「ツッテ熱海」の取り組みがおもしろい。
その取り組みは、釣った魚を地域で使える商品券に交換できる仕組み。観光+魚釣りの旅行パッケージとして優秀ですね。
釣りが盛んな地域で流行れ……!
確実に地域へ還元する釣魚買取サービス「ツッテ熱海」
熱海市でスタートした「ツッテ熱海」は、釣魚買取を行う観光客向けのサービスです。
買い取った代金は、熱海市内で使えるクーポン券に交換されます。
クーポン券は熱海市の提携店でしか使えません。だから地域へ確実にお金を落とすことになります。これは地域経済の活性化もまったなしですよ。
ちなみに釣った魚(売った魚)はどうなるのかっていうと……。
調理してくれる店もあるし、釣魚として地元なり出荷で消費されます。いわば漁師の代行をしている形ですね。
ツッテ熱海で賢いと感じた部分
ツッテ熱海で「賢い」と感じたのは、釣船と提携していること。
熱海は沿岸部に有名な釣り場が多いけど、釣れる可能性は100%じゃありません。魚が常に居るとは限らないからね。
釣船は魚を探すことが容易い利点があります。取り組み的に「確実に釣ってほしい!」の思いがあるからこそ、釣船と連携しているのは賢いですよね。向こうにメリットがあるかは不明ですが……。
そして、釣った魚を料理してくれる飲食店があること。
自分で釣った魚だし、鮮度が保証されていることが大きい。新鮮なほど魚の臭みは少ないため、臭いが苦手な人も、本当に美味しい魚料理に出会えることができるでしょう。
これは魚食文化の振興もかねるのでは?
熱海・伊豆エリアで狙いたい高級魚
釣船は岸釣りよりも、簡単に大物を釣ることができます。
仕掛けを投げる必要がなく、落とすだけでいいから、簡単なレクチャーで釣りをはじめることができます。初心者にとって導入が簡単なのは嬉しいですよね。
船酔いリスクこそありますが、出船できればほぼ釣れるわけだし、大物も期待できます。
そしてなにより……、船から狙える魚は高級魚が多い!(これ大事)
伊豆エリアといえばキンメダイが代表格。船釣りならキンメダイも狙えます。
ハタやクエなどの底物にも期待できるし、ましてや鮮度を活かした刺身なんて、このタイミングでしか食べられませんよ。
これからの釣魚買取サービスの形
ところかわって長崎県の五島列島──。
こちらはスマートフォンアプリを利用して、観光客向けの釣魚買取サービスをはじめています。
「釣った魚をその地域で売る」
この取り組みは、昔こそ”当たり前”の小遣い稼ぎでしたが、今は買い取るシステムがないし、衛生管理も面倒だから、釣魚の買取は廃れてしまいました。
それが最新になると、地域経済を動かすカンフル剤になりえるサービスとして動き出している。……時代は繰り返すものですね。
観光に魚釣りを組み込む方法の未来
個人的には、これからの釣りは「海上釣堀」とか、管理釣り場がメインになっていくと考えています。
アングラーの方々は知っての通り、漁港や川べりなど、気軽に釣りができる場所は縮小傾向です。
近年は個体数の減少もあり、”釣れにくさ”は年々ひどくなっている感じ。
自然で釣ることも意義ですが、魚が居ると約束された管理釣り場は、魚釣りの楽しさを継承するため、必須になる場所になると思います。
ようは「確実に釣れる」の保証さえあれば、魚釣りがつまらなくなることはないわけですよ。
大勢のユーザーは、魚を釣ることが楽しみです。
道具を集めたり愛でるタイプは少数派だし、玄人の領域であることをお忘れなく。