- カマスは「釣れすぎて困る」からこそ料理の引き出しが必要
- カマスの基本情報|アカカマスとヤマトカマスの違い
- 釣り場での処理と鮮度管理|カマスは劣化が早い
- 下処理の基本|ウロコ取り・三枚おろし・開き方
- レシピ①:カマスの塩焼き|脂がジュワッと滴る定番中の定番
- レシピ②:カマスの一夜干し|大量釣果の最適解
- レシピ③:カマスのフライ|白身魚フライの隠れた最高峰
- レシピ④:カマスの炙り刺身|鮮度がものを言う料亭の味
- レシピ⑤:カマスの南蛮漬け|作り置きで3日間楽しめる
- レシピ⑥:カマスのペペロンチーノ|洋食にも化ける万能選手
- レシピ⑦:カマスのつみれ汁|骨が多い小型も丸ごと活用
- カマスの保存方法まとめ|大量釣果を無駄にしない
- まとめ|カマスは「釣って嬉しい、食べてもっと嬉しい」魚
カマスは「釣れすぎて困る」からこそ料理の引き出しが必要
秋の遠州灘沿岸や浜名湖周辺の堤防でサビキやライトルアーを投げると、30〜40尾のカマスがクーラーボックスを埋め尽くすことがある。御前崎港、福田港、舞阪堤防、新居海釣公園など、浜松エリアの釣り人にとってカマスは「秋の風物詩」であり、数釣りの代表格だ。
ところが、いざ持ち帰ると「塩焼きしか思いつかない」「家族に飽きたと言われた」という声をよく聞く。実はカマスは脂の乗りと身質の良さが際立つ魚で、干物にすれば全国トップクラスの旨さ、フライにすれば白身魚フライの最高峰、炙り刺身にすれば料亭レベルの一品になる。
この記事では、遠州灘で釣れるアカカマス(ホンカマス)を中心に、塩焼き・一夜干し・フライ・炙り刺身・南蛮漬け・パスタ・つみれ汁の7品を完全レシピで紹介する。大量釣果を無駄にせず、冷凍保存まで含めた「カマス料理の全技術」をお伝えしたい。
カマスの基本情報|アカカマスとヤマトカマスの違い
遠州灘で釣れる2種類のカマス
浜松エリアで釣れるカマスは主にアカカマス(ホンカマス)とヤマトカマス(ミズカマス)の2種類。料理の方向性が異なるため、まず見分けることが大切だ。
| 項目 | アカカマス | ヤマトカマス |
|---|---|---|
| 体色 | 赤みがかった黄褐色 | 銀白色でやや青み |
| 体型 | やや太め・丸みがある | 細長くスリム |
| 背びれの位置 | 腹びれより後方 | 腹びれとほぼ同位置 |
| 脂の乗り | ◎ 非常に良い | △ 水っぽい |
| 刺身適性 | ◎ 炙り刺身が絶品 | × 身が柔らかすぎる |
| 干物適性 | ◎ 最高級干物になる | ○ 干すことで水分が抜け旨くなる |
| 揚げ物適性 | ◎ | ◎ むしろ揚げ物向き |
| 釣期(遠州灘) | 9月〜12月 | 7月〜10月 |
| サイズ | 25〜35cm | 20〜30cm |
ポイント:アカカマスは脂が乗っているため、塩焼き・干物・刺身といった素材の味を活かす料理に向く。ヤマトカマスは水分が多いため、揚げ物・南蛮漬け・干物など、水分を飛ばすか衣で包む料理にすると化ける。どちらが釣れても美味しく食べられるよう、この記事では両方に対応したレシピを紹介する。
料理に適したサイズ
- 刺身・炙り:30cm以上のアカカマスが理想。脂の乗りが段違い
- 塩焼き・干物:25cm以上あれば十分。小型も開いて干物にできる
- フライ・南蛮漬け:20cm前後の小型でもOK。数釣りした小カマスの消費に最適
