横須賀市には、入園無料でサビキのアジ・サバが狙える海釣り公園がいくつも並んでいます。結論を先に言うと、初めての家族連れで安全重視なら柵とはしごが整った「海辺つり公園」、二十四時間出入り自由で平日はルアーまで楽しめる「うみかぜ公園」(土日祝は園内が釣り禁止で、竿を出せるのは隣接する横護岸のみ)、転落防止柵付きで夜釣りまで視野に入れるなら「大津港新堤防(大津地区1号護岸遊歩道)」が使い分けの軸になります。3か所とも2026年7月時点の公開情報では釣り可能ですが、投げ釣り禁止やコマセ制限など公園ごとにルールが異なるため、本記事ではポイントごとの釣り座・狙える魚・規制・アクセスを、自治体の一次資料と釣果情報サイト・地元釣具店の報告をもとに整理しました。浜松からは東名高速と横浜横須賀道路をつないで片道おおむね3時間半前後、休憩を挟んでも日帰り圏内の距離感です。
横須賀の無料釣り公園マップ|うみかぜ・海辺つり・大津港新堤防の位置関係
まず3か所の位置関係を頭に入れておくと現地で迷いません。「うみかぜ公園」と「海辺つり公園」は、どちらも横須賀市平成町の埋立地に隣り合って位置しており、歩いても行き来できるほどの近さです。京急本線「県立大学駅」が最寄りで、駅からは海側へ向かって歩きます。一方「大津港新堤防」は、そこから南へ下った横須賀市大津町にあり、最寄り駅は京急本線「京急大津駅」に変わります。
ざっくり言えば、平成町の2公園は「東京湾の内側を望む広い護岸型の釣り場」、大津港新堤防は「漁港に隣接した遊歩道型のファミリー堤防」という性格の違いがあります。どこも足場が整備されていて水面までの落差が管理された造りのため、ベビーカーや小さな子ども連れでも動きやすいのが横須賀の無料釣り公園の共通した強みです。以下、それぞれの釣り場を個別に掘り下げます。
使い分けの目安を先に示すと、「とにかく安全に子どもの初サビキを成功させたい」なら柵とはしごが整った海辺つり公園、「平日に早朝や夜も含めて自由に通いたい・ルアーも振りたい」なら24時間出入りできるうみかぜ公園(土日祝は園内が釣り禁止で、竿を出せるのは隣接する横護岸のみ)、「夜のメバルや根魚までのんびり狙いたい」なら外灯のある大津港新堤防、という選び方になります。3か所とも東京湾に面しているため、潮が動く時間帯に魚の活性が上がりやすく、潮見表で満潮・干潮の前後を狙って入るのが釣果への近道です。距離が近いので、平成町の2公園をはしごして回遊の有無を見極める、といった立ち回りもできます。
うみかぜ公園|足元から水深があるアジ・サバ・タチウオの回遊ポイント
うみかぜ公園は、横須賀の釣り公園のなかでも屈指の人気を誇るポイントです。公開されている釣り場情報によれば、足元から一定の水深があり、潮通しも良いため、回遊してくるアジ・サバ・イワシをサビキで手軽に狙えるのが最大の魅力とされています。24時間出入り自由で入園無料、駐車場も併設されています。ただし土日祝日は公園内(親水護岸)が釣り禁止で、土日に竿を出せるのは隣接する横護岸だけ、平日は公園内でも釣りができるという曜日ルールがあるため、後述の規制を必ず確認してください。早朝マズメや夜のタイミングを外さず入りやすいのも、平日に通えるアングラーには実戦的なメリットです。
狙える魚と釣り方
釣果情報サイトの記録では、通年でアジ・サバ・イワシ・メバル・カサゴ・カマスなどが上がり、夏から秋にかけてはタチウオやヒラメ、晩秋から春にはカレイが本命に加わります。サビキが主軸ですが、夕方以降のタチウオはウキ釣りやワインド、根魚はワームでのライトゲームと、釣り方の幅が広いのもこの公園らしさです。タチウオの生態や時期を詳しく知りたい方はタチウオ完全図鑑もあわせて参考にしてください。
釣り座の選び方
