結論1:明石市漁業組合連合会の「明石市沿岸のタコ釣りルール」は2026年版に改められ、2026年(令和8年)12月1日から適用されます。対象はルールのPDFの図で青色で囲まれた範囲(第1種共同漁業権の区域)で、この範囲では陸からも船からも(遊漁船業を含む)、マダコを採捕できるのは12月1日〜3月31日の午前5時〜正午だけです。2025年版の「陸域からのルール」は体重100グラム以下を採らないことの1項目だけで、期間・時間・匹数・仕掛けの決まりはありませんでしたが、2026年版では陸も船と同じ条件になります。そのため来年(2027年)の夏(6〜9月)を含む4月1日〜11月30日は、青色の範囲では岸からでも採捕できる期間に入りません。適用前の2026年11月30日までの扱いは県のページに説明がないため、11月中に釣る場合は事前に漁協へ確認してください。範囲の外(沖合など)の扱いはこのルールに書かれていないため、本記事では判断しません。
結論2:2026年版では、期間と時間に加えて守る条件は4つです。体重100グラム以下は採捕できない(PDFの目安は「鶏卵1個分」=「マダコの頭部」)、1人当たり10匹まで、使用するタコエギは2個までで針は180度を超えず返しのないもの、稚魚育成場の中では漁業者も含めて水産動植物の採捕が一切できない、の4つです。「10匹」に1日・1回といった単位は付いていません。
結論3:PDFは、このルールを守らずにタコ釣りをすると「密漁」となり、漁業権侵害で罰せられることがあるとし、「漁業法第195条:100万円以下の罰金」と記しています(2026年4月1日施行の改正後の漁業法では、同じ罰則は第197条です)。解釈に迷ったときの確認先は、明石浦・林崎・江井ヶ島・東二見・西二見の各漁協です(電話番号は後半の表)。本記事は2026年11月時点の公開情報で、2026年11月6日に兵庫県『兵庫の海釣り』の掲載ページとPDFを確認しています。
明石市の沿岸は、ルールのPDFが「日本有数のマダコの産地」と紹介する海です。ただし、ここでタコを釣るには、会員の漁協でつくる明石市漁業組合連合会(以下、明石市漁連)のルールを守る必要があります。PDFには「本来、遊漁者は共同漁業権区域内でタコを釣ることはできません。」とあり、明石市漁連のタコを守り育てる活動に賛同し、ルールを守る人に限ってタコ釣りができる、という仕組みです。
このルールの新しいPDFが2026年に兵庫県の海釣り案内サイト『兵庫の海釣り』(問い合わせ先は兵庫県農林水産部 水産漁港課)の「地域限定の独自の遊漁ルール」に掲載され、2026年12月1日から適用されます。本記事ではこれを「2026年版」と呼びます。いちばん大きく変わるのは、2025年版では「陸域からのルール」がサイズ制限の1項目だけだった陸からの釣りに、船と同じ期間・時間・匹数・仕掛けの条件がかかる点です。以下、早見表、2025年版との違い、対象になる海域、問い合わせ先の順に整理します。釣り方の解説や、個々の漁港・堤防の紹介はしません。
明石市沿岸のタコ釣りルール2026早見表|2026年12月1日から適用
2026年版のルールは、採捕できる期間と時間・サイズ・匹数・仕掛け・稚魚育成場の5項目と、対象海域・対象者・適用日・罰則の注記でできています。下の表の「2026年版の記載」の列は、問い合わせの行を除いてPDFの表記のままです。
| 項目 | 2026年版の記載(明石市漁連のPDF) | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 採捕できる期間 | 期間:12月1日~3月31日まで | 適用後の最初の期間は2026年12月1日〜2027年3月31日です。適用後は、毎年4月1日〜11月30日が期間外になります(2026年11月中の扱いは次の章) |
| 採捕できる時間 | 時間:午前5時~正午まで | 午前5時より前と、正午を過ぎた午後・夜は時間外です |
