昨年末のこと──
御徒町のホテルに到着してテレビをつけたら、近くのアメ横で人がごった返している様子を中継していた。
その後に「アメ横といえば上野ですが、ここだけじゃありません! 魚のアメ横もあります!」みたいな勢いで某所を紹介しだして、そんな場所があったのか〜と興味が向きました。
……新潟県か、夏に行けたらいいな。
新潟県にある「魚のアメ横」は海の宝物庫や〜(誇張)
新潟県長岡市寺泊にある市場通りが、「魚のアメ横」として知られています。
寺泊港は海水浴場が隣接しており、観光指数もそこそこ高め。車のアクセスは悪くないですが、鉄道利用は駅から離れ気味なので、お世辞にも気軽とはいえません。
寺泊魚の市場通りは、地産から全国各地の海産物を取り扱っています。
通り沿いに商店が立ち並ぶ姿から、「魚のアメ横」と浸透していったのだと思います。
ひと昔前はどこの漁港にもあった景色が見れそう
スーパーなどの量販店が大衆化する以前は、漁港などから陸揚げする箇所には、商店が立ち並んでいました。
それは”商店街”として存在していましたが、漁港近くの通りはほとんど息をしてないようになってしまいました。
それだけ輸送が便利になった結果ではありますけど、今までが当たり前だった人たちにとっては、不便に思うことでしょう。

日本人は魚が好きなはずだけど、捌ける人が減っているから鮮魚が売れにくいんですよね。
それでも築地の場外や魚市場には、連日買い物客が足を運んでいます。
「新鮮」がわかりやすくないと売れない
正直いって、日本の消費者はあんまり賢くはないです。
鮮魚でいえば目利きが重要視されていますけど、”活きた魚に触れずに鮮度を語れるはずがない“、と思いませんか?
なので漁港に近い魚市場だと、「港の近くだから水揚げ後、なら鮮度は最高のはず!」と連想するから、丸々の魚でも売れやすい気がします。
行列がある飲食店は絶対に美味しい! みたいに、雰囲気って重要なんですね。
長野県の旅館だと、晩にマグロの刺身が出ることが多いんですが、なんで海からかけ離れているのに刺身? と思ったことが多々あります。
海沿いで刺身を出されても、何の疑問も抱かないでしょう?
だってすぐそこに海があるから、ついさっきまでそこに居た、と連想できます。
築地と寺泊は、新鮮な魚を売ってくれる雰囲気とブランドが浸透しているからこそ、現在まで多くの人に愛される商店街なのだと考えます。
簡単に魚の鮮度を見抜く方法
魚の鮮度を見抜くには、いくつかポイントを抑えればいいだけです。
目の色がどうとか、身の厚さがこうだとか──。
そういうポイントは教えることができますが、あなたは動いていた魚と、商品として並んでいる魚を、見比べたことはあるんですか? と。
近年はパック売りが主流ですし、目利きで鮮度を見抜くのは難しいです。
でもパック売りだからこそ鮮度を判別するに簡単な方法があるんです。
傾けて水がトレーにあるようなら、時間が経っている商品なので割引シールを待ったほうがいいレベル。鮮度がいいとはいえません。
捌いてない丸々の魚なら、腹が凹んでいるのは時間が経って内臓が腐り気味ですので、生食は回避しましょう。
現代で鮮度が悪い魚が出回ることは、ほぼありえないくらいです。
水揚げから輸送で全国に届けるのは最短当日・平均1日だろうし、2日以上かかる離島とかなら冷凍がメインになります。
なので鮮度よりも、より美味しい食べ方とか、美味な部位を知るほうが建設的かと私は思います。