ヒラメ(平目)完全図鑑2026|遠州灘・浜名湖の座布団ヒラメの生態・サーフ釣り・船釣り・料理まで完全解説

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ヒラメは日本の食卓と釣りの世界の両方で、最高級の魚の一つに位置づけられています。その白く透き通った身は「白身魚の王様」と呼ばれ、高級料亭から回転寿司まで幅広い場面で愛されています。そして、釣りの世界では、特に遠州灘のサーフフィッシングにおいてヒラメは「サーフの王者」として絶大な人気を誇ります。広大な砂浜からルアーを遠投し、波打ち際で繰り広げられるヒラメとの攻防は、サーフアングラーにとって最高の興奮をもたらしてくれます。

遠州灘は全国屈指のヒラメフィールドとして知られています。中田島砂丘から御前崎にかけて延々と続く砂浜は、ヒラメが好む砂地の底質が広がり、豊富なベイトフィッシュ(イワシ・キス・小アジ)が回遊する好条件を備えています。浜名湖の今切口周辺も、潮流が集中するポイントとしてヒラメの実績が高く、浜松エリアは陸っぱりでもボートでも大型ヒラメが狙える恵まれたフィールドです。

本記事では、ヒラメの生態を科学的な視点から深く掘り下げ、遠州灘・浜名湖でのサーフ釣り・船釣り・堤防からの泳がせ釣りを詳細に解説し、さらに釣れたヒラメの料理法まで、ヒラメに関するすべての知識を一冊の図鑑のようにまとめました。初心者からベテランまで、ヒラメ釣りの奥深い世界をお楽しみください。

ヒラメの基本情報

項目内容
和名ヒラメ(平目・鮃)
英名Olive Flounder / Japanese Flounder
分類カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
体長一般的に40〜60cm、最大で1m・10kg超
体の向き左向き(「左ヒラメ、右カレイ」)
寿命雄:約10年、雌:約15年
適水温15〜22℃(接岸のピークは17〜20℃)
食性肉食性(イワシ・キス・アジ・エビなど)
分布北海道南部〜九州(日本固有種に近い分布)
遠州灘での旬10月〜2月(特に11〜12月が最盛期)
座布団サイズの基準60cm以上(70cm超は「大座布団」と呼ばれる)

ヒラメはカレイ目ヒラメ科に属する魚で、日本近海の温帯域に広く分布しています。「左ヒラメ、右カレイ」という言葉の通り、腹を手前にして置いたとき頭が左を向くのがヒラメの特徴です。見た目はカレイと似ていますが、ヒラメの方が口が大きく歯が鋭いのが明確な違いです。これはヒラメが積極的に小魚を追う肉食魚であることを示しています。

体色は砂底に擬態するため、有眼側(目がある側)は茶褐色で砂地の色に溶け込みます。環境によって体色を変化させる能力があり、明るい砂地では薄い色に、暗い岩礁帯では濃い色になります。無眼側(裏側)は白色で、これは海底に伏せた際に上から見た捕食者に対する保護色の役割を果たしています。ヒラメの体は非常に薄く平たいため、砂に半分潜った状態では周囲からほとんど見分けがつきません。

遠州灘のヒラメは、その恵まれた漁場環境から全国的にも評価が高い個体が多く、身の締まりと脂のバランスが絶妙です。天然物のヒラメは養殖物と比べて身が引き締まっており、特に冬場の遠州灘のヒラメは脂が乗って最高の味になります。浜松の料亭でも地元産のヒラメは高級食材として珍重されています。

ヒラメの詳細生態

体の構造と擬態能力

ヒラメの最も特筆すべき特徴は、その独特の体の構造です。孵化直後のヒラメは、他の魚と同じように左右対称の体をしています。しかし、体長1cm前後に成長した段階で、右目が頭の左側に移動し始めます。この変態と呼ばれるプロセスは約2週間で完了し、両目が体の左側に揃った扁平な体型になります。この時期に浮遊生活から底生生活に移行し、海底で暮らすようになります。

ヒラメの擬態能力は魚類の中でもトップクラスです。皮膚の色素胞(メラノフォア、キサントフォア、イリドフォア)を神経制御で素早く変化させることで、数秒のうちに周囲の底質に合わせた体色に変えることができます。砂地では薄い茶褐色に、小石混じりの底では斑点模様に、暗い岩場では濃い灰褐色に変化します。さらに、砂の中に体を半分以上埋めて両目だけを出した状態で獲物を待ち伏せるため、ベイトフィッシュがヒラメの存在に気づかず近づいてしまうのです。

