北海道の海釣りは、日本の釣りの中でも別格の魅力があります。クロソイ・アブラコ(アイナメ)・ホッケ・カレイ・サクラマス・ヒラメ・カラフトマス、そしてショアから狙えるブリやヒラマサまで、他の都府県では体験できないターゲットが並びます。本州との最大の違いは「水温の低さ」と「魚の密度の高さ」——北の海は水が澄んで栄養豊富であり、魚影が圧倒的に濃いのです。
この記事では、北海道を代表する4大エリア「小樽」「積丹半島」「函館」「根室」のおすすめ釣り場を徹底解説します。どの季節に何の魚が釣れるのか、初めて北海道に遠征する本州アングラーでも迷わずに釣りができるよう、アクセス・タックル・注意事項まで全て網羅しました。
北海道の海釣りを知るための基礎情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な釣りシーズン | 4月〜11月(通年可能な場所もあり) |
| 冬季の注意 | 日本海側は流氷・積雪で釣り不可の場所も多い(12〜3月) |
| 特に釣れる季節 | 春(サクラマス)・夏(ソイ・アブラコ)・秋(サーモン・ブリ) |
| 本州との違い | 水温が低く魚影が濃い。クロソイ・ホッケなど北海道固有の人気魚種 |
| 注意事項 | 熊出没注意エリアあり・立入禁止漁港・遊漁規則の遵守が必要 |
| 遠征アクセス | 新千歳空港・函館空港・女満別空港から各エリアへ |
小樽エリアの釣りスポット
小樽は札幌から車で約1時間という好アクセスで、北海道で最も訪れやすい海釣りエリアの一つです。小樽港は日本海に面した大型漁港で、初心者から上級者まで楽しめる多彩なポイントが揃っています。港内では穏やかな環境でカレイ・ソイが狙え、港外の磯ではアブラコ・クロソイの大型個体が出ます。
小樽港の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 北海道小樽市色内3丁目周辺(小樽港) |
| アクセス(車) | 札幌市内から道央自動車道・小樽ICから約10分 |
| アクセス(電車) | JR小樽駅から徒歩15〜20分 |
| 駐車場 | 港周辺の無料スペースあり(混雑時は有料駐車場) |
| トイレ | 港内に公衆トイレあり |
| 足場 | コンクリート護岸・堤防(比較的安全) |
| 注意事項 | 一部立入禁止区域あり。案内板を必ず確認 |
小樽のおすすめポイントと釣れる魚
第3埠頭周辺は小樽港の定番ポイントで、水深8〜15mのカレイ・ガヤ(エゾメバル)狙いに最適です。投げ釣りでマガレイ・スナガレイが年間を通じて釣れ、特に春(4〜5月)と秋(9〜10月)の数釣りは圧巻です。底がほぼ砂泥底で根がかりが少なく、初心者でも扱いやすいポイントです。
勝納埠頭はルアーフィッシングの好ポイントで、夜釣りではクロソイ・シーバスが狙えます。常夜灯が多く夜でも明るいため、安全に釣りができます。ロックフィッシュ専用のワーム(2〜3インチ、ジグヘッド7〜14g)でスローな底釣りが有効です。
小樽外海の磯(塩谷周辺)はアブラコ(アイナメ)の大型個体が狙えるポイントです。小樽市街から車で15分、塩谷漁港を基点に磯に降りられます。春は産卵前後の荒食いで50cm超のアブラコが岸近くに接近します。
小樽エリア年間釣りカレンダー
| 月 | 主な対象魚 | おすすめ釣り方 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1〜3月 | コマイ(氷上)・カレイ | 穴釣り・投げ釣り | ★★★(寒さ対策必須) |
| 4〜5月 | カレイ・ホッケ・クロソイ | 投げ釣り・ルアー | ★★(春爆シーズン) |
| 6〜8月 | ガヤ・ソイ・ヒラメ | ワーム・投げ釣り | ★★ |
| 9〜10月 | サケ(鮭)・カレイ・アブラコ | ウキ釣り・投げ釣り | ★★ |
| 11〜12月 | カレイ・コマイ | 投げ釣り | ★★★ |
積丹半島の釣りスポット
積丹半島(しゃこたんはんとう)は北海道日本海側に突き出た半島で、エメラルドグリーンの透明度を誇る海と豊かな磯が特徴です。ショアからのヒラマサ・ブリ釣り(北海道ではショアブリが狙える稀少エリア)、カジカ・ソイ・アブラコのロックフィッシュ天国として全国の釣り人が憧れるエリアです。
