静岡県の釣りスポット完全ガイド|遠州灘・駿河湾・浜名湖のおすすめ釣り場と狙い魚・シーズン情報
静岡県は、太平洋に面した日本有数の釣り天国です。西から東へ、遠州灘・浜名湖・駿河湾・伊豆半島と多彩な海域が連なり、それぞれまったく異なる釣りの魅力を秘めています。黒潮の影響を受ける温暖な海域では、ヒラメやシーバスといったゲームフィッシュから、アジ・カマス・メバルなどの人気ターゲットまで、年間を通じて多くの魚が釣れます。さらに汽水湖として名高い浜名湖では、クロダイ・ウナギ・シーバスなど内湾ならではの魚種が揃い、初心者からベテランまで幅広いアングラーを魅了しています。「釣り場を変えれば狙える魚も変わる」——この醍醐味を存分に味わえるのが静岡県の最大の強みです。本記事では、遠州灘・浜名湖・駿河湾・伊豆エリアに分けて、おすすめ釣り場・狙い魚・ベストシーズンを徹底解説します。
静岡県の海岸線は約500kmに及び、西端の愛知県境(新居町)から東端の神奈川県境(熱海市)まで、実に多彩な地形が広がっています。遠州灘は遠浅のサーフが続く広大な砂浜海岸で、波と風が強く豪快な釣りが楽しめます。浜名湖は約65km²の面積を誇る汽水湖で、潮の干満による潮流が豊富な酸素と栄養を運び込み、多彩な魚種を育てます。駿河湾は日本最深の湾として知られ、深海からの豊富な栄養塩が湧き上がり、アジ・イワシ・サバなどの回遊魚が集まる絶好の漁場です。伊豆半島は黒潮の影響を最も強く受けるエリアで、メバル・カサゴ・イシダイといった磯魚の宝庫でもあります。
気候的には、静岡県は年間を通じて温暖で、特に冬でも最低気温が氷点下になることは少なく、真冬でも一年中釣りができる点が大きな魅力です。黒潮(日本海流)が三重から静岡の南岸を流れることで、海水温が比較的高く保たれ、南方系の回遊魚が季節に応じて接岸してきます。4〜6月の春、9〜11月の秋は特に多くの魚種が狙えるハイシーズンで、週末になると県内外から多くの釣り人が訪れます。
エリア別釣りスポット紹介
遠州灘エリア(浜松・磐田・御前崎)
遠州灘は、静岡県西部から愛知県東部にかけて広がる外洋向けのサーフエリアです。遠州灘特有の強い西風(遠州のからっ風)が吹く日も多いですが、それがかえって波を立て、シーバスやヒラメが捕食のために接岸するきっかけになります。サーフからのルアーフィッシングが特に人気で、浜松市の天竜川河口から磐田市・掛川市沿岸、御前崎まで、広大な砂浜が続いています。
浜松市エリア(天竜川河口・舞阪・白洲など)
天竜川河口は、淡水と海水が交わる汽水域で、シーバス(スズキ)の一大ポイントです。特に秋のシーバスシーズン(9〜11月)には、大型のランカーシーバスが河口付近に集まります。ルアーはシンキングミノーやバイブレーションが有効で、ジグヘッドリグのワームも実績があります。舞阪周辺の砂浜は、ヒラメ・マゴチ・キスが狙える定番サーフポイントで、春(4〜6月)と秋(9〜10月)がベストシーズンです。投げ釣りでのキス・イシモチも根強い人気を誇ります。白洲の砂浜は、夜間のシーバス狙いや朝まずめのヒラメ狙いで多くのアングラーが訪れます。
磐田・袋井エリア(福田・竜洋海岸)
磐田市の福田漁港周辺は、サーフヒラメの名ポイントとして全国にその名を知られています。特に晩秋から初冬(10〜12月)にかけて、遠州灘のヒラメは最大60cm超のソゲ級・座布団級が狙える時期で、ルアーアングラーが多数訪れます。竜洋海岸は波が比較的穏やかな日も多く、ファミリーフィッシングでのキス釣りにも向いています。
御前崎エリア
御前崎は遠州灘と駿河湾の境目に位置し、両方のベイトが集まる絶好の回遊魚ポイントです。御前崎港の堤防からはアジ・サバ・ソウダガツオが狙え、特に夏〜秋(7〜10月)のカゴ釣りが盛んです。地磯からはショアジギングでイナダ・ワカシ(ブリの若魚)が狙えます。また、御前崎灯台周辺の磯はメバル・カサゴなどロックフィッシュの好ポイントでもあります。
浜名湖エリア
