シーバス・ショアジギング・エギング・ロックフィッシュ——PEラインを使うルアーゲームで避けて通れないのがFGノットです。リーダーとPEを直線的に結束する『編み込み式』の代表ノットで、強度・コンパクトさ・ガイド抜けの三拍子が揃った最強の結び目。しかし、初心者から見ると『編み込みが複雑そう』『何度やっても抜ける』『時間がかかる』と苦手意識を持つアングラーが圧倒的に多いのも事実です。
本記事では、FGノットを10分以内に結べる初心者になるための、『編み込み18回+ハーフヒッチ8回』の標準手順をステップごとに解説。家で練習するときの道具、釣り場での即席結び方、結束強度を最大化するコツまで、浜松アングラーが最初に身につけるべきノットの基本を完全マスターしましょう。
1. なぜFGノットが必要なのか
PEラインの特性
PEラインは伸びがなく、感度・引張強度に優れる反面、摩擦に弱く・結び目で強度が大きく落ちる性質があります。直結(PE単体結び)では本来の強度の50%以下になることも。
FGノットが選ばれる理由
- 結束強度95%以上:PE本来の強度をほぼロスなく活用
- 結び目がフラット:ガイド抜けが滑らか、ライントラブル激減
- 細PE対応:0.4号〜3号まで全レンジで使える
2. 必要な道具と練習環境
家で練習するときの道具
- 不要なPEライン(古いラインの先端50cm)
- 不要なリーダー(フロロ16〜25lb・1m)
- 椅子の脚 or ドアノブ(ライン固定用)
- はさみ・カッター
- FGノットアシストツール(あれば)
初心者推奨ツール
- 第一精工 ノットアシスト2.0:ライン固定でテンションが安定、3,000円台
- がまかつ FGノットフィッシャー:携帯用、2,000円台
- シーガー Ezノッター:シンプル設計、1,500円台
これらのツールを使えば、初心者でも3回目の練習で10分以内に結べるようになります。
3. FGノットの基本構造
FGノットは『PEをリーダーに巻きつけて編み込み、最後にハーフヒッチで固定する』という2段階構造。
- 編み込み部:PEがリーダーに18回螺旋状に巻き付く(強度の本体)
- ハーフヒッチ部:編み込み終わりを固定する(解け防止)
- 仕上げ:余ったPE・リーダーをカット
4. ステップバイステップ手順(標準版)
準備|ライン配置
- リーダー(フロロ)を約1m切り出す
- PE先端を約30cm出した状態でリールから引き出す
- ノットアシストツールにリーダーをセット(テンションかける側)
- PEは反対側で握る(or 口にくわえてテンション保持)
ステップ1|編み込み開始
- PE先端をリーダーの上に重ねる
- PE先端をリーダーに上→下→上→下と交互に巻き付ける
- 1回ごとに必ず指で引いて締める(緩いと意味がない)
- これを合計18回繰り返す(上下9セット)
初心者のコツ:『1セット(上下2回)ごとに指を離さず、左右に張る』ことで均一な編み込みになります。
ステップ2|編み込み終了の処理
- 18回の編み込みが完了したら、編み込み部全体を指で締め込む
- PE先端をリーダーに対してハーフヒッチ(半分結び)で1回
- 反対側にもハーフヒッチで1回
- これを4回(合計8ハーフヒッチ)繰り返す
ステップ3|余り処理
- 余ったPE先端をライターで軽く炙って『コブ』を作る(解け防止)
- 余ったリーダーは結び目から1mm残してカット
ステップ4|最終チェック
- 結び目を強く引っ張って強度確認
- 編み込みが均一か視認
- 結び目の長さは2〜2.5cm程度が理想
5. 編み込み18回vs他バリエーション
| 編み込み回数 | 用途 |
|---|---|
| 10回 | ライト・速結び(青物では強度不足) |
| 18回(標準) | シーバス・エギング・通常使用 |
| 25回 | ショアジギング・大型青物 |
| 30回以上 | マグロ・GT・特殊用途 |
6. 初心者がハマる5つの落とし穴
落とし穴1|編み込みのテンション不足
1回ごとの締め込みが緩いと、結び目全体が緩む。1回ずつ確実に指で引くのが鉄則。
落とし穴2|PEとリーダーの角度ミス
編み込み時にPEとリーダーが90度に交差するのが理想。30度や60度では編み込み形状が崩れます。
落とし穴3|PE先端を炙りすぎ
ライター炙りは『軽く玉になる程度』。長時間炙るとPE全体に熱が伝わり強度低下。
落とし穴4|編み込み終わりにリーダーをカットし忘れる
余ったリーダーが長いとガイド抜け悪化。1mm残してカットが正解。
落とし穴5|練習なしで現場挑戦
家で5回以上の練習なしで現場でやろうとすると、暗い・寒い・焦るの三重苦で必ず失敗。家で5回成功してから現場挑戦を。
7. 釣り場での即席FGノット(時短版)
シーン1|風が強い堤防で結ぶ
- ノットアシストツールを使う
- 体を風よけにしてしゃがむ
- 編み込み回数は12〜15回でも妥協OK(強度は93%程度)
シーン2|夜釣りで結ぶ
- ヘッドランプの白色LEDを点灯
- 赤色LEDだとPEが見えにくいので注意
- 『目隠しでも結べる』レベルになるまで家で練習
シーン3|ファイト後の急ぎ結束
- 『編み込み12回+ハーフヒッチ4回』の最速バージョン
- リーダーが切れた直後の応急用、3〜4分で完成
8. FGノットができるとアングラー人生が変わる
恩恵1|PEラインの本来性能を引き出せる
直結比1.5〜2倍の引張強度、ガイド抜けの滑らかさ。同じタックルで飛距離10%アップを実現。
恩恵2|リーダー交換の自由度
状況に応じてリーダー号数を変えられるアングラーになれる。シーバス→大型シーバス→ショアジギングの切替が自在。
恩恵3|釣具店依存からの脱却
釣具店でPE+リーダーを巻いてもらう必要がなくなり、年間1〜3万円の節約に。
恩恵4|釣り場でのトラブル対応
大物とのファイトでリーダーが傷んでも、その場で結び直せる。大物との再戦チャンスを逃さない。
9. 練習スケジュール(初心者向け14日プラン)
| 日数 | 目標 |
|---|---|
| 1〜3日目 | 動画を見ながら、ノットアシストで結ぶ(30分以内目標) |
| 4〜7日目 | 編み込み18回を確実に。20分以内目標 |
| 8〜10日目 | ノットアシスト無しで挑戦。15分以内目標 |
| 11〜14日目 | 暗所・寒所での練習。10分以内目標 |
まとめ——FGノットは『投資10時間、リターン無限』のスキル
FGノットは『一度マスターしてしまえば、釣り人生で永続的に役立つ』タイプの基礎スキルです。最初の練習10時間が辛いと感じるかもしれませんが、その先には『どんなタックルでも、どんな状況でも、自分でラインを結べる』という絶対的な安心感が待っています。
2026年5月の今からスタートして、6月の梅雨入り前には『現場で10分結束』のレベルに到達し、夏の青物シーズンまでに『目隠しでも結べる』マスターになりましょう。これがあなたの釣行満足度を3倍にする最大の投資です。
※FGノットの結び方には複数の流派・バリエーションがあります。本記事は『編み込み18回+ハーフヒッチ8回』の標準版の解説です。タックルメーカーや動画教材で別バージョンを推奨されている場合は、そちらに従っても問題ありません。重要なのは『自分が確実にできる結び方』を1つ持つことです。



