「既視感を覚えるキメラタイプのルアー、多すぎない?」
こうも似たルアーが多くなると、互いの差を明らかにして、より良いほうを選びたくなるのが常。
そんな無個性群の中で、ひとつのルアーに目が止まった。
それがDUELの「HEAVY SHOT(ヘビーショット)」。
購入したくなるメリットが、一応あります。
“”この記事のまとめ””
この記事では、DUELの「HEAVY SHOT(ヘビーショット)」というルアーについて、その特徴と使用感が詳しく紹介されています。ヘビーショットは、飛距離と泳ぎを両立させるリップ付きシンキングペンシル(シンペン)で、特にサーフでの使用が推奨されています。このルアーの利点として、飛距離の長さと引き抵抗、レンジキープ力が挙げられます。リップが付いていることで、引き感があり、手元に「プルプル」とした感触が伝わりやすいため、初心者にも扱いやすい仕様となっています。
一方で、類似したシンペンが多く、市場での競争が激しいため、特別感が薄れるというデメリットもあります。それでも、価格が安くコストパフォーマンスが高いため、複数のカラーを揃えたいというアングラーにとっては魅力的な選択肢となるでしょう。
ヘビーショットはディープからシャローまで幅広いレンジで使える万能ルアーとして評価されており、特に夏の青物祭やシイラ釣りなどで効果を発揮します。そのため、ナブラを見つけたらすぐに取り出して使える便利なルアーとして、釣りの幅を広げるアイテムと言えるでしょう。
キメラタイプのルアーに見出すメリットとは
そりゃあ「安さ」でしょう?
──で終わりたいところですが、「ヘビーショット」を公式HPで見つつ掘り下げてみましょう。
「ぶっ飛ぶリップ付きシンペン」がコンセプトで、飛距離と泳ぎを両立させているルアー。
うん……まあ……聞き飽きたフレーズだなと。
私がコレを使うとしたらサーフくらいだけど、似たようなシンペンは多いし、特別コレじゃなきゃ無理ってポイントでもないし──。
てなわけで、私は使わないけれど、誰の目にも留まらないのはもったいない。
そんなヘビーショットくんです。(辛辣)
リップ付きでぶっ飛ぶシンキングペンシルのメリット
リップ付きシンペンといえば、imaの「p-ce」が浮かぶ。
シンキングペンシルにリップを付けるメリットは、「引き抵抗」と「レンジキープ力」を、無しよりは感じやすくできること。
リップが水を噛むから、下に進む力と上へ引っ張る力が均衡して、レンジを保持する能力はそれなりにある程度。
そのおかげで「プルプル」と手元に感触がくるので、引いている感覚がわかりやすいから、入門用には丁度いい。
ぶっ飛びシンペンといえば、JUMPRIZEの「ぶっ飛び君」が浮かぶ。
引くよりも落とすことで魚へ送り込むメソッドを衆知させた。
それを実現しているのが、本体重量のわりに沈むのが遅いこと。
浮き上がりの早さも相まって、その効力は最大限発揮されている。
──この2種を混ぜて、キメラ化して生まれてきたのが、ヘビーショットを含む後発ルアーたち。
いいとこ取りをして混ぜ合わせると、良さが喧嘩しあって駄作になりやすいのだが……。
ヘビーショットくんはディープからシャローまで使えるにくいやつ
どんな製品にも必ずデメリットはある。
それを許容するか、有り余るメリットだけに全てを賭けるか。
DUELの「ヘビーショット」は先の2例から、いいとこを取って平均値を叩き出した感じ。
なんだかんだで忍ばせておくと、ナブラを見つけたらスッと取り出したい系の万能シンペン……と思う。
性能はよりもDUELのルアーといえば、「安い」ことも武器。
確かに安く、お小遣い制にも優しい値段だが……。
ここまで書いたようなことを浮かべて、「使うとこねぇな…」と思い、そっと戻した経緯。
安くてもよく飛んで釣れりゃあいいじゃないか
105mm30gのモデルは、カタログで「飛距離90m」。
アピールしなくとも、重量で飛ぶことはわかる。
今じゃ「飛距離絶対主義!」が多すぎて、現在のスタメンに取って代わる1軍入りが難しい──なんて人も多いと思う。
そのために「向いてそうなメソッド」をあげるなら──
リップのおかげで上層を攻めやすいから、「ハンドルじゃかじゃか巻」からのストップフォールで、シイラとか夏の青物祭にはいいかもしれない。ジグの速度で反応しきれない時に出番かな。
サーフならちょっと荒れ気味で流れが強めの時に、ライン止めて波に引いてもらい余分を巻く程度のゆっくりな釣りが効果的かと。
……まあ他でもできるけど。
シンペンのいいところは、レンジコントロールができれば全層を1本のルアーで探りきれるところ。
悪いところは釣りが遅くなりやすいところ。
早巻きすれば水面下1m以内くらいだし、それ以下を狙うとなれば、どうしてもデッドスローになるからね。
DUELのルアーは1本当たりが安い部類だし、「1種で複数のカラーを持ちたい!」って時の選択肢にはいいと思います。