| サイズ | マダコのサイズ制限:体重100グラム以下は採捕することはできません | PDFには、体重100gのおおよその目安として「鶏卵1個分」と「マダコの頭部」を等号で結んだ図があります |
| 匹数 | マダコ釣りの制限:1人当たり10匹まで | 1日・1回などの単位は書かれていません |
| 仕掛け | 使用するタコエギは2個まで・針は180度を超えず返しのないもの | 針の条件は2026年版で加わりました。「180度」の測り方を図で示した説明はPDFにありません |
| 稚魚育成場 | 稚魚育成場内:漁業者も含め、水産動植物の採捕は一切できません | タコに限らず一切採れません。位置は2026年版の4点と、県の図に一致する2025年版の4点とで約0.9km食い違うため、確認が取れるまでは両方の位置に近づかないでください(「稚魚育成場の位置は2つの資料が食い違う」) |
| 対象海域 | ※対象海域は上図の青色で囲まれた範囲内(第1種共同漁業権) | 地名ではなく、図と点ア〜オの緯度経度で確かめます |
| 対象者 | ※遊漁船業によるものも含む | 遊漁船に乗って釣る場合も同じ条件です |
| 除外 | ※明石市漁連の会員漁協、播磨町、東播磨、高砂漁協の組合員を除く | 除外されるのは各漁協の組合員です |
| 適用日 | ※本ルールは令和8年12月1日から適用 | 令和8年は2026年です |
| 罰則 | このルールを守らず、タコ釣りを行うと「密漁」となり、漁業権侵害で罰せられることがあります。(漁業法第195条:100万円以下の罰金) | 原文は「罰せられることがあります」という書き方です。条番号はPDFの表記のままです。漁業法は2026年4月1日施行の改正で条番号が変わり、漁業権侵害の罰則(100万円以下の罰金)は現在の第197条にあります(罰金の上限は同じです) |
| 問い合わせ | 明石市漁業組合連合会(明石浦漁協・林崎漁協・江井ヶ島漁協・東二見漁協・西二見漁協) | 電話番号は「釣行前に確認すること」の章の表にまとめています |
体重100グラムという線は、兵庫県の「とってはいけない魚等の大きさ・期間」のページにも「まだこ 体重 100g以下」として載っています。同ページは、兵庫県海面では兵庫県漁業調整規則等で捕ってはいけない大きさが決まっていると説明しています。また兵庫県の「遊漁のルールとマナー」は、稚魚育成場を、一切の水産動植物をとることが禁止されている区域の一つに挙げています。明石市漁連のルールの青色の範囲では、こうした県の決まりに、期間・時間・匹数・仕掛けの条件が重なると整理すると分かりやすいと考えられます。
原文にない言葉を足さずに読む
このルールは短い文で書かれているため、読む側が言葉を補いがちです。次の3点は、原文に書かれていないことを足さずに読んでください。
- 10匹の単位:原文は「1人当たり10匹まで」で、1日あたりか1回の釣行あたりかは書かれていません。数え方に迷う計画なら、事前に漁協へ確認してください。
- 対象はマダコ:期間・サイズ・匹数の決まりは、いずれも「マダコ」についての記載です。一方で、兵庫県の漁業権のページでは、明石の沿岸にかかる第1種共同漁業権の対象に「たこ」とあります。マダコ以外のタコなら自由に採ってよい、と読むことはできません。
- タコエギ以外の仕掛け:④は「使用するタコエギは2個まで」と定めていますが、タコジグやタコテンヤなどほかの仕掛けを使う場合の数や針の扱いは、文面からは読み取れません。使う予定があれば漁協に確認してください。確認が取れるまでは、タコエギ以外の仕掛けでも2個まで・針は180度を超えず返しのないものにとどめるのが安全です(本記事の推奨で、ルールの文言ではありません)。
「針は180度を超えず返しのないもの」は使う前に確かめる
