青森県蓬田村(よもぎたむら)の漁港沖で、ありったけのナマコをかき集めた一味が、漁業法違反で逮捕されました。
彼らの船の名前は”ゴーイングメリー号”…………。
(いろいろと)大丈夫だろうか。
ナマコ802.5キログラムを密漁した一味
青森県で逮捕された一味は経歴もなかなかの粒ぞろい。
逮捕されたのは、住所不定無職(29)、野辺地町の会社員(29)、宮城県石巻市の無職(56)、石巻市の無職(48)、住所不定無職(34)、青森市の無職(29)、宮城県東松島市の無職(51)、石巻市の無職(53)、住所不定無職(48)の各容疑者。
無職多すぎィ!
これは船長的なボスがいて、働き先がない人を集めて、(ナマコの)略奪をしていたのだろうか。
何より世間を賑わせたのは、容疑者らが乗船した船名である。
同海保によると、容疑者らがプレジャーボート「ゴーイングメリー号」(全長約6メートル)に乗り、潜水してナマコを取るなどしているところを確認し、現場にいた9人のうち5人を現行犯逮捕。4人は現場から逃走したため、17~23日にかけて逮捕した。
これはワイドショーが好きそうな話題。でも集英社から資料提供は一切なさそう。
そして密漁されたナマコは約800キロもあり、約320万円相当らしい。
……そんなに高かったのか、ナマコって。
黒いダイヤと呼ばれるナマコ
ナマコは「黒いダイヤ」と呼ばれ、料理や漢方などに使われる高級食材。活き(生)よりも乾燥ナマコのほうが価値が高め。
損害額の参考にするため検索したら、乾燥1kgで20万円とかしてビビル。
もともと水をたっぷり吸っているため、1匹の重さは100~500gほど。活けだと1kg5000円ほどが主流みたい。
乾物にすると軽くなるし、1kgあたりの匹数も増えるから、値段が上がるのは当然ですね。
なるほど、密漁したくなるのもわかる気がする。でも流通先がないと成立しないから、裏で四皇みたいな存在がいるかもしれませんね。
ちなみに魚釣り中、偶然にもナマコが釣れてしまった場合でも、持ち帰れば密漁になるのをお忘れなく。
ナマコの成分にガン細胞を抑える効果があるらしい
ナマコに含まれる「フロンドシドA」には、90%を超える抗ガン作用があるらしい。これは特効薬のレベルでは?
ただし問題があります。
がん細胞に直接フロンドシドA(ナマコのエキス)をかけると、がん細胞の増殖が止まったとの研究結果はあります。しかし、食べて同等の効果が得られるとは限りません。
よくよく考えてみてください。
口から食べて、栄養として吸収されたとしても、ナマコの成分ががん細胞に直接届くことが考えにくいでしょ?
薬品ではないため、副作用もない最強の抗がん剤──らしいですが、がん細胞にどうやって届けるかが課題というわけです。
ちなみに米国では、ナマコから抽出した液をサプリメントとして治療にあてている模様。
日本ではまだ治療薬として利用はされていません。