碧南海釣り広場(愛知県碧南市)は、JERA碧南火力発電所の放水口そばの護岸を無料開放した、三河湾・衣浦港エリア屈指の釣りスポットです。発電所の温排水の影響で周囲より水温が下がりにくく、ほかの釣り場が沈黙する真冬でもクロダイ・セイゴ・サッパ・サヨリ・ウミタナゴの釣果が続く「冬の楽園」として知られています。料金は無料で、2026年7月時点の公開情報では24時間・年中無休で開放されており、2026年に入ってからも釣果記録が途切れず投稿されています。ただし「振りかぶっての投げ釣り禁止」など独特の利用ルールがあるため、この記事では魚種と月別の時期・ポイント・釣り方・ルール・駐車場とエサ調達まで、碧南海釣り広場の攻略情報を1本にまとめて解説します。
碧南海釣り広場とは|JERA碧南火力の温排水が生む三河湾の冬の楽園
碧南海釣り広場は、愛知県碧南市港南町の衣浦港東岸にある無料開放の釣り場です。衣浦海底トンネル碧南側から南へ下った先、JERA碧南火力発電所の北側に位置し、発電所の放水口付近の護岸が転落防止柵付きで一般開放されています。情報源によって「碧南釣り広場」「碧南海釣り公園」と呼び名が揺れますが、いずれも同じ場所を指します。
釣り場としての特徴は次の3点に集約されます。
- 無料・予約不要で、2026年7月時点の公開情報では24時間・年中無休で開放されている
- 高めの転落防止柵に加えて救命具が複数箇所に設置され、駐車場・トイレ・自販機が揃うためファミリーでも安心
- 温排水の影響で真冬でも魚が釣れる、東海エリアでも希少な釣り場
検索すると「閉鎖のお知らせ」という古いページを見かけることがありますが、これは2020年4月の新型コロナウイルス対策による臨時閉鎖時の告知が残っているものです。アングラーズなどの釣果投稿サイトには2026年1月〜4月にもサッパ・ボラ・コノシロ・ハゼ・良型クロダイといった碧南海釣り広場の釣果記録が継続して投稿されており、2026年時点で通常どおり開放されていることが確認できます(最新の開放状況は碧南市の公式発信や現地掲示を必ず確認してください)。
浜松発の当サイトの視点で言うと、国道23号バイパス(名豊道路)を西へ走って概ね2時間前後の距離感です(地図上の目安)。「真冬にどうしても魚の顔が見たい」ときに遠征する価値がある、東海の冬釣り場の代表格と言えます。
温排水の仕組みと「真冬に魚が集まる」理由
JERA碧南火力発電所は、石炭火力としては国内最大級の規模を持つ発電所です。火力発電所では蒸気タービンを回したあとの蒸気を冷やすために海水を大量に取り込み、復水器で熱交換してから海へ戻します。この戻り水が「温排水」で、取り込んだときよりやや温かい状態で放水口から払い出されています。碧南の温排水回りが冬の釣り場として成立しているのは、この放水が周辺の水温を局所的に保っているからです。
冬の三河湾では水温低下とともに多くの魚が深場へ落ちますが、放水口周辺だけはベイトフィッシュ(サッパ・コノシロ・ボラ・イワシ類)が滞留します。ベイトが集まればそれを追うクロダイやセイゴ(スズキ)も居着き、結果として「真冬なのに魚がいる」特異な環境が生まれます。イシグロ西尾店の釣り場調査レポートでも、真冬の調査で温排水回りに大型クロダイ・キビレの魚影が多数確認されたと報告されています。
注意したいのは、温排水の効き方が発電所の稼働状況に左右される点です。放水が弱まるタイミングでは冬の釣果も落ちるという報告があり、釣行前に釣果投稿サイトや地元釣具店のブログで直近の釣れ具合を確認してから出かけるのが確実です。現地でのポイント選びは「海水に手を浸けて温かい場所を探す」のが目安になる、と地元釣具店のレポートで紹介されています。
狙える魚と月別カレンダー|クロダイ・セイゴ・サッパ・サヨリ・ボラ・ウミタナゴ
公開されている釣り場ガイドと釣果記録をもとに、碧南海釣り広場で狙える主な魚種を月別カレンダーにまとめました。温排水の効き方や年による変動があるため、目安として使ってください(◎=好機、○=狙える、△=釣果は落ちる、−=期待薄)。
| 魚種 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| クロダイ・キビレ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