浜名湖は静岡県西部に位置する、日本屈指の汽水湖です。面積約65km²、最深部でも13mほどの比較的浅い湖で、今切口(新居関跡近く)で太平洋(遠州灘)とつながっています。潮の干満による潮流が活発で、クロダイ・シーバス・ウナギ・キビレ・ボラ・ハゼなど多彩な魚種が生息しており、一年を通じて釣りを楽しめます。ベテランから初心者まで幅広く対応できる釣り場が揃っているのも特徴です。
今切口・新居弁天周辺
浜名湖と遠州灘を結ぶ今切口は、潮流が速く大型魚が集まる静岡屈指の激戦区です。シーバスは年間を通じて狙えますが、特に秋〜冬(10〜1月)の荒食い期が好機で、70〜90cmの大型が堤防からルアーで釣れることもあります。クロダイ(チヌ)のフカセ釣り・ヘチ釣りも人気で、春(4〜5月)と秋(10〜11月)がシーズンのピークです。新居弁天周辺の護岸は足場がよく、ファミリーでのハゼ釣り・キス釣りにも向いています。
細江・三ケ日エリア
浜名湖の最奥部に近い細江・三ケ日エリアは、淡水の影響が強くなる汽水域で、ウナギ・テナガエビ・ハゼが狙いやすい場所です。ウナギは夜釣りで狙うのが基本で、6〜8月の夏場がシーズンのピークです。三ケ日みかんで有名な三ケ日町周辺には、ボート乗り場もあり、ボートからのクロダイ・シーバス狙いも楽しめます。
浜名湖ガーデンパーク周辺・舘山寺
浜名湖ガーデンパーク(浜松市西区)の周辺護岸は、足場がよく夜間も比較的安全なため、シーバスのナイトゲームに人気のスポットです。舘山寺周辺は、フェリー乗り場周辺の桟橋周りにメバル・ソイが潜んでおり、ライトゲームでの釣りが楽しめます。春(3〜5月)はメバリングのシーズンで、夜間にジグヘッド+ワームで狙うと好釣果が期待できます。
新居海釣り公園
新居海釣り公園は浜名湖の今切口に隣接した公共の釣り施設で、足場が整備されており初心者・ファミリーに最適です。クロダイ・シーバス・キス・ハゼなど多彩な魚種が狙え、サビキ釣りでアジ・イワシも釣れます。駐車場・トイレも完備されているので、釣りデビューの場としても人気があります。
駿河湾エリア(焼津・清水・沼津)
駿河湾は日本で最も深い湾で、最深部は約2500mにも達します。深海からの湧昇流が栄養塩を運び上げ、アジ・サバ・イワシ・カツオ・マグロなどの回遊魚から、深海魚まで実に多彩な魚種が生息しています。各港の堤防釣りから、沖釣り(遊漁船)まで多様な釣りスタイルが楽しめます。
焼津港・小川港
焼津市は遠洋漁業の基地として知られる漁師の街で、焼津港・小川港周辺はアジ・サバ・イワシのサビキ釣りが年中楽しめます。特に夏〜秋(7〜10月)のアジの回遊は安定しており、夕まずめから夜にかけてサビキ仕掛けで入れ食いになることも珍しくありません。ショアジギングではワカシ・イナダ(ブリの幼魚)やカツオの群れが港内に入ってくることもあります。
清水港・日の出埠頭
清水港は駿河湾北部の大型港で、日の出埠頭・三保埠頭周辺は釣りスポットとして人気があります。アジ・サバのサビキ釣りに加え、冬〜春(12〜4月)にかけてはヤリイカのウキ釣り・エギングが楽しめます。ヤリイカは1〜3月が最盛期で、清水港〜三保半島沖は静岡屈指のヤリイカポイントです。三保松原の海岸では、ルアーでのシーバス・ヒラメも狙えます。
沼津港・大瀬崎・千本浜
沼津市は駿河湾の玄関口として知られ、沼津港周辺は深海魚の水揚げでも有名です。沼津港大型展望水門「びゅうお」周辺は釣りが楽しめ、アジ・サバ・メバル・カサゴなどが狙えます。大瀬崎(西伊豆)はダイビングのメッカとしても有名で、岸壁・磯からはメバル・カサゴ・アオリイカが釣れます。千本浜(沼津市の海岸)はキス・ヒラメ・シロギスの投げ釣り・ルアーフィッシングに向いています。
用宗港・静岡市清水区エリア
用宗港(静岡市駿河区)は小ぶりながら魚影が濃い港で、サビキ釣りでのアジ・カマス・サバが楽しめます。秋(9〜11月)のカマスシーズンは群れが大きく、サビキ・メタルジグで入れ食いになることもあります。
伊豆エリア(下田・熱海・東伊豆・西伊豆)