2026年版で新しく加わったのが、針の条件です。一般的なタコエギは太い針が数本上向きに付き、カエシ(返し)付きのものが多いとされています。構造の違いはタコエギとイカエギの違い|重さ・フックの差と代用の可否を比較で解説していますが、同記事は市販品の一般的な傾向を説明したもので、明石のルールに合うかどうかを示したものではありません。
PDFには、「180度」が針のどの部分の角度を指すのか、カエシを潰す加工で条件を満たすのかといった説明はありません。本記事では市販品の適合を判断しないため、手持ちのタコエギを使う前や買う前に、漁協へ確認してください。
2025年版から変わった点|陸から釣る人にも船と同じ条件
2025年版は「①船舶でのルール」と「②陸域からのルール」に分かれていて、「②陸域からのルール」に書かれていたのは体重100グラム以下の採捕禁止の1項目だけでした。このほか2025年版には、「釣りを楽しむ共通ルール(5ないルール)」として、採捕したものを販売しない、ゴミや釣り針等を海に捨てない、小さいサイズは持ち帰らないなどの5項目もありました。2026年版のルールは陸・船の欄に分かれておらず、①〜⑤が一つにまとめて書かれているため、陸から釣る人にとって中身が大きく変わります。
| 項目 | 2025年版 | 2026年版(2026年12月1日から) |
|---|---|---|
| 陸からの釣り | 体重100グラム以下は採捕できない(陸域からのルールはこの1項目だけ) | 期間・時間・サイズ・匹数・仕掛け・稚魚育成場の5項目すべて |
| 採捕できる期間 | 船舶:12月1日〜4月30日(陸域は記載なし) | 陸・船とも12月1日〜3月31日 |
| 採捕できる時間 | 記載なし | 午前5時〜正午 |
| サイズ | 船舶・陸域とも体重100グラム以下は採捕できない | 変わらず(体重100グラム以下は採捕できない) |
| 匹数 | 船舶:1人当たり10匹まで | 1人当たり10匹まで |
| 仕掛け | 船舶:使用するタコエギは2個まで | タコエギは2個まで+針は180度を超えず返しのないもの |
| 稚魚育成場 | 船舶でのルールの欄に記載(漁業者も含め採捕は一切できない) | ⑤として記載(漁業者も含め採捕は一切できない) |
| 区域を示す点 | ①〜⑦と稚-1〜稚-4(度・分・秒で表示) | ア〜オと稚ア〜稚エ(度・分で表示) |
| 5ないルール(2025年版)/マナー(2026年版)の5項目目 | 「釣りを楽しむ共通ルール(5ないルール)」の⑤:小さいサイズは持ち帰らない | 「明石市沿岸でタコ釣りを楽しむマナー」の⑤:小さいサイズや子持ちダコは持ち帰らない |
青色の範囲を示す点は、名前と書き方が変わりました(2025年版の①〜⑦から、2026年版のア〜オへ)。青色の範囲の点は2026年版の数値を使ってください。一方、稚魚育成場の4点は、2025年版と2026年版で緯度経度の数値が一致しません。これは次の「稚魚育成場の位置は2つの資料が食い違う」で整理します。
稚魚育成場の位置は2つの資料が食い違う
稚魚育成場は、漁業者も含めて水産動植物の採捕が一切できない区域です。県の規則(第33条「何人も、次に掲げる水面においては、水産動植物を採捕してはならない。」)に期間の限定はなく、タコの期間外や、タコ以外の魚を釣る場合も同じです。兵庫県『兵庫の海釣り』の採捕禁止区域のページは、「明石市江井ヶ島稚魚育成場」を兵庫県漁業調整規則第33条に基づく採捕禁止区域に挙げ、江井ヶ島港から160度・1,000mの点を角とする600m×150mの区域を図で示しています。
