結論1:下松市観光協会が発行する「笠戸島魚釣り」チラシ(令和4年1月発行・令和4年5月改訂)は、笠戸島とその入口にあたる7か所を釣り場として番号付きで示しています。同じチラシが本浦漁港について「右側の波止は、立入禁止。」、落(おとし)漁港について「フェンス内立入禁止。」と、竿を出してはいけない場所も名指ししています。初めてなら海上遊歩道(海上プロムナード)が第一候補です。観光協会が「おすすめ釣りスポット」として挙げているのがここだからです。
結論2:駐車場とトイレが揃うと公式に確認できるのは、はなぐり海岸・海上遊歩道です。観光協会の施設情報では駐車場70台、チラシには「駐車場やトイレ、自動販売機有」と書かれています。ほかの漁港について、釣り人向けに整備された駐車場やトイレがあるという公式の記載は確認できませんでした。漁港の空きスペースは漁業者の作業場ですので、現地の表示と区画に従ってください。
結論3:チラシに載っている魚はカレイ・ハマチ・キス・メバル・アジ・アオリイカ・コウイカ・グレ・チヌ・マダイ・カサゴの11種です。はなぐり海水浴場の2026年の遊泳期間(7月17日〜8月16日)はすでに終了しており、9月以降は海水浴の人出が引いた海上遊歩道が使いやすくなります。ただし山口県海域では全長30cm未満のキジハタ(アコウ)の採捕が周年禁止されている点に注意してください。
この記事は2026年9月時点で公開されている、下松市・下松市観光協会・山口県の公式情報だけを根拠に組み立てています。釣り場の可否や施設の有無は、個人の釣行記やまとめサイトではなく、発行元がはっきりした資料に絞りました。裏の取れなかった事柄は「確認できなかった」とそのまま書いています。
笠戸島はどんな釣り場か——公式に7か所が示されている珍しい島
笠戸島の最大の特徴は、自治体系の団体が釣り場を名指しで公表していることです。全国の釣り場では「どこで竿を出していいのか公式には誰も書いていない」のが普通ですが、笠戸島には下松市観光協会の釣りチラシがあり、番号付きで7か所が図示されています。これは釣り人にとって非常に大きな情報です。
島の位置と成り立ち
笠戸島は山口県下松市に属し、瀬戸内海国立公園に含まれます。下松市観光協会は2022年1月の告知で、笠戸島について「複数の漁港があり、年間を通して魚釣りをお楽しみいただけます」と書いています。島へは笠戸大橋が架かっており、船を使わずに車で渡れます。笠戸大橋は昭和45年に完成した真紅のランガートラス橋で、2020年に完成50周年を迎えました。所在地は下松市洲鼻です。
渡船や定期船に頼らずに済むことは、家族連れや初心者にとって実務的なメリットです。天候が崩れれば途中で引き返せますし、時間の制約も緩くなります。
「みなとオアシスくだまつ☆笠戸島」の構成施設
下松市の公式ページによれば、笠戸島の主要施設は国土交通省港湾局長が登録する「みなとオアシス」に指定されています。構成施設として市が挙げているのは、国民宿舎大城(代表施設)、はなぐり海水浴場、海上遊歩道、笠戸島家族旅行村、島の学び舎、下松市栽培漁業センター(ひらめきパーク笠戸島)です。登録証交付式は2019年8月25日にはなぐり海水浴場で行われました。
釣り場としての笠戸島を考えるうえで重要なのは、海上遊歩道が市の公式資料に「構成施設」として明記されている公共施設だという点です。誰の管理下にあるか分からない野良の堤防とは性格が違います。
今、竿を出せる場所と出せない場所(2026年9月時点)
結論から言えば、チラシが示す7か所のうち2か所には明確な立入禁止区画があり、残りは「釣りが可能」あるいは具体的な釣り方とともに紹介されています。以下は下松市観光協会「笠戸島魚釣り」チラシの記載をそのまま整理したものです。
観光協会チラシが挙げる7か所
