テナガエビ(手長海老)は、夏の浜名湖・天竜川・馬込川などの河川で釣れる10〜20cmの淡水エビ。長いハサミ(手)が特徴で、釣りのターゲットとしても食材としても夏の風物詩です。釣りたてのテナガエビを最高の状態で食べるための料理レシピを、料理之進が完全公開します。
テナガエビの基本情報
- 学名:Macrobrachium nipponense
- 分類:テナガエビ科テナガエビ属
- サイズ:体長10〜20cm(ハサミ含む)
- 生息地:湖沼・河川下流の砂泥底、護岸の石積み・隙間
- 旬:6〜9月(梅雨〜初秋)
- 味:淡白で甘みがあり、殻まで食べられる絶品エビ
下処理の基本(ここを丁寧にやれば味が決まる)
泥抜き(最重要)
テナガエビは河川・湖の砂泥底に住むため、内臓に泥や砂が含まれています。これを取り除く「泥抜き」が美味しさの分かれ目です。
- 釣ったテナガエビを清水(水道水を1日汲み置きしたもの)が入ったバケツに入れる
- エアーポンプで酸素供給(重要:これをしないと窒息)
- 24〜48時間泥抜きする(水は毎日交換)
- 泥抜き完了後、生きたまま塩水で軽く洗う
下茹で・締め
泥抜き後、調理直前に生きたまま熱湯で1〜2分茹でて締めます。または冷凍庫で30分冷やして仮死状態にしてから調理する方法もあります。
レシピ①テナガエビの素揚げ(究極の定番)
テナガエビ料理の絶対王道。シンプルだからこそテナガエビ本来の旨味が引き立つ最高の食べ方です。釣りたて+泥抜き済みの新鮮なエビで作ると、市販品とは段違いの美味しさになります。
材料(2人前):テナガエビ20尾、塩、揚げ油(菜種油・米油)
- 泥抜き済みのテナガエビをキッチンペーパーで水気をしっかり拭く
- 揚げ油を180℃に熱する
- テナガエビを2〜3回に分けて素揚げ(1回あたり90秒〜2分)
- 表面が真っ赤になりカリッとしたら油から上げる
- 熱いうちに塩を振って完成
🍴 ポイント:油温が低いと殻が硬いまま、高すぎると焦げる。180℃を厳守。揚げすぎず、表面がカリッとなったらすぐ上げるのが最高の食感を作る秘訣。
レシピ②テナガエビの唐揚げ(殻ごとガッツリ)
子供から大人まで人気の唐揚げ。素揚げよりしっかり味付けされていて、おかず・おつまみに最高。
材料(2〜3人前):テナガエビ30尾、醤油大さじ2、酒大さじ1、おろし生姜小さじ1、片栗粉大さじ4、揚げ油
- 泥抜き済みテナガエビを醤油・酒・生姜の漬けダレに10分漬ける
- 水気を拭いて片栗粉をまぶす
- 180℃の油でカリッとなるまで2〜3分揚げる
- キッチンペーパーで余分な油を切って完成
レシピ③テナガエビのかき揚げ
玉ねぎや三つ葉と一緒に揚げるかき揚げは、テナガエビの旨味が衣全体に広がる絶品。ご飯にも素麺にも合います。
材料(4人前):テナガエビ20尾、玉ねぎ1/2個(薄切り)、三つ葉1/2束(3cm切り)、人参1/3本(千切り)、天ぷら粉100g、冷水140ml、揚げ油
- テナガエビは下処理済みのものを準備
- 野菜(玉ねぎ・三つ葉・人参)を切る
- 天ぷら粉を冷水で溶く(少しダマがある程度でOK)
- エビと野菜を衣でまとめて、お玉で小判型にして170℃の油へ
- 両面キツネ色になるまで2〜3分揚げる
- 天つゆまたは塩で食べる
レシピ④テナガエビの酒蒸し
蒸し料理でテナガエビの旨味を最大限に引き出す上品な一品。日本酒のおつまみに最高。
材料(2人前):テナガエビ20尾、日本酒 100ml、塩少々、生姜薄切り3枚、ねぎ少々
- 下処理済みテナガエビを耐熱皿に並べる
- 日本酒・塩・生姜・ねぎを上から散らす
- 蒸し器または電子レンジで5〜7分蒸す
- 蒸し汁ごとお皿に盛り付け
レシピ⑤テナガエビのオイルパスタ
イタリアン風アレンジ。テナガエビの濃厚な旨味がオリーブオイルに溶け込んで、本格パスタが家庭で作れます。
材料(2人前):テナガエビ20尾、スパゲッティ200g、ニンニク2片、唐辛子1本、白ワイン50ml、オリーブオイル大さじ3、塩・パセリ適量
- パスタを表示時間通り茹で始める
- フライパンにオリーブオイル・ニンニク(みじん切り)・唐辛子(輪切り)を入れ弱火で香りを出す
- テナガエビを加えて中火で1〜2分炒める
- 白ワインを加えて30秒煮詰める
- 茹で上がったパスタとパスタ茹で汁少々を加えて全体を絡める
- 塩で味を整え、パセリを散らして完成
レシピ⑥テナガエビの佃煮
保存食として作っておくと、ご飯のお供に最高の佃煮。冷蔵で1週間保存可能。
- テナガエビを下処理する
- 醤油大さじ3、みりん大さじ2、砂糖大さじ2、酒大さじ1を鍋に入れて煮立てる
- テナガエビを加えて中火で10〜15分煮る
- 煮汁が半分以下になったら火を止めて冷ます
- 白ごまを振って完成
テナガエビ料理のコツ(料理之進より)
- 泥抜きを必ず2日間:これを怠ると独特の臭みが残り、料理の品質が落ちる
- 調理直前まで生きた状態を保つ:テナガエビは死ぬと急速に味が落ちる
- 素揚げが最強:シンプルが一番テナガエビの旨味を引き立てる
- 殻まで食べる:カルシウム豊富・旨味の宝庫。殻が硬い場合は二度揚げで対応
- 大きいエビは半身に裂く:ハサミから胴体まで肉が詰まっているので、半身に裂いて食べると効率良い






