国内上映された映画史で”不動の歴代1位”、スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』。
公開数日後に映画館で見た記憶があります。
『君の名は。』が”ジブリの城”に爪をたて、それでも最上階に届きそうもない映画って、そんな凄かったっけ?
そう思い、見てみたところ……釣具、ゴミ問題、うっ…頭が……。
”この記事のまとめ”
『千と千尋の神隠し』は、公開当初から圧倒的な人気を誇り、その映像美やアニメーションの完成度は今なお他の作品に勝る。特に、リンが千尋を励ますシーンやカオナシとの電車旅のシーンが印象深く、時を経ても色褪せない魅力があります。
また、作中の河の神様が纏っていたゴミの中に釣りの仕掛けが含まれていたことから、環境問題への意識が高まった時代背景についても触れられています。『千と千尋の神隠し』の前作『もののけ姫』の公開時期と世界が環境保護に目覚めた転換点を重ね合わせることで、宮﨑駿監督の環境問題への関心が垣間見えると述べられています。
千と千尋の神隠し:今見ると感想が変わるかも?(好奇心)
映画館と地上波含めて3回見ているかどうか──。
今でも鮮明に覚えているシーンがある。
リン「セーン!お前のことどんくさいっていったけど、取り消すぞー!」
リンの言葉に片手だけで答えるシーン。劇場ではここで泣いた。
銭婆の元へ向かう際、カオナシと電車に乗っているシーンのほうがメインビジュアルに使われたこともあり、認知度は高いと思う。
旅立ちの希望か。終わるかもしれない切なさか。
スクリーンだと陽炎のように揺らいでいた憶えがあるけれど、ブルーレイだと全然そんなこともなかった(ブレはあるが)。
上映のデジタル移行が2000年から始まり、本格化したのが2006年頃らしいから、この頃は映写機で、余計に揺らいで見えただけなのかもしれない。
時を経て『千と千尋の神隠し』を見て、わかったことがある。
15年も前のこの作品は、現代においても「魅せる映像」で勝てるアニメ映画を見つけるほうが難しいことだった。
背景の美しさでは断然向こうだけど、動画の楽しさは、到底こっちには勝てない。
一部の隙もないアニメーションに、ただただ圧倒された。
河の神様が纏っていた人間のゴミに含まれていた物
俺もビックリだよ!
大量のゴミのトリに釣りの仕掛けが現れて、千が「きゅぽんっ」と引き抜いた最後の最後で、疑似餌が出てきた。思わず苦笑い。
テーマとして”環境問題”が取り上げられた創作でもないので、たまたまの偶然です。
ですが、宮﨑駿監督として『千と千尋の神隠し(2001年)』の前作、『もののけ姫(1997年)』が上映された頃……。
世界が環境を保護へと考えを変える転換点となっています。
世界が自らの過ちを認めた日
例えば地球温暖化を食い止める『気候変動に関する国際連合枠組条約』の発効は1994年3月21日。
温暖化に工場などが排出するCO2が関係していること。
それを抑制するため、世界で決まりごとを決めたのが、たった22年前のことだったんですね。
現在は当たり前のようになっている『リサイクル法』も、分類は多岐に渡りますが、国内制定は1997年からです。
国内の環境問題に関しての法律は、公害が露見したことにより制定されたケースが大半を占める。
『四大公害病』と呼ばれる日本史に残る公害は、経済成長期の60~80年代に発生している。
その頃は世界も必死に工業化を推進しており、今よりも汚い地球が存在していた過去があります。
この時の地球は、本当に青かったのだろうか。
汚した物を綺麗にするのには労力がいるし面倒くさい
テーブルの上を汚すのは簡単じゃないですか。
でもそれを片付けるのって、「これはどこに置こう」「捨てていいのだろうか」なんて考えて、散らかす時よりずっと時間がかかると思います。
20年ほどの努力が実を結び、ぽっかり空いたオゾン層も、いずれ塞がる兆しが発表されたのが、実は今年の7月だった。
我々の住む星も、少しは認めてくれたことなのでしょう。