| 番号 | 場所 | チラシの記載(要旨) | 立入禁止の明記 |
|---|---|---|---|
| ① | 洲鼻(すばな)漁港 | 笠戸大橋手前の漁港。投げ釣り、フカセ釣り、エギングなど多彩な釣り方で楽しめる | 記載なし |
| ②③ | 笠戸大橋下 | 笠戸大橋下から釣りが可能。対象魚は本州側も笠戸島側も同じ。投げ釣り、フカセ釣り、渚釣りが楽しめる | 記載なし |
| ④ | 本浦漁港 | 大きな漁港。投げ釣りの好ポイント。フカセ釣り、ライトルアー、エギングなども楽しめる | 右側の波止は立入禁止 |
| ⑤ | はなぐり海岸(海上プロムナード) | 海上遊歩道から釣りが可能。掛橋が3本突き出ており、安全に釣りを楽しむことができる。駐車場やトイレ、自動販売機有 | 記載なし |
| ⑥ | 落(おとし)漁港 | 小さな漁港。港内の護岸や波止の付け根付近で釣りが可能 | フェンス内立入禁止 |
| ⑦ | 深浦漁港 | 波止めでの釣りが可能。フカセ釣りや投げ釣り、ライトルアー、エギングなどが楽しめる | 記載なし |
番号が①から⑦まであるのに行が6つなのは、笠戸大橋下が②と③の2か所(本州側と笠戸島側)に分かれているためです。チラシは「対象魚は本州側も笠戸島側も同じ」と補足しています。
立入禁止と明記されている2か所
チラシが名指しで立入禁止としているのは次の2つです。ここは釣り情報サイトの伝聞ではなく、観光協会自身が配布物に書いているため、判断材料としての重みが違います。
- 本浦漁港の右側の波止——漁港そのものは「大きな漁港」「投げ釣りの好ポイント」と紹介されていますが、右側の波止だけが立入禁止と書かれています。どちらが「右側」かは現地の看板とフェンスで判断してください。
- 落(おとし)漁港のフェンス内——フェンスの内側が立入禁止で、釣りができるのは「港内の護岸や波止の付け根付近」とされています。フェンスは意思表示ですので、越えないことが前提です。
なお、チラシに立入禁止の記載がない場所についても、「禁止と書かれていない=許可されている」わけではありません。漁港は本来、漁業活動のための施設です。看板の文言や物理的な障壁の読み方については、「ここ釣りしていい?」の調べ方完全ガイド2026|出発前の確認手順と現地での釣り禁止・立入禁止の見分け方で手順をまとめています。出発前に一度目を通しておくと、現地での判断が速くなります。
チラシに書かれていないこと
正直に書いておきます。このチラシは令和4年1月発行・令和4年5月改訂で、2026年9月時点でもこれが観光協会サイトから閲覧できる最新版です。ただし発行から時間が経っているため、その後に区画が変わっている可能性は否定できません。また、チラシには次の情報がありません。
- 各漁港の駐車可否・駐車台数(海上遊歩道を除く)
- 夜釣りの可否や時間帯の制限
- 魚種ごとの盛期・シーズン
- ゴミ箱の有無
これらは「書かれていない」だけで、禁止とも許可とも読めません。現地の表示に従ってください。
海上遊歩道(海上プロムナード)——最初の1か所目に選ぶべき理由
笠戸島で初めて竿を出すなら、まず海上遊歩道です。観光協会が釣りの告知記事の中で「おすすめ釣りスポット」として単独で挙げているのがここで、施設面でも公式に裏が取れている条件が一番揃っています。
全長約300m・突堤が3基
下松市観光協会の施設情報によれば、海上遊歩道(プロムナード)ははなぐり海水浴場の南側にあり、海岸線に沿って整備されています。全長は約300mで、「海上の散歩、釣りなどが楽しめる突堤が3基あります」と書かれています。釣りチラシ側でも「掛橋が3本突き出ており、安全に釣りを楽しむことができる」と、同じ構造を別の言葉で説明しています。