釣果情報では、うみかぜ公園に隣接する「横護岸(横岸壁)」と呼ばれる護岸が定番の釣り座として名前が挙がります。ここは公園の敷地内ではなく、入口正面からノジマモール裏へと続く施設外の隣接護岸で、土日祝日に竿を出せるのはこの横護岸です(公園内=親水護岸は土日祝は釣り禁止)。潮通しが良く水深も取れるため、サビキの回遊魚から夕方のタチウオまで幅広く狙えるのが定番たるゆえんです。駐車場やトイレからの動線が短いのも、荷物の多いファミリーには実戦的なメリットになります。人気ポイントだけに休日の朝は場所取りが早いので、良い釣り座を確保したいなら夜明け前後の到着を目安にすると安心です。足元の敷石まわりはメバル・カサゴといった根魚の着き場にもなっており、日中のサビキと夜のライトゲームで一日遊べる懐の深さがあります。
ルールの要点
うみかぜ公園には明確な釣りルールがあります。遠投は禁止で、ひしゃくを使ったコマセの撒き餌も禁止です。ただしサビキかごにコマセを詰めて足元へ落とす通常のサビキ釣りは認められています。また、園内の展望台(展望デッキ)は曜日を問わず終日釣り禁止区域に指定されています。そして最も重要な注意点として、土日祝日は公園内(親水護岸=芝生広場前や突堤部)での釣りが全面的に禁止されており、土日祝に竿を出せるのは入口正面〜ノジマモール裏へ続く隣接護岸(横護岸・公園の施設外)のみです。平日は公園内でも釣りができます。この曜日ルールは変わることもあるため、特に土日に訪れる際は現地の掲示を必ず確認してください。トイレ・自動販売機・駐車場がそろい、隣接するスーパーで飲み物や軽食も買えるため、装備さえ持っていけば一日快適に過ごせる環境が整っています。
海辺つり公園|柵付きで子ども安心、サビキのアジ・コノシロ
海辺つり公園は、平成町に平成4年に開園した横須賀市営の海釣り特化公園で、入園無料です。園内からは東京湾に浮かぶ猿島や、対岸の房総半島を望むことができます。最大の特徴は、約500メートルにわたる護岸に安全フェンスとはしごが設置されていること。柵があるので、小さな子どもを連れていても海に転落する不安が小さく、ファミリーのサビキデビューに向いた釣り場と言えます。
釣果の傾向としては、サビキで狙うアジ・サバ・イワシに加え、群れで回ってくるコノシロが季節ものとして楽しめます。営業時間は午前5時から午後10時までで、定休日はありませんが、台風など悪天候時は休園することがあります。管理事務所の対応時間はおおむね午前8時半から午後5時半までで、園内には施設案内所や展望台も備わっています。トイレは多目的トイレや女性用トイレにベビーベッドが用意されているなど、子連れ設備が手厚いのもこの公園の安心材料です。
釣りのルールとしては、遠投は禁止、仕掛けは下段のコンクリート部分から投げること、竿先は必ず海側へ向けること、そして長時間の置き竿は禁止と定められています。混雑時は竿を1人1本までとするルールもあるため、家族で行く際は人数分の準備をしておくとスムーズです。
大津港新堤防|転落防止柵・外灯完備で夜釣りも安心なファミリー堤防
大津港新堤防は、正式には大津地区1号護岸遊歩道と呼ばれる釣り場で、漁港に隣接した遊歩道から竿を出せます。公開情報によれば原則24時間釣り可能で、遊歩道には転落防止用の柵が設けられているうえ、釣り場情報では外灯も整備されているとされ、夜釣りにも入りやすいファミリー向けの堤防として紹介されています。背後には木製デッキ(腰かけ)もあり、のんびり過ごしやすい造りです。
狙える魚は幅広く、釣果情報では通年でイワシ・アジ・サバ・ウミタナゴ・メバル・カサゴ・アナゴ・メジナなどが上がり、冬場はマコガレイやアイナメといった良型の根魚・カレイ系も加わります。ルールとして投げ釣りは禁止、撒き餌も禁止とされており、遊歩道の前で漁業者が操業しているときはその作業を妨げないことが求められます。
ここで最も注意したいのが、隣接エリアとの釣り可否の区別です。大津港新堤防(大津地区1号護岸遊歩道)は釣り可ですが、そのすぐそばにある大津地区高潮対策護岸(旧・三春町岸壁)は2023年以降釣り禁止となり、馬堀海岸遊歩道も釣り禁止とされています。古い情報には三春町岸壁での釣りを勧める記述が残っていることがありますが、現在は状況が変わっています。釣り可能な遊歩道と禁止された護岸は場所が近いだけに、現地の表示を必ず確認して立ち入る区画を間違えないようにしてください。
