11/1~2月末日まで解禁されている「ルアーフライ専用区」の情報を知ろうとしたら、なにやらステキな企画が目に入る。
ペットボトルにアマゴの卵を入れて孵化させ、春に放流しようという企画、『アマゴの里親募集2016』。
継続されている行事のようで、一般が孵化を担うのは、全国的にも珍しい。
子供には命の生まれ方について、大人には資源保持の取り組みについて。
今一度、体感して学ぶいい機会になるかと思う。
結果的にサツキマスの保持に繋がる
渓流の女王といえば、地域によって「ヤマメ」か「アマゴ」でバトルに発展することもある。
こと天竜川ではアマゴのほうが多いので、ここの女王となるとアマゴの認識が高い。
天竜川でのサツキマス釣りはマイナーに思われるが、「サツキマスダービー」があったりして、わりと活発だ。
サツキマスはアマゴの降海型・降湖型で、日本の固有種。水質汚染はもとより、河川の治水などの護岸整備などにより、遡上が妨げられたりと、人的要因で減少していた。
過ちを認め、保護へと目を向けるだけで、自然の回復力を後押しする活動を続けた結果──。
そういう影の努力があってこそ、現在も釣ることができる魚である。
アマゴの里親募集へ持参するのは2リットルのペットボトル2本のみ
詳しくは下記HPから。
必要事項を抜粋すると──。
開催日はH28.11/27(日)。13・14・15・16時の計4回。場所は「天竜川漁業協同組合」。
条件として「小学生(またはそれ以下)を含む親子」とある。
持ち物は2リットルのペットボトル2本が必要で、新聞紙やクーラーBOXはあると便利。
これをたまに水を換えたりして冷蔵庫で保管することにより、2月には稚魚を放流することができる。
その模様などについてはこちらのブログから──。
「なんだ簡単じゃん!」と思うなかれ。
冷蔵庫でペットボトル2本分のスペースを数ヶ月保持しないといけないことは、そこを管理する側にとっては由々しき事態で、夫婦喧嘩に発展するケースも考えられなくもない。
自然を回復させるということは、それと同じようなこと。関係ある者とない者では、価値観と認識に齟齬がある。
頭では理解しているが、それを実行するためには、こちらも何かを犠牲にしなければならない。
それを解っているからこそ、「パリ協定」のように、未来を見据えた取り組みを多人数で共有しあう必要がある。
自然保護は簡単であるように思えるが、時間と場所と増やす方法を全て確立し、団結して目標を見据えなければ、到底叶えることができない難しい案件である。