公式資料が2か所とも「釣りができる」と書いている釣り場は、そう多くありません。しかも「安全に」という言葉が添えられているのは、遊歩道として手すりや足場が整備されているためと読めます。子ども連れや、久しぶりに竿を握る人には心強い条件です。
駐車場・トイレ・自動販売機
設備面は次の通りです。いずれも観光協会の公式情報に基づきます。
| 項目 | 内容 | 出所 |
|---|---|---|
| 駐車場 | 70台 | 観光協会「海上遊歩道」「はなぐり海水浴場」施設情報 |
| トイレ | 有(釣りチラシに明記) | 観光協会「笠戸島魚釣り」チラシ |
| 自動販売機 | 有(釣りチラシに明記) | 観光協会「笠戸島魚釣り」チラシ |
| 住所 | 山口県下松市笠戸島はなぐり | 観光協会「海上遊歩道」施設情報 |
| 問い合わせ | 0833-45-1841 | 観光協会「海上遊歩道」施設情報 |
駐車場70台という数字は、はなぐり海水浴場の施設情報と海上遊歩道の施設情報の両方に同じ値で載っています。海水浴場と共用の駐車場と考えるのが自然でしょう。トイレの位置や、夜間に使えるかどうかまでは公式資料に記載がありませんでしたので、現地で確認してください。
海水浴シーズンが明けた9月からが本番
はなぐり海水浴場は人工の海水浴場で、隣接して親水緑地公園(干満で海水が出入りする潮入りプール、砂の広場)が整備されています。2026年の海開きは7月17日(金)から8月16日(日)まで、遊泳時間は9時から17時で、観光協会の告知はすでに「終了しました」と表示されています。
つまり9月に入った今は、遊泳期間中に設置されるサメ防護網も監視所の常駐も終わっており、海水浴客の人出が引いた状態です。海水浴場のシーズン前後で釣り場としての性格がどう変わるかは、海水浴場で釣りはできる?2026|遊泳期間中のルール・条例の調べ方・海じまい後の狙い目で判断の順番を整理しています。「開設期間中か」「遊泳区域内か」「開設者ルールに釣りへの言及があるか」という3点で見るという考え方は、笠戸島でもそのまま使えます。
ひとつ注意点があります。下松市の公式FAQ(2025年6月更新)によれば、はなぐり海水浴場でバーベキューができるのは「海水浴場開設期間中の監視員が常駐している時間に限り」で、監視所への「火気使用願」の提出が必要です。開設期間が終わった今は、この条件を満たせません。火を使いたい場合は笠戸島家族旅行村のバーベキューガーデン(有料)が市の案内に挙げられています。また、はなぐり海水浴場の注意事項には花火と水上バイクの使用禁止、ごみの持ち帰りが明記されています。
本浦漁港・落漁港・深浦漁港——島側の3漁港
島の中の漁港は、チラシの記載を守れば竿を出せます。ただし3港とも、公式に整備された釣り人用の駐車場やトイレがあるという記載は確認できませんでした。設備を当てにせず、海上遊歩道で用を足してから移動するのが現実的です。
本浦漁港——チラシが「大きな漁港」と呼ぶ本命
チラシは本浦漁港を「大きな漁港」「投げ釣りの好ポイント」と評価し、フカセ釣り、ライトルアー、エギングなども楽しめるとしています。釣り方の幅がもっとも広く紹介されている港で、投げ釣りで底を探る人にも、ワームやエギを投げる人にも居場所があるという書き方です。
一方で「右側の波止は、立入禁止。」という一文が同じ枠内に置かれています。港全体が使えるわけではないという前提で現地に入ってください。看板やフェンスがあれば、それが最新の線引きです。
落(おとし)漁港——フェンスの外側だけ
「小さな漁港」と紹介されており、フェンス内は立入禁止、釣りができるのは港内の護岸や波止の付け根付近と、可否の線がはっきり書かれています。小規模な港なので、釣り座の数は限られると考えたほうがよいでしょう。漁船の出入りや係留ロープを塞がない位置取りが前提になります。
深浦漁港——波止から広く探れる
