日本の水域で獲れる魚は──およそ4000種類らしい。
じゃあ「魚の捌き方は4000通り覚えないといけないの?」と思いがちですけど、そんなことありません。
アジ1匹捌けるなら全種イケます。
この記事のまとめ
日本の水域で獲れる魚は約4000種類ありますが、その捌き方をすべて覚える必要はありません。魚の体の構造を理解することで、多くの種類の魚を捌くことができます。特にアジを捌けるようになると、他の魚にも応用が利きます。アジは釣り対象としても人気が高く、寿司や刺身などの料理でよく使われるため、基本の捌き方を学ぶのに最適です。
魚の捌き方の基本は6つありますが、特に重要なのは三枚おろしと大名おろしです。アジは三枚おろしや大名おろしに適しており、スーパーで手軽に購入できます。長物の魚であるウナギやアナゴは腹開きや背開きで捌くとよいでしょう。
魚は捌き方を覚えるより、体の構造を理解するだけでいい
魚の捌き方って、魚ごとに覚える必要があると思っていませんか?
実は、姿形が違うだけで、捌くためのポイントに大した違いはないんですよ。
もっと簡単に考えてみてください──。
身を骨から外すだけでいいんです。
三枚おろしも大名おろしだって、骨から身を外す作業のひとつ。
だから構造を知るだけで、4000種に対応することも難しくありません。
4000種はいいすぎだけど、応用の話ですから、まずは基本を学ぶ必要があります。
魚を捌く基本を学ぶのに最も適しているのが、「アジ」なんです。
アジが魚料理を学ぶうえでキングな理由
アジは釣り対象魚で人気ですが、大衆魚として国民の知名度も高いです。
寿司や刺身では定番ネタだし、スーパーでは毎日売られているし、学校で魚料理を学ぶのもだいたいアジから。クロダイのことを「アジですか?」と聞く人だっています。
つまり、それだけ「魚=アジ」なんです。
アジは釣るほうが難しく、スーパー買うほうが簡単ですよね。
毎日当たり前のように買えるし、下処理の有る無しや切り身で販売など、調理の方向性を客にゆだねている所がいい!
捌く練習目的なら、内臓を抜いてある下処理済みを選びましょう。あとは三枚おろしにするだけだし、余計なゴミを増やしません。
内臓を取る作業も重要ですが、生ゴミがね……。
魚の捌き方はどんな方法があるの?
捌き方は構造(形状)によって変化します。基本だけなら6つ程度。
- 三枚おろし
- 大名(松葉)おろし
- 背開き
- 腹開き
- 観音開き
- 片袖開き
三枚おろしと大名おろしは基本中の基本。背開きと腹開きはウナギなど長物向け。観音開きや片袖は、干物など「パカッ」と割れているやつです。
捌き方の違いは何なのか……それは、魚の形状で変わるんですよ。
なので4000種捌くレベルに高めるなら、「三枚おろし」と「腹開き・背開き」さえキッチリ覚えれば、不可能じゃないです。
魚の捌き方については、Honda釣り倶楽部の記事が無駄に詳しいです。
アジとアナゴを捌ければ世界で戦える
よく魚を釣る人なら、釣った分を捌くだけで、自然と上達します。
一方、釣れない人やキャッチ&リリースの人は、包丁で魚を触る機会が少ないため、上達しにくいですね。
もし上達したい気持ちがあるなら、スーパーで25cm前後の内臓なしアジを買いましょう!
アジは三枚おろしと大名おろしをやれば、切り身をムニエルなり刺身で消費できます。腹開きをすれば干物に使えるし、骨をパリパリに焼いて集めておき、溜まったら出汁を取ることもできます。
ウナギやアナゴなどの長物は、捌く修行でン年かかるといわれますが、やってみなければ難易度がわかりません。
どちらも釣る目的ならチョロいのも特徴。
捌く難易度が高いため、敬遠されがち──というか、ワイロ的に送るのが主流かな。
包丁の使い方はYoutubeで学ぶのが手っ取り早い
今は動画講座も充実していますし、魚を捌くうえで包丁をどう動かしているかは、YouTubeで「魚の名前 捌き方」で検索するのもいいでしょう。
さばけるチャンネルでは、様々な魚を見ることができるから、応用を学ぶ教材にちょうどいいかと思います。
魚を捌くことに自信が持てるようになったら、前準備の血抜き(活け〆)を学びたくなるはずです。それはこちらの記事で書いているので、ぜひご覧ください。
釣らなくとも様々な魚と出会える方法
地方の港が独自にやっている直送便は、当日に水揚げしたての寄せ集めなどがあり、いろいろな魚を捌く技術を培うにはもってこい。
サブスクな定期便もあるので、気に入ったら継続利用できるのも魅力ですね。
お得に買うなら、ふるさと納税の返礼品で扱っている、地方の地魚を探すといいでしょう。翌年に還元されますしね。