アブガルシアは釣具業界でも老舗に位置する。ゆえに取り扱う製品も多岐に渡りますが、その中でも「リール」に関しては歴史が深い。深いのだが……
私の愛機である『カーディナルSX』のように、庶民派リールが多いのはなぜだろう?
『カーディナル』の良いところを3つあげろと言われたら…
カーディナル君との付き合いは長い。
──私がサーフルアーを”ガチでやろう”と決めた時に買った物だし、かれこれ6年くらいか……。サーフで重いやつと戦いすぎたせいか、1年経たずハンドルがガタガタになったのは、値段からすれば許せる範囲。
お役御免になったけど、まだ巻けるから、投げ釣りや堤防シーバスで使えている。巻けるからね(大事なことだから2回)。

カーディナル「じゃあ私のいいところ、3ついってみて…」
ででで出たー! 恋人の面倒くさい質問トップ5に余裕で入るそれを聞いたところで何がどうなるのかわかんねぇけど「え?何聞こえない」と難聴で乗りこえたい台詞だー!!
……うん、じゃあ答えるね。
1つ2つはパッと出てくるけど、あとひとつは……悩むなぁ。
低価格でそれなりの性能!だから庶民派
どんな分野であれ、高価なほど品質が良くて長持ちする製品が多い。釣具も例に漏れず、ハイエンドモデルを使い道具の性能でマウントを取れる分野です。しかし──
「腕(テクニック)こそ全て。道具は二の次」
私はそれを否定しませんが、どっちもあればいいんじゃね?……という考えに至らないのが残念です。腕か金かで議論しているのも見かけますが、視界がミジンコより狭くないですかね?

で、アブのカーディナルはせいぜい5000円くらい。展示・ワゴンセールで常連のスピニングリール。業界全体を考えれば、安い部類に入ります。
リールに必要な機能って、何だと思います?
ラインを巻ければいいですよね。なんと! これは、ラインが巻けるんですよ! それで十分じゃない?
替えスプールが標準装備!1台2役も可能
カーディナルは予備スプールがあるモデルもあります。これが非常に助かる。
5000円程度で実質2個もリール買えちゃうもんですよ。これが「ステラ」だと、スプール1個でカーディナル3個は買えますよ! 高ぇ!
嬉しいことに、スプールの巻取り量が違うんですよ。私はPEとナイロンで使い分けていました。PE1号100m巻ける物でナイロン3号巻いたら、40m巻けるかどうかですしね。
予備スプールがあれば、管釣りのフレッシュとソルトルアーを簡単に切り替えることができる。
対象魚によってラインの太さを変えたい時もあるし、スプールを複数持つことは、変化する状況に対して選択肢を用意しておきたい人なら、その利点と必要性が実感できると思います。
ライントラブルがそれほど多くない
安いリールの何が一番嫌かって、ライントラブルが多いことなんですよ。
いやそれ腕のせいだろとか詮索されそうだけど、安すぎるリールは巻取るラインの最適化ができていないので、放出がスムーズじゃないから、バックラッシュしやすいんですよ。こればかりは”機械の構造が原因”です。
同じ値段でもS社とD社の大手メーカーはそんなことありません。ボディとギアなどわかりにくい所でコスト削ってるからね。
例えばこの「カーディナルⅡ SX3000」ですが、お値段せいぜい4,000円以下。
ラインを巻ける。替えスプールがある。トラブルも少ない。オマケに安い。
……あれ? 神リールじゃないか?
長く使って気づくカーディナルのダメなところ
絶対的な耐久性は、1万円のリールに劣ります。まあこれは当然ですね。
特に気になったのは”ハンドルのガタ”。これはAmazonのレビューでも多く見かけます。
ベアリングのマウントか、それとも金属自体が柔らかいのか、ボディ部分がヨレてるのか……。ガタが来たときに分解して調べてみたけど、特に異常は見当たらないんですよね。図面と比べればどこかしらズレてるだろうけど。
でもまあ、巻けるから! 問題なし!
あとメッキが剥がるのが早くて気になりましたね。1釣行でボロボロになる某maルアー並です。
カーディナルは釣り方の選択肢を増やしたい人におすすめのリール!
そんなわけで、カーディナルの特に良いところは、「安い!」「替えスプールがある!」の2点。耐久値は値段通りだから、察して? そのストレスが嫌なら、素直に1万円台を買いましょう。
アブガルシアは他にもロッドやアクセサリーも有名です。

ルアーケースやランガンバッグにポーチなど、安いし機能的な物が揃っています。大型の収納ケースとか、旅行のついでに釣りしたいなら予算も抑えやすくなります。