ヒラメのリリースサイズは何cm?定番40cm以下と地域ルールを解説

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ヒラメのリリースサイズ判断と優しいリリースを示すサーフ釣りのアイキャッチ

魚釣りの「リリース問題」は荒れやすい話題。サーフルアーで人気のヒラメは、小さいサイズを”ソゲ”と呼称し、リリースサイズと認識されています。

このルールは暗黙の了解というか、忖度というか、俺たちルールなので、実のところ強制力はありません。SNSでブツ持ち写真を見たら、「それソゲでは?」とリリースサイズを監視しているヒマ人を私は「ソゲ警察」と呼んでいます。

ヒラメのリリースサイズは、各地の条例に沿うべきです。

【結論】ヒラメは何cmから持ち帰ってOK?地域別リリースサイズ早見表

細かい話に入る前に、結論だけ先に置いておきます。ヒラメを持ち帰るか逃がすかで迷ったら、全長40cm以上あればほぼ全国どこでも問題なし35cm未満はとりあえずリリースしておけば角が立たない——この2本を覚えておけば大外しはしません。理由はシンプルで、地域ごとに定められた再放流サイズや資源管理の目安が、おおむね25〜35cmの範囲に収まっているためです。40cmを超えていればどの基準もクリアし、35cmを下回るとどこかの基準に触れる可能性が出てきます。

ただし「40cm」はあくまで全国共通で安全に振る舞える保険ラインであって、法律で全国一律に決まった数字ではありません。あなたが立つ海岸がどの都道府県かで、守るべき本当のラインは変わります。まずは下の早見表でざっくり掴んでください。

エリアの目安迷ったときのサイズ感ルールの性格
全国どこでも安全40cm以上ならキープしてよい全地域の基準を上回る保険ライン
茨城など委員会指示のある地域30cm未満は持ち帰り不可遊漁者も対象の公的ルール・罰則あり
東北・日本海北部おおむね30〜35cm未満は放流漁業者の資源管理・協力依頼が中心
中部(遠州灘など)・関西以西25〜30cm前後が目安漁連の自主基準やマナーが中心

ポイントは、同じ「逃がす」でも法的な裏付けがある地域と、マナーにとどまる地域が混在していること。ここを分けて理解しておくと、後述する「ソゲ警察」との不毛な言い合いも避けられます。

なぜ35〜40cmが分岐点なのか──成長と成熟の科学

「40cm以下は逃がそう」という風潮には、じつは生物学的な裏付けがあります。ヒラメの成長速度を年齢ごとに整理すると、おおよそ次のようなペースです(東京都の水産研究機関などが示す目安)。

年齢全長の目安資源としての位置づけ
1歳15〜20cm前後まだ幼魚。産卵には未参加
2歳25〜30cm前後成熟が始まる手前の世代が多い
3歳35〜40cm前後産卵に加わり始めるサイズ感
4〜5歳45〜55cm前後しっかり次世代を残せる親魚

ヒラメが初めて産卵に加わるのは、成熟が始まる体長30〜40cm前後から。一般に雄で約30cm、雌で40cm台とされ、メスのほうが成長が速いといわれます。つまり35cm未満の個体は「まだ一度も卵を産んでいない世代」が多いということ。ここを持ち帰らずに海へ戻せば、その1匹が数年後に産卵へ回り、次のヒラメを生み出してくれます。小型を逃がす行為は感傷ではなく、将来の釣りものを自分たちで増やす投資だと考えると腹落ちします。

ちなみに遠州灘のような広い砂浜でルアーを振ると、数が出る日はソゲ級もどんどん混じります。小型の連発を避けて型に出会いたいなら、地形の高まりを狙うのが定石。サーフの馬の背(見つけ方とおすすめルアー)を押さえておくと、良型に的を絞りやすくなります。

もうひとつ覚えておきたいのが、ヒラメは各地で種苗放流がさかんな魚だということ。たとえば茨城県ではふ化から90〜100日ほどかけて全長10cmほどの稚魚まで育ててから海へ放し、青森県では毎年200万尾以上の稚魚を放流しています。放流された個体は体の裏側(白い無眼側)に黒っぽい着色が残ることが多く、これが天然魚との見分けの目印になります。手間とコストをかけて未来の釣りものを足しているわけで、その努力を無にしないためにも、小型はできるだけ海へ戻したいところです。

そもそもなんで「ソゲ」って呼ぶの?

そもそもなんで「ソゲ」って呼ぶの?の要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:そもそもなんで「ソゲ」って呼ぶの?

そもそも「小さいヒラメをソゲと呼ぶ理由」について、多くのアングラーはわかってない気がする……。最初にソゲと呼び出したのは漁師らしく、その経緯はこんな感じ。

ソゲの呼称が生まれた経緯

ある漁師:小さいヒラメは市場で売れない……。葉っぱの方がまだ価値があるんじゃないか? むしろコイツ、木から削げ落ちた皮に見えるな。

謎の勢力:「それ頂き!」

ある漁師:!?