伊豆半島は静岡県の最東部に位置し、黒潮の恩恵を最も強く受けるエリアです。磯が発達した複雑な地形と透明度の高い海水が特徴で、メバル・カサゴ・ムラソイなどのロックフィッシュから、イシダイ・グレ・アオリイカまで、高級魚・大型魚が狙えます。
下田港・田牛サーフ・白浜
下田市は伊豆半島の南端に近く、下田港周辺はアジ・メバル・カサゴのライトゲームに最適です。夜間のアジングでは25〜30cmの良型アジが釣れることもあります。田牛(とうじ)サーフはヒラスズキの名ポイントとして知られ、荒れた日のサラシを狙うと大型ヒラスズキが出ることがあります。白浜の磯はグレ・イシダイの磯釣りの好ポイントで、フカセ釣りやウキ釣りが盛んです。
熱海港・網代港
熱海市は伊豆の観光地として有名ですが、釣り場としても優れています。熱海港の堤防ではアジ・サバ・メバル・カサゴが狙え、サビキ釣り・ライトゲームが楽しめます。網代港(伊東市寄り)は外洋に近く、ヤリイカ・スルメイカが冬〜春にかけて狙えます。また、カワハギの釣り場としても知られ、秋(10〜12月)は遊漁船でのカワハギ釣りが盛んです。
西伊豆エリア(土肥・松崎・石廊崎)
西伊豆は駿河湾に面した磯釣りの聖地とも呼ばれるエリアです。土肥港・松崎港周辺はアジ・メバル・アオリイカが狙え、秋(9〜11月)のエギングシーズンは特に人気があります。石廊崎の磯は伊豆でも屈指の名磯で、グレ・イシダイ・ハタなど大型魚の実績があります。ただし磯への渡礁にはライフジャケットの着用が必須で、天候判断も慎重に行う必要があります。
季節別ターゲット魚カレンダー
| 季節 | 月 | 主なターゲット魚 | おすすめエリア | 釣り方 |
|---|---|---|---|---|
| 春 | 3〜5月 | メバル・クロダイ・ヒラメ・マゴチ・ヤリイカ | 浜名湖・伊豆・駿河湾 | ライトゲーム・フカセ釣り・エギング |
| 初夏 | 6〜7月 | シーバス・アジ・カマス・ウナギ・キス | 浜名湖・天竜川・遠州灘サーフ | ルアー・サビキ・投げ釣り・夜釣り |
| 夏 | 7〜9月 | アジ・サバ・ソウダガツオ・シロギス・ウナギ | 御前崎・焼津・沼津 | カゴ釣り・サビキ・投げ釣り |
| 秋 | 9〜11月 | ヒラメ・シーバス・イナダ・カマス・アオリイカ | 遠州灘サーフ・御前崎・伊豆 | ルアー・ショアジギング・エギング |
| 晩秋〜冬 | 11〜2月 | ヒラメ(座布団級)・ヤリイカ・カワハギ・メバル | 遠州灘サーフ・清水港・熱海 | サーフルアー・ウキ釣り・ライトゲーム |
| 冬 | 12〜2月 | ヤリイカ・メバル・カサゴ・ヒラスズキ | 駿河湾・伊豆西岸・浜名湖 | エギング・ライトゲーム・磯釣り |
エリア別ベストシーズン早見表
| エリア | 春(3〜5月) | 夏(6〜8月) | 秋(9〜11月) | 冬(12〜2月) |
|---|---|---|---|---|
| 遠州灘サーフ | キス・マゴチ | シロギス・ウナギ | ヒラメ・シーバス◎ | 座布団ヒラメ |
| 浜名湖 | クロダイ・メバル◎ | シーバス・ウナギ◎ | シーバス・クロダイ◎ | メバル・ハゼ |
| 駿河湾(焼津・清水) | ヤリイカ・アジ | アジ・ソウダガツオ | カマス・イナダ◎ | ヤリイカ◎ |
| 伊豆半島 | メバル・アオリイカ | アジ・カサゴ | アオリイカ◎・グレ | ヒラスズキ・メバル |
静岡の釣りのルール・マナー
静岡県で釣りを楽しむにあたって、守るべきルールとマナーがあります。釣り場を末長く利用するために、アングラー一人ひとりの意識が重要です。
釣り禁止区域・立入禁止区域の確認
港湾や漁港では、関係者以外立入禁止の区域があります。特に漁業施設・船揚場・荷捌き場周辺は立入禁止のことが多く、掲示板や看板の表示を必ず確認してください。最近は漁業者とのトラブルや事故を防ぐために、一部の港で釣り禁止措置がとられるケースも増えています。御前崎港・焼津港などの大型漁港では、立入可能エリアが限定されることがあります。
ゴミの持ち帰りを徹底する
