アジは日本の「国民魚」とも言える美味しさ。浜名湖・遠州灘で釣ったばかりのアジは鮮度が圧倒的で、スーパーで買うものとは別次元の旨みがあります。本記事では釣り人の下処理から始まる、アジ料理の全レシピを公開します。
Contents
アジの下処理(釣り場・自宅)
釣り場での処理(鮮度を最大限に保つ)
- 神経締め(大型アジ):眉間にナイフを刺して即殺
- エラ切り血抜き:エラの付け根をハサミで切り、海水(バケツ)に1〜2分つける
- 保冷:クーラーボックスに氷と少量の海水を入れた「潮氷」でキープ
自宅での下処理
- ゼイゴ(尾部の棘)を除去:包丁を尾から頭方向に向けてそぎ取る
- うろこ取り:包丁の背か専用うろこ取りで、尾から頭方向にこする
- 内臓の除去:腹に包丁を入れ、エラと内臓を一緒に取り出す
- 水洗い:流水で血合いを洗い流す
- 水分取り:キッチンペーパーで表面を拭く
レシピ1:アジの刺身(三枚おろし)
難易度:★★★☆☆ 所要時間:20分
三枚おろしの手順
- 頭を切り落とす(胸ビレの後ろ・斜め45度)
- 腹を上にして包丁を背骨に沿わせ、中骨まで切り込む
- ひっくり返して同様に背側から骨に沿って切る
- 腹骨(ガシ)を薄くそぎ取る
- 中骨(血合い骨)を骨抜きで取る
- 皮をそぎ取る(皮付きのまま炙る「炙り刺し」も美味)
盛り付けと薬味
- 大葉・千切り生姜・ミョウガを添える
- 醤油+おろし生姜で食べるのがベスト
- 釣りたてアジは1日置いて熟成させると旨みがUP
レシピ2:なめろう(千葉・房総の郷土料理)
難易度:★★☆☆☆ 所要時間:15分
「なめろう」はアジを叩いて味噌と薬味を混ぜた漁師飯。酒のつまみにも、ご飯のお供にも最高です。
材料(2人分)
- アジ 2〜3匹(三枚おろし・皮付きでOK)
- みそ 大さじ1〜1.5
- 大葉 5〜8枚(千切り)
- 生姜 1かけ(すりおろし)
- ネギ 1/3本(みじん切り)
- みょうが 1〜2個(みじん切り)
作り方
- アジの身を粗く刻む
- まな板の上で叩きながら、みそ・大葉・生姜・ネギ・みょうがを加えて一緒に叩く
- 身がペースト状になったら出来上がり(食感を残したい場合は粗めに叩く)
- 器に盛り、大葉を敷いてのせる
なめろうアレンジ:さんが焼き
なめろうを鮑の殻やアルミホイルに盛り、魚焼きグリルで焼いたものが「さんが焼き」。外はカリッ、中はふわっとした食感で絶品です。
レシピ3:アジフライ
難易度:★★☆☆☆ 所要時間:30分
日本人の大好物アジフライ。釣りたてで作れば衣の中の身が驚くほどジューシーです。
材料(2人分)
- アジ 4〜6匹(中型・三枚おろし or 開き)
- 小麦粉・卵・パン粉(各適量)
- 塩コショウ・サラダ油(揚げ油)
- タルタルソース or ウスターソース
作り方
- 三枚おろしのアジに塩コショウを振り、5分置く
- 水分が出たらペーパーで拭き取る(衣がはがれにくくなる)
- 小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつける
- 油を170〜180℃に熱し、3〜4分揚げる(衣がキツネ色になるまで)
- 網の上で1分以上油切りしてからいただく
タルタルソースの作り方
- マヨネーズ大さじ4・ゆで卵1個(みじん切り)・玉ねぎ1/4個(みじん切り)
- ピクルス 大さじ1・レモン汁少々・塩コショウで味を整える
レシピ4:アジの南蛮漬け
難易度:★★☆☆☆ 所要時間:40分+漬け込み1〜2時間
南蛮漬けは揚げた魚を南蛮酢(甘酢)に漬けた料理。冷蔵庫で2〜3日保存でき、作り置きに最適です。
材料(4人分)
- アジ 8〜10匹(小〜中型・三枚おろし or 丸のまま)
- 南蛮酢:酢150ml・醤油50ml・砂糖大さじ4・水50ml・鷹の爪2本
- 玉ねぎ1個・にんじん1/2本・ピーマン1個(千切り)
作り方
- アジに小麦粉をまぶし、170℃で3〜4分揚げる
- 南蛮酢を鍋で一度沸かして冷ます
- 野菜と揚げたてのアジを保存容器に交互に入れ、南蛮酢を注ぐ
- 粗熱が取れたら冷蔵庫で1〜2時間以上漬ける(一晩が理想)
レシピ5:アジの塩焼き
難易度:★☆☆☆☆ 所要時間:20分
最もシンプルで、アジの素材の旨みを最大限に引き出す調理法。釣りたてのアジには「何もしない」のが最善です。
作り方
- アジに塩をふりかけ(特にヒレ・尾・頭)、10分置く
- 魚焼きグリルで中火・両面各5〜7分(皮がパリッとするまで)
- 大根おろし・レモン・醤油少々を添えて
レシピ6:アジの干物
難易度:★★☆☆☆ 乾燥時間:4〜6時間
釣りすぎたアジは干物にして保存。3〜4日は冷蔵保存、冷凍なら1ヶ月持ちます。
作り方
- アジを背開きにする(背中側から中骨を取り除く)
- 塩水(水500ml+塩25g = 5%濃度)に30〜40分漬ける
- 水分を拭き取り、ザルや専用干し網に並べて風通しのいい日陰で4〜6時間干す
- グリルで焼いていただく(焼き時間は生より短めに)
アジ料理の栄養豆知識
- DHA・EPA:血液をサラサラにし、脳機能をサポート
- タウリン:疲労回復・肝機能向上
- ビタミンB12:神経系の健康維持
- カルシウム・マグネシウム:骨を強くする
遠州灘・浜名湖で釣ったアジを最大限に活かすために、まず刺身で素材の味を楽しみ、残りをなめろう・フライ・南蛮漬けに展開するのがおすすめです。釣り人だけが知る「釣りたての味」を、ぜひ家族や友人に振る舞ってください。