口は大きく、下顎が上顎より前に突き出た受け口です。鋭い犬歯状の歯が上下の顎に並び、一度食いついたベイトフィッシュを逃がしません。この歯の鋭さは、釣り上げた際にリーダーを切られることがあるほどで、ヒラメ釣りではフロロカーボン4〜5号のリーダーが推奨される理由の一つです。

食性とフィーディング行動

ヒラメは完全な肉食魚です。主な餌はイワシ、キス、アジ、コノシロ、ハゼなどの小魚で、エビやカニなどの甲殻類も捕食します。特にイワシはヒラメの最も好むベイトフィッシュであり、遠州灘でイワシの群れが接岸するとヒラメの接岸も活発になるのはこのためです。

ヒラメの捕食方法は「待ち伏せ型」が基本です。砂に潜んで獲物が射程圏内に入るのを待ち、獲物が近づくと海底から一気に飛び上がって捕食します。この跳躍は非常に素早く、静止状態から0.1秒以内に獲物に到達するとされています。この爆発的な初速が、ルアーフィッシングにおけるヒラメの強烈なバイト(食いつき)の正体です。ルアーに「ガツン!」と来る衝撃は、他の魚ではなかなか味わえないヒラメ釣りの醍醐味です。

フィーディング(捕食活動)は朝マズメと夕マズメに活発になります。これは薄暗い時間帯の方がヒラメの擬態が効果的に機能し、かつベイトフィッシュがヒラメを視認しにくいためです。日中は砂に潜って休息していることが多いですが、曇りの日や濁りが入った日は日中でもフィーディングが発生します。遠州灘のサーフフィッシングで朝マズメが最も重要視されるのは、この食性パターンに基づいています。

産卵と成長パターン

ヒラメの産卵期は地域によって異なりますが、遠州灘周辺では2月から5月にかけて産卵が行われます。産卵場は水深30〜100mの沖合いの砂泥底で、雌一匹が産む卵の数は体のサイズに比例し、大型の雌では100万粒以上に達します。卵は浮遊性で、海流に乗って沿岸に運ばれ、浅場で孵化・成長します。

孵化後の仔魚は約1ヶ月で変態を完了し、体長2〜3cmで海底生活を開始します。1年目で体長15〜20cm、2年目で25〜35cm、3年目で35〜45cmに成長します。50cmを超えるサイズに成長するには4〜5年を要し、60cm以上の「座布団」サイズに到達するのは5〜7年目以降です。70cm・5kg超の大型個体は10年以上生きた雌であることがほとんどで、このクラスの天然ヒラメは非常に希少価値が高いです。

雌の方が雄より大型に成長するのもヒラメの特徴です。雄は最大でも50cm程度にとどまることが多く、60cm以上の個体はほぼ雌です。遠州灘で釣り上げられる座布団ヒラメは、長年にわたって遠州灘の豊かな海で育った雌の大型個体であり、一匹釣るだけでも素晴らしい記録となります。

季節移動のパターン

ヒラメは季節によって生息場所を大きく移動する回遊性の魚です。夏場は水温の上昇を避けて水深30〜100mの沖合いに移動し、深場で過ごします。秋になると水温の低下とともに徐々に浅場へ移動し始め、10月下旬から11月にかけて水深10m以内の沿岸域に接岸します。この秋の接岸が、サーフフィッシングのハイシーズンの到来を告げます。

冬場(12月〜1月)は、産卵に向けて荒食いをするため、接岸状態が最も活発になります。この時期のヒラメは体力を蓄えるために積極的にベイトフィッシュを追い、一日の中で複数回のフィーディングタイムが発生することもあります。「寒ビラメ」と呼ばれる冬のヒラメは、脂が乗って味も最高で、釣り人にとっても料理人にとっても最も価値がある時期です。

2月以降は産卵のために沖合いへ移動し始め、4月頃には産卵を終えた個体が体力回復のために再び浅場に戻ってくることがあります。この春の戻りヒラメは「花見ビラメ」と呼ばれ、産卵後でやや痩せていますが、それでもサイズの大きな個体が岸に近づくため、遠州灘ではGW前後にもヒラメが釣れるチャンスがあります。

釣り方別詳細解説

サーフフィッシング(遠州灘の王道)

