | 同上 |
| カキ・アワビ | 養殖カキの採取は完全禁止。天然アワビは採捕禁止(漁業権) | 同上 |
| アオヤギ(バカガイ) | 一部区域で採取禁止 | 同上 |
| 一般の魚(チヌ・シーバス・ハゼ等) | 竿釣りは基本的に自由(禁止区域・禁止期間に注意) | — |
浜名湖での釣り場ルール(遊漁規則)
- 釣り禁止区域:浜名湖内には漁協が設定した禁漁区域がある。漁業権の対象魚種を保護する区域で釣り自体を制限している場所がある
- サイズ制限:一部の魚種(マコガレイ等)に全長制限が設定されている地域がある。地元漁協・釣具店で最新情報を確認
- 使用禁止漁具:釣り竿・釣り針による遊漁は許可されているが、投網・タモ網(魚群をすくう行為)・やす(突く道具)は漁業法上の「漁具」となり、遊漁者による使用は禁止
天竜川・都田川の釣りのルール
遊漁券(遊魚券)が必要な魚種
天竜川・都田川などの静岡県内の主要河川では、漁業権が設定された魚種を釣る際に遊漁券が必要です。
| 河川 | 対象魚種 | 遊漁券価格(目安) | 販売場所 |
|---|---|---|---|
| 天竜川(静岡県区間) | アユ・ウナギ・アマゴ・マス類 | アユ:日釣り1,000〜1,500円 / 年釣り5,000〜8,000円 | 天竜川漁協・地元釣具店 |
| 都田川 | アユ・ウナギ | アユ:日釣り1,000円前後 | 浜名湖漁協・地元釣具店 |
| 浜名湖(湖内) | ウナギ(区域による) | 遊漁権の確認が必要 | 浜名湖漁協 |
遊漁券を購入しないとどうなるか
遊漁券が必要な区域で無断で対象魚種を釣ると、漁業法違反として:
- 漁業監視員(漁協のパトロール)に注意・指導を受ける
- 悪質な場合は摘発・罰金(漁業法第173条:3年以下の懲役または200万円以下の罰金)
- 漁協から民事訴訟を起こされる可能性もある
遊漁券は安価(日釣り1,000〜2,000円程度)ですので、必ず購入してから釣りをしましょう。漁協・地元釣具店で購入できます。
遊漁券の購入方法
- 地元釣具店:上州屋浜松店・フィッシュランド浜松各店等で購入できることが多い
- 漁協事務所:天竜川漁協・浜名湖漁協の事務所で直接購入
- オンライン購入:近年「遊漁券アプリ(フィッシュパス等)」でスマートフォンから購入できる漁協が増加している
- コンビニ・釣り場近くの店舗:一部地域では自販機や委託販売で購入できる
海釣り公園・管理釣り場のルール
新居弁天海釣公園(湖西市)
浜名湖の外海(遠州灘)に面した釣り公園で、入場料を支払えば誰でも利用できます:
- 入場料:大人600円・子ども300円(2026年現在・変動する場合あり)
- 釣り可能時間:日の出〜日没(季節によって変動)
- 禁止事項:投網・タモ網による魚すくい・エサの変売・場所取りのための長時間占有
- 問い合わせ:湖西市役所 053-576-1111
釣りに関するその他のルール・マナー
サイズ・数量制限(地域・魚種による)
- 一部の漁協では遊漁規則でサイズ制限(例:アユは全長12cm以上のみ持ち帰り可)・持ち帰り数量制限を設定している
- 河川によって「産卵期間中の禁漁期間」が設定されている魚種(アユの産卵期=秋〜初冬に禁漁になる河川が多い)
釣り場のマナー(法律ではなく常識として)
- ゴミは必ず持ち帰る(釣り糸・針・パッケージ等)
- 魚の内臓・アラを釣り場に捨てない
- 他の釣り人のラインと絡まないよう距離を保つ
- 立入禁止区域・私有地には立ち入らない
- 駐車場所のルールを守る(路上違法駐車は地元住民とのトラブルの原因)
まとめ:ルールを守った釣りが浜名湖の豊かな環境を守る
釣りのルール・マナーは難しく感じるかもしれませんが、基本は「対象の水域で必要なら遊漁券を購入する・禁漁期間・禁漁区域を守る」という2点です。これを守ることで、浜名湖・天竜川の豊かな自然環境と魚資源が次の世代にも残されます。
釣りを楽しむ全員が「良識ある釣り人」として振る舞うことで、釣り文化と自然が共存できます。浜名湖・遠州灘の素晴らしい釣り環境を守りながら、存分に釣りを楽しんでください。
わからないことがあれば釣行前に必ず地元漁協(浜名湖漁業協同組合:053-592-0156)または地元釣具店に確認する習慣をつけましょう。