- つみれ汁:サイズ不問。身を叩いて使うため骨の多い小型も活用できる
釣り場での処理と鮮度管理|カマスは劣化が早い
釣り場で必ずやること
カマスは身が柔らかく鮮度低下が早い魚だ。特に刺身で食べたい場合は、釣り場での処理が仕上がりを左右する。
- 即締め:釣れたらすぐにエラの付け根にハサミを入れて締める。カマスの歯は鋭いので、フィッシュグリップで口を掴んでから作業する
- 血抜き:エラを切った状態で海水バケツに頭を下にして30秒〜1分ほど浸ける。血が抜けると身の臭みが激減する
- 氷水へ投入:クーラーボックスに海水氷(海水+氷)を作り、血抜きしたカマスを入れる。真水氷に直接触れさせないこと。身が水っぽくなる原因になる
- 内臓処理(余裕があれば):数が多い場合は釣り場で腹を割いて内臓を出しておくと、帰宅後の処理が格段に楽になる。内臓の酵素で身が溶けるのも防げる
帰宅後の保存判断
大量に釣れた場合、すべてを当日中に食べきるのは難しい。以下の優先順位で料理を振り分けよう。
| 優先度 | 料理 | タイムリミット |
|---|---|---|
| 当日 | 炙り刺身 | 釣った日のうちに |
| 当日〜翌日 | 塩焼き・フライ | 冷蔵で翌日まで |
| 翌日まで | 南蛮漬け(揚げて漬ける) | 漬け込めば冷蔵5日 |
| 2日以内 | 一夜干し作り | 干したら冷凍で1ヶ月 |
| 即冷凍可 | つみれ用すり身 | 冷凍で1ヶ月 |
下処理の基本|ウロコ取り・三枚おろし・開き方
ウロコ取りと頭の処理
カマスのウロコは細かく薄いが、意外としっかり付いている。包丁の背か専用のウロコ取りで尾から頭方向に丁寧に引く。ウロコが残ると塩焼きや干物の食感が悪くなるので、腹側と背びれ周辺も忘れずに。
- 流水の下でウロコを尾→頭方向に引く
- 頭を落とす場合:胸びれの後ろに包丁を入れ、斜めに切り落とす
- 塩焼き・干物で頭を残す場合:エラだけを引き抜く(エラ蓋を開いて指で引き出す)
- 腹を肛門まで切り開き、内臓を掻き出す
- 中骨に沿って血合いを爪で掻き、流水で洗い流す
三枚おろし(刺身・フライ用)
カマスは身が柔らかいので、よく切れる柳刃包丁か薄刃の出刃を使うのがコツ。切れ味の悪い包丁だと身が崩れる。
- 頭を落とし、内臓を処理した状態から開始
- 背側から中骨に沿って包丁を入れる(背びれの少し上を目安に)
- 腹側からも中骨に沿って包丁を入れる
- 尾の付け根で身を切り離し、片身を外す
- 裏返して同様に反対側の身を外す
- 腹骨を薄くすき取る
- 血合い骨は骨抜きで1本ずつ抜く(頭側に引くと抜きやすい)
開き(干物・塩焼き用)
干物や丸ごとの塩焼きには「腹開き」が基本。
- 頭は残したまま、エラだけを除去
- 腹側から包丁を入れ、中骨に沿って尾まで開く
- 反対側も同様に開き、背中の皮一枚で繋がった状態にする
- 中骨を薄く削ぐようにして取り除く(残してもOK。干物なら食べるとき外せる)
- 流水で血合いを洗い、ペーパータオルで水気を取る
レシピ①:カマスの塩焼き|脂がジュワッと滴る定番中の定番
難易度:初級|所要時間:30分(塩振り時間含む)
材料(2人分)
- カマス(アカカマス推奨):2尾(25〜30cm)
- 塩:適量(魚体重量の2〜3%が目安)
- 大根おろし:適量
- すだち or レモン:1個
調理手順
- 下処理:ウロコを取り、エラと内臓を除去。腹腔内の血合いをしっかり洗い流す。頭は残す