ファミリー向けサビキ釣り入門|仕掛け・エサ・時合いの基本
横須賀の無料釣り公園は、いずれもサビキ釣りが主役です。サビキは、複数の疑似餌針が付いた仕掛けの先にコマセかごを付け、足元に落として上下に揺らすだけでアジ・サバ・イワシが釣れる、初心者に最もやさしい釣り方です。基本の仕掛けと数釣りのコツはサビキ釣り完全ガイドで詳しく解説していますので、道具立てはそちらを土台にすると失敗が減ります。
そろえる道具
竿は2から3メートルの磯竿かサビキ専用竿、リールは小型スピニング、ラインはナイロン2から3号あれば十分です。仕掛けは市販の「サビキ仕掛けセット」に、エサはアミコマセ(冷凍または常温パック)を用意します。バケツ・水くみバケツ・魚をつかむフィッシュグリップ・クーラーボックスがあると快適です。子ども連れなら、ライフジャケットの着用を最優先にしてください。ファミリーで安全に楽しむための装備は子供・ファミリーで楽しむ夏休み釣り入門にまとめています。
時合いと釣り方
アジやサバは、朝マズメ(日の出前後)と夕マズメ(日没前後)に活性が上がる時合いが狙い目です。仕掛けを海中に落としたら、コマセかごを軽く振ってエサを煙幕のように出し、その煙幕の中に針を漂わせるイメージで待ちます。アタリがあっても慌てず、もう一段追い食いを待ってから静かに巻き上げると、多点掛けで数が伸びます。ここで注意したいのが各公園のコマセ・投げ釣りルールで、うみかぜ公園ではひしゃくでの撒き餌が、大津港新堤防では撒き餌そのものが禁止されている点を忘れないでください。
手返しを速くするのも数釣りのコツです。コマセを詰める、落とす、誘う、待つ、巻く、外す、という一連の動作をリズムよく繰り返せると、時合いの短い時間に釣果が集中します。子どもと一緒のときは、大人がコマセ詰めと魚外しを担当し、子どもは竿を上下させる係にすると、飽きずに長く楽しめます。釣れたアジ・サバは氷を入れたクーラーボックスですぐ締めて冷やすと、持ち帰ってからの味が大きく変わります。真夏は特に鮮度落ちが早いので、日陰にクーラーを置き、こまめに魚を移すことを意識してください。
季節別に狙える魚カレンダー|春秋アジ・夏の小魚・冬のメバル&カサゴ
横須賀の3公園で狙える主な魚を、季節ごとに整理したのが下の表です。あくまで釣果情報サイトや地元釣具店の報告をもとにした目安で、その年の水温や回遊状況で前後します。数字ではなく、狙いやすさの度合いを記号(◎よく釣れる/○狙える/△条件次第)で示しました。
| 魚種 | 春(3〜5月) | 夏(6〜8月) | 秋(9〜11月) | 冬(12〜2月) |
|---|---|---|---|---|
| アジ | ○ | ◎ | ◎ | △ |
| サバ | △ | ◎ | ◎ | △ |
| イワシ・コノシロ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| タチウオ | △ | ○ | ◎ | ○ |
| メバル・カサゴ | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| カレイ(マコガレイ) | ○ | △ | ○ | ◎ |
春と秋はアジ・サバの回遊が安定し、サビキの数釣りが最も楽しい時期です。夏は小型のアジ(豆アジ)やイワシ・サバが群れで入り、子どもでも数が出やすくなります。秋の夕方はタチウオの当たり年になることもあり、うみかぜ公園ではウキ釣りでの実績が目立ちます。そして冬は水温が下がって回遊魚が減る代わりに、足元の敷石やケーソンに着くメバル・カサゴのライトゲームが面白くなります。冬の根魚攻略は冬のメバル・カサゴ完全攻略のタックル・ワーム選びがそのまま応用できます。カレイは晩秋から春にかけて良型が期待できますが、投げ釣りが禁止の公園では狙いづらいため、投げ釣り可のポイントとの見極めが必要です。
