インターラインをボロクソにいうつもりがそれなりに良い所があった話

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釣り竿には、内部に糸を通せる「インターライン」がある。

業界を二分する東西の有名メーカーが提唱するのは、西の”インナーガイド”と、東の”インターライン”。

正直いってどちらでもいいので、今記事では呼びやすい”インターライン”で統一します。

(概念としてインナーラインで統一すればいいんじゃ……)

このロッド機構はライントラブルがほぼ無くなることが最大のメリットであり、キャスティングにとってつきまとう悪を排除できる、とても心強いアイテムである。

しかし、なぜか流行らない……。それは使わずとも、「デメリットが勝る」と誰にでもわかるところにある。

インターラインのどうしようもない欠点

使う前から結果はわかりきっているが、使わないと真意は解らない──というわけで実際にやってみた結果。

特定の釣法に限っていえば、「これ以上はない」と思えるほどのメリットはある

……と感じた。

ただし、「拭いきれないデメリットを許容できるか──」が争点となる。

準備と片付けの面倒さが釣具トップクラス

インターラインはその名の通り、ロッドの内部にラインを通せる釣り竿。

ほとんどの竿は中身が空洞なので、まあどの竿でもラインを通すだけならできますけど、糸滑りを補助する”ガイド”を装着するのが困難。

内部にラインを通すためには、それを結んだワイヤーを中に通して、胃カメラチックに貫通工事をするわけだけど……。外付けガイドに比べれば、準備が格段と面倒くさい

デメリットその1:内部に糸を通すのが面倒くさい。

釣りをすればラインが濡れますし、それが通る箇所も濡れます。

ロッド内部に水が残るってことは、ラインが張り付こうとするので、使ううちに抵抗は増していく。

塩水が乾燥すれば塩の結晶が残るわけで、振り出しタイプなら伸び縮みする時にキズになるし、キャスト時にラインが痛んでしまう。

ならそれを洗い流せばいいだけの話──ですが、”内部”なので乾かすのにどうしても時間がかかる。

内部を撥水させるスプレーもあるけれど、早めに乾燥させるならエアダスターくらい欲しいところ。

デメリットその2:内部に水が残りやすくメンテナンスが面倒くさい

というわけで、外付けガイドに比べれば、準備とメンテに時間がかかり面倒、ってわけです。

外付けガイドはシャワーだけで済む坊主頭だけど、インナーガイドはトリートメントが必要なロングヘアーて感じ。

ラインが触れる箇所が多すぎるのでどうしても飛距離が落ちる

ロッド内部がガイドだらけなわけで、摩擦による抵抗力は外付けガイドより増す。

抜けにくい水も相まって、キャスト時の飛距離は釣りをする時間が長くなるほど落ちていきやすい。まあ”重いルアー”を使えばあまり関係ない。

もっとも影響がでやすいのは軽いルアー

デメリットその3:軽いルアーほど飛ばなくなっていく

軽いルアーがメインとなる淡水で、インナーラインが全く取り扱われないのは、この理由がある。

キャスティングがメインであるルアーフィッシングにおいて、わりと致命的なのがこのデメリットである。

デメリットに勝るメリットを見出す

──とまぁデメリットはよくいわれている通りだし、構造上の仕様で仕方のないこと。

それでも使われている(製造されている)のは、外付けより秀でたメリットがあるから。

……とはいっても、突出しているわけでもなかったり。

メリットその1:ライントラブルが無くなる

スピニングにおけるライントラブルの主な原因は、スプールの糸が「ブワッ」と一気にでてしまい、塊となってほどけなくなったりすること。これは軽いルアーを使っている時と、風が強い時に多い。

これはスプールへの巻取りが緩くなることで、上に重なっていくラインがその下に食い込んで絡まるため。

こうなると射出時に”たわんだライン”が出てしまい、ガイドに絡むことも多くなる。

だが、インターラインではそれが(ほぼ)無くなる

試していた時は風速8m超の時だった。手元で風を受けるラインが少ないのもあって、外付けタイプに比べれば、そういうトラブルが起きる気配は感じられなかった。

これが最大のメリットだが、”ここしかない”ともいえる。

横風がキツイ時には外付けガイドより格段と使いやすいけど、どのみち竿先から出ているラインは”どうしようもない”。

メリットその2:感度が良くなる(プラシーボ)

ロッド内部にガイドのようなものを入れる必要があるため、全体的に肉厚なロッドになる。なので重くなりやすい機構。

だがしかし、肉厚なことで魚信による振動の伝達率は向上。ラインが触れる部分も増えるので、外付けガイドのソリッドタイプに比べれば感度が良く……はなる。

そもそも魚信が伝わるのは”穂先のガイドから”なので、インターラインだから特別な話でもなかったりする。

むしろ肉厚になることで強度があがり、反発力の向上が特筆すべきことかもしれない。

「感度」はそのついでに訪れるメリットかと思う。

インターラインでエギングロッドが多い理由

エギはルアーの中でも中途半端な重さで、おまけに沈ませないといけないルアー

風が強いとラインが煽られ沈みにくいし、ひどいとルアーが持ち上げられる。シャクリが主体の釣りだからスプールの巻き緩みやすく、それによってライントラブルも多い。

自然に立ち向かおうにも、ルアーがそうさせてくれないエギングであるが、それに立ち向かえる道具がインターラインのロッドになる。

エギングにおいて感度はあってもなくても良いもの。

アタリがでるのは大抵フォール中なので、ラインを見ているほうが気づきやすい。たとえそれに気づかなくても、どのみちシャクるからそこで乗る。それだけの話。

エギングのロッドは硬めでも問題ないため、インターラインはエギングにとって最適のロッドかもしれない。

20g前後のルアーを主に扱うのであれば、魚種を問わず”使えるロッド”であることには変わりない。

ただ「メンテナンスの面倒さ」を許容できるかって話になるので、風が吹きやすい時の勝負として、限られた状況の一手としては損しない物かと思う。

流行らない理由としては、「飛距離が落ちる」ことが先行しすぎているせいかと思う。

確実なデメリットとメリットは挙げたので、自分に必要かそうでないかを比べて、必然を見いだせるかどうかじゃあないかな。

エギングに限らずとも、インターラインが有利に働く釣りは他にもあります。

ちなみに強風の中で使ってみた感想としては──

たしかにライントラブルを気にすることがなくて楽なんだけど、準備と片付けに時間がかかりすぎるので、「時は金なり理論」で短縮をしたい主観としては、「そこまでして要らないよね☆」という結論になった(台無し)。

ガイドを内包できるメリットを活かして、モバイルロッドに使ってくれりゃ面白いかもしれない。

バッグに入れたい小型ロッドなら、ガイドが外にあるとそれが折れやすい。

収納が楽になることは強みだと思う。

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