- 飾り包丁:身の厚い部分に斜めに2本、浅く切れ目を入れる。火の通りが均一になり、皮が破裂するのを防ぐ
- 振り塩:全体にまんべんなく塩を振る。尾びれと背びれには化粧塩(たっぷりの塩をまぶす)をして焦げを防ぐ
- 20分置く:塩を振ったら常温で20分。表面に水分が浮いてきたらペーパータオルで軽く拭き取る。これで臭みが抜け、皮がパリッと焼ける
- 焼き:魚焼きグリルを強火で3分予熱。盛り付けたときに上になる面(表)から焼く。強火の遠火で表7分→裏5分が目安。皮目にこんがり焼き色がつき、脂がジュジュッと音を立てたら完成
- 盛り付け:頭を左、腹を手前にして皿に盛る。大根おろしとすだちを添える
美味しく焼くコツ
- グリルがない場合はフライパンでもOK。クッキングシートを敷いて中火で焼くと皮がくっつかない
- 七輪や炭火で焼くとさらに旨い。遠州灘の浜辺でBBQするなら、釣りたてカマスの炭火塩焼きは最高の贅沢
- アカカマスの脂は融点が低く、焼くと身全体にじゅわっと回る。焼きすぎるとパサつくので、中はほんのりレアな程度が絶品
合わせるお酒:辛口の純米酒がベスト。浜松の地酒「花の舞 純米吟醸」との相性は抜群。ビールなら軽めのピルスナーで脂をさっぱり流すのも良い。
レシピ②:カマスの一夜干し|大量釣果の最適解
難易度:初級|所要時間:仕込み15分+干し6〜12時間
カマスの干物は沼津や小田原で高級品として売られるほどの実力。自家製なら釣りたての鮮度で作れるから、市販品を超える旨さになる。大量釣果の保存法としても最強だ。
材料
- カマス:好きなだけ
- 塩水:水1リットルに対して塩30〜40g(約3〜4%)。味醂を大さじ1加えると風味が増す
- 干し網(100均の3段式でOK)
調理手順
- 腹開きにする:前述の開き方を参照。中骨は残してもOK
- 塩水に漬ける:開いたカマスをバットに並べ、塩水に30〜40分浸ける。大きいサイズは40分、小さめは30分
- 水気を拭く:塩水から取り出し、ペーパータオルで表面の水気をしっかり拭き取る
- 干す:干し網に皮を下にして並べる。秋〜冬の時期なら風通しの良いベランダで6〜8時間。指で触って表面がペタッと吸い付く程度になったら完成。夏場やヤマトカマスなど水分の多い個体は冷蔵庫内で干す方法もある(ラップをせずバットに網を載せて一晩)
- 保存:1枚ずつラップに包み、ジップロックに入れて冷凍。1ヶ月は品質を保てる
干物の焼き方
冷凍のまま焼いてOK。身側から弱火〜中火で6分、返して皮側を3分。皮がパリッと香ばしく、身はしっとりジューシーに仕上がる。解凍してから焼くとドリップが出て旨味が逃げるので、凍ったまま焼くのが鉄則。
合わせるお酒:レモンサワーや日本酒の熱燗が定番。干物の凝縮した旨味に熱燗は最高の組み合わせ。
レシピ③:カマスのフライ|白身魚フライの隠れた最高峰
難易度:初級〜中級|所要時間:30分
カマスフライを食べると「これまで食べてきた白身魚フライは何だったのか」と思うほど旨い。身のきめが細かく、揚げると外はサクサク・中はふわっとした食感になる。ヤマトカマスでも美味しく作れるので、種類を問わず大量消費にも最適。
材料(2人分)
- カマスの三枚おろし:4〜6枚(サイズによる)
- 塩・胡椒:少々
- 小麦粉:適量
- 卵:1個
- パン粉:適量(細目がおすすめ)
- 揚げ油:適量
