AIは我々から魚釣りを奪うのだろうか

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AIから仕事を奪われる──

そう叫ばれるようになったのは、時代でいえば、つい最近のこと。

 

現在さまざまな分野で活用されているAIが、魚釣りに活用されるのも、そう遠くはないでしょう。

結論からいうと、AIが我々から奪う役割はあるし、奪われない役割もあります

仕事もそんな感じ。悲観することもない。

AIに奪われそうな魚釣りのアレコレ

洋上は魚探に気象衛星からのデータなど、ハイテクの恩恵が強い。

対して陸上は、未だ人間の力に依存するところが多い。

 

船釣りは今でもフルオートが可能なレベル。

魚探のおかげで真下のどこに魚がいるのかわかるし、竿はアームロボットにでも持たせて、アタリを振動やカメラで感知し、合わせて電動リールが動き出せばいい話。

船は既に自動航行が可能なので、無人の遠隔釣り漁船も作ろうとすれば、どこかしらが作ってくれるはずです。それに需要があれば、ね。

 

陸っぱりはどうしても、人力で移動し、投げる必要があるので、人間の能力と差がないロボが生まれない限り、全てを奪われることはないでしょう。

早い段階でAIに奪われる分野は、知識の面ですね。

脳みそこねこねフィッシングが廃れる時代

現在の釣りメソッドは、多くの先人達が積み上げてきた「釣れたデータ」を統計したものです。

実体験に雑誌やブログで見た聞いたことを、よーく思い返してください。

 

ある程度「パターン化」できるでしょう?

濁りにはコレが有効。澄んでいるならコレが有効」「あの魚にはこういう誘いが有効」「こういうポイントはココに居やすい」「この水温ならこのレンジにいる」──などなど。

 

定番化している知識ほど、AIは得意分野になります。

プログラムは、バカ正直に同じことを繰り返すことに長けています。

そこに選択肢を設けるのが分岐(ifとか)で、それが複雑に絡みつつ、答えを導くのが「知能」です。

例えばサーフでヒラメを狙うとします

私の場合は海水表面温度をチェックすることからはじまる。

そこからベイトがいそうな変化だったり、魚が入って来やすそうな条件を数日前から探しだす。

次に行ける日の天気図なりを見て、風向や風力で釣りができるかを判断する。

釣果情報があればそれをエッセンスに……。

 

ここまでは今までも実現可能でした。

数字で送られてくるデータなら、「釣りができる基準値」を設定して、それとデータを照らし合わせた末に「釣りに行ったほうがいい日」の提案をすることができる。

これはエクセルのマクロでもできるでしょう。

 

今のAIが優れているのは、カメラを通して「目」を得たところ

現地に着いたら波高と海色を確認して、この状況で使いやすい、釣れやすいルアーとカラーを選び、いざ実釣……!

──と、現在のAI技術なら、ここまで任せることが可能です。

 

それを実現するためには、数々のアングラーの経験をデータ化し、無数の条件分岐を経由した一つの最善な答えを導く必要があります。

このデータが巨大になればなるほど、一人の完璧なサーフアングラーの「釣らせるためのテクニック」が、プログラム上で再現できるわけになり、一つの人工知能が生まれるってわけです。

うーん、壮大。

魚釣りにおける人工知能の役割はフィッシングガイドになりえること

魚釣りにおけるAIは、パートナーみたいなものになるでしょう。

体はこっちが動かすから、君は知識を頼む──みたいな。

 

これを実現するにあたって、多くのプロなりガイドが嘘偽りなく、全ての知識を言語にしてもらう必要があります。

まあ飯のタネを全て明かすわけですし? 「それを与えたら用済みになるんじゃないか?」と感じるのも仕方ないこと。ましてやプログラム、コピーも容易ではないか? と。

この辺はリスクになりますが、一応「知的財産権」で保護されます。

 

各企業がAI作成に躍起な中、パクりパクられが蔓延るこの分野は、今も法律のプロが少なくホットな人材です。年2回の国家試験もあるので、大学在学中に狙うといいかもしれません。

「AIって何?」と今更聞けない人のために

人工知能=AI」であることは、多くの人が知っているでしょう。

AI(Artificial Intelligence)という概念が生まれたのは第二次大戦後で、まだ自販機みたいなコンピューターから、きしめんみたいな紙が出る時代です。

 

AI技術を分類すると2つあります。

ひとつは「人間そのもの」を造り出すこと──。創作話でよくある自律型ロボットのこと。

ふたつに「人間の代役」を造り出すこと──。簡単にいえば、面倒な計算を代わりにやってくれるヤツです。

ニュースでよくいわれる「AI技術」は、後者のことを指しています。

 

現在のところ、AIが人間を凌駕することはありません。

人間が作っているから、人間以上のことはできないってわけ。

 

それはフィッシングガイドのAI化も同じこと。

プログラムで或るガイドの知識を与えた以外は、偶然の産物やバグによってでしか、新しい発見が生み出されにくくなる。

完璧が産まれるってことは、進化がそこで止まることでもあります。

子供にプログラミング学習をさせるなら

小学校から義務化される運びになり、今はプログラム学習塾が人気だとか。

それは理系が有利なイメージが強いでしょう? 実は文系のほうが向いているんです。

 

プログラムはコンピューターに命令を与える言語であり、伝え方が下手くそだと相手に「はぁ?」と返されます。すると動かなかったり、バグとして表れます。

ようは「わかりやすい説明」ができるほど、プログラマーに向いています。

プログラム言語は機械を動かすための言葉だし、人が作り出した言語でもあるから、語学に長けつつ証明問題が得意な人ほど、組み立ては上手になります。

 

 

そのためには、普段から「なぜ?」「どうして?」と疑問を抱かせ、答えに至る過程を養う必要があります。

「桜が綺麗で見とれていたら遅刻した」のであれば、「咲いている時期はもう少し早く出てみようか」と提案できる。このくらいには散るから、またゆっくり出ることができるよ、と条件分岐ができますね。更に開花予報を参考にすれば、「この日に咲くから」と、あらかじめ予測させることもできる。

今のAIの役割は、だいたいコレです。

それが便利と感じるか、不便と感じるかは、個人の受け取り方次第。

例えば「100m先のコンビニでこれを買ってきて」と頼むなら

GPSで単純に位置を指定してそこに行けというなら、直線で最短を選ぶから、建物に阻まれたり、車に轢かれたりするでしょう。

これに「歩道があるならそこを歩け」とか、「歩道がないなら車道の隅を歩きつつ、車に注意すること」と命令したり、「行きはこのルートがいいけど、帰りはこっち」などなど。

普段誰もが何も考えずに行動していることを、全て言語化する必要があるわけです。

 

貴方の仕事がAIに奪われるのなら、そのAIのオーナーになればいい。

製造業もAIロボットに任せる時代がくるでしょうけど、そのAIロボに自分の知識を落とし込んで代わりに働いてもらい、本人は家で読書をしたりなんだり……て時代がくるのではないかと。職人の知識なら尚更需要はあります。

 

奪われるくらいなら、それと共存するか、それを上手く扱うか。

何にせよ、「人工知能とは何なのか?」に多少なりとも触れておくほうが、今後の革新に乗り遅れることもなくなるでしょう。

 

※参考

 

 

人工知能の読み物としては、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』が面白い。

なんでもかんでも「AIを導入すればいいだろ?」と考える、流行りに乗ればなんとかなる的な考えを持つ、会社の上層部には熟読して欲しい内容ですね。

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