「波止めでの釣りが可能」とされ、フカセ釣りや投げ釣り、ライトルアー、エギングが挙げられています。立入禁止の記載はチラシ上にありませんが、これは「制限がない」という保証ではありません。現地の表示を優先してください。
洲鼻漁港と笠戸大橋下——橋を渡る前に寄れる2か所
島に渡らなくても竿を出せるのがこの2か所です。時間がない日や、島内の状況を見てから決めたい日に使えます。
洲鼻(すばな)漁港
チラシでは「笠戸大橋手前の漁港」とされ、投げ釣り、フカセ釣り、エギングなど多彩な釣り方で楽しめると紹介されています。笠戸大橋の所在地が下松市洲鼻ですので、橋の本州側のたもと付近にあたります。
笠戸大橋下(②・③)
チラシは「笠戸大橋下から釣りが可能」と明記し、「対象魚は本州側も笠戸島側も同じ」と補足しています。釣り方として挙げられているのは投げ釣り、フカセ釣り、そして渚釣りです。渚釣りが名前を挙げられているのは、遠浅の波打ち際からチヌを狙うスタイルが成立する地形だからと読めます。橋の両側に釣り座があるということは、風向きによって選べるということでもあります。
この秋に狙える魚と時期
まず前提を明確にします。観光協会のチラシは魚種を図示していますが、シーズン(何月にどれが釣れるか)は書いていません。以下の表の時期と釣り方は瀬戸内海の一般的な傾向にもとづく目安であり、公式資料が裏付けているのは「その魚がチラシに載っている」ことまでです。
チラシに載る11魚種
チラシ上で確認できた魚は、カレイ、ハマチ、キス、メバル、アジ、アオリイカ、コウイカ、グレ、チヌ、マダイ、カサゴの11種です。アオリイカの表示のうち1か所には「※釣り方はボートエギング」という注記が添えられていますので、図に描かれた魚がすべて陸から狙えるわけではない点は押さえておいてください。
| 魚種 | 秋(9〜11月)の目安 | 主な釣り方(一般的な目安) |
|---|---|---|
| アオリイカ | 秋の新子シーズン。数が出やすい時期 | エギング |
| アジ | 秋に接岸しやすく、常夜灯周りが狙い目 | ライトルアー・サビキ |
| チヌ(クロダイ) | 秋は荒喰い期に入りやすい | フカセ釣り・渚釣り |
| グレ(メジナ) | 水温低下とともに上向く | フカセ釣り |
| キス | 初秋まで。晩秋は深場へ落ちる | 投げ釣り |
| カサゴ | 周年。夜間に活性が上がる | ライトルアー |
| メバル | 晩秋から徐々に上向く | ライトルアー |
| コウイカ | 秋以降に狙いやすくなる | エギング |
| カレイ | 晩秋から冬にかけて | 投げ釣り |
| ハマチ | 秋の回遊次第 | ルアー |
| マダイ | 秋は乗っ込み後の荒喰い期 | フカセ釣り・投げ釣り |
秋の主役はアオリイカ
チラシでも複数か所にアオリイカが描かれ、エギングが釣り方として挙がっているのは洲鼻漁港・本浦漁港・深浦漁港です。秋のアオリイカはその年に生まれた新子が浅場に群れる時期で、数が出やすい代わりにサイズが小さくなりがちです。持ち帰る大きさの線引きについては【秋イカ】アオリイカ新子は何センチから持ち帰る?リリースサイズの目安にまとめてあります。全国一律の法規制はなく、胴長20cmを出発点にするという考え方を紹介しています。資源に配慮した釣りは、公式が釣り場を公表してくれている場所ほど大切です。
足元の魚から始めるという選択
海上遊歩道は突堤が3基あり、足場が整っています。初めてなら、遠投を要する魚より、足元のカサゴやメバル、アジから入るほうが結果が出やすいでしょう。観光協会が初心者用の釣り竿レンタルを用意しているのも、こうしたライトな釣りを想定してのことと考えられます。
アクセス・駐車・竿レンタルの現況
車とバスでの行き方