- タルタルソース or 中濃ソース
- キャベツの千切り・レモン
調理手順
- 三枚おろしにする:腹骨をすき取り、血合い骨を骨抜きで抜く
- 下味:両面に軽く塩と胡椒を振り、5分置く
- 衣付け:小麦粉→溶き卵→パン粉の順に付ける。パン粉は手で軽く押さえて密着させると衣が剥がれにくい
- 揚げ:170〜175℃の油で3〜4分。途中で一度返す。衣がきつね色になり、泡が小さくなったら揚げ上がりのサイン
- 油切り:バットに立てて油を切る。2分ほど余熱で中まで火を通す
フライのコツ
- 身が薄いカマスは2枚重ねて揚げるとボリュームが出る。間にシソや梅肉を挟むとさらに旨い
- パン粉に粉チーズを大さじ1混ぜると、チーズの風味が加わってビールが止まらなくなる
- 小型のヤマトカマスは開きのまま丸ごとフライにしてもOK。骨まで食べられる
合わせるお酒:よく冷えたビールが最強。タルタルソースたっぷりのカマスフライに生ビールは至福。白ワインならソーヴィニヨン・ブランの柑橘感が合う。
レシピ④:カマスの炙り刺身|鮮度がものを言う料亭の味
難易度:中級|所要時間:20分
カマスの炙り刺身は、寿司屋や和食店で高級ネタとして扱われる逸品。皮を炙ることで脂が溶け出し、皮目の香ばしさと身の甘みが同時に味わえる。アカカマスの30cm以上の個体でしか味わえない、釣り人の特権的な一品だ。
材料(2人分)
- アカカマス(30cm以上推奨):1〜2尾
- 料理用バーナー(またはガスコンロの直火)
- 氷水
- 薬味:おろし生姜、刻みネギ、大葉
- ポン酢 or 柚子胡椒+醤油
調理手順
- 三枚おろし:丁寧に下ろし、腹骨をすき取る。血合い骨は骨抜きで除去
- 皮は引かない:刺身だが皮を残すのがこの料理の最大のポイント
- 炙り:皮目を上にしてバットに置き、料理用バーナーで皮目だけを炙る。皮がチリチリと縮んで脂が浮き出し、薄く焼き色がつく程度。身まで火を通さないように注意
- 氷水で締める:炙ったらすぐに皮目を下にして氷水に5秒だけ浸ける。余熱で身に火が入るのを止める
- 水気を取る:ペーパータオルで丁寧に水気を拭き取る
- 切り付け:皮目を上にして、やや厚め(7〜8mm)のそぎ切りにする
- 盛り付け:皿に放射状に並べ、中央に大葉とおろし生姜を盛る
炙り刺身のコツ
- 鮮度が絶対条件。釣った当日、しかも適切に締めて血抜きした個体でないと生臭くなる
- バーナーがない場合は、串に刺してガスコンロの直火で炙ってもOK。七輪の炭火なら最高だが、加減が難しい
- ヤマトカマスは身が柔らかすぎて炙り刺身には不向き。必ずアカカマスを使うこと
- 柚子胡椒を少量つけて食べると、脂の甘みと辛味のコントラストが絶妙
合わせるお酒:冷やした吟醸酒が最高のパートナー。華やかな香りとカマスの脂の甘みが溶け合う。焼酎なら芋焼酎のロックで。
レシピ⑤:カマスの南蛮漬け|作り置きで3日間楽しめる
難易度:初級|所要時間:30分+漬け込み2時間〜
大量に釣れた小型カマスの消費に最適な南蛮漬け。揚げたカマスを酸味の効いた漬けダレに浸けることで、骨まで柔らかくなり、日持ちもする。冷蔵で4〜5日持つので、作り置きおかずとしても優秀だ。
材料(4人分)
- カマス(20〜25cm):8〜10尾
- 玉ねぎ:1個(薄切り)
- にんじん:1/2本(千切り)
- ピーマン:2個(千切り)
- 赤唐辛子(鷹の爪):1本
- 片栗粉:適量
- 揚げ油:適量
