超満月を探せそうで探せない。
21時から日の出まで、お月様が顔を出したのは3分程だった気がする。
フルムーンを探しつつ、気の済むまで投げてはしゃくりを繰り返していたら、5時間くらい戦っていたようだ。
ぼちぼち焼津でタチウオを見ることはできるのだろうか。
「寝ずにやれば5時間くらい竿振れるじゃん!お得!!」
──それは破滅を導く浅い考え。
とりあえずタチウオ狙いと決め、釣れてる御前崎に行くことも考えた。
アリといえばアリ……でも指3本以下がせいぜいだし、様子を見なくてもコミケ状態なのが明白。なので釣れているには釣れている、が目立つほどでもない、そんな焼津を目指すことに。
超大潮の今日は時合いがクッソ短いだろうから、そこに合わせて浜インするべきだろう。いくらなんでもずっと投げるのは苦行すぎるから、夜明け前までは小場所で色々やってみようと思っていた。
……Foo!! 0時前だってのに焼津港はクレイジーだぜ!
タチ抜きにして3目くらいイこうと思ってたのに、場所はことごとく先客で溢れ、もう朝まで投げたる……! と石津浜へ特攻。
何も見えますん
干潮一杯で海面がやけに低い。うねりが結構きつく、夜明け頃の満潮には波をかぶりそうなのでウェーダー装着が必要ぽい。しゃーない、出直すついでに飯でも食いにいこか!
コンビニin
すぐ戻っても修行タイムが長くなるだけなので、シャローを引けるタイプの泳ぎを確認するため、常夜灯があるけどまったく釣れなさそうな所で泳ぎを堪能する。潮も動き出し、ちょっとチーバス君くらい跳ねてもいいんじゃないかと思ってたけど、ボラが「ドポフ」と跳ねただけだった。
明るくて丁度いいので、時間稼ぎにノットを結び直して本番に行ってみよう。
──AM3:30頃。ウェーダーを履いて再び浜へ降り立つ。
タチ君の時合いがあるとすれば、夜明け前の1時間以内くらいしか口を使わなそうなので、それまでは前哨戦の闇夜へのキャストタイム。潮位が上がるほど銀ヘコアユの軍勢が流れて来る可能性があるので、ほどほどに気を抜かないようにしゃくる。
──AM4時頃。ソロプレイじゃなくなった!仲間がきたぞ!
ワンチャンタイムに活をいれるため、モンエナを注入するもゲップが出ただけだった。
──AM4:40頃。そろそろ空が白くなりはじめる時間だ。
ここらで満を持して、彼らが好きらしいピンク色のコルトスナイパー35gを投入するか……。
中層から下をポーンポーンとしゃくっていると、ロッドが止まると同時に「ガッツーン」と歯が超鋭くてとってもヤバイヤツ系のアタリ。
「…あっ(追いアワセした)」
フッ……
「アアアッwww」
7号相当のフロロはアワレにも四散。イモムシ部分を長めにしたのに一発でやられるとは……。
リーダーを確認すると、補強した所がごっそり無く、何故か中間にもキズがあった。重さ的にも指4は余裕でありそうだったのに。
泣く泣くノット組み直して再開するも反応はナッシング。離れたところでタチジャンプを見た気がしたが気のせいにしておこう。
空が明るくなってきたが相変わらずの曇天、ようやく水色を確認した所で「ここはチャートだろう」とたまたまその色の激投ジグエアロ40gに最後の望みを託す。
……とはいえ、今日は夜が明けようが釣れる雰囲気が満々である。
適度なうねりと適度な濁り。風は海面を少々ざわつかせて、今年初かもしれない「絶対何か釣れる海況(釣れないとは言ってない)」と断言したい状況。
ベイトがモワッたので上気味に誘いはじめ、何回か通したところで「グニーン」と何かが乗る。
それほど大きくはなさそうだけど、ギュイーンと持っていったりガンゴン何度も振ったりと、魚がわからない。引き波に乗るとめっちゃ重くなるから余計にわからなくなった。「ナニコレナニコレ!?」と頭の中をグルグル回っている中、波打ち際に見えたのは黄色い尻尾と白い腹。
「え?グーフーは振らないだろう…」と最後まで答えが見つかりませんでしたが……、
エグい所に刺さってスレていた幼ブリ君40cmくらい。大体2匹で行動するヤツなので、もう1匹行こうとすかさず針を外そうとしている所に今までにない高波が……
「アアアッ(泣)」
アワレ、リールが海水まみれに。自分の立ち位置でたまにかぶるくらいなのに、そこから結構離れた所でかぶるとは、今日は色々持ってるな(ネタ的な意味で)。
──AM6時頃。俺の右手が疼きだした、ヤバイ、今なら黒龍波出せそう。
潮止まりになって一気に生命感がゼロに。大潮の時ってホント時合いが一瞬だな。
漁師さんが射程圏内に底曳き網を入れはじめたし、そろそろ眠気でポックリ逝きそうなので終了。大井川近辺なら追撃アリかなー、と考えたけど石津より荒波ってたので断念。
まあ一応御前崎も見ておくかと通勤RUSHに混じりつつ行ってみたら、同じくらいの幼ブリが釣れてました。釣座に余裕がなさすぎるので遠州灘の荒波を確認した後に帰宅。
やっぱり少しでも寝るべき(戒め)