- 確認できたこと:兵庫県漁業調整規則第33条第2号は、この稚魚育成場を「北緯34度40分27秒東経134度54分37秒の点(旧江井島港西防波堤灯台中心点)から160度1,000メートルの点」をアとし、アから213度150メートルの点(イ)、イから123度600メートルの点(ウ)、ウから33度150メートルの点(エ)を結んだ水面と定めています(県『遊漁船業を行うにあたって』2024年3月の掲載による)。この定義から本記事で4点を計算すると、2025年版PDFの稚-1〜稚-4と数mの差で一致し、県の図とも合います。一方、2026年版PDFの稚ア〜稚エは、同じ大きさの長方形を北西へおよそ0.9kmずらした位置を示しています。
- 確認できていないこと:2026年版PDFの数値がどこを指しているのか(規則の改正なのか、PDFの表記の誤りなのか)。県が稚魚育成場の位置を変えたことを示す公開資料は、2026年11月6日時点で見当たりませんでした(県のページは同日も160度・1,000mの図を掲載)。
- 確認先:江井ヶ島漁協(078-946-1313)、兵庫県農林水産部 水産漁港課(078-341-7711)。
- 本記事の方針:確認が取れるまでは、県の図(2025年版の4点)の位置と2026年版の4点の位置の、両方に近づかないことをすすめます。特に船で江井ヶ島の沖を釣る場合は、出発前に位置を確かめてください。
2025年版の「事前告知」と2026年版
2025年版のPDFの下部には「事前告知!」の欄があり、令和8年から共同漁業権区域内でマダコを採捕できる期間が12月1日〜3月31日になること、採捕できる時間が正午までになること、陸域から釣りを楽しむルールも船舶を使うルールと同じになることが予告されていました。あわせて「マダコの資源回復の早期実現のため」として協力を呼びかけています。
2026年版は、この予告の内容に、時間の始まり(午前5時)と針の条件を加えたものです。予告の段階では「令和8年から」とだけ書かれていましたが、2026年版で適用日は令和8年(2026年)12月1日と明記されました。2025年版は県のページからのリンクが外れていますが、2026年11月6日時点でもPDF自体は同じアドレスで公開されているため、変更点の確認に使っています。
適用前の2026年11月中の扱いは断定しない
県のページに現在掲載されているのは2026年版だけで、適用日前の2026年11月30日までの扱いを説明した記載は見当たりませんでした。なお、2025年版の「①船舶でのルール」の期間(12月1日〜4月30日)にも、2026年版の期間(12月1日〜3月31日)にも、11月は入っていません。陸からの釣りは、2025年版の「②陸域からのルール」ではサイズ制限だけでしたが、2025年版の内容を11月にそのまま当てはめてよいかを示す公式の記載も確認できないため、本記事では、11月中に青色の範囲でタコを釣ってよいかどうかを断定しません。11月中に釣る予定がある場合は、事前に漁協へ確認してください。
陸から・自分の船から・遊漁船から|3つの立場で同じ条件
2026年版では、陸から釣る人、自分の船で出る人、遊漁船に乗る人のいずれにも同じ5項目がかかります。立場によって違うのは、2025年版からの変化の大きさと、現地で気をつける点です。
| 立場 | 2025年版でかかっていた条件 | 2026年版でかかる条件 | 変化の大きさ |
|---|---|---|---|
| 陸から(岸・堤防など) | 陸域からのルール:体重100グラム以下を採らないことだけ | 5項目すべて | 最も大きい。期間外・時間外は採捕できなくなり、匹数と仕掛けの制限も加わる |
| 自分の船から | 船舶でのルール(12月1日〜4月30日・100グラム・10匹・タコエギ2個・稚魚育成場) | 5項目すべて | 4月が期間から外れ、時間(午前5時〜正午)と針の条件が加わる |
| 遊漁船から | 船舶でのルール(※遊漁船業によるものも含む) | 5項目すべて(※遊漁船業によるものも含む) | 自分の船から釣る場合と同じ |
陸から釣る人が気をつけること
