分散型SNSのマストドンが釣り人に浸透しなかった件

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マストドン」が日本で開始されてから、ぼちぼち3ヶ月が経とうとしている。

5月にはIT系の記事プッシュがすごかったけれど、現在は落ち着き気味。「繁栄」か「衰退」の分水嶺が7月じゃないかな。

今更感は拭えない話題に触れるけど、時が経たないと解らないことだってある。

 

それが「釣り人には浸透しなかった」こと。

はじめて知った時、仕組みとして「向いてそう!」と感じた。

流行りそうで流行らなかった──。その理由についても。

今更聞けない「マストドンって何?」

誰もが経験するであろう学校生活で例えると──

TwitterやFacebookをはじめることは入校すること。マストドンをはじめることは、サークルや部活に入ること。

マストドンが「分散型SNS」と呼ばれるのは、「インスタンス」というユーザーの集合体が分散しているため。

 

インスタンスはLINEのグループチャットみたいな物で、それは”誰でも”作れるメリットがある。

ようは「興味のある、話題にしたいこと」を選んで飛び込めるのがマストドンです。

TwitterやFacebookで共通の趣味・興味を持つ人を探すのは非常に手間。

マストドンはあらかじめ同じ趣味・興味を持つ人しかそこに居ないので、友達になるキッカケのハードルがぐんと下がるわけです。

 

西湘でサーフルアーしている人がSNSに居ないかなー。情報交換したいなー

そう考えているなら、マストドンでそういうインスタンスを探せばいい。そして無ければ作ればいい。

そうすることでより広がっていくのですが……ちょっとした難点がある。

webサーバ構築に興味がまったく無いと無理ゲーすぎる件

マストドンは見るだけなら簡単。でも「自分が望むインスタンスが欲しい!」となれば別。

ウェブサーバ上で稼働させるプログラムなので、インスタンスを構築するにはサーバが最低限必要。それを稼働させるには、ネットに繋ぐよりは難しい知識が必要です。

 

ゼロからはじめるMastodon インスタンス運用編 | さくらのナレッジ
こんにちは、さくらインターネット クラウドチームの大喜多です。 Mastodonは、Twitterライクな投稿ができる分散型ソーシャルネットワークを実現するオープンソースソフトウェア(OSS)です。Twitterとの違い

 

これを読んで「さっぱりワカラン」て人に、インスタンスを立てるのは到底無理な話。

 

WordPressを自らインストールした人なら、必要最低限のノウハウは手に入るので可能です。

インターネットに接続しているPCかスマフォがあれば、それをサーバにすることは可能(自宅サーバ)なので、SE技術者やそれを目指したり興味がある人が、練習として「サーバを立てる勉強のついでにインスタンスを立てる」ことで広まりました。

それが日本でのマストドンのはじまりともいえます。

マストドンのインスタンスを運営するうえでのデメリット

IT先進国っぽいフリをしている国内が最大の枷。

「サーバを立て…何?」な人が多いし、「無線LANとWi-Fiて何が違うの?」で頭を抱えるサポートもある。

マストドンはジャンルとしてのインスタンスを構築できるかが肝なので、そのジャンルにそれを作れる人がいなければどうしようもない

 

またサーバには自宅・レンタル問わず維持費が必要だし、ドメインに誘導する配慮も必要となる。

今は無料で作れるサービスもあるけれど、乱立しすぎてもユーザーが露頭に迷い好ましくないし、サーバの質も悪くなる。

金はかかるが(現状で)収益化するのが難しいため、現在多くあるインスタンスは、いわばボランティアみたいなものです。

釣り人に向いていると思ったのは「ロコアングラー」で集まれること

釣り人が知りたいことといえば「どこそこでナニが釣れるぜ!」な釣果情報でしょう。

それは誰でも知りたい情報ですが、誰にも教えたくない情報でもあります。ツンデレかな?

 

そんな話題提供にツンデレな釣り人(アングラー)は多いが、SNSを利用する人も私を含めて少なくない。

私の釣行記は広義のポイントで公表していますが、世にはそれすら嫌う人も居る。

湖西サーフといっても湖西ならどこでもいいってわけじゃなく、「10km内のわずか10m範囲だけどよろしいか?」って話。

自分だけが知るポイントなんてGoogle先生の力で現在は皆無だけど、公表することで我も我もと群がり、ゴミぽいーのあらされーので即終了もあるから、一概に「公表しよ?」とはいえない。

 

それなら……限定的な集まりであるなら、公表するにも交換するにもスムーズだし、メリットがあるよね?

 

マストドンで遠州サーフのインスタンスを作り、「サーフルアー総合の憩いの場」を提供するのはどうなんだろ? とは考えていた。

限定的な地域のサーフヒラメ大会が全国屈指になっているくらいだし、そこと協力すればそれなりのインスタンスを創りあげることはできそうかなと。

丁度いいドメインも空いているしサーバもある。

 

──とまぁいつでも行ける状態だったけど、先人達の様子を見ながら「これ無理ダナ」と感じた。

その理由もわかる。「ロコなアングラーならすでに同士でつながりはあるし、LINEのグループチャットでええやろ」で済む。ネットがなくても「行けばいるだろうし直接聞こ」で終わる。

すでに構築されているコミュニティに、取って代わるのは難しいのではないか、そう思った。

釣り人達専用のインスタンス集

 

mastodon.fishing」 登録約660人

 

