PEラインのメンテナンスについて誤解している人が多く感じる。
それは「PEライン自体を保護するため」と思い込んでいる傾向があること。
「えぇっ、違うのかい!?」
と驚く人は、見えない力に誘導され、勘違いをしている。
ライン(釣り糸)はリールに巻かれているじゃないですか。
なのでメンテナンスといっても、PEラインはリールのついでにやるだけのことだったりする。
PEラインはメンテナンスをすることはできるがリペアは無理
PEラインはナイロンとフロロカーボンに比べ摩擦に弱い。
そのために、コーティングが重要とされているのですが──
「PEラインをコーティングする=毛羽立ちやほつれを直す」は違います。
それを遅らせることは可能。
でもリペア(修理)することは不可能。
コーティングは「PEにシュッ!」が有名ですね。
店頭で見かけた方も多いと思う。
PEラインのコーティングで、たびたび論議にあがるコイツのせいか、これをかければ
「半永久的に保つんじゃ…?」
と錯覚している人が多そう。
「コーティングする理由は何なの?」は、例えると床にワックスをかけるだけです。
していようが床は傷はつくし、時間の経過でワックスは薄れていく。
だから定期よりも継続的にしないと、意味がありません。
いうまでもなく、ラインは消耗品です。
「ラインについた塩が~」とか、「吸水率がアレで乾燥させないと~」などいう人もいるが……
それは何かのついでにできることではないかい?
リールに巻かれているそれは何だい?
──で、ラインのメンテナンスについては、リールのついでにやる認識が正解。
いくらメンテナンスフリーといっても、釣行後にタックルを水洗いすることは基本中の基本。
言葉を鵜呑みに放ったらかして、「錆びた!」だの「固着した!」というのは、修理する側からしても「やれやれ…」と呆れてしまう。
PEラインをコーティングする最大の理由
このアイテムから文面を借りると──
摩擦係数が減ることにより、スムーズなキャスティングと抜群の飛距離を実現。ラインの劣化、ライントラブル、ガイドの磨耗も低減。ナイロン、フロロカーボンにも最適です。
……とある。別に間違ってることはいっていない。
でもよーく考えると、共通することが見えてくるじゃない?
そう、「摩擦を減らすため」が最大の理由です。
コーティングをすることで、ガイドの滑りもよくなり、ラインの表面も保護される。
「摩擦を抑えることでリールとロッドの保護にも繋がる!」
がおおもとの理由ですね。
【まとめ】PEラインをコーティングすることで守られるタックルたち
スプールに傷があるとラインは痛みやすいし、ラインが砂だらけだとリールが痛みやすい。
ロッドガイドに溝があるとラインは切れやすいし、ラインの滑りが悪いと絡まってロッドが折れることもある。
ラインが触れるリールのスプール、ラインローラー、ベールアーム。そしてロッドにあるガイド。
どちらが正常でも、どちらかが異常であれば、いつか共倒れになってしまう。
「滑るラインは魚釣りを快適にする」ので、面倒臭がらず、ワックスがけはまめにしましょう。
私がPEラインのコーティングをするタイミングは、最低でも2釣行に1回。
3釣行忘れるとガイドが「おこ」になっている感じが伝わるし、ラインが張り付く感じで飛距離が伸びなかったりと、摩擦を感じるようになる。
1釣行で半日使う人は、毎回やるのが無難。
ちなみにコーティングは石油製品なので、ラインが濡れた状態でやるのは意味がない。
PEラインは繊維の集合体なので、それが絡みやすく、結果的にコーティングとなっているわけです。
コーティングに高価な釣具メーカー品を選ぶ必要もない
今回と似た記事を書いているので、よろしければこちらも参考に。
特にシリコンスプレーは釣具のメンテナンスに万能で、外に見えている部分にかけると効果的。
リールやロッドの撥水に使えるし、釣具メーカーのボッタ値段より安く、同じ効果を発揮してくれる。
釣り人は疑似餌で魚を騙すのは得意だが、販売側の甘言で損をしている。
釣具のメンテナンス用品は全てホームセンターで買えるもの。
オイルやグリスに関しては油の粘度も選べるから、リールのフィーリング(巻き心地)にこだわる人ならそこもこだわるべきかと。
PEラインの選び方はこちらで説明しているので、よかったら合わせてどうぞ。