安全・規制・マナー|各公園のルールと禁止事項
横須賀の無料釣り公園を気持ちよく使うために、公園ごとのルールを最後にまとめて確認します。まず大前提として、立入禁止・釣り禁止の判断は、現地の表示と自治体・漁港の最新の公式情報が最優先です。本記事の内容は2026年7月時点の公開情報にもとづく整理であり、規制やルールは予告なく変わることがあります。特に事故やゴミ問題をきっかけに釣り禁止化する例が全国で相次いでいるため、訪問前に必ず最新情報を確認してください。
- うみかぜ公園|24時間出入り自由・入園無料。遠投禁止、ひしゃくを使ったコマセの撒き餌禁止(サビキかごはOK)。展望台は終日釣り禁止。土日祝日は公園内(親水護岸)が釣り禁止で、土日に釣りができるのは隣接する横護岸(施設外)のみ。平日は公園内も釣り可。
- 海辺つり公園|午前5時から午後10時・入園無料。遠投禁止、混雑時は竿を1人1本まで、下段コンクリート部分から投げる、竿先は海側へ、長時間の置き竿禁止。柵・はしごが整備され子ども連れに安心。
- 大津港新堤防(大津地区1号護岸遊歩道)|原則24時間釣り可。投げ釣り禁止・撒き餌禁止。転落防止柵あり、釣り場情報では外灯も整備で夜釣り可。漁業者の操業を妨げない。隣接の大津地区高潮対策護岸(旧・三春町岸壁)と馬堀海岸遊歩道は釣り禁止なので区画を間違えないこと。
共通のマナーとして、ゴミは必ず持ち帰り、コマセで汚した足場は海水で流して帰りましょう。この「使ったら流して帰る」ができるかどうかが、釣り場が存続するか禁止になるかの分かれ目です。また、東京湾内ではオコゼ・ハオコゼ・ゴンズイ・フグなどの毒魚・毒棘を持つ魚も釣れます。素手で触らず、フィッシュグリップとプライヤーで確実に外し、食用にできない魚や食べない魚はむやみに持ち帰らないようにしてください。ライフジャケットは、柵のある公園であっても子どもには必ず着用させるのが安全の基本です。
アクセスと周辺情報|電車+徒歩ルート・コンビニ・釣具店
ここでは電車と車、それぞれのアクセスと周辺の買い出し情報を整理します。以下は公開情報にもとづく目安で、料金・時間は変更される場合があります。
電車でのアクセス
うみかぜ公園・海辺つり公園は、京急本線「県立大学駅」から徒歩約15〜18分。平成町の埋立地へ海側に向かって歩きます。大津港新堤防は京急本線「京急大津駅」から徒歩8〜10分で、駅を出て大津町の海沿いを目指します。いずれも駅から平坦な道のりで、キャリーカートに道具を積んでも移動しやすいルートです。
車と駐車場
うみかぜ公園には182台規模の専用駐車場(有料)があり、公開情報では7時から22時は最初の1時間320円、以後30分ごとに160円、上限640円で、出入りは24時間可能とされています。海辺つり公園には95台の有料駐車場(24時間開場)があり、7時から22時は同様の料金体系、22時から7時は1時間100円で、障害者手帳などの提示で駐車料金の減免を受けられます。大津港新堤防は大きな専用駐車場が乏しいため、周辺のコインパーキング利用が無難です。混雑期の休日は午前中で満車になることも多く、公共交通機関の利用が確実です。
コンビニ・釣具店
平成町エリアでは、うみかぜ公園から徒歩5分ほどにコンビニ(セブンイレブン)があり、隣接してスーパーもあるため、エサ以外の買い出しは現地調達で足ります。釣具・エサは、上州屋横須賀中央店がうみかぜ公園から徒歩8分ほどの距離にあり、サビキ仕掛けやアミコマセの補充に便利です。中古タックルを探すならタックルベリー横須賀根岸店なども選択肢になります。エサは朝の早い時間に売り切れることもあるので、前日または開店直後に確保しておくと安心です。
横須賀の無料釣り公園は、柵・トイレ・駐車場・買い出し先がそろい、東京湾の回遊魚をサビキで手軽に楽しめる、家族連れに理想的なフィールドです。3か所の性格とルールを押さえて、安全第一で横須賀の一日を楽しんでください。