観光協会の施設情報によれば、はなぐり海岸・海上遊歩道へのアクセスは徳山東インターチェンジから車で20分です。下松市観光協会の海水浴場案内では「下松駅から車で15分」とも書かれています。公共交通では、海上遊歩道のページに「下松駅-池の尻(バス10分)下車後徒歩15分」、はなぐり海水浴場のページに「下松駅-瀬戸(バス15分)下車後徒歩15分」と、それぞれ別の停留所が案内されています。バスの時刻は季節で変わりますので、事前に確認してください。笠戸大橋については「下松駅-洲鼻(バス5分)」と案内されています。
駐車は、公式に台数が示されているはなぐり海岸・海上遊歩道の70台を基準に考えるのが安全です。各漁港の駐車可否について、公式の明記は確認できませんでした。漁港内のスペースは荷揚げや網の手入れに使われる場所です。区画線やロープ、看板があればそれに従い、判断がつかない場所には停めないでください。
釣り竿のレンタル
下松市観光協会は2022年1月の告知で、初心者用の釣り竿レンタルを始めたことを公表しています。要点は次の通りです。
- 問い合わせ・電話予約:下松市観光協会案内所(0833-45-6911)。24時間受付のWEB予約もあります
- 数に限りがあるため予約推奨。30日前から予約可能と案内されています
- 釣り竿はライフジャケット付き。仕掛け道具やエサ等は各自で準備する必要があります
- 受け渡し場所は下松駅南口の下松市観光案内所。開所時間は9時から16時30分、休日は月曜・木曜(祝日の場合は振替)
- 観光協会の会員は200円引き
なお、アウトドア用品の料金表に釣り竿の価格行は掲載されておらず、注記でライフジャケット付きであることだけが示されています。料金は公式サイトのWEB予約一覧で確認してください。この記事では確認できなかった金額を推測で書きません。
島の中で立ち寄れる公共施設
下松市栽培漁業センター(ひらめきパーク笠戸島)は下松市大字笠戸島456番地8にあり、釣りチラシの配布場所のひとつです。開館時間や休みは施設によって案内が分かれており、栽培漁業センターは開館8時30分から17時15分、休館日は土曜・日曜・祝日と1月1日から7日。観光案内のひらめきパーク笠戸島は9時30分から16時30分、休業日は火曜・水曜(祝日と重なる場合は振替)と公表されています。昭和58年から種苗生産に取り組み、「笠戸ひらめ」「笠戸とらふぐ」の養殖を手がける施設で、約71平方メートルのタッチングプールがあります。子ども連れで釣りが早く終わったときの逃げ道として覚えておくとよいでしょう。
食事処や釣具店については、営業状況が変わりやすいためこの記事では一覧にしません。地図アプリで最新の営業時間を確認してから動いてください。
山口県の遊漁ルール——キジハタ30cmと漁業権
笠戸島固有のルールとは別に、山口県海域全体にかかる規制があります。ここは県の公式ページに書かれている内容をそのまま整理します。知らずに破ると罰則の対象になり得る部分です。
キジハタは全長30cm未満の採捕が禁止
山口県のページ「キジハタの採捕制限について」によれば、山口県海域における全長30cm未満のキジハタの採捕が禁止されています。適用は平成25年10月1日から周年です。これは漁業調整委員会指示によるもので、県は「漁業者はもちろん遊漁者、海洋性レクリエーション関係者も対象となり、この指示の適用を受けます」と明記しています。知事の命令に従わないときは、50万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役が科せられるとされています。
キジハタは西日本ではアコウとも呼ばれる根魚で、瀬戸内海にも生息します。笠戸島の観光協会チラシに掲載されている魚種ではありませんが、岩礁帯を探るロックフィッシュゲームでは掛かる可能性があります。30cmに満たない個体はメジャーを当てて確認し、丁寧に戻してください。