陸から釣る人は、2026年12月1日から、2025年版にはなかった期間・時間・匹数・仕掛けの制限を受けます。夏に竿を出していた堤防が青色の範囲に入るかどうかは、ルールのPDF(明石市沿岸のタコ釣りルールとマナー)の3ページにある図と、次の章で紹介する点の緯度経度で確かめてください。
港の中や岸壁で囲まれた水域が青色の範囲に入るかどうかは、PDFの図と点からは判断できません。明石港などの港内で釣る予定がある場合は、漁協に確認してください。また、兵庫県の「遊漁のルールとマナー」は「漁港や港湾内の施設への無断立入り、無断駐車はやめましょう」と呼びかけ、港口付近は船の出入りが頻繁で危険なため、投げ釣りやジグを投げることはしないよう求めています。タコエギを投げる釣りでも、この点に気をつけてください。
12月〜3月の午前5時台は日の出前で暗く、冷え込みも厳しい時間帯と考えられます。県は「必ず救命胴衣を着用し、極力複数で行動しましょう」と呼びかけています。足元を照らすライトと防寒着も用意してください。
船から釣る人(自分の船・遊漁船)が気をつけること
PDFのマナーは、ノリ養殖や刺網などの漁具にロープで船を係留しないこと、底びき網や船びき網などの漁業の操業を妨げないことを求めています。
遊漁船を使う場合、兵庫県は登録された遊漁船業者の船を利用するよう呼びかけており、登録された遊漁船の船体には「登録番号」が掲示されているとしています。出船日や集合時刻、ルールへの対応は、予約する遊漁船に確認してください。青色の範囲の外で遊漁船がタコ釣りをする場合の扱いはこのPDFに書かれていないため、本記事では扱いません。
ルールがかかる海域|PDFの図の「青色の範囲」だけ
対象海域は「上図の青色で囲まれた範囲内(第1種共同漁業権)」で、ルールのPDFの3ページにある図と、点の緯度経度で示されています。地名で区切った説明はないため、本記事も「○○から○○まで」という地名での線引きはしません。図の西側の陸地には「播磨町」の表記もあります。範囲は市の境ではなく図の青色で決まるので、西側で釣る場合も点オの位置と図で確かめてください。
図では、海岸線に沿って青色の範囲が東西に延び、「約4,000m」「約1,200m」という長さの表示もあります。区域は岸際だけでなく沖へ広がっているので、船から釣る場合も位置を確かめてください。
PDFで示されている点の緯度経度(稚魚育成場は2つの版を併記)
| 点 | 北緯 | 東経 | 示しているもの |
|---|---|---|---|
| ア | N34°37.83′ | E135°00.77′ | 青色の範囲の点 |
| イ | N34°37.85′ | E134°59.56′ | 青色の範囲の点 |
| ウ | N34°37.95′ | E134°58.52′ | 青色の範囲の点 |
| エ | N34°39.49′ | E134°52.61′ | 青色の範囲の点 |
| オ | N34°41.06′ | E134°49.51′ | 青色の範囲の点 |
| 稚ア | N34°40.27′ | E134°54.37′ | 稚魚育成場の点(2026年版) |
| 稚イ | N34°40.20′ | E134°54.32′ | 稚魚育成場の点(2026年版) |
| 稚ウ | N34°40.03′ | E134°54.65′ | 稚魚育成場の点(2026年版) |
| 稚エ | N34°40.09′ | E134°54.70′ | 稚魚育成場の点(2026年版) |
| 稚-1 | N34°39′56.50″ | E134°54′50.43″ | 稚魚育成場の点(2025年版・県の図と一致する位置) |
| 稚-2 | N34°39′52.42″ | E134°54′47.22″ | 稚魚育成場の点(2025年版・県の図と一致する位置) |
| 稚-3 | N34°39′41.81″ | E134°55′6.98″ | 稚魚育成場の点(2025年版・県の図と一致する位置) |