漬けダレ
- 酢:150ml
- 出汁(or 水):100ml
- 醤油:大さじ3
- 砂糖:大さじ3
- 味醂:大さじ2
調理手順
- 漬けダレを作る:鍋にすべての調味料を入れてひと煮立ちさせ、火を止めて冷ます。鷹の爪は種を取って輪切りにし、タレに加える
- 野菜を切る:玉ねぎは薄切り、にんじん・ピーマンは千切りにして、タレに漬けておく
- カマスの下処理:三枚おろしにして一口大に切る。小型なら腹開きにして丸ごとでもOK
- 片栗粉をまぶす:水気を拭き取ったカマスに片栗粉を薄くまぶす
- 揚げる:170℃の油で3〜4分、カリッと揚げる
- 熱いうちに漬ける:揚げたてを直接漬けダレに投入。熱い状態で漬けることで味が染み込む
- 漬け込み:粗熱が取れたら冷蔵庫へ。最低2時間、できれば一晩漬けると味がなじむ
南蛮漬けのコツ
- 漬けダレにごま油を小さじ1加えると、コクが出て中華風のアレンジになる
- 2日目が一番美味しい。骨まで酢が回って柔らかくなり、野菜もしんなりして一体感が出る
- ヤマトカマスでも抜群に美味しくできる。むしろ水っぽさが気にならなくなるので、ヤマトカマスの最適解とも言える
合わせるお酒:ハイボールやレモンサワーなど炭酸系が爽やかにマッチ。酢の酸味と炭酸の刺激で夏場は特に最高。
レシピ⑥:カマスのペペロンチーノ|洋食にも化ける万能選手
難易度:中級|所要時間:25分
カマスは洋食との相性も抜群。特にペペロンチーノの具材にすると、カマスの脂がオリーブオイルと乳化して、魚介の旨味が麺全体に回る。
材料(2人分)
- カマスの三枚おろし:2尾分
- パスタ(スパゲッティーニ1.6mm推奨):200g
- にんにく:2片(薄切り)
- 鷹の爪:1本
- オリーブオイル:大さじ3
- 白ワイン:大さじ2
- ミニトマト:6個(半分に切る)
- イタリアンパセリ or 大葉:適量
- 塩:適量
調理手順
- カマスの下準備:三枚おろしにし、一口大(3cm幅)に切る。軽く塩を振って5分置き、出てきた水気を拭く
- パスタを茹でる:たっぷりの湯に塩を加え、表示時間より1分短く茹でる
- ソース作り:フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて弱火でじっくり香りを出す。にんにくがきつね色になったら取り出す
- カマスを焼く:同じフライパンで皮目を下にしてカマスを並べ、中火で皮がパリッとするまで焼く(約2分)。裏返して白ワインを回しかけ、アルコールを飛ばす
- ミニトマト追加:ミニトマトを加えて軽く潰しながら1分炒める
- パスタと合わせる:茹で汁大さじ3〜4と共にパスタを投入。トングで手早く混ぜて乳化させる。塩で味を調える
- 仕上げ:皿に盛り、取り出しておいたにんにくチップとイタリアンパセリを散らす
合わせるお酒:辛口の白ワイン。甲州ワインやイタリアのヴェルメンティーノが魚介パスタに合う。
レシピ⑦:カマスのつみれ汁|骨が多い小型も丸ごと活用
難易度:初級|所要時間:30分
サイズの小さいカマスや、三枚おろしで出た中落ちの活用に最適。カマスのつみれは上品な出汁が出て、澄んだ汁に仕上がる。
材料(4人分)
つみれ
- カマスの身(中落ち含む):300g
- 長ネギ(みじん切り):1/4本
- 生姜(すりおろし):小さじ1
- 味噌:大さじ1
- 片栗粉:大さじ1
- 卵白:1個分
- 塩:少々
汁
