ヘチ釣りや根魚狙いの外道として名を馳せる「ゴンズイ」
私は愛をこめて「ゴンさん」と呼んでいる。
実は海に棲むナマズ……どう進化したらそうなるのか。
毒がなければ、『H×H』の「ゴンさん」みたいに、見た目はキモいが愛される存在になれたかもしれない。
釣り人からは雑に扱われるが、おいしいことは知られていない。
誓約のため死んでも毒が残るゴンさん
ゴンズイは「背びれ」と「胸びれ」に毒棘があります。
ゴンズイの危険についてはこのサイトを見てくれ。
これが硬く強力で、やわこい靴底は余裕で貫通しちゃうので、踏みつけないよう注意しましょう。
刺された場合の対処は、患部を消毒して痛み止めなどで我慢すること。
タンパク毒は水に溶けやすいため、口で吸い出すと、歯茎から全身に回ったりするのでしないこと。
地上に放置されカピカピになっているゴンズイも、少なからず毒は有しています。
放置する人は自分で踏んで泣けばいいよ・・。
ゴンさんを食べよう!(ゴンズイの下処理)
ゴンさんはぬめぬめしており、小さいから包丁で捌きにくいけど、キッチンバサミで捌けます。
大きくても20cmちょいだし、骨も強いわけではないので、意外とラク。
毒棘があるヒレは真っ先に落とすこと。
詳しくはこちらを参考に。
最大限に身を確保するためには、背びれと胸びれから、頭に向かって斜めに切ればOK。
ゴンズイは良質な白身の魚。
加熱すると甘みがでるので、「煮る料理」に向いており、特に味噌汁は絶品とされる。
ぶつ切りしてぶち込むだけでいいので、調理としても楽。そして美味しい!
煮たり焼いたりしてみた~ゴンズイを食べよう~
とりあえずゴンさんを煮て、食べてみた。
味としては「エゾイソアイナメ(ドンコ)」となんら変わりはないレベル。
皮をはいで身だけで食べさせると、誰でも「うまい!」というんじゃないかな。
じゃあ今度は焼いてみようと、簡易的な蒲焼きに。
タレはそこにあったオイスターソースを使ってみた。
3日ほど寝かせたら、身のしっとり感が増してほぐし辛く、食べづらい。
意外と筋肉も多いから、かぶりつくほうが楽ですね。
煮るほうが食べやすいことがわかりました。
ゴンズイは夜行性
ゴンさんは日中でも釣れるけど、本能は夜行性。
夜はもうゴンさんオンステージで、日が沈みかけると急に釣れてきたりする。
これを見て「ゴンズイを食べたい!」と思った奇特な方は、夜に港内でヘチ釣りをするのがオススメ。
This way…
私くらいの経験を積むと、引きとぶら下がっている感触だけで「あっゴンさんだ」とわかるくらいになる(どうでもいい)。
夜間は照らさないと魚がわからないし、毒を持つ魚を鷲掴みにするリスクを考え、照らして確認してから針を外しましょう。
カサゴかと思ったらオニカサゴだった──なんてこともあるので(色でわかる)。