| 稚-4 | N34°39′45.90″ | E134°55′10.19″ | 稚魚育成場の点(2025年版・県の図と一致する位置) |
PDFは「緯度経度表示は、世界測地系による。表示の緯度経度は、利用する機器により誤差があります。」と注記しています。また「詳しい緯度経度はこちらをチェック!!」としてQRコードが載っています。このQRコードを読み取ると、兵庫県『兵庫の海釣り』の「第1種共同漁業権」のページが開きます(2026年11月6日に確認)。このページは地域別のページの入口で、明石市の地先にかかる漁業権については、「神戸市から高砂市」のページに共第9号・第12号・第19号などの概要図と詳細(PDF)が載っています。ただし、ルールのPDFは青色の範囲を「第1種共同漁業権」と記すだけで、県のページのどの漁業権の区域と同じかまでは書いていないため、境界で迷うときは漁協に確認してください。
図と点から読み取れないこと
- 陸側の境界の細かな位置と、港の中や岸壁で囲まれた水域が範囲に入るかどうか
- 青色の範囲と、県が示す各漁業権の区域がぴったり一致するかどうか
釣る場所が範囲に入るかどうか判断できないときは、範囲に入るものとして行動するか、漁協に確認してから竿を出してください。
範囲の外は「自由に釣れる場所」ではない
このルールがかかるのは青色の範囲だけですが、範囲の外ならタコを自由に採ってよい、という意味ではありません。兵庫県の「漁業権について」のページは、兵庫県のほとんどの沿岸海域(海岸から概ね1〜2kmの範囲)に共同漁業権が設定されているとし、第1種共同漁業権の設定区域内では、対象となっている定着性の水産動物などをとることはできないと説明しています。「遊漁のルールとマナー」のページも、第1種共同漁業権の区域で対象のタコ・アワビ・サザエなどをとると、漁業権侵害として罰せられることもあるとしています。
たとえば神戸市・明石市界の東側、神戸市須磨区・垂水区の地先には、神戸市漁協の第1種共同漁業権(共第2号)があり、対象に「たこ」が入っています。明石のルールがかからない場所であっても、釣ってよいかどうかはこのルールからは判断できないので、その海域の漁協や県に確認してください。反対に、青色の範囲の外の沖合についてはこのPDFに記載がないため、本記事では、明石の海全体で夏のタコ釣りができなくなるという意味には広げません。
明石市の沿岸にかかる第1種共同漁業権と「たこ」
兵庫県の「第1種共同漁業権 神戸市から高砂市」のページで明石市の地先にかかる第1種共同漁業権を見ると、漁業権の対象となる水産動植物に「たこ」が入っているのは次の3つです(共第10号・第11号の対象に「たこ」はありません)。表の「漁場の位置」は漁業権の説明で、タコ釣りルールの青色の範囲の境界を示すものではありません。
| 漁業権 | 漁場の位置(県の表記) | 漁業権者 | 共有権者 |
|---|---|---|---|
| 共第9号(R5年9月1日から区域変更) | 神戸市・明石市界から明石市中崎に至る間の地先 | 明石浦漁協 | 記載なし |
| 共第12号 | 明石市明石港中外港から明石市魚住町・二見町東二見界に至る間の地先 | 林崎漁協 | 明石浦漁協、江井ヶ島漁協 |
| 共第19号 | 明石市二見町東二見から加古郡播磨町に至る間の地先 | 高砂漁協 | 東二見漁協、西二見漁協、播磨町漁協、東播磨漁協 |
PDFで除外される「播磨町、東播磨、高砂漁協の組合員」は、県のページで共第19号の漁業権者・共有権者として名前が挙がっている漁協と重なります。
なぜ期間と時間が絞られたのか|漁獲量の推移と漁業者の取組
2026年版のPDFは、明石市のタコの漁獲量が「令和3年以降、低い水準で推移しています」と説明し、資源を守りながら利用していくことがこれまで以上に重要になっているとしています。2025年版の事前告知も、変更の理由として「マダコの資源回復の早期実現のため」と書いています。