釣り専門インスタンスとしては国内で最大の登録数を誇る。

ただまぁ、これは後に紹介するどれにも当てはまるが、「釣りだけの話題をしないとヤられる」と思いこんでいるのか、その話題だけしか見ない。

よって、「賑わって……るのか?」と印象するタイムラインであり、トゥート数。

 

basstdn.jp」 登録約480人

 

バサー専門インスタンス。釣り専門としては真っ先に立てられたと思うけど、登録人数では2番目になる。

けれども、特定ジャンルとしてこれだけの人数を集めるのは、さすがといわざるをえない。

バスは他の釣りに比べて、わりとメディア先行でSNSが活発でもあるから、その結果であるとも感じる。

 

natudon-fishing.net」 登録約190人

 

フィッシングを含むアウトドアグッズ専門ECサイト、「ナチュラム」が運営するインスタンス。

「ナチュログ」という個人で使えるブログを提供をしていることもあり、企業でもフットワークが軽いほうだった。そして「広告に使えないか?」と試していくスタイルは嫌いじゃない。

でも同運営の「natudon-outdoor.net(アウトドア総合)」に人を奪われている気がしてならない。

しかしそこは釣り以外のアウトドア話題で盛り上がっているので、「釣り好きでITの新興に明るい人って、釣り人口のわりに少ない」と、感のいいガキは嫌いだよ案件が判明する。

 

……主要ではこのくらい。

更に狭義で存在するかもしれないけれど、限定的なジャンルのインスタンスを検索するのが面倒すぎるのも問題点であるし、広く伝わりにくい要因でもある。

Twitterは個人にフォロワーが着くけど、マストドンはホームページ(ブログ含む)に人が着かないと定着しづらいんじゃないかなぁ。

 

とまぁ先人達の様子を見て、サーフルアーにお熱で熱砂なシマノにでも協力を求めないと、やったにして即効頓挫しそうだなと。

それをやったとしても、TWやFBのような求心力はないし、向こうもこっちもメリットがないボランティアだしなぁ。「これ釣れますよ!」で埋め尽くされれば「広告ウザイ」といわれる他のSNSと遜色なくなるし。

マストドンのシステム的に、国内だけでジャンルを分けるより、世界で共通のジャンルに飛び込むほうが向いているから、言語の壁もある閉鎖的な国内だと流行が過ぎればユーザーの獲得も難しいだろうしね。

 

すでにSNSが乱立しすぎているから、移行するにも共有するにも手間がある所か。

インスタンスごとで登録する必要があるので、複数管理するのは結構面倒です。

マストドンの波を感じたければ国内最大規模のインスタンスへ

 

mstdn.jp」 登録数約14万人

 

日本で最初に生まれたインスタンス。運営するnullkalさんは意図しなかった火付け役。フォロワー数は国内トップ。

ローカルタイムラインを表示すれば、約14万人のトゥートが一斉に流れるため、為替変動を追うより大変。

みんなが好き勝手呟く場と化しているので、突如おちん◯んランドやユートピアが開園しても、誰も目に留めれないかもしれない。

 

pawoo.net」 登録数約17万人

 

イラストなど創作全般を公開できるサイトを運営するピクシブの運営するインスタンス。使えるスマホアプリの導入により、他インスタンスよりも登録者数が爆発的に増加した。

ピクシブ運営なこともあり、イラストレーター達が多く居るので、ツイッターでフォローしたりリストに入れるよりかは、ここに登録するほうが手間が省けてしまう件について。

ちなみに「えちぃイラスト」などは投稿時に検閲が設けられるので、子供も安心だゾ(建前)。

 

friends.nico」 登録数約4万9千人

 

ニコニコ動画を運営するドワンゴが提供するインスタンス。HPのUIにいち早く取り入れ、マストドンはこう運営するの先駆者でありたいという意思が感じられた。

登録者数は国内3番目。nullkalさんをスカウトしたのにも驚いたが、国内での使い方がどう変わっていくかは、ここが先駆となるのではないかな。

普段はバカっぽいフリをしているだけで、発作のように正論を吐き出しそうな二次アイコンの方々多い(眠れる知性)。

 

主要なのはこの3つ。あとはSEや仕事関係のインスタンスがやっぱり強いかな。

Twitterライクの見た目だし、それをはじめたとして「まずはこの人達をフォローしましょう!」からのチュートリアルがわずらわしい……。

のであれば、それを必要としないマストドンはSNSとしてのスタートが非常にスムーズ。

「嫌なら見るな」の手間を省けれるSNSかもしれない

TWやFBはとりあえずフォローしないとはじまらないし、その中に好みが合う人が居るとも限らない。

大抵は求心ある個人や企業をフォローすることではじまっていくが、選んでフォローしたツイートだけを眺めることになり、狭い世界しか見れない。

 

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TVでよく話題になる「嫌なら見るな論」からすれば、画一こそ居心地がいい傾向が見れる。

でも「君が知らないだけで世界は広いんだよ?」を伝えたい人はごまんといる。

マストドンはその弱点を排除し、一般的なSNSよりも閉鎖社会であるが、人に出会えやすく、視野が広げやすい。

さまざまな知識を得るには、さまざまな人に出会うのが、もっとも早く確実なのです。

ひとついえることは、他のSNSよりも興味が合いそうな人をはるかに見つけやすいのがメリットですね。感覚としては、都会なら町に行く、田舎なら◯オンって感じです。

そこに行きたいだけの漠然とした動機から、「あっ」と思えるのに出会えるSNSがマストドンではないかなぁと。

そして、そう有り続けて欲しい。

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