1万円のロッドしか使ったことない人が、10万円のロッドを「必要ない」と切り捨てるのは違う気がする。
10万円のロッドしか使ったことない人が、1万円のロッドを「性能(笑)」と吐き捨てるのは違う気がする。
どちらも使ったことある人は、「どっちも良いとこはある」となだめる。
タックル選びに「絶対!」がないから楽しいんじゃないか
魚釣りの練度が上がるほど、特定魚種と大きさを限定して道具を選ぶ傾向がある。
ランカーを視野にすれば2歳魚はザコになるし、2歳魚と遊びたいだけならランカーが驚異になる。全てのサイズに1つのタックルで挑むのは難しい。
だからこそ、戦略を考える時間が楽しく感じる。
アジを丁寧に1匹ずつ釣っている状態で、強烈な引きで「グイップチッ」とされれば、アジを狙っているヤツが偶然でもかかったとか、そんなヤツもいるんだなぁとワクワクする。大抵尺カマスかシーバスだけど……。
じゃあ次は「切られた相手を釣ろう!」と意気込むと、空振りして、時間を損した気分になるかもしれない。両方狙おうとすると道具が増えて辛くなる……。
そのため釣行時の道具が少ないアングラーほど、ポイントを熟知した特化タックルにしているか、何も考えていないかのどちらか。
大物狙いで小物を狙うのは難しい
大型魚を求める釣りは、中小物を排除すること。良くいえば「効率の良い釣り方」であり、悪くいえば「チャンスを逃す釣り方」といえる。
じゃあ中間は……?
聞こえ方は”万能”ぽい。けど、実際やると「中途半端すぎて効率が悪い」ことに気づくはず。小物につっつかれて神経を浪費するし、大物がかかるとタックルと周囲に気を使うことになる。
バランス型はチャンスを増やすものの、過剰にテクニックが求められる──てこと。なので、魚釣りは対象と大きさを明確にするほうが効率がいい。そうするために、まず実態を探る必要があるから、初見で突っ込むには万能が向いている。
”その手間”を省けるのが釣果情報。釣れるサイズがわかれば、選択肢も絞れるでしょ?
タックルを選ぶことができないなら、真似をすればいいだけ
アングラーの心理は面白いもので、釣ったポイントを教えることは渋るが、使った道具(タックル)を共有することに抵抗がない。
ネットにアップされる釣果写真を見て、「ここどこですか!?」が第一声の人は三流。素直に教えてくれれば儲け物だけど、行ける場所とは限らないし、知ったところで釣れる保証もない。
「これを釣ったタックルを教えてください!」と尋ねるのが二流。同じ人間だから貴方にもできないことはない。──ただし、商魂たくましいアフィカスに捕まったり、製品プロトといわれると時間のムダになるかもしれない。
一流は何かといえば、「見て見ぬフリをする」こと。
新しいことをはじめるには、何かと投資が必要になる。足を突っ込まなければベンツが買えていた……なんてことがないように、「沼」に対する警戒心は忘れないでいただきたい。
釣りたい魚が増えるほど、そして大きさを求めるほど……。釣具は多く必要になるし、高価になっていくから……。