漁獲量のグラフが示していること
2026年版には、明石市統計書を参照した「タコ類の漁獲量推移(明石市)」のグラフ(平成25年〜令和6年)が載り、「大幅に減少」という注記が付いています。2025年版の棒グラフ「タコの漁獲量推移(明石市)」には年ごとの数値が添えられており、平成25年の1,156トンに対して、令和3年は143トン、令和4年は170トン、令和5年は217トンでした。PDFによると、明石市沿岸のマダコは、古くからたこつぼ漁や底びき網漁などで漁獲されてきた資源です。
漁業者が続けている資源保護
- 産卵用たこつぼの投入:タコの棲み家や産卵場所になるたこつぼを海底に入れる取組で、PDFでは「R6時点で累計約214,000個」とされています。
- 産卵の見られたたこつぼの再放流:漁獲したタコが産卵していた場合に、たこつぼごと海へ戻す取組です。PDFの表には、平成29年度から令和7年度まで、年度ごとの再放流数(187〜499)が載っています。
PDFはまた、タコの寿命は1年程度で、ふ化から約半年で一般的に漁獲されるサイズになるといわれていると説明しています。採れる期間を冬に絞り、時間を午前に限った今回の見直しは、こうした資源の状況と漁業者の取組を背景にしたものと考えられます。
マナー5項目とタコマイレージ
PDFは、ルールとは別に「明石市沿岸でタコ釣りを楽しむマナー」として5つの項目を挙げています。罰則が書かれたルールではありませんが、漁業者と釣り人が同じ海を使い続けるための約束として読んでおきたい内容です。
- ゴミや釣り針等を海に捨てない:仕掛けや糸くず、空き缶は持ち帰るよう求めています。明石市内で回収されたタコエギは年間1万個以上とされ、根掛かりしにくい仕掛けを使うよう呼びかけています。
- 漁具等にロープで船舶を係留しない:ノリ養殖や刺網といった漁業が盛んで、養殖施設や漁具に近づいたり係留したりすると事故の原因になるとしています。
- 漁業の操業を妨げる行為はしない:底びき網漁業や船びき網漁業などが営まれているため、船で遊漁をするときは周りを確認するよう求めています。
- 採捕したものを販売しない:遊漁で採ったものを販売しないこと、必要以上のタコはリリースすることを求めています。
- 小さいサイズや子持ちダコは持ち帰らない:100グラム以上のタコでも、小さなものや子持ちのタコは積極的にリリースするよう求めています。
タコマイレージ(明石市漁連遊漁船業部会の取組)
タコマイレージは、明石市漁連遊漁船業部会が、マダコ資源を将来につなぐ取組の一つとして行っているものです。遊漁船の利用者が釣ったマダコ(100グラム超)を放流用に提供すると、匹数に応じてポイントが付きます。
| 提供するマダコ | ポイント |
|---|---|
| 100グラム超 | 1匹につき1ポイント |
| 500グラム以上 | 1匹につき5ポイント |
| 1キログラム以上 | 1匹につき10ポイント |
PDFによると、ポイントを貯めると部会のオリジナルステッカーが進呈され、そのほかの特典は「順次拡大中」とされています。特典や参加している遊漁船は、PDFのQRコードから公式Instagramで確認するよう案内されていますが、本記事ではその内容を確認していないため、特典の中身は書きません。PDFに載っているこれまでの実績は、協力者が延べ13,899人、放流マダコが延べ58,892匹です。参加を考えている場合は、予約の際に遊漁船へ確認してください。
釣行前に確認すること|問い合わせ先・安全・現地の表示
ルールの読み方で迷う点(10匹の単位、針の条件、港の中が範囲に入るか、11月中の扱い)は、PDFの問い合わせ先である明石市漁連の各漁協に確認するのが確実です。立入禁止・釣り禁止・車両規制の判断は、現地の表示と、自治体・漁協・港湾管理者の最新の公式情報が最優先です。本記事の内容と現地の表示や漁協の案内が食い違う場合は、現地の表示と公式の案内に従ってください。