釣り場でのゴミ問題は、釣り禁止措置につながる最大の原因のひとつです。釣り糸・釣り針・コマセのカスなどを放置することは、海鳥・海洋生物への被害にもつながります。ゴミは必ずすべて持ち帰り、釣り場を次の釣り人のために綺麗に保ちましょう。
漁業権のある魚・採捕禁止魚に注意
静岡県では、アワビ・サザエ・ウニなどの貝類・棘皮動物は漁業権の設定があり、一般の釣り人が採取することは禁止されています。また、シラスウナギ(稚鰻)は特別な許可なく採捕することが禁じられています。法律・条例を守り、適切な釣りを楽しんでください。
ライフジャケットの着用
特に磯釣り・堤防釣りでは、万一の転落時に命を守るライフジャケットの着用が推奨されます。伊豆の磯は足場が滑りやすく、波にさらわれる事故が発生しています。遊漁船(沖釣り)ではライフジャケットの着用が法令で義務付けられています。
他の釣り人・地域住民への配慮
人気釣り場では場所の取り合いが起きやすいですが、先に入った釣り人への割り込みは厳禁です。夜釣りでは周辺住宅への騒音・明かりに配慮し、駐車場所のルールも守りましょう。地域の方々と良好な関係を築くことが、釣り場を守ることにつながります。
アクセス・駐車場情報
遠州灘エリアへのアクセス
遠州灘の各サーフポイントは、東名高速道路・新東名高速道路の各ICからアクセスしやすいです。
- 天竜川河口・白洲方面:浜松西ICまたは浜松ICから国道1号・県道経由で約20〜30分。舘山寺スマートIC利用も可。河口付近には無料の砂利駐車場あり(スペース数十台)。
- 福田・竜洋海岸方面:磐田ICから国道150号経由で約20分。竜洋海洋公園の無料駐車場(100台以上)を利用するとアクセス良好。
- 御前崎方面:相良牧之原ICから国道150号経由で約20分。御前崎港周辺に無料駐車場あり。御前崎灯台周辺の磯には専用駐車場(有料)あり。
浜名湖エリアへのアクセス
- 今切口・新居弁天:浜松西ICから国道301号経由で約15分。新居弁天周辺は路肩駐車が多いが、新居海釣り公園には無料駐車場あり。
- 細江・三ケ日:三ケ日ICから県道経由で約10〜20分。各ポイントに公園・観光地の無料駐車場が点在する。
- 舘山寺・ガーデンパーク:浜松西ICから約15〜20分。浜名湖ガーデンパーク駐車場(無料・広大)が便利。
駿河湾エリアへのアクセス
- 焼津港:焼津ICから数分。漁港周辺に無料の釣り用駐車スペースが整備されているが、漁業者優先のため早朝は注意。
- 清水港・三保:清水ICから約10〜20分。三保の松原周辺に大型無料駐車場あり(200台以上)。
- 沼津港:沼津ICから約10分。沼津港周辺には有料・無料の駐車場が多数あり、「びゅうお」大型展望水門の隣の駐車場が便利。
伊豆エリアへのアクセス
- 熱海港:熱海ICから約5分。熱海港周辺に有料駐車場あり。週末・観光シーズンは混雑するため早めの到着を推奨。
- 下田港:河津ICから伊豆縦貫道・国道136号経由で約30〜40分。下田港周辺に無料・有料の駐車場複数あり。
- 西伊豆(土肥・松崎):伊豆縦貫道を利用後、国道136号を南下。修善寺ICから土肥まで約40分。磯釣りポイントは駐車スペースが限られるため、早めの到着が鉄則。
まとめ
静岡県は、遠州灘・浜名湖・駿河湾・伊豆半島という4つの個性的な釣りエリアを持つ、日本でも屈指の釣り天国です。サーフからの豪快なヒラメ・シーバス狙いから、浜名湖のクロダイ・ウナギ、駿河湾のアジ・ヤリイカ、伊豆のメバル・ロックフィッシュまで、釣りのジャンルを問わず一年中楽しめる環境が整っています。
特に遠州灘サーフのヒラメと浜名湖のシーバス・クロダイは、静岡を代表するターゲットで、関東・東海・関西から多くのアングラーが足を運ぶほどの魅力があります。季節ごとにターゲットを変えながら、静岡の豊かな海と湖を存分に楽しんでください。
釣り場のルールとマナーを守り、ゴミの持ち帰りを徹底することで、次世代のアングラーたちにも美しい釣り場を残していきましょう。静岡の海は、いつでもあなたを待っています。