遠州灘のサーフフィッシングは、日本のヒラメ釣りの中でも最もポピュラーで人気の高い釣法です。広大な砂浜に立ち、ルアーを遠投してヒラメを狙うこの釣りは、大自然の中で魚と向き合う原始的な興奮を味わえます。遠州灘のサーフは、ほぼ全域がヒラメのポイントであり、中田島砂丘前から竜洋海洋公園、さらには御前崎方面まで、数十kmにわたるフィールドが広がっています。

サーフでのヒラメ釣りで最も重要なのは、地形の変化を読むことです。一見するとどこも同じに見える砂浜ですが、実際には波の立ち方や海水の色の変化で、ブレイクライン(急深になるポイント)、離岸流(沖に向かう潮の流れ)、馬の背(海底の砂が盛り上がった部分)といった地形変化を読み取ることができます。ヒラメはこれらの地形変化に付いてベイトを待ち伏せしているため、フラットな砂底よりも地形変化の周囲を重点的に攻めるのが効率的です。

使用するルアーは、ミノー(12〜14cm)とジグヘッド+ワーム(21〜28g)が二本柱です。朝マズメの薄暗い時間帯にはミノーで広範囲を素早くサーチし、反応がなければジグヘッド+ワームでボトム付近をゆっくりトレースする戦略が基本です。ミノーはフローティングとシンキングの両タイプを使い分け、波が高い日はシンキングミノーの方が安定したアクションを出せます。カラーは朝マズメにゴールド・チャート系、日中はナチュラル系(イワシカラー)が定番です。

サーフフィッシングのタックルと実践テクニック

アイテム推奨スペック備考
ロッド10〜11ft、ML〜Mクラスのサーフロッドシマノ「ネッサ」、ダイワ「オーバーゼア」等
リール4000〜5000番のスピニングリールハイギア推奨(サーフの回収速度を稼ぐ)
メインラインPE1〜1.5号(200m以上)8本編みが飛距離・感度に優れる
リーダーフロロカーボン4〜5号(1m前後)ヒラメの歯による切断を防ぐ
ミノー12〜14cm(フローティング・シンキング各種)DUOビーチウォーカー、シマノヒラメミノー等
ジグヘッド+ワーム21〜28gジグヘッド+4〜5インチシャッドテールフラットジャンキー、ハウル等
メタルジグ30〜40g強風時やヒラメ以外の青物にも対応
ウェーダーチェストハイ(胸まで)のネオプレンまたはナイロン秋冬は保温性の高いネオプレン推奨

サーフでのキャスティングは、飛距離が釣果を左右する重要な要素です。遠州灘のサーフでは、ブレイクラインが沖合い80〜100m先にあることも珍しくなく、ルアーをそのラインまで届かせるために、PE1〜1.5号の細めのラインとロングロッドの組み合わせが必要です。キャスト時はロッドの反発力を最大限に活かすため、ルアーの垂らしを1m程度取り、体全体を使ったペンデュラムキャストが有効です。

リトリーブ(巻き取り)のスピードは「ゆっくり」が基本です。ヒラメは海底付近に潜んでいるため、ルアーを底から50cm以内のレンジで引くことが重要です。ジグヘッド+ワームの場合、着底を感じたら2〜3回巻いて再び着底させる「ストップ&ゴー」が効果的です。着底の瞬間やリトリーブ再開時にバイトが集中するため、この「変化の瞬間」に集中力を高めましょう。

ヒラメのバイトは非常に特徴的で、「ゴゴン!」という明確な衝撃の後に、一瞬の間を置いてからグッと重くなるパターンが多いです。これはヒラメが獲物に飛びついた後、咥え直す動作に起因しています。最初のバイトで慌ててフッキング(合わせ)すると、まだしっかり食い込んでいないためバレる(外れる)ことがあります。バイトを感じたら一呼吸置き、ロッドに重みが乗ったタイミングで大きく合わせるのがコツです。

船釣り(泳がせ・バケ釣り)

遠州灘では、ヒラメの船釣りも盛んです。浜名湖の舞阪漁港や新居漁港からヒラメ乗合船が出船しており、秋から冬にかけてのシーズンには多くの釣り船がヒラメポイントへ向かいます。船釣りの最大のメリットは、岸からでは届かない沖のポイントを直接攻められることで、サーフよりも大型のヒラメに出会える確率が高くなります。