- 出汁(昆布+鰹):800ml
- 酒:大さじ2
- 塩:小さじ1/2
- 薄口醤油:大さじ1
- 豆腐:1/2丁
- 三つ葉 or 小ネギ:適量
- 柚子皮:少々(あれば)
調理手順
- すり身を作る:カマスの身を包丁で細かく叩く。フードプロセッサーがあれば数秒で完了。完全なペースト状にせず、少し食感が残る程度がおすすめ
- つみれを練る:すり身にネギ、生姜、味噌、片栗粉、卵白、塩を加えてよく練る。手に水をつけて団子状に丸め、バットに並べる。1個あたりピンポン玉大(直径3〜4cm)が食べやすい
- 汁を作る:鍋に出汁を温め、酒を加えて沸騰直前まで温度を上げる
- つみれを入れる:つみれを一つずつそっと投入。沸騰させず、80〜85℃を保つのがポイント。グラグラ煮るとつみれが硬くなり、汁が濁る
- つみれが浮いてきたら(約5分)、さいの目に切った豆腐を加え、薄口醤油と塩で味を調える
- 仕上げ:椀に盛り、三つ葉と柚子皮を添える
つみれのコツ
- 味噌を入れることで臭み消しとコクが加わる。白味噌でも赤味噌でもOK
- 余ったつみれはラップで1個ずつ包んで冷凍可能。使うときは凍ったまま汁に入れればよい
- 中落ちについた身はスプーンで掻き取る。骨ごと叩いてしまわないように注意
合わせるお酒:熱燗の日本酒が至福。出汁の旨味と日本酒の甘みが溶け合い、秋の夜長にしみじみ旨い。
カマスの保存方法まとめ|大量釣果を無駄にしない
| 保存方法 | 状態 | 保存期間 | 解凍方法 |
|---|---|---|---|
| 冷蔵(丸のまま) | 内臓を抜いてラップ | 1〜2日 | — |
| 冷蔵(三枚おろし) | ペーパー+ラップ | 当日〜翌日 | — |
| 冷凍(三枚おろし) | 1枚ずつラップ+ジップロック | 2〜3週間 | 冷蔵庫で半日自然解凍 |
| 冷凍(一夜干し) | 1枚ずつラップ+ジップロック | 1ヶ月 | 凍ったまま焼く |
| 冷凍(つみれ) | 1個ずつラップ+ジップロック | 1ヶ月 | 凍ったまま鍋へ |
| 冷蔵(南蛮漬け) | タレに漬けた状態で密閉容器 | 4〜5日 | — |
冷凍のコツ:空気を徹底的に抜くことが品質維持の鍵。ジップロックに入れたら、水を張ったボウルにゆっくり沈めて空気を押し出す「水圧脱気法」がおすすめ。真空パック機があればなお良い。
まとめ|カマスは「釣って嬉しい、食べてもっと嬉しい」魚
カマスは遠州灘の秋の釣りを代表するターゲットでありながら、料理の実力は全魚種の中でもトップクラスだ。この記事で紹介した7品をまとめると:
- 塩焼き:定番にして至高。まずはここから
- 一夜干し:大量釣果の保存に最適。冷凍ストックすれば1ヶ月楽しめる
- フライ:白身魚フライの最高峰。ヤマトカマスでもOK
- 炙り刺身:釣り人だけが味わえる料亭の味。30cm以上のアカカマス限定
- 南蛮漬け:作り置きおかずの王道。小型の大量消費に
- ペペロンチーノ:洋食にも化ける意外な万能選手
- つみれ汁:中落ちや小型も丸ごと活用。出汁が絶品
秋の遠州灘でカマスが入れ食いになったら、「塩焼き用・干物用・フライ用」と頭の中で振り分けながらクーラーに入れてほしい。帰ってからの台所仕事もまた、釣りの楽しみの続きだ。
次の釣行でカマスが釣れたら、ぜひ塩焼き以外のレシピにも挑戦してみてほしい。きっと「カマスってこんなに旨かったのか」と驚くはずだ。