積丹半島の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 北海道積丹郡積丹町・余市郡余市町 周辺 |
| アクセス(車) | 札幌から国道393号経由で約2〜2.5時間 |
| 最寄りIC | 余市ICから道道820号で積丹半島へ(余市ICまで札幌から高速で約50分) |
| 宿泊施設 | 神恵内村・積丹町の民宿・旅館が複数あり |
| 注意事項 | 磯は急斜面・スリップに注意。ライフジャケット必携。熊出没情報を確認 |
積丹半島の主要ポイント
神恵内漁港(かもえないぎょこう)は積丹半島の道路沿いに位置する漁港で、アクセスが良く初心者でも釣りやすい場所です。港内でカレイ・ソイが狙え、港外の磯でアブラコ・カジカが釣れます。秋(8〜9月)には青物(ブリ・ワラサ)がショアジギングで狙えることもあります。
積丹岬周辺の磯は北海道屈指のロックフィッシュポイントです。「積丹ブルー」と称される透明度の高い海に浮かぶ岩礁帯は、クロソイ・アブラコ・カジカの宝庫です。特に夜のワーミングでは50cm超のクロソイが出ることも珍しくなく、全国からロックフィッシャーが集まります。ただし磯への降り口は険しく、磯靴・ライフジャケット・磯タックル(PE1.5号以上・フロロ5〜7号リーダー)が必須です。
余市漁港は積丹半島の入口に位置し、サクラマスの渡船でも有名です。春(3〜5月)のサクラマスシーズンには沖に渡って60cmオーバーのサクラマスを狙う釣りが楽しめます。港内ではホッケ・ガヤの数釣りもできます。
積丹のショアブリを狙うには
積丹半島のショアブリは8〜10月が最盛期です。早朝(夜明け前〜朝マズメ)に沖向き磯のポイントでメタルジグ(60〜80g)を遠投し、ワンピッチジャークで表層〜中層を速く探ります。潮目が見えている日・ナブラが立っている日が最大のチャンスです。ロッドはMH〜Hクラスのショアジギングロッド10ft以上、PEライン2〜3号が必要です。
函館エリアの釣りスポット
函館は北海道南端に位置し、本州からのアクセスも良い人気エリアです。津軽海峡に面した函館港・函館湾、太平洋側の汐泊川・戸井エリアなど多彩なポイントがあります。函館の特徴はスルメイカ・ヤリイカのエギング天国であること、そして秋のサケ(鮭)釣りの一大聖地であることです。
函館港の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 北海道函館市大町・港町周辺(函館港) |
| アクセス(車) | 函館ICから市街地へ約15分 |
| アクセス(新幹線) | 北海道新幹線「新函館北斗駅」からバス・タクシーで約30分 |
| 駐車場 | 港周辺の有料駐車場(1日500円前後) |
| トイレ | 港内・ウォーターフロント周辺に複数あり |
| 足場 | コンクリート護岸・堤防(安全) |
函館エリアの主要ポイント
函館港・弁天地区岸壁は函館のド定番ポイントです。夜の常夜灯周りでヤリイカ・スルメイカのエギングが楽しめ、春(3〜5月)と秋(9〜11月)は特に有望です。日中はカレイ・コマイ・ソイも釣れます。足場が良くトイレも近いため家族連れにも向いています。
戸井漁港(函館市戸井町)は函館市街から東へ約30km、津軽海峡に面した漁港です。秋のサケ(9〜10月)の浮きルアー釣りでは、週末に100人以上の釣り人が集まることもあります。カラフトマスは7〜8月に戸井漁港周辺の川の河口でも狙えます。
恵山海岸(えさんかいがん)は函館市の東端・恵山岬周辺の磯で、アブラコ・クロソイ・カジカの実績が高いポイントです。岸から10〜20m先に岩礁帯が続き、テキサスリグ・ジグヘッドワームで丁寧に探ると大型ロックフィッシュが出ます。
函館エリア年間釣りカレンダー
| 季節 | 主な対象魚 | ポイント | メモ |
|---|---|---|---|
| 春(4〜5月) | ヤリイカ・カレイ・ホッケ | 函館港・戸井漁港 | ヤリイカの乗りが最高潮 |
| 夏(6〜8月) | スルメイカ・カラフトマス・ソイ | 港全般・河口 | カラフトマスは7〜8月のみ |