船からのヒラメ釣りの基本は「泳がせ釣り」です。生きたイワシをエサとして使い、海底付近を自然に泳がせてヒラメのバイトを待ちます。仕掛けは、親針と孫針(トレブルフック)のダブルフック仕掛けが一般的で、イワシの背中に親針を刺し、腹部付近に孫針をセットします。重りは80〜120号を使い、海底に仕掛けを着底させた後、50cm〜1m底を切った位置でイワシを泳がせます。

船釣りでヒラメが掛かった際は、最初のアタリで合わせてはいけません。ヒラメ釣りの格言に「ヒラメ40」という言葉があり、これはアタリが出てから40秒待ってから合わせるという意味です。ヒラメはエサのイワシを一度咥えた後、安全な場所で飲み込むため、早合わせするとイワシだけ持っていかれてしまいます。竿先にコンコンとアタリが出ても我慢し、竿全体が引き込まれるような本アタリが出たタイミングで、しっかりとフッキングします。

堤防からの泳がせ釣り

船を持たなくても、堤防からの泳がせ釣りでヒラメを狙うことは十分可能です。浜名湖の今切口周辺の堤防や、舞阪堤防は、水深があり潮通しも良いため、ヒラメの回遊ルートに位置しています。堤防からの泳がせ釣りは、サビキ釣りで調達した小アジやイワシを生きエサとして使い、海底付近に送り込む方法です。

堤防泳がせのタックルは、磯竿3〜4号(5.3m)またはシーバスロッド(9〜10ft)に、4000番のスピニングリール、PE2号前後の組み合わせが標準です。仕掛けはエレベーター式(重りを先に投入し、生きエサを後からスライドさせて送り込む方式)が効率的で、根掛かりのリスクを軽減できます。生きエサは鼻掛けにすると自然に泳ぎ、ヒラメへのアピール力が高まります。

堤防泳がせの釣果は、ベイトフィッシュの回遊状況に大きく左右されます。サビキで小アジやイワシが好調に釣れている日は、ヒラメも近くにいる可能性が高いです。エサの小魚が急に暴れ出したり、仕掛けが急に沖に走り出したりしたら、ヒラメ(またはマゴチ)がエサを追っているサインです。浜名湖周辺の堤防では、10月から12月にかけてこの泳がせ釣りで40〜60cmのヒラメが釣れた実績が多数報告されています。

遠州灘・浜名湖のヒラメポイント

中田島砂丘前サーフ

中田島砂丘前は遠州灘サーフフィッシングの聖地とも呼ばれるエリアです。浜松市の中心部から車で20分ほどとアクセスが良く、広大な砂浜が延々と続くため、混雑する休日でも釣り座を確保しやすいのが魅力です。海底は遠浅の砂地が広がっていますが、所々にブレイクラインや波で形成されたカレント(流れ)があり、ヒラメが付きやすいポイントが点在しています。

中田島エリアでのヒラメのベストシーズンは10月下旬から1月にかけてで、特に11月〜12月が最盛期です。朝マズメの1時間(日の出前後)が最もバイトが集中する時間帯で、この時間帯に集中して狙うことで釣果を上げやすくなります。駐車場は中田島砂丘の観光駐車場が利用でき、早朝は無料で停められます。

中田島砂丘前で注意すべきは、波の大きさと離岸流です。遠州灘は外洋に面しているため、波が高い日は思った以上に危険です。ウェーダーを着用して波打ち際に立つスタイルが一般的ですが、腰以上の波が来る日は無理をせず、波の小さい日に出直しましょう。離岸流はヒラメポイントの目印にもなりますが、足元をすくわれるリスクもあるため、流れの強い場所では十分な注意が必要です。

白羽海岸エリア

白羽海岸は浜松市南区に位置するサーフポイントで、河川(天竜川系統の小河川)からの流れ込みが海底地形に変化を生んでいるため、ヒラメの実績が非常に高いエリアです。砂地にところどころ石や瓦礫が混じるボトムは、ヒラメが身を隠すのに適しており、大型のヒラメが出やすい環境が整っています。

白羽海岸は中田島砂丘前ほど広大ではないため、ポイントが限定的でアングラーの密度が高くなることがあります。特に週末の朝マズメは混雑するため、暗いうちから場所取りに来る釣り人も少なくありません。平日の釣行や、夕マズメ狙いにシフトすることで、ゆっくりとサーフフィッシングを楽しめます。夕マズメは朝マズメに比べてアングラーが少ない分、プレッシャーが低く、良型のヒラメが出ることがあります。