共同漁業権——魚を釣るのと貝や海藻を採るのは別
県の「遊漁をされる皆さんへ」のページは、山口県の沿岸域には地元の漁業協同組合に共同漁業権が免許されていると説明しています。第1種共同漁業権では「さざえ」や「わかめ」等が免許対象種となっており、一般の遊漁者が採捕すると漁業権侵害として罰せられることがあるとされています。罰則は100万円以下の罰金に処せられることがある、と県は説明しています。
県が公開している「第1種共同漁業権の免許対象種及び漁場図一覧(瀬戸内海)」(PDF)によれば、下松市を含む海域は共第73号(周南市、下松市)として第1種共同漁業権が免許されているとされています。免許の存続期間も同じ一覧に記載があります(期間は県のPDFで現行版を確認してください)。対象種は漁業権番号ごとに異なるため、何が対象かは県が公開している「第1種共同漁業権の免許対象種及び漁場図一覧(瀬戸内海)」で番号を追って確認してください。
さらに、あわび・なまこ・しらすうなぎの3魚種は国が特定水産動植物に指定しており、一般の方は採捕できません。違反すると3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金という重い罰則が科されます。県は「漁業権者である漁業協同組合等から『少しくらいなら採っても良いよ』と言われて採捕した場合でも違法となります」とまで書いています。磯場で見かけても手を出さないことです。エサの現地調達を含めた線引きは釣りエサの現地調達はどこから違法か2026|ゴカイ・カニ・貝・海藻を採る前に確認する漁業権と罰則の境界線で整理しています。
使える漁具・使えない漁具
県のページから、遊漁者に関わる道具の規定を抜き出します。
- カニ網は使用できません。山口県漁業調整規則第44条が遊漁者の使用できる漁具・漁法を規定しており、その中にカニ網が含まれないためです
- ガザミは甲幅13cm以下の採捕が禁止されています(規則第36条)
- やすとして使えるのは、柄を手で持って目的物を直接突き刺すもの、およびゴムひも付きで突き刺した時に柄が掌中に残るものです。投射して突き刺す「銛」や発射装置を備えた「水中銃」は「やす」に該当しません
問い合わせ先は山口県農林水産部水産振興課・漁業調整取締班(083-933-3530)です。判断に迷うものは事前に確認しておくと確実です。
安全とマナー——最終判断は現地の表示
ここまで公式資料をもとに整理してきましたが、立入禁止・釣り禁止・車両規制の判断は、現地の表示と、自治体・漁協・港湾管理者の最新の公式情報が最優先です。この記事の内容は2026年9月時点の公開情報にもとづくもので、その後の変更を反映していません。看板と記事の内容が食い違ったら、看板が正しいと考えてください。
漁港で守ること
- 漁船の出入り口、係留ロープ、スロープ、荷揚げ場は塞がない
- 網や漁具の上に立たない、跨がない
- 駐車は区画に従い、判断がつかない場所には停めない
- ゴミ・仕掛けの切れ端・エサの袋は必ず持ち帰る。はなぐり海水浴場の注意事項にも「ごみは各自でお持ち帰りください」と明記されています
- 釣り場が公表されているのは、地元がマナーを前提に開いてくれているからです。観光協会も告知の中で「マナーを守ってお楽しみください」と書いています
足場と装備
海上遊歩道は「安全に釣りを楽しむことができる」と紹介される整備された施設ですが、海上に突き出た構造であることに変わりはありません。ライフジャケットは着用してください。観光協会のレンタル竿にライフジャケットが付属するのも、そういう場所だからです。漁港の波止は転落時に上がれる場所が限られます。単独釣行なら、なおさら装備を優先してください。
よくある質問
笠戸島で確実に竿を出せる場所はどこですか
