【魚を〆る美学】血抜きvs神経締めはどちらが上か論争に終止符を打つ

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釣り場ではたびたび、その場で魚を締めている姿を見かける。

「せっかく釣れた魚なのだから、なるたけ美味しく食べたい」とはわかる──けれど、根拠は存在しているのだろうか。

締めた刺身はうまいなぁ(チラ」とか「やっぱり神経締めは違うなぁ(チラ」とか聞く。

でもそれは、ボジョレー・ヌーボーの「◯年に1度の出来」くらい曖昧なコメントに感じる。

釣り人は魚の鮮度についての知識は、ハッキリいってかなりザルである。

なぜ血抜きをするのか。なぜ神経締めをするのか。……その効果と根拠について、あまり詳しく知られていないし、間違って伝播している気もする。

魚を生で美味しく食べたいのなら、〆よりも保冷を見直すべき

(2017/11.16 再編集ver)

釣り人が実践している締め方は答えとして△が多い

”魚を締める”ことで、魚の鮮度にはどのような影響が出ているのでしょうか?

そのほうが美味しそうだから?」って考えも適当だが、間違いでもない。

釣り人の多くは、おそらく「そうすると美味しくなるって聞いたから(真顔)」という答えが大半かと思う。

一流の板さんが聞くと、「もったいない(呆れ)」とため息をつく答えだろう。

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魚を生食するにあたって難門となるのは”臭い”。ではその臭いはどこからやってくるのだろうか。

簡潔にいうと、切り身以外の部分は臭いが発生しやすい部分となります。

内臓・皮・脂・血液などを除けば、ほぼ無味無臭の切り身ができあがる。ようするに「刺し身」ですね。

魚が嫌いな人でも刺身は食べれるって人は多い。それは何故かというと、臭いと骨がほとんどないから

でも流通市場を経て家庭にはるばる来る魚は、全て切り身というわけにもいかない。

そうするには加工が必要となりコストが嵩む。ゆえに、安く売れやすくするには愚策となる。なので活き締めはされず、輸送段階でのメインは氷締めとなる(要約:冷凍)。

お魚さんは丸々の状態で港から出発し、量販店に到着のち加工され、皆さんが食べやすい形で食卓に届いている、はずなのだが……

ぶっちゃると、一番マズイ状態でやって来ているのが現状である。

「なら釣ってすぐ締める魚ってサイキョーにウマイんじゃないの?」

そう思うのは当然でしょう。

けれども「サイキョーにウマイ魚にするためにはどうしたらいいか?」を詳しく知らないし、しない釣り人が多いのは事実。

それだけでなく、家庭でも曖昧な知識のまま、”新鮮”を武器にして美味しいと思い込んでいるのが現実かと思う。

今回は「血抜きvs神経締め」の不毛な”どっちが美味いか論争”にちょっと注目。

「それは基本であって、それよりも大事なことがありますよ?」を書いていきたい。

市場に流通する魚に鮮度を問うのはナンセンス

鮮魚はスーパーなどの量販店で買えるけど、産地は日本全国津々浦々から輸送されている。

一昔前に比べれば、物流が格段に高速化した現代ですが、魚が水揚げされてから食卓に届くまでは地産地消だとしても、最低1日以上はかかります。

参考に|魚が食卓に届くまで(流通過程)

ちょろっと目を通せば、「流通過程のどこで活け締めなど、魚の手当をできるのだろう…」て問題が浮上するかと。

それは水揚げした生産業者か、購入する仲買などの販売店くらいになる。

市場から出発した魚は、基本的に血抜きされてないし、内臓も抜かれていない。なのでそのまま販売するとくすんだ目や肌をしており、不味そうに見えてしまう。

港に隣接する市場では、輸送の手間が省かれるため、鮮度を問うならこちらが一枚上手になる。なので昔ながらの「未明水揚げ、朝店頭へ並ぶ(丸々)」が鮮度としては最上となる。

