浜名湖・遠州灘で晩秋〜春にかけて釣れるカレイ(マコガレイ・イシガレイ)は、白身魚の中でも特に上品で淡泊な旨みを持つ高級魚です。煮付けのカレイはお正月の料理として全国的に知られていますが、刺身・唐揚げ・昆布締め・ムニエルなど、様々な調理法でその美味しさを楽しめます。釣ったカレイをどのように料理するかで、食卓に並ぶ一皿のレベルが大きく変わります。このページでは浜名湖・遠州灘で釣れるカレイの種類・さばき方・代表的なレシピを徹底解説します。
浜名湖・遠州灘のカレイの種類と特徴
主要2種の比較
| 種類 | 特徴 | 旬 | 料理向き |
|---|---|---|---|
| マコガレイ | 体表が滑らか・白身の旨みが強い・「カレイの王様」とも。眼の側(表面)が茶褐色 | 12〜3月(冬が最高) | 刺身・煮付け・昆布締め・塩焼き |
| イシガレイ | 体に硬い突起(石状の鱗)がある。白身が引き締まりコリコリ食感 | 通年(秋〜冬が良型) | 煮付け・唐揚げ・縁側の刺身 |
遠州灘カレイの食べ頃サイズ
- 20cm以下(小型):唐揚げが最適。骨まで食べられて丸ごと楽しめる
- 25〜35cm(中型):煮付け・塩焼き・刺身と幅広く使える理想サイズ
- 35cm以上(大型):刺身・昆布締めで上品な旨みを堪能。縁側(ひれの付け根の肉)も厚い
カレイのさばき方
基本のさばき手順
- うろこを取る:カレイのうろこは細かいが取り除く。包丁の背で尾から頭に向けてこすり取る。マコガレイは比較的鱗が少なく簡単
- 内臓を取り除く:腹側(白い面)の腹ビレ付近に切れ込みを入れ、内臓を取り出す。腹膜の黒い部分(血合い)もしっかり流水で洗い流す
- 5枚おろし(大型用):カレイは「5枚おろし」が基本。背骨を中心に眼の側に2枚・腹側に2枚の身を取る(計4枚の身と1枚の骨)
- 小型は丸ごと調理:25cm以下は5枚おろしにせず、内臓だけ取って丸ごと使う(煮付け・塩焼き・唐揚げ)
カレイ特有の部位「縁側(えんがわ)」
カレイのひれ(縁ビレ)の付け根にある「縁側」は、コリコリとした食感と豊かな脂が乗った部位で、回転寿司でも人気の高い部位です。大型カレイを刺身にする際は縁側も丁寧に切り取って別に楽しみましょう。
レシピ①カレイの煮付け(定番中の定番)
カレイ料理の代表格が煮付けです。甘辛い煮汁が白身に染み込み、箸でほぐれる柔らかい身——日本人の「魚の美味しさ」の原点ともいえる料理です。
材料(2〜3人分)
- カレイ(中型25〜30cm):2〜3匹(丸ごとまたは半分に切る)
- 醤油:大さじ3
- みりん:大さじ3
- 酒:大さじ3
- 砂糖:大さじ1
- 水:150ml
- 生姜(薄切り):3〜4枚
作り方
- 霜降り:カレイに熱湯をかけて(または沸騰した湯に10秒だけ通して)表面のぬめり・臭みを除く。冷水で洗う。この工程が煮付けの「プロの一手」
- フライパン(または鍋)に煮汁(醤油・みりん・酒・砂糖・水)を合わせて煮立てる
- カレイと生姜を入れ、落し蓋をして中火で10〜12分煮る
- 途中で煮汁をスプーンで身の上からかけながら(追いかけ)、均等に味を染み込ませる
- 煮汁が1/3程度に減ったら完成。皿に盛って煮汁をかける
ポイント:カレイの煮付けは「煮すぎない」ことが重要。身がパサパサになる前(10〜12分)に火を止めることで、しっとりした食感が保たれる。余熱でもう2〜3分置いてから盛りつけると、さらに味が染みて美味しい。