下松市観光協会が「おすすめ釣りスポット」として告知記事で名指ししているのは海上遊歩道(海上プロムナード)です。チラシ側でも「海上遊歩道から釣りが可能」と書かれており、駐車場・トイレ・自動販売機の記載もあります。迷ったらここが最初の候補になります。
本浦漁港は釣り禁止ですか
いいえ。観光協会のチラシは本浦漁港を「大きな漁港」「投げ釣りの好ポイント」として紹介しています。ただし右側の波止は立入禁止と同じチラシに明記されています。港全体が禁止なのではなく、区画によって扱いが違うと理解してください。
はなぐり海岸は海水浴シーズン以外も入れますか
2026年の遊泳期間は7月17日から8月16日で、すでに終了しています。遊泳期間が終わっても海上遊歩道や親水緑地公園といった施設そのものが閉鎖されるという公式の記載は確認できませんでした。一方で、バーベキューは「海水浴場開設期間中の監視員が常駐している時間に限り」と市のFAQに条件が示されているため、期間外は行えません。
釣り竿を借りられますか
下松市観光協会案内所(0833-45-6911)が初心者用の釣り竿レンタルを行っています。ライフジャケット付きですが、仕掛けやエサは各自で用意する必要があります。数に限りがあるため、30日前から可能な予約を利用してください。料金は観光協会のWEB予約一覧で確認できます。
山口県で釣った魚のサイズ制限はありますか
キジハタは山口県海域で全長30cm未満の採捕が禁止されています(周年)。ガザミは甲幅13cm以下の採捕が禁止です。そのほかの魚種の制限は県の「遊漁のしおり」に掲載されていますので、釣行前に確認してください。
山口県のほかの釣り場も知りたいのですが
県内の日本海側・関門海峡・瀬戸内海側を横断して見るなら、山口県の海釣りスポット|角島・萩・下関・瀬戸内の釣り場案内が角島・萩・下関・彦島・防府・宇部などをまとめています。笠戸島や下松市は扱っていないため、この記事と組み合わせると県内の地図が埋まります。
まとめ——公式が地図を出してくれている釣り場
笠戸島の価値は、魚の多さ以上に「どこで竿を出していいか」を公的な団体が図で示していることにあります。下松市観光協会の釣りチラシは7か所を番号で示し、そのうち本浦漁港の右側の波止と落漁港のフェンス内という2つの区画を立入禁止と名指ししました。禁止を書いてくれる資料は、許可を書いてくれる資料と同じくらい貴重です。
最初の一歩は海上遊歩道です。駐車場70台、トイレと自動販売機があり、突堤が3基。海水浴の遊泳期間(2026年は7月17日から8月16日)が終わった9月以降は、人出が引いて釣りに向く季節に入ります。そこで足元の魚に慣れてから、本浦漁港や深浦漁港へ範囲を広げるのが順当な組み立てでしょう。
そして最後にもう一度。この記事は2026年9月時点の公開情報です。現地の看板と最新の公式情報が、常にこの記事より優先します。
出典・参考(2026年9月時点)
- 笠戸島の釣り情報を作成しました(下松市観光協会)
- 笠戸島魚釣り(チラシ・令和4年1月発行/令和4年5月改訂/下松市観光協会)
- 海上遊歩道(海上プロムナード)(下松市観光協会)
- はなぐり海水浴場(下松市観光協会)
- はなぐり海水浴場 2026年海開き(下松市観光協会)
- アウトドア用品レンタル(下松市観光協会)
- ひらめきパーク笠戸島[下松市栽培漁業センター](下松市観光協会)
- 笠戸大橋(下松市観光協会)
- みなとオアシスくだまつ☆笠戸島(下松市)
- イベント・観光について【地域交流課】(下松市)
- キジハタの採捕制限について(山口県)
- 遊漁をされる皆さんへ・海や川で楽しむために(山口県)
- 密漁を許さない(山口県)
- 漁業権について・共同漁業権、区画漁業権、定置漁業権(令和5年~)(山口県)