──のだが、そもそも家庭で捌くのにもゴミやら臭いのアレで、捌こうとする人も減っているため、安くて鮮度があっても売れにくい現実がある。

私達が”本当においしい魚”を気軽に食べたいのなら、流通過程のどこかで、魚を捌く必要があるわけです。それもなるべく初期に

仮にそれを実行すると、市場に卸すまでの業者が最も作業量が増えてしまい、ネコの手を借りたいレベルの話じゃなくなってしまいますね。

でもそれをあえて実施して、全国に名が轟くブランドに成功した例も少なくありません。

神経〆を全国区に広めた関サバというブランド

関サバ・関アジで有名な関のブランドは、漁場の恩恵もあるけれど、漁師の尽力が成した一例だと思う。

流通するうえで最も面倒な「手当(活け締め)」を行い、船上から輸送まで鮮度をなるだけ落とさない努力をし、「刺し身でも食べれる美味なサバ」として認知された経緯がある。

もともと西日本は、学術的にもアニサキスのリスクが少ない漁場で、魚を生食するための鮮度については日本屈指の拘りがある。

逆に東日本は数日熟成させることで、旨味を引き出す手法がメイン。その最もたる例が江戸前寿司になる。

この”手当”が常識化すれば、日本人は美味しい鮮魚を誰でも食べれることになる!

──わけですが、商売するうえで枷になる点がある。

数トンに及ぶ魚を全て活け締めにすることは、なにより時間とコストがかかるし、生産側からすればなんの旨味もない

120gのサンマが1トンあるとして、都合よく「サンマ活け締めするマシーン」があったとして1匹に10秒かけたとしても、作業し終わる頃には20時間以上経っていることになる。

そうすれば確かに美味しいサンマになるのだが、大量に捕れる魚ほど作業量が増すので、生き腐れが進行しやすいわけである。

美味くなるのならやってくれ!」と願う人もいるかもしれない。しかしながら不漁で数10円の値段があがるだけで、消費者は目を背けるのも市場──。

1匹100円程度で買えるただのサンマを、手当をよくして生で食べれるようにしたとして、1匹300円以上になったら、「それでも買います?」って話。

ドーナツを数%値上げしただけで激おこになるのに、いくら質がよくとも安いほうが売れやすいのが流通市場──てか日本市場らしさ、ですかね。

安くて質をよくしろ」と無茶ブリするのが顧客ですが、その願いを叶えたとして、販売側はその対価を貰えるんですかねぇ……。

魚の鮮度を保つ”締め”を正しく理解しよう

それではメインの「締め」に話を移すわけですが、その前に──

魚の鮮度を化学する – 九州釣り情報

今回いいたいことは全てこの記事に集約されているので、一通り読んで目からウロコしてもらいたい(他力本願)。

他にも某釣り情報誌に「〆研」というコラムがあり、こちらは釣り人が実践した活き締めについての見解と、鮮度の違いについて言及した内容。

どちらも同じ結論になるのだが……、記事全文を読むのも面倒な人もいるだろうので、先の記事をベースに、要点を絞ってまとめることにする。

血抜きと神経締めの違い

血抜き・神経締め、どちらも”活き締め”に分類されます。

神経締めは血抜きに1工程加えただけだし、血抜きは最も簡単な活き締めになる。

まずは”神経締めをする理由”からですが、正しいのは「死後硬直を遅らせる(ほぼ無くす)」こと。

 神経絞めは、業者さんが魚を絞めてからトラックに乗せ、刺身になって食卓に並ぶまでの、やや長い時間の鮮度保持を目的とした処理技術です。脳が死んだあと、まだ生きている脊髄がATPを消化しますが、この消費を抑えることで、死後硬直の始まりが遅くなり、新鮮さを長持ちさせる効果があります。

脊髄は第二の脳といわれます。

血抜きの段階で延髄を切りますが、息絶えたように見えて、外から見えない脊髄が栄養を消費しているわけ。それと同時に魚が暴れることを瞬時に防ぎ、体温上昇をさせないようにして、細胞の壊死を遅らせる。

