湖西市の白須賀海岸で、『カツオノエボシ』が多数みつかった、とのこと。
サメが出現すれば立入禁止。でも毒クラゲごときで俺たちは止まらねぇからよ……、を汲み取ってか、「見つけても触らなければOK」とのお達し。
湖西サーフ以外もカツオノエボシに注意されたし
記事の写真を見ると、まだ『キングスライム』になる途中ぽくみえる。
台風で海に排出されたゴミに捕まり、白須賀海岸に流れついたのでしょう。
──てことは、他の海岸にも流れ着いているはずなので、流れ着いている草木のゴミを踏むときは注意しましょう。
刺されたら速やかに病院送りへ
カツオノボシの毒針は、なんらかの刺激で発射されるので、打ちあげられた個体を触れてもアウト、触手を踏みつけてもアウト。短い期間で2度刺されると死の危険性もあるアブナイやつです。
死んでも毒性が失われるまで時間がかかるので、見つけたら近づかないのが無難。
もし刺された場合は、針が見えるようなら1本ずつ抜き去るか、海水で洗い流せるようならそのように。
注意点として、水道水など真水で患部を洗わないこと。海洋生物の毒性は「浸透圧」の関係で、真水に溶けやすいためです。
つたない応急処置をするよりも、刺されたらすみやかに病院に乗り込みましょう。
おや…?ヒドロ虫たちのようすが…
カツオノエボシは「ヒドロ虫」の集合体で、ゼリーフィッシュなクラゲとは違います。
ヒドロ虫の説明を簡単にすると、クラゲになりえる小さい生物みたいなもの。
個体でヤバイクラゲに成長するわけじゃなく、「カツオノエボシになりたい!」みたいな、よくわからない使命感を持って集まると、ああなります(適当)。
なので、キングスライムみたいなヤツだなぁと。
南風が強く吹いたあとは要注意
カツオノエボシは遊泳力がなく、風や潮流に乗って漂っているだけです。
太平洋側の夏は南風が吹きやすく、梅雨明けから、神奈川のサーフで見つかりやすい。これは黒潮の海流が沿岸まで届きやすいのも一因。
遠州灘沿岸には、強い海流が存在しているわけでもないので、神奈川より発見例は少ないです。
ここの所、台風が連続して西日本に上陸していました。
四国辺りに上陸すると、遠州灘は南東の風になりやすく、それが長引いたものだから、キングになる前のをごっそり集めちゃったのかな? と思います。
浮かんでいるモノなので、サーファーのほうが危険度は上。
でも砂浜は、アングラーだけでなく、散歩や観光で訪れる人も多い。
カツオノエボシの存在を知る人でも、その姿を見る機会はほとんどないし、まして何も知らない子供は、キレイなガラスと思って触れてしまう危険性もあります。
ちなみに干からびて死んでも、触手の毒針と毒は健在なケースも。それは毒を持つ魚も同様です。
触らぬクラゲに害はなし、です。