レシピ②カレイの唐揚げ(小型カレイの最高調理法)
20〜25cmの小型カレイは唐揚げにすると骨まで食べられて、サクサクの食感がビールに最高です。
材料(2〜3人分)
- 小型カレイ(20〜25cm):3〜5匹
- 片栗粉:適量
- 塩・コショウ:少量
- 揚げ油:適量
- レモン・塩・ポン酢(好みで)
作り方
- 内臓を取ったカレイに塩・コショウを振り、15分置いて水分が出たらキッチンペーパーで拭き取る
- 片栗粉を全体にまぶす(ひれの部分も忘れずに)
- 160℃の油でゆっくり揚げ始め(5〜6分)、骨まで火を通す
- 190℃に上げて30秒〜1分揚げて「二度揚げ」でカリカリに仕上げる
- 塩またはレモンを絞っていただく
ポイント:カレイの唐揚げは「低温でじっくり→高温で仕上げ」の二度揚げが骨をパリパリにする秘訣。ひれ(縁ビレ)も揚げるとせんべいのように食べられる。
レシピ③マコガレイの刺身(旬の逸品)
冬のマコガレイ(12〜2月)は刺身にすると、コリコリした歯ごたえと上品な甘みが際立ちます。スーパーでは高価なマコガレイを釣りたてで刺身にする贅沢はまさに釣り人だけの特権です。
作り方
- 5枚おろしにしたカレイの身(表側の2枚が特に美味しい)を薄く「そぎ切り」(5〜7mm厚)にする
- 縁側は独立させて別皿に。縁側は特にコリコリした食感を楽しむ部位
- わさび醤油・ポン酢+もみじおろしで食べる
昆布締め(翌日の楽しみ):刺身にした身を昆布ではさみ、ラップで包んで冷蔵庫に1日置く。昆布の旨みが移り、身が締まって翌日の方がさらに美味しい。日本酒のアテに最高。
レシピ④カレイのムニエル(洋風)
カレイの白身はバターとの相性が抜群で、ムニエルにすると上品な西洋料理に変身します。
材料(2人分)
- カレイの切り身(3枚おろしまたは5枚おろし):4切れ
- 塩・コショウ:少量
- 薄力粉:適量
- バター:30g(有塩・無塩どちらでも)
- レモン汁:大さじ1
- パセリ(乾燥):少量
作り方
- カレイに塩・コショウを振って15分置き、水分をふき取る
- 薄力粉を薄くまぶし、余分な粉をはらう
- フライパンにバターを溶かし(中火)、皮面を下にして入れる
- 3〜4分焼いて返し、さらに2〜3分焼く。フライパンを傾けてバターをすくいながら回しかける(アロゼ)
- レモン汁・パセリを振って皿に盛る
レシピ⑤カレイのあら汁(骨を活かした出汁料理)
カレイをさばいた後に残る骨・頭は出汁に最適です。白身魚の澄んだ上品な旨みが出る潮汁(うしおじる)は、料亭の吸い物に匹敵する美味しさです。
作り方
- 骨・頭を熱湯に10秒通して(霜降り)、冷水で洗う
- 昆布(5cm角)を水(800ml)に30分つけておく
- 昆布と骨・頭を鍋に入れて中火にかける。沸騰直前に昆布を取り出す
- アクを取りながら10〜15分煮る
- 塩(小さじ1〜1.5)と薄口醤油(小さじ1/2)で味を調える
- 三つ葉・柚子の皮を浮かせて完成
まとめ:カレイは釣りから料理まで「格調ある魚」
カレイは釣り場でも食卓でも「格調のある魚」です。遠州灘の冬の投げ釣りで上げた大型マコガレイを、自宅で刺身・煮付け・ムニエルに料理して家族で楽しむ——これは浜名湖・遠州灘アングラーだけが味わえる特別な幸せです。次の冬の釣行では、ぜひカレイを狙って持ち帰り、このレシピを試してみてください。