その結果により、鮮度を保持できる期間が長くなる──のが本当の理由。

血抜きだけでは脊髄が消費する栄養を阻止できないので、絶対的な鮮度の保持では神経締めに軍配があがる

だが、輸送でも釣り人にも厄介なのが、「鮮度保持をしている時間」がある。

魚の旨味を引き出すに、冷蔵庫で”寝かせる”方法は知られているが、それが進行するのは死後硬直が解けてから

なので釣ったその日に頂く場合、神経締めをした魚では、魚の旨味が出る前に食べていることを、釣り人はあまり知らない

輸送の時間があってこそ神経締めは効果を発揮する

関サバが全国で食べられるのは、神経締めがあってこそ。

ようするに、誰かに届いた瞬間が1番美味しいタイミングになるわけである。

それを知っている身からすれば、釣って即神経締めして、当日に食べて味を語るのはニワカっぽく映る。西日本ならそれは普通で、歯ごたえのある身が好まれているのもあるし、専用のさしみ醤油もある。

九州の刺身醤油は甘口で、そのまま飲めるレベルのおいしさ。

青魚には薬味プラスで辛味のほうが向いているけど、白身や赤身だとこちらのほうが断然おいしく感じる。

締めれば魚は美味くなる」のは確か──だが、最大限に旨味を引き出すとなれば話が違ってくる。

釣った当日に食べるのであれば、魚を活け締めする必要は全くない

(内臓がハンパなく臭い磯系の魚は除く)

釣った魚を即日食べたいのであれば、エラと内臓を抜くだけで十分。むしろしなくてもいいくらい。

ピクピク動いている活造りの魚は、ひと目で鮮度が高いとわかる効果もある。けれど、身はゴリゴリだから実際のところ美味しく感じないのは、旨味が出る前だから

これは刺身だけではなく、加熱調理をするうえでも同じ。

参考に|魚を絞めると、ホントに味が違うのか?

これを見るとわかりやすいと思うし、活き締めに対する見方が変わると思う。

釣ってからの手当は保冷が最も肝心

保冷力抜群!」と謳うクーラーBOXは多いが、何も魚を凍らせる必要なんてない。ましてや氷水に浸けるのは愚策。

それについて論破してくれるのがこの一文。

 魚は死ぬと、筋肉中のグリコーゲンが乳酸に分解する過程で発熱し、そのままにしておくとわずか数分間で肉質が落ちてしまいます。これを防ぐため、神経抜きすると同時に海水氷に入れるのですが、あまり急激に冷やすとこんどは筋肉が収縮して死後硬直が早まり、せっかくの神経絞めが無駄になってしまいます。
 魚の体温と氷水の温度差が大きいほど硬直が速く進むので、神経抜きの後、キンキンに冷えた海水氷に長時間漬けることは避けてください。

いうまでもなく氷は氷点下で精製されるもの。海水温は(場所にもよるが)真冬でも10度以上あるし、魚の体温というのは、人が想像するより実は高い。

夏の日に外からガンガンに冷えた室内に入ると、身がキュッと引き締まる思いをしたことがあるかと思う。

似て非なる例だけど、魚にとっても同じことが起きているようなものだと感じてくれればいい。

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魚を熟成させる最適な温度は5~10度とされている。これは魚が生息する水温より低い程度

冷蔵庫がちょうどいいくらいで、保管するだけで熟成が進むと考えれば、簡単に聞こえるでしょう。

そこで注意すべき点は、保冷剤や氷に直接魚を触れさせると、氷焼けをしてしまうこと

これは魚を新聞紙かキッチンペーパーで包むか、保冷剤を包むかして、直接触れさせないことで防げます。

それでは最終段階として、最も美味しく魚を頂くためにする努力とはなんなのか? をまとめてみよう。

釣り人にできる科学的にも実践的にも、最も美味しくなる正しい活き締めの方法

例えば朝マヅメのサーフで、偶然にもブリが釣れちゃったとします。

こいつを最も美味しく頂くため「当日に食べたいタイプ」と「数日後にパーティしたいタイプ」で工程を分けましょう。

ほどほどの熟成で当日に食べたいのなら血抜きで十分

釣ったばかりの魚は運動で体温が上昇しており、そのまま冷やすと身が焼けてぼそぼその食感になる恐れもあります。

理想でいえばストリンガーに繋げてしばらく休ませてから……が適当ですけど、折角の記録だし、どうせ食べるのなら、ブツ持ち写真を撮るのもアングルに拘れる猶予があります。