| セイゴ(スズキ) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
| サッパ | ○ | △ | △ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| コノシロ | ◎ | ◎ | ○ | △ | − | − | − | − | △ | ○ | ◎ | ◎ |
| サヨリ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | △ | − | − | − | △ | ○ | ◎ | ◎ |
| ボラ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
| ウミタナゴ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | △ | − | − | − | △ | ○ | ○ |
| アジ・イワシ類 | △ | △ | △ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
| ハゼ | − | − | △ | △ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | △ |
| シロギス | − | − | − | △ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | − | − |
| メバル・カサゴ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ | − | − | − | △ | ○ | ◎ |
クロダイ・キビレ|温排水が生む冬の大物
碧南海釣り広場の看板魚種で、ほぼ通年狙えます。春の乗っ込み(4〜5月)と秋の荒食い(10月前後)が数の出る時期で、良型は11〜12月の晩秋から初冬に集中するとされます。冬は温排水回りに集まった個体をブッコミ釣りやウキ釣りで、暖かい時期は護岸際の落とし込みで狙うのが定番です。2026年3月にも春の良型の釣果記録が投稿されています。生態や釣り方の基礎はクロダイ(チヌ)完全図鑑もあわせて参考にしてください。
セイゴ(スズキ)|夜の電気ウキの主役
年中釣果が出る魚で、秋以降はスズキサイズが混じるという報告もあります。夜間にアオイソメの電気ウキ釣りで狙うのが定番で、温排水にベイトが溜まる冬は日中でもチャンスがあります。
サッパ・コノシロ|サビキの数釣り対象
サビキ釣りの主役です。釣り情報メディアTSURINEWSには、11月の釣行でサッパ56匹という数釣りレポートが掲載されており、2026年1月にもサッパ・コノシロの釣果記録があります。コノシロは冬(11〜2月)が本番で、どちらも満潮前後の時間帯に群れが寄りやすいとされています。
サヨリ|冬に40cm級「カンヌキ」の実績
通常サヨリは秋の魚ですが、碧南海釣り広場では温排水の影響で11〜3月の真冬にも釣果が見込めるのが最大の特徴です。冬は数こそ落ちるものの型が良く、40cm級の大型(カンヌキと呼ばれるサイズ)が交じるのがこの釣り場の醍醐味とされています。
ボラ・ウミタナゴ・その他
冬場のボラは非常に多く、狙っていなくても掛かってくるほどと言われます。ウミタナゴは冬〜春のウキ釣りの好対象。ほかにアジ・サバ・イワシ類(冬はカタボシイワシが交じるという情報あり)、夏〜秋のハゼ、初夏のシロギス(チョイ投げ)、冬〜春のメバル・カサゴ、季節によってギマ・アナゴ・タコなどの釣果も報告されています。
ポイント別攻略|排水口寄り・中央・広場端の流れの読み方
放水口寄り(最奥エリア)|冬の一級ポイント
温排水の放水口に最も近い一角が、冬の碧南で一番人気のポイントです。真冬の週末は夜明け前から場所取りが始まるという情報もあるほどで、確保できるかどうかで釣果が大きく変わります。狙い目は温排水の払い出しが作る流れの筋と、周囲の潮とぶつかってできる境目(ヨレ)です。ベイトはこの境目に溜まりやすく、サビキもウキ釣りもまずこの筋を意識しましょう。なお放水口そのものは立入禁止・釣り禁止です。柵で仕切られた開放区画の中から狙える範囲だけで釣りをしてください。