問い合わせ先(明石市漁業組合連合会)
| 漁協 | 電話番号 |
|---|---|
| 明石浦漁協 | 078-912-1771 |
| 林崎漁協 | 078-922-2510 |
| 江井ヶ島漁協 | 078-946-1313 |
| 東二見漁協 | 078-942-2020 |
| 西二見漁協 | 078-943-1105 |
電話番号は2026年版のPDFの「お問い合わせ」欄によります。県のサイト『兵庫の海釣り』の問い合わせ先は、兵庫県農林水産部 水産漁港課(078-341-7711)です。
出発前のチェックリスト
次のチェックリストは、2026年12月1日の適用後の釣行を前提にしています。適用前の2026年11月中に釣る場合は、事前に漁協へ確認してください。
- 兵庫県の「地域限定の独自の遊漁ルール」のページで、掲載されているPDFが最新か確かめる(2026年11月6日時点では2026年版)。
- 釣る場所が図の青色の範囲に入るかを点ア〜オで確かめる。稚魚育成場は、県の図(2025年版の4点)と2026年版の4点の両方の位置に近づかない。判断できなければ漁協・県に確認する。
- 日付が12月1日〜3月31日、時刻が午前5時〜正午の中に収まる計画か確かめる。
- タコエギは2個まで、針は180度を超えず返しのないものか、使う前に確かめる。
- 体重100グラム以下は採捕できないので、釣れたらすぐ海に戻す。目安(鶏卵1個分=マダコの頭部)で迷う大きさは量って確かめ、迷ったら海に戻す。
- 1人当たり10匹を超えない。
- 港の施設に無断で立ち入らず、無断で駐車しない。救命胴衣を着け、できるだけ複数で行動する。
- 遊漁船を使う場合は、登録番号の掲示と、出船の予定・集合時刻を船に確認する。
釣り方と、ほかのサイズの決まりは別記事で
タコエギ・タコテンヤ・ぶっこみ釣りといった釣り方そのものは、タコ釣り完全攻略|タコエギ・タコテンヤ・ぶっこみ釣りでタコを確実に釣るためのポイント・テクニックを徹底解説で解説しています。ただし同記事のシーズンの表は全国の一般的な目安です。2026年12月1日の適用後、明石市沿岸の青色の範囲で採捕できるのは、本記事で紹介した12月1日〜3月31日の午前5時〜正午です。
都道府県の漁業調整規則などで決まっている採捕禁止サイズと、全長・体長の測り分けは、釣った魚は何cmから持ち帰れる?2026|都道府県別・採捕禁止サイズ早見表と全長・体長の測り分けで整理しています。同記事は県の規則などを横断した早見表で、明石市漁連のルール(期間・時間・匹数・仕掛け)は含んでいません。
出典・参考(2026年11月時点)
- 地域限定の独自の遊漁ルール(兵庫の海釣り/兵庫県農林水産部 水産漁港課)
- 明石市沿岸のタコ釣りルールとマナー(2026年版・令和8年12月1日適用、PDF・明石市漁業組合連合会)
- 明石市沿岸のタコ釣りルール 2025年版(PDF・明石市漁業組合連合会):変更点の確認に使用。県のページからのリンクは外れています
- 遊漁のルールとマナー(兵庫の海釣り)
- 漁業権について(兵庫の海釣り)
- 第1種共同漁業権(兵庫の海釣り):ルールのPDFのQRコードの行き先
- 第1種共同漁業権 神戸市から高砂市(兵庫の海釣り)
- とってはいけない魚等の大きさ・期間(兵庫の海釣り)
- 採捕禁止区域(兵庫の海釣り):明石市江井ヶ島稚魚育成場の図
- 遊漁船業を行うにあたって(PDF・兵庫県農林水産部 水産漁港課・2024年3月):兵庫県漁業調整規則第33条(稚魚育成漁場における採捕の禁止)
- 漁業法(e-Gov法令検索):第197条(漁業権侵害の罰則・2026年4月1日施行の改正後)