インスタグラマーしたあと、エラに手を突っ込んでダイナミックに首を折るか(男子アピール)、ナイフなどでスマートに首の付け根を切り脊髄をカット。

先の段階で”血抜きの準備”はできました。次は心臓が動いているうちに水に浸け、頭を下にしたりと血を抜きやすくし、ついでに内臓を取り出します(アニサキスとの別れ)

血抜きは時間区切りでいえば、10分が妥当ですかね。そもそもすべての血を抜くには身を開かないと無理ですので……。

あとは新聞かなにかに包んでクーラーBOXに入れておく。真冬なら野ざらしでもいいですけど、間違いなくカラスなどに突かれます。

やっべー釣れると思わなかったー!」と嘆くなら、その足でコンビニへ向かい、ゴミ袋とカチ割り氷を買い、魚をタオルなりで包んでから、氷を入れたゴミ袋で保存するのも手。

8時頃ならスーパーやらホームセンターも営業している所もあるので、発泡スチロールかプラケースを探し出し、代用することも可能です。

あとは家に帰り、切り身にして、塩をまぶしてから布巾やキッチンペーパーなど吸水性の高いものでくるみ、冷蔵庫で保存。

食べる前に塩を洗い流し、再び水分を拭きとる──までの手間暇をかけれたのなら、夜の食卓に並ぶ時がちょうど食べごろ

最大限に旨味を引き出し数日後に食べたいのなら神経締めをする

ブリのように赤身をそれなりに持つ魚は、筋肉に血を通わせることに長けていることで、運動量が豊富になるし、体温も高めになります。

そういう魚を一発で黙らせるには神経締めが最適なのですが、それをするには、道具に細い鉄製のワイヤーが必要です。

無ければ無いで、背骨をすべて抜き取るマンガみたいな技があれば問題ない。

神経締めは2種類あり、背骨に添ってワイヤーを通して神経を切る方法と、骨の内部に通して髄液を取り除く方法があります。

大型魚は前者、中小型は後者がオススメ。

この記事中でも言及されていますが、中小型の魚に神経締めをするメリットはありません

ヒラメなどはこの神経破壊をしない方が良いです。脊椎骨にある神経穴に針金を通して神経を潰すのは、脊髄だけを切断しても死んだ後に脊髄神経が暴れて身が痙攣する現象をおさえるためです。
この現象が起きるのはマグロなどの大型魚であると分かっています。したがってヒラメやタイ等、中・小型魚にこれをやる意味はありません。経験的に身持ちが良くなるどころか、逆に身がゆるくなるのを早める結果になると思っています。