中央(駐車場前)|ファミリーの定位置
駐車場の目の前に釣り座を構えられる中央部は、足場が広く柵も整っていて、トイレ・自販機が近いファミリー向けの区画です。魚影は放水口寄りに劣るものの、回遊してくるサッパ・イワシ類・ハゼ・セイゴは十分に狙えます。子連れならまずここに釣り座を置き、様子を見て空きが出たら奥へ移動する組み立てが現実的です。
広場端(西側護岸)|混雑を避けて回遊待ち
放水口から離れた端の区画は比較的空いていることが多く、落ち着いて竿を出せます。温排水の恩恵は薄まりますが、回遊魚の通り道であることに変わりはなく、落とし込みで護岸際を広く探ったり、のんびりウキを流したりする釣りに向いています。
流れの読み方の基本は「満潮前後2時間」です。公開されている釣り場情報では水深5m前後〜7m程度とされる一方、足元が浅く干潮時は魚が寄りにくいという地元釣具店の報告もあり、場所による差が大きい前提で考えてください。潮位が高い時間帯ほど足元まで魚が差してくるため、タイドグラフで満潮をまたぐ時間に釣行を合わせるのが碧南攻略の近道です。
釣り方別ガイド|ウキ釣り・落とし込み・サビキ・冬のデカサヨリ攻略
サビキ釣り|満潮前後にサッパ・コノシロ・イワシを数釣り
碧南海釣り広場で最も手堅い釣り方です。地元釣具店の解説では、サッパ狙いはママカリサビキの3〜4号、コノシロ狙いは7〜8号と、対象で針の号数を変えるのがコツとされています。コマセはアミエビ(常温タイプのアミ姫でも可)を下カゴに詰め、竿を上下に動かしてしっかり誘いを入れると食いが立ちます。時合は満潮前後2時間。仕掛けの基本や誘い方はサビキ釣り完全マスターで詳しく解説しています。
ウキ釣り・電気ウキ|クロダイ・セイゴ・ウミタナゴ
日中はオキアミや虫エサのウキ釣りでクロダイ・ウミタナゴを、夜はアオイソメの電気ウキでセイゴ・クロダイを狙います。地元釣具店の夜釣りレポートでは、21時以降の時間帯にアオイソメで釣果が伸びたという報告があります。クロダイ狙いのエサはボケ・本虫・ゴールドイソメなどが定番として紹介されており、温排水の筋にウキを乗せて流すイメージで釣り座を選びましょう。
落とし込み(ヘチ釣り)|柵越しに際を叩くクロダイ釣法
振りかぶって投げる動作をしないため、この釣り場のルールと相性が良いのが落とし込みです。護岸の際にカニやイガイ、虫エサを静かに落とし、壁沿いに落ちるエサでクロダイ・キビレを拾っていきます。柵があるぶん竿は長め(3m前後)が扱いやすいという釣り場ガイドの記述もあります。基本技術は落とし込み釣り(ヘチ釣り)完全攻略を参照してください。
チョイ投げ・ブッコミ|ルールの範囲でクロダイ・ハゼ・シロギス
振りかぶらない下手からの軽いチョイ投げは可とされています。冬はゴールドイソメのブッコミ釣りで温排水に寄ったクロダイ・キビレを、夏〜秋はアオイソメのチョイ投げでハゼ・シロギスを狙えます。重いオモリでのフルキャストは禁止行為になるので、あくまで足元〜近距離を丁寧に探る釣りと割り切りましょう。
冬のデカサヨリ攻略|連玉仕掛けとコマセワーク
冬の碧南名物がサヨリです。仕掛けは市販の連玉(シモリウキ)仕掛けやサヨリ専用ウキにハリス0.8号前後の細めを合わせ、エサはサシアミやジャリメの小片を使います。アミコマセを少量ずつ絶やさず打って群れを表層に留めるのが最大のコツで、コマセが切れると群れごと消えるのが冬サヨリの難しさです。温排水の払い出しの表層にコマセの帯を作り、その筋にエサを同調させて40cm級のカンヌキを仕留めてください。
利用ルール・開場時間・禁止事項(2026年7月時点)
碧南海釣り広場は無料で開放されている釣り場ですが、独特のルールがあります。以下は2026年7月時点の公開情報に基づく整理です。現地の掲示が最新かつ最優先なので、釣行時は必ず入口の看板を確認してください。
- 開場時間・料金:公開されている釣り場ガイドでは24時間・年中無休・無料と案内されています(管理上の都合で閉鎖される場合があるため現地掲示を優先)
