冬の遠州灘・浜名湖で釣れるカレイは日本料理の王道食材。特に「縁側(えんがわ)」のコラーゲン質な食感は絶品で、大型の煮付けは食卓の主役になります。釣り人だから楽しめる「捌きたて」のカレイ料理を全レシピで解説します。
Contents
カレイの下処理(鮮度が命)
釣り場での処理
- 釣れたらすぐにクーラーの潮氷に入れる(カレイは鮮度が落ちやすい)
- 大型(40cm以上)は脳締めを推奨(エラ後ろにナイフ)
自宅での下処理
- ぬめり取り:塩をふって体表をこする。流水で洗い流す
- うろこ取り:カレイは目のある有眼側にウロコがある。尾→頭方向にそぎ取る
- 内臓除去:腹の薄い部分(エラ寄り)に切り込みを入れ、エラ・内臓を取り出す
- 血合い洗浄:腹腔内の血合いを歯ブラシでこすり流水で洗う
- 水気拭き取り:キッチンペーパーでしっかり水分を取る
レシピ1:カレイの煮付け(定番中の定番)
難易度:★★☆☆☆ 所要時間:30分
カレイ料理の王道。甘辛い煮汁に絡んだカレイは、ご飯が何杯でも進む一品です。
材料(2人分)
- カレイ 1〜2枚(400〜600g程度)
- 醤油 大さじ3・みりん 大さじ3・酒 大さじ3
- 砂糖 大さじ1〜2・水 150ml・生姜(薄切り)3〜4枚
作り方
- カレイに熱湯をかけて「霜降り」(表面が白くなったらOK)→冷水でぬめりを洗う
- 鍋に煮汁の材料と生姜を入れて中火で煮立てる
- カレイを有眼側(目のある面)を上にして入れる
- アルミホイルで落とし蓋をして中火で10〜12分
- 途中でスプーンで煮汁をカレイの上に回しかける(照りを出す)
- 煮汁が半量になったら火を止める
縁側の食べ方
カレイの縁(周囲のヒレ際)を「縁側」と言い、コラーゲンが豊富でゼラチン状の食感が特徴。煮付けでは「ここが最高」と言う人も多い。スプーンでこそぐようにして食べるのがコツです。
レシピ2:カレイのから揚げ
難易度:★★☆☆☆ 所要時間:25分
小型カレイ(30cm以下)は丸ごと揚げたから揚げが最高。骨まで食べられる一品です。
材料(2人分)
- 小型カレイ 3〜4枚(200〜300g)
- 塩コショウ・片栗粉(まぶす分)
- 揚げ油・レモン・大根おろし
作り方
- カレイ全体に塩コショウを振り、5分置く
- 水分が出たらペーパーで拭き取る
- 片栗粉を全体にまぶし(余分は払う)
- 油を175℃に熱し、カレイを入れて5〜6分揚げる
- 一度取り出して2分休ませ、再び180℃で1〜2分「二度揚げ」
- 骨までパリパリになる(箸でつまんで折れる硬さが目安)
- レモンを絞り、大根おろし+ポン酢で食べる
レシピ3:カレイの干物
難易度:★★☆☆☆ 乾燥時間:4〜8時間
釣りすぎたカレイの保存に最適。干物は冷蔵で3〜4日、冷凍で1ヶ月保存可能です。
作り方
- カレイを開く:有眼側(目のある面)を外側にして、背骨に沿って腹側を開く(片開き)
- 塩水(水500ml+塩25g=5%)に30〜40分漬ける
- 流水で軽く洗い、水分を拭き取る
- 干し網(または竹ザル)に並べ、風通しの良い日陰で4〜8時間干す
- 表面がしっとり・半乾きになったら完成(冬は外気で乾燥しやすい)
- グリルで焼いていただく(生より短時間で焼ける)
レシピ4:カレイの刺身(大型のみ)
難易度:★★★☆☆ 所要時間:25分
40cm以上の大型マコガレイは刺身が絶品。コリコリした食感と上品な甘みがあります。1日置いて熟成させると旨みが増します。
作り方
- 五枚おろし(カレイは五枚おろしが基本)→上身2枚・下身2枚に分ける
- 皮を引く(皮に独特の旨みがある。皮付きで「炙り刺し」も美味)
- 腹骨・中骨を除去し、食べやすい厚さに切る
- 縁側は薄切りにして盛り合わせ
- わさび醤油 or 塩+柑橘で食べる
カレイの五枚おろし(基本手順)
- 有眼側を上にして置く
- 中心線(背骨の位置)に沿って頭から尾まで切り込みを入れる
- 右側:背骨に沿わせながら包丁を寝かせて身をはがす
- 左側も同様に
- ひっくり返して無眼側も同様に(計4枚の身+1枚の骨)
カレイのアラ活用
- アラ汁:霜降りしたアラを出汁で煮て、味噌で味付け。特に縁側のコラーゲンが溶け出したスープが絶品
- 揚げアラ:カラッと揚げてスナック感覚で食べる。骨まで食べられる
冬の遠州灘で釣ったカレイは「寒の旨み」が詰まった最高の食材です。釣り帰りに即下処理を行い、その日の夜に煮付けで食べる——この「釣りから食卓まで」の一連のサイクルが、釣り人だけが体験できる贅沢です。