これを簡単にいうと、「白身の魚は神経締めをする必要がない」ってこと。

何故かといえば、筋肉の質が違うから。

なのでヒラメに神経締めをほどこしてドヤる釣り人も、魚を扱うプロからすれば「そう、よかったね(微笑)」という心中かと思います。

青物は血合いが多く運動量も多い。なので体温もあがりやすく食味が低下しやすい。

筋肉の塊である赤身の魚のマグロが最もたる例で、カツオ・サンマ・イワシ・ヒラマサ・カンパチなど──、例に出したブリも含まれます。

対してタイやヒラメといった白身魚は、底に漂う感じで運動量も少なく、身を構成する成分も赤身とは異なります。

筋肉の細胞に酸素を多く必要としないため、ヘモグロビンやミオグロビンなど赤く見える「色素タンパク質」が、赤身に比べると1割以下。

なので赤身に比べると淡白でクセがなく、食べやすく感じるわけです。

──話を戻すと、神経締めをしたら先の血抜き同様の工程を経て冷蔵保存すればOK。

1m近い魚を丸々冷蔵庫に寝かせると、パートナーが「邪魔なんだけど(おこ)」とブチ切れる恐れがありますので、切り身で保管するほうが賢いです。

捌くの面倒だな(親戚に送ろう!)」と遠方に進呈するならば、新巻き鮭を入れる箱を探し出し、クール便で送りましょう。

神経締めをした場合、熟成がはじまるのは翌日以降

天然のブリで最適なタイミングを探るとなれば、家庭用冷蔵庫で5日以内に一旦身の柔らかさを確認しつつ、7日以内で美味しいタイミングを探す感じ。

開け閉めが頻繁だと、庫内の温度はその都度あがるので、期限設定は攻めたとしても10日以内ですかね。

ちなみに養殖だと脂が多く身質も柔らかくなるので、天然より早い段階で十分です。

熟成? 俺はコリコリした食感が好きなんだ!」な人であれば、神経締め&当日のコンボはお気に召すかと思います。

でも”それだけ”を食べるのは視野が狭くなりますので、科学でも証明されている旨味成分が引き出された熟成タイプも食べてから、どちらがいいかを論するほうが建設的です。

熟成された肉は「エイジングビーフ」と呼ばれ、密かなブームとなっています。

魚を熟成させる過程としては、肉と大差はありません。なので、”究極の熟成”を家庭で目指すのなら、こういった本を立ち読みでも一見するのをオススメします。

……ガチでやるとなれば、必要となる機材やら衛生管理の概念は重要ですから。

【まとめ】締めるタイミングは意味を見出すだけで変わる

・魚は休ませてから締めること

・保冷は5~10度が望ましい

・当日食べたいなら血抜き、翌日以降なら神経締め

これらを抑えれば、一流の職人に引けを取らない魚が召し上がれることに。

個人的に試した範囲なら、加熱調理なら血抜きだけでいいし、生食前提なら内臓は抜いておくべき──ということ。

磯臭い魚は血抜きよりも、内臓を抜くほうが手っ取り早く臭みはなくせます(メジナ・アイゴなど)。

ようするに、魚が臭いのであれば、その原因を取り除けばなんとでもなるってわけです。

子供が魚を嫌いになる要因として、「臭い・骨」が”気になる魚”を食べてしまったことが多いです。つまり、手当が下手な魚……てわけですね。

──本当にマズイ魚って……、存在するほうが稀ですよ?

なぜ人肌の寿司が美味しいのか

どっかのチェーン店でよくネタにあがるマグロ丼……というかマグロの冷凍ハンバーグ丼。あれを見るたびに思うことがある。

回転寿司で握りを頼むと、人気のネタはよく半解凍状態で来ることがある。カツオとかマグロとか──。

それはそれで味こそするが、とても美味しいと呼べるものじゃない。

舌も熱によって味覚は変化する。

熱すぎるスープは痛みを感じるし、冷たいかき氷は麻痺した感覚がするが、どちらもそれが解けてから味覚が伝わってくる。

舌が最も甘みを感じるのは人肌くらい

なので、人が握って体温が絶妙に移った寿司は美味しい。冷蔵した物なら、常温に戻すだけでも断然変わる。

魚は生の状態であればこそ、冷蔵庫から取り出した直後ではなく、常温と一致させてからのほうが旨味が増す

刺身の旨味は、真の意味で限界を引き出したいのならば、活き締めから保冷、そして熟成から提供するまで、どれも気の抜けない”仕込み”としての工程が占めており、何より時間がかかる。

自らここまで気を使えば、回らない寿司が何故高くて美味しいのか、理解できると思う。

本当に美味しい魚を食べたければ、苦労してみるべきだし、苦労を知るべきなのです。

そうすることで、当事者なりの苦労である「水産業は結構損しているんだな」とか、「消費者層は何もわかってないんだな」と感じるかもしれません。

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