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コマセ(撒き餌)とは——「魚を集める魔法の粉」
「コマセ」とは、釣り場に撒いて魚を集めるためのエサ「撒き餌(まきえ)」のことだ。サビキ釣り・フカセ釣り・カゴ釣りなど、コマセを使う釣り方は釣果を大きく左右する。「コマセの良し悪しが釣果の8割を決める」と言われるほど、コマセ作りは釣りの基礎技術だ。
初心者の方は「市販のコマセをそのまま使えばいいんでしょ?」と思うかもしれないが、実は釣り方や対象魚に応じてベースエサ・配合エサ・水分量を調整することで、釣果が劇的に変わる。このガイドではサビキ・フカセ・カゴ釣り3パターンの基本コマセ作りを解説する。
コマセに必要な道具
| 道具 | 用途 | 目安価格 |
|---|---|---|
| バッカン(コマセ入れ) | コマセを混ぜて入れる箱型容器 | 1,500〜4,000円 |
| 水汲みバケツ | 海水を汲んでコマセに加水するため | 500〜1,500円 |
| ヒシャク(コマセ柄杓) | コマセを撒くための柄杓。フカセ・カゴ釣り必須 | 500〜2,000円 |
| マゼラー(混ぜ棒) | コマセを均一に混ぜる棒 | 500〜1,500円 |
| コマセスプーン | コマセカゴへの詰め込み用 | 200〜500円 |
| 使い捨て手袋 | 手の汚れ・におい防止 | 100〜300円 |
釣り方別・コマセの基本配合
① サビキ釣り(アジ・イワシ・サバ)
サビキ釣りでは、サビキカゴに詰めて使う。アミエビが基本で、配合エサは状況に応じて。
- 基本:冷凍アミエビ(500g〜1kg)+ 配合エサ(任意)
- 配合エサ追加例:「アミ姫」「サビキ用配合エサ」を1〜2割混ぜる。ぱさつきを抑え、ニオイで魚を寄せる
- 水分量:アミエビ自体が水分を含んでいるため追加水分は不要。ぼそぼそしてきたら少量の海水を加える
- 使い方:サビキカゴ(上カゴ・下カゴ)の7〜8分目まで詰めて使う
② フカセ釣り(クロダイ・メジナ)
フカセ釣りのコマセは、オキアミ生をベースに配合エサを混ぜて作る。比重・粘り・煙幕(拡散)を釣り場に合わせて調整する。
- 基本配合(クロダイ):
- オキアミ生(解凍):3kg(1ブロック)
- チヌ用配合エサ(チヌパワー等):1袋
- 押し麦入り配合エサ(チヌパワームギ等):0.5袋
- 海水:適量(粉が湿る程度、握ってまとまる固さ)
- 基本配合(メジナ):
- オキアミ生(解凍):3kg
- メジナ用配合エサ(マルキュー グレパワー等):1袋
- 海水:適量
- 水分調整:握ってまとまるが手に強く付かない固さが理想。ベタつくと撒きにくい
③ カゴ釣り(マダイ・イサキ・アジ等)
カゴ釣りはオキアミやアミエビをカゴに詰めて遠投する。バラケ重視で、撒くと水中で広がるよう調整。
- 基本配合:オキアミ生 1〜2kg + 配合エサ(カゴ用) 1袋
- 水分:少なめ(バラケ重視)。ベタつかないよう調整
コマセ作りの手順(基本)
- オキアミの解凍:前日〜前夜にクーラーから出して常温で解凍。または、釣り場で海水を加えて解凍する
- バッカンに移す:解凍したオキアミ・アミエビをバッカンに入れる
- ハサミで細かく切る:マゼラー or 専用ハサミでオキアミを半分〜1/4に切る。クロダイ・メジナの口に入りやすくするため
- 配合エサを加える:袋ごと配合エサを投入し、海水を少しずつ加えながらマゼラーで混ぜる
- 水分調整:握って少し離した時にまとまるくらいの固さが理想。固すぎる/緩すぎる場合はエサ・海水で調整
- 15分馴染ませる:混ぜたあと10〜15分置くと、配合エサが水分を吸ってまとまりが安定する
コマセの撒き方のコツ
サビキ釣り
- カゴに7〜8分目まで詰める。詰め過ぎると出にくく、少なすぎると効果薄
- 仕掛け投入後、竿先を軽く上下させてカゴからコマセを出す
- 魚が寄ってきたら一定間隔(30秒〜1分ごと)にカゴを揺すって連続的にコマセを撒き続ける
フカセ釣り
- 仕掛けを投入する場所に「先撒き」して魚を寄せる
- 仕掛けが流れる流れに合わせてヒシャクで撒く(マキエとサシエの同調が最重要)
- 1投ごとに2〜3杯撒く程度が目安。撒き過ぎは魚を満腹にさせて逆効果
カゴ釣り
- カゴに詰める量は7〜8分目
- 遠投後、着水ショックでカゴから一気にコマセが出るタイプもあるので商品の特性を確認
コマセ作りのよくある失敗と対策
| 失敗 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 水っぽくてベタつく | 海水を入れすぎ | 追加で配合エサを入れて吸わせる |
| パサパサしてまとまらない | 水分不足 | 少量ずつ海水を加えて調整 |
| カゴから出にくい | 固すぎ・粒が大きい | 水分追加 or マゼラーで細かく刻む |
| 魚が寄らない | コマセの量が少ない or 撒く頻度が低い | 連続的に撒いて魚を寄せ続ける |
コマセ使用後の道具洗い
- バッカン・ヒシャクは釣行後すぐに海水で洗う
- 帰宅後は真水で念入りに洗う。残ったコマセは強烈な臭いになる
- バッカンは開けて干して完全乾燥。湿ったまま閉じるとカビ・臭いの原因に
まとめ:コマセは「釣果の8割を握る基礎技術」
コマセ作りは一見地味だが、釣果に直結する最重要工程だ。釣り方・対象魚・釣り場の状況に合わせた配合を覚えれば、確実に釣果が上がる。最初は市販の「○○用配合エサ」をそのまま使うところから始めて、徐々に自分なりのアレンジを加えていこう。