白羽海岸での実績ルアーは、ビーチウォーカーシリーズのフリッパー(シンキングミノー)や、DUOのハウル(ジグヘッド+ワーム)が安定した釣果を出しています。特に流れ込み周辺の濁りが入ったエリアでは、チャート系のアピールカラーが有効です。ボトムの変化が多いエリアのため、根掛かりに備えてリーダーやジグヘッドの予備は多めに持参しましょう。

今切口周辺

今切口は浜名湖と遠州灘を結ぶ唯一の水路で、強い潮流が発生するポイントです。この潮流がベイトフィッシュを集め、それを追ってヒラメが回遊してくるため、ルアーフィッシングでも泳がせ釣りでもヒラメの実績が高いエリアです。特に下げ潮時に湖内の水が外海に流れ出る際、水路の両サイドにベイトが集まり、ヒラメの捕食スイッチが入ります。

今切口のヒラメポイントは、水路出口の左右に広がるサーフと、導流堤の先端付近です。導流堤の先端はテトラポッドが入っているため足場が悪く、ベテラン向けのポイントです。サーフ側は比較的安全に釣りができますが、今切口付近の波は複雑で予測が難しいため、常に海の状態を観察しながら釣りをする必要があります。

今切口では、サーフよりもやや重めのジグヘッド(28〜35g)やメタルジグ(30〜40g)が活躍します。潮流が速いため、軽い仕掛けでは底が取れず(ボトムにルアーが到達しない状態)、ヒラメのいるレンジを通すことができません。潮の速い場面ではメタルジグのリフト&フォールが効果的で、フォール中にヒラメがバイトしてくることが多いです。

季節別ヒラメ釣り情報

季節時期水温ヒラメの状態おすすめ釣法期待サイズ
4〜5月16〜20℃産卵後の戻り(花見ビラメ)サーフルアー40〜55cm
6〜8月22〜28℃沖合いの深場に移動船釣り(沖合い)35〜50cm
初秋9〜10月20〜26℃接岸開始、サーフシーズン開幕サーフルアー40〜55cm
晩秋11月18〜21℃接岸最盛期、荒食いサーフルアー・船泳がせ45〜70cm
12〜1月14〜18℃寒ビラメ(最高品質)サーフルアー・船泳がせ50〜70cm超
早春2〜3月12〜15℃産卵に向けて沖へ移動船釣り50〜65cm

遠州灘のヒラメ釣りは10月から翌年1月がメインシーズンです。9月末に水温が25℃を下回る頃から、沖にいたヒラメが徐々に接岸し始めます。10月はまだ接岸の初期段階で、ポイントが限られますが、今切口周辺やベイトが溜まりやすい河口部では早期から釣果が報告されます。

11月に入ると遠州灘サーフ全域でヒラメの接岸が本格化します。水温が18〜21℃の適水温帯に入り、ヒラメの活性は最も高くなります。この時期は数・サイズともに期待でき、一日の釣行で複数匹のヒラメをキャッチすることも珍しくありません。60cm超の座布団ヒラメも11月に最も多く釣り上げられています。

12月〜1月の冬場は「寒ビラメ」のシーズンです。産卵に備えて荒食いするヒラメは、身に脂がたっぷり乗り、味は年間で最も優れています。気温は下がりますが、遠州灘のサーフは冬でも釣り人で賑わいます。ただし、北西の季節風(遠州のからっ風)が吹く日はサーフでの釣りが困難になるため、風の弱い日を選んで釣行することが重要です。2月以降は産卵に向けてヒラメが沖へ移動し、サーフからの釣りは難しくなっていきます。

ヒラメ料理

刺身・薄造り

ヒラメの刺身は、白身魚の刺身の最高峰です。透き通るような美しい白身は、見た目にも味にも上品さがあり、高級料亭でも看板メニューとして提供されます。ヒラメの刺身は、一般的な刺身のように厚切りにするよりも、薄造り(うすづくり)にして繊細な食感と甘みを楽しむのが粋な食べ方です。

薄造りの手順は、まず三枚おろしにして皮を引いた身を、よく切れる柳刃包丁で斜めに薄く削ぎ切りにします。厚さは2〜3mm程度が理想で、皿が透けて見えるほどの薄さが本格的な薄造りです。切った身は大皿に花びらのように放射状に並べ、中央にポン酢と薬味(紅葉おろし・浅葱・大葉)を添えます。ポン酢で食べるのが薄造りの定番ですが、わさび醤油でも十分に美味しいです。