| 秋(9〜10月) | サケ・スルメイカ・アブラコ | 戸井・恵山・函館港 | サケのピークは9月後半 |
| 冬(11〜3月) | コマイ・カレイ | 函館港内 | 防寒装備は厳重に |
根室エリアの釣りスポット
根室は北海道の最東端、釣り人にとっては「聖地」とも呼ばれるエリアです。太平洋とオホーツク海が交わる地点で、水温が低く栄養塩が豊富なため魚影が日本国内でも最高レベルに濃い。カレイ・コマイ・タラ・ホッケ・クロソイ・アブラコ・カジカの数釣りが楽しめる上に、サケ・カラフトマスの遡上期は圧倒的な魚影が楽しめます。
根室半島の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 住所 | 北海道根室市〜根室半島周辺 |
| アクセス(車) | 釧路市から国道44号で約2時間 |
| アクセス(飛行機) | 中標津空港から車で約1時間 / 女満別空港から車で約2.5時間 |
| 宿泊施設 | 根室市内のホテル・ライダーハウス |
| 注意事項 | 霧が多く視界不良になることがある。熊出没注意。海岸線は風が非常に強い |
根室エリアの主要ポイント
根室港(根室市花咲港・根室港)は根室の定番ポイントです。花咲港では秋(8〜9月)に花咲ガニのシーズンと重なりカニ漁師が忙しくなりますが、脇の岸壁でカレイ・コマイが数釣りできます。港内の常夜灯下でのソイ・ガヤ釣りも楽しめます。
温根沼(おんねとう)周辺は根室半島の根元にある汽水湖で、湖口の漁港がカレイ・コマイ・シーバスの好ポイントです。秋にはカラフトマスが遡上し、湖口周辺でルアーに反応します。周辺は野鳥の宝庫でもあり、釣りと野鳥観察を兼ねる人気スポットです。
納沙布岬(のさっぷみさき)周辺の磯は日本最東端の岬近くに位置するポイントです。潮流が激しく風も強いですが、その分魚影が濃く、大型のカジカ・アブラコ・クロソイが釣れます。磯釣り経験者向けで、装備は完全にしてから臨むべきポイントです。
根室エリア年間釣りカレンダー
| 月 | 主な対象魚 | おすすめ釣り方 | 期待値 |
|---|---|---|---|
| 1〜3月 | コマイ・カレイ | 投げ釣り・氷上穴釣り | ★★(防寒必須) |
| 4〜5月 | カレイ・ホッケ・コマイ | 投げ釣り | ★★★★(春のカレイ絶好期) |
| 6〜7月 | カジカ・ソイ・アブラコ | ルアー・エサ釣り | ★★★ |
| 8〜9月 | カラフトマス・サケ・コマイ | ルアー・ウキ釣り | ★★★★★(最盛期) |
| 10〜11月 | サケ・カレイ・タラ | 投げ釣り・ルアー | ★★★★ |
| 12月 | コマイ・カレイ | 投げ釣り | ★★ |
4エリアを比較——どこに行くべきか
| エリア | おすすめシーズン | 主なターゲット | 難易度 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| 小樽 | 通年(特に春・秋) | カレイ・ソイ・ホッケ | ★★(初心者向き) | 札幌から日帰りで手軽に釣りたい人 |
| 積丹 | 6〜10月 | クロソイ・アブラコ・ブリ | ★★★(磯・ルアー経験者向き) | 大型ロックフィッシュ・青物を本気で狙いたい人 |
| 函館 | 春・秋 | イカ・サケ・ホッケ | ★★(初〜中級者向き) | 新幹線・飛行機でのアクセスを重視する人 |
| 根室 | 8〜10月 | カラフトマス・サケ・カレイ | ★★★(遠征向き) | 本気の数釣り・大型魚を狙う遠征アングラー |
北海道釣行で必要なタックルと準備
北海道ロックフィッシュ向けタックル
| アイテム | 推奨スペック | 備考 |
|---|---|---|
| ロッド | 7〜8ft / MH〜H / ロックフィッシュ専用 | ダイワ ロックフィッシュX / シマノ エクスセンス等 |
| リール | 3000〜4000番 / ハイギア | 根がかりが多いため巻き取り速度が速いHGが有利 |
| PEライン | PE1〜1.5号 | 岩礁でのこすれに強い8本編みがベター |
| リーダー | フロロカーボン5〜7号 / 1.5〜2m | 岩礁での擦れ対策に太めを |