- 振りかぶっての投げ釣りは禁止:頭上に竿を振りかぶるフルキャストは禁止です。下手から軽く振るチョイ投げ・ウキ釣り・サビキ釣りは可とされています
- 投げるルアー釣りは禁止:ルアーの可否は情報源によって「禁止」「投げなければ可」と解釈が割れています。管理者への確認で「擬似餌も餌釣りに含まれ、振りかぶらない投げ方なら可」とする情報もありますが、少なくとも振りかぶって投げるルアー釣りはできないため、迷ったらエサ釣り中心で楽しむのが無難です。迷ったら現地掲示と管理者の案内に従ってください
- ひっかけ釣り(ギャング釣り)・投網は禁止:ボラなどを引っ掛ける釣りは明確に禁止されています
- 放水口・発電所敷地は立入禁止:釣りができるのは柵が設置された開放区画のみです
- 火気厳禁・危険物持込禁止・ドローンやラジコンの飛行禁止という案内も公開情報にあります
- ゴミは完全持ち帰り:コマセの汚れも海水で流して帰るのがこの釣り場のマナーです
ルール違反が続くと釣り場自体の閉鎖につながりかねません。無料で釣らせてもらっている場所という意識を持って利用しましょう。
駐車場・トイレ・アクセス・周辺釣具店とエサ調達
駐車場:釣り場の目の前に無料駐車場があります。収容台数は約150台とされますが、ハイシーズンや冬の週末は満車になるという報告があるため、早めの到着が安心です。トイレは駐車場付近に設置されており(複数箇所あるという情報も)、飲み物の自販機もあります。この設備の充実ぶりが「柵付き・無料・トイレあり」というファミリー釣り場としての評価につながっています。
アクセス(2026年7月時点の公開情報・地図上の目安):車では知多半島道路・半田ICから衣浦トンネル(衣浦海底トンネル)経由で約30分。名古屋方面からは国道247号などで碧南市街へ入るルートが一般的です。公共交通なら名鉄三河線・碧南駅からタクシーで10分程度と案内されています。浜松方面からは国道23号バイパスを西進して概ね2時間前後が目安です。
エサ・釣具の調達:釣り場の至近に大型釣具店はないため、事前調達が基本です。公開情報では車で10分程度の釣具店や市内の伊藤釣具店が紹介されているほか、この釣り場の調査レポートを継続的に出しているイシグロ西尾店も強い味方です。アミエビ(コマセ)・アオイソメ・サシアミあたりを道中で確保してから向かいましょう。コンビニはファミリーマート碧南入船町店などが最寄りとして挙げられています。三河湾エリアの他の釣り場と組み合わせるなら愛知県の釣りスポット完全ガイドも参考にしてください。
安全・規制・マナー|冬季の服装・立入禁止区域と現地優先の原則
まず大前提として、碧南海釣り広場で釣りができるのは転落防止柵が設置された開放区画の中だけです。周辺には衣浦港の物流岸壁や発電所関連の護岸が続いていますが、これらは釣り広場とは別物の立入禁止区域です。「近くの岸壁も釣れそうだから」と柵の外へ出るのは密漁・不法侵入と同じ扱いになり、釣り広場本体の存続にも関わります。開放区画と立入禁止区域の区別を明確に意識してください。
立入禁止・釣り禁止の範囲は変わることがあります。現地の表示と、碧南市など自治体・管理者・漁協の最新公式情報が常に最優先です。本記事の内容は2026年7月時点の公開情報の整理であり、現地の掲示と食い違う場合は必ず現地の掲示に従ってください。
冬季釣行の装備も重要です。三河湾は風向きが急に変わることがあり、遮るもののない護岸では体感温度が大きく下がります。防風性のある上着・防寒ブーツ・手袋(サビキ用に指出しタイプ)を基本に、釣りの動作を妨げない範囲で着脱しやすい重ね着を心がけてください。子どもにはライフジャケットを必ず着用させ、救命具の設置場所を釣り開始前に確認しておくと安心です。柵があるとはいえ夜間・早朝は足元が暗いのでヘッドライトも必携です。
最後にマナーについて。冬の放水口寄りは混み合うため、割り込みや無理な竿出しはトラブルのもとです。釣り座は譲り合い、コマセ汚れは海水で流し、ゴミと仕掛けの切れ端は必ず持ち帰る。この基本を守れば、碧南海釣り広場は「真冬に魚が釣れる」という他にない価値を長く提供してくれる釣り場です。温排水という特異なフィールドで、冬の三河湾を存分に楽しんでください。