ヒラメの刺身は、釣った当日よりも1〜2日寝かせた方が旨みが増します。これは死後硬直が解けてイノシン酸(旨み成分)が増加するためです。釣ったヒラメを活け締めにして血抜きを行い、キッチンペーパーで包んでチルド室で寝かせると、コリコリの食感は少し落ちますが、旨みとねっとりした甘みが格段に増します。2日目のヒラメ刺身は、釣り人ならではの贅沢です。

縁側

ヒラメの縁側(えんがわ)は、背ビレと尻ビレの付け根にある筋肉で、ヒラメ一匹から僅かしか取れない希少な部位です。コリコリとした独特の食感と、脂が乗った濃厚な旨みは、寿司ネタとしても大人気です。回転寿司で「えんがわ」として提供されるものの多くはオヒョウなどの代用魚ですが、天然ヒラメの本物の縁側は味の深さが全く異なります。

縁側を取るには、ヒラメを五枚おろしにします。ヒラメは左右に2枚ずつ、計4枚の身と中骨の5枚に分けておろすのが基本です。背側の身と腹側の身の間、ヒレの付け根に沿って包丁を入れると、幅2cm・長さ20cm程度の縁側が取れます。一匹のヒラメから取れる縁側は4本で、重量にするとわずか50〜80g程度しかありません。

縁側は刺身で食べるのが最も贅沢ですが、軽く炙って食べる方法もおすすめです。バーナーで表面をさっと炙ると、脂がジュワッと溶け出し、香ばしさと旨みが一体となった絶品の味わいになります。炙った縁側にポン酢と紅葉おろしを添えると、日本酒との相性が抜群です。

唐揚げ・煮付け

ヒラメの唐揚げは、刺身で食べきれない端材やあら(頭・骨周りの身)を活用した料理です。一口大に切った身に塩コショウで下味をつけ、片栗粉をまぶして170℃の油でカリッと揚げます。外はサクサク、中はふっくらの食感で、レモンを絞って食べると最高のおつまみになります。特にあらの唐揚げは、骨周りのゼラチン質がトロッとして絶品です。

ヒラメの煮付けは、刺身に向かない小型のヒラメに最適な調理法です。醤油・みりん・酒・砂糖・生姜で作った煮汁で、落とし蓋をして中火で15分ほど煮ます。ヒラメの淡白な身は煮汁をよく吸い込み、生姜の風味と甘辛い味付けがご飯のおかずにぴったりです。煮付けにする場合は、ウロコと内臓を取った後、身に飾り包丁(バツ印の切れ目)を入れると味が染み込みやすくなります。

ヒラメのアラ汁も忘れてはならない一品です。頭・中骨・ヒレなどのアラに塩を振って30分ほど置き、熱湯をかけて臭みを取ります(霜降り処理)。これを水から煮て、沸騰したらアクを取り、味噌を溶き入れれば完成です。ヒラメのアラからは極上のダシが出るため、味噌汁が劇的に美味しくなります。一匹のヒラメを無駄なくいただくために、アラ汁は必ず作りたい料理です。

まとめ

ヒラメは遠州灘・浜名湖を代表する高級魚であり、釣り人にとってはサーフフィッシングの最高のターゲットです。本記事では、ヒラメの生態から釣り方、料理法まで包括的に解説しました。砂に潜んでベイトを待ち伏せる巧みなハンターの生態を知ることは、釣りのテクニック向上に直結します。ヒラメがどこに、なぜいるのかを理解すれば、サーフの広大なフィールドでも効率よくポイントを絞り込めるようになります。

遠州灘のサーフは、全国屈指のヒラメフィールドです。中田島砂丘前、白羽海岸、今切口周辺と、ポイントの選択肢も豊富で、サーフルアー、船泳がせ、堤防泳がせと多彩な釣法でヒラメにアプローチできます。これからのシーズン(10月〜1月)はまさにヒラメ釣りの本番です。朝マズメの薄暗い遠州灘のサーフに立ち、ルアーを遠投する瞬間の高揚感は、一度味わうと忘れられない体験になるでしょう。

そして、釣り上げたヒラメを自分の手で刺身や薄造りにして味わう喜びは、釣り人だけに許された最高の贅沢です。座布団ヒラメを目標に、この秋冬の遠州灘サーフに足を運んでみてください。

魚種図鑑

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