| ルアー | ジグヘッド14〜28g + 3〜5インチワーム | テキサスリグも岩礁向きで有効 |
北海道遠征で必要な持ち物・注意事項
北海道の釣行で見落としがちなのが「防寒・安全装備」と「現地のルール確認」です。夏でも朝晩は10℃を下回る日があり、磯に降りる際は風が強くなると体感温度がさらに下がります。フリース・ウインドブレーカーは必携です。磯釣りでは滑り止め付きの磯靴とライフジャケットが必須で、転落・波のさらわれによる事故が毎年発生しています。
釣り規制については、北海道ではサケ・マス類は遊漁での捕獲に制限があります(河川での釣りは禁止が多い)。海岸でのサケ・カラフトマスのルアー釣りは許可されている場所もありますが、「特定の漁港区域内の禁漁」が設定されているため、事前に北海道水産林務部の告示を確認することが重要です。
周辺情報——釣具店・食事・温泉
| エリア | 釣具店 | 食事・名物 | 温泉・宿泊 |
|---|---|---|---|
| 小樽 | 上州屋 小樽店 / 釣好(近郊) | 小樽すし屋通り / 小樽運河沿いの海鮮丼 | 小樽天然温泉 湯の花(市街地) |
| 積丹 | 余市の釣具店が最寄り | 島武意海岸のウニ丼・積丹ブルーの景色 | 神恵内の民宿・積丹の旅館 |
| 函館 | フィッシング新港(函館港近く) | 函館朝市・五稜郭の海鮮・夜景 | 湯の川温泉(函館の温泉地) |
| 根室 | 根室市内の釣具店 | 花咲ガニ・エスカロップ(根室B級グルメ) | 市内のビジネスホテル |
FAQ直前のおすすめ北海道釣行タックル
北海道釣行で揃えたいタックル
¥12,000〜18,000(実売)
積丹・根室の磯ロックフィッシュに最適。MHクラスで大型ソイ・アブラコにも対応し、北海道の岩礁帯を丁寧に探れます。
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¥700〜1,200(1パック)
北海道のロックフィッシュ定番ワーム。ピンク・グリーン・ウォーターメロンが北海道の海底で特に実績があります。
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よくある質問(FAQ)
- Q. 北海道への釣り遠征、初心者でも大丈夫ですか?
- A. 小樽港・函館港のような足場の良い堤防なら初心者でも問題ありません。積丹・根室の磯は経験者向けです。まずは堤防釣りから北海道を楽しんでください。
- Q. 北海道でサケを釣っていいですか?
- A. 海岸でのルアー釣りは認められている場所がありますが、河川では原則禁止です。必ず事前に北海道水産林務部の遊漁規則を確認してから行動してください。
- Q. 夏の北海道でも防寒が必要ですか?
- A. 必要です。特に朝マズメ(早朝4〜5時)は気温10℃以下になることもあります。フリース・ウインドブレーカーは必携です。
- Q. レンタカーなしで北海道の釣りスポットに行けますか?
- A. 函館港は徒歩圏内で行けますが、積丹・根室はレンタカーが必須です。公共交通機関のみでは釣り場へのアクセスが非常に限られます。
- Q. 北海道の釣りで熊に遭遇しますか?
- A. 沿岸部の漁港・港湾では可能性は低いですが、磯へのアプローチ中や河口周辺では注意が必要です。鈴やスプレーを携帯し、単独行動は避けましょう。
- Q. 最もコスパよく釣果を出せるエリアはどこですか?
- A. 小樽港が最もコスパが高いです。札幌から日帰り可能・足場良好・カレイとソイが安定して釣れます。初めての北海道釣行に最適です。
まとめ——北海道釣行を成功させるポイント
北海道の海釣りは、日本国内で最も豊かな漁場環境を持つ特別な釣り場です。小樽の手軽さ、積丹の大型ロックフィッシュ・青物、函館のイカとサケ、根室の魚影の濃さ——それぞれが別格の魅力を持ちます。
初めての北海道遠征なら「小樽か函館」から始めることをおすすめします。アクセスが良く足場も安全で、十分な釣果が期待できます。慣れてきたら積丹の磯、そして究極の遠征地・根室へとステップアップしていきましょう。北の海が与えてくれる感動は、一度体験すれば忘れられない釣りの原体験になるはずです。