魚は学名より、各地で独自の呼称が多いです。その理由は、呼び方で大きさを判断出来るようにし、競りをスムーズにする狙いがあったのではないでしょうか。名前で大きさが解れば、見ずとも値段がわかるでしょ?

──でも、1匹に対して名前が多すぎるのも問題なんだよなぁ。

  • サーフルアーメンの認識するソゲサイズは「40cm以下」が主流
  • ヒラメは(各地の)漁業権で再放流サイズが決まっている

「Q.これはヒラメですか?」「A.いいえソゲです」

ヒラメは高級魚ですし、「おいしいヤツだ!」と国民の多くに認識されています。

一方で”ソゲ”はごく一部のマニアだけ使う専門用語みたいなもの。サーフルアーを始める際に「小さいヒラメ=ソゲ」の知識は必要ないですし、初心者が困惑するだけです。

凄腕アングラーはよく、一般とこんな会話をしている気がします。

それはヒラメですか?

いいえソゲです。

…ヒラメではないのですか?

ヒラメじゃなくて ソ ゲ

一般とマニアの会話はこんな感じになりますね。

専門用語は同じ業種なら短い言葉伝わる便利な言葉。でも知らない人は「ソ……なんて?」みたいに、疎通をさえぎる伝わりにくい言葉でもあります。

小さいヒラメを「ソゲ(笑)」と嘲笑している連中は嫌い

スポーツフィッシングは「魚の大きさを競う」ことから、生鮮市場のように、呼称だけで大きさが伝わる手法は効率がよくていいと思います。

でも小さいヒラメを釣るたび、「ソゲ(笑)」はどうかと。

私はソゲサイズを「40cm以下である」と認識しているし、遠州灘サーフの管轄である愛知県と静岡県で定められた再放流サイズも把握している。「小さいから逃がす」はマナーの範疇。「漁業規定に反するから逃がす」は法律。だから意味合いが違うんですよね。

ソゲサイズを嘲笑するようになった流れは、メディアアングラーじゃないかな。今だとSNSでそれを撮り「またソゲだよ(笑)」と……。リリースするなら早いほうがいいし、いちいち撮る必要なくない? わざわざスマホを出して、カメラ起動して、写真をSNSにアップして──。

一連の行動の無駄さがヤバない?

愛知県と静岡県のヒラメ再放流サイズとは?

愛知県と静岡県は、漁業規定で30cm以下のヒラメは再放流と決められています。詳しくは「JF静岡漁連」のサイトをご覧ください。

漁連紹介 – 静岡県漁業協同組合連合会

私はこの規定に基づき、サーフで釣れるヒラメは「30cm以上なら持ち帰っても問題ないのでは?」と考えているほう。魚釣りのリリース問題で揉めやすいのは、漁業権(法律)と自己解釈(俺ルール)の齟齬による乖離です。

……そもそも40cm以下のヒラメを持ち帰ったところで、「食べるトコないやろ」と感じるのでは? 小さくても筋肉マチョマチョな個体も居るには居るけど、皆が大好きな刺身にするサイズは、40cm以上が望ましいです。

ソゲ警察さんはせめて、このくらいの知識は覚えておけ

ソゲ警察さんはせめて、このくらいの知識は覚えておけの要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:ソゲ警察さんはせめて、このくらいの知識は覚えておけ

ヒラメは捕獲した大きさにより、漁業権で再放流が定められています。その大きさは日本の北から南まで統一されておらず、それが余計ややこしいことになっているのですが……、まとめると以下のように。

  • 九州~関西は25cm前後
  • 中部から東北くらいまでは30~35cm
  • 青森~北海道は40cm以下の地域も

なぜ「ソゲ=40cm以下」の認識が強いかを考えると、全国どこでも規定に反しないのが「40cm以下はリリース」なんですよね。 ソゲ警察さんにとってこれは必修科目ですし、最低でも「各地の再放流サイズ」は暗記してからパトロールしていただきたい。

ここで「なぜ魚釣りなのに漁業権を守らないといけないの?」と、疑問をもつ方もいるでしょう。

魚釣りはレジャーと認識され、ただの遊びと思われていますが、漁業権に含まれる「遊漁」に該当します。だから漁師と同じく、漁業規定を守る必要があるため、ヒラメの再放流も地域サイズに倣う必要があります。

魚釣りをライセンス制にしてリリースサイズを明確に決めては?

外国は釣りをするために、「ライセンス」を購入する必要がある地域も。これはルールの遵守を認識させるためでもあり、正しい釣りをしているかを管理しやすいメリットがあります。

実際、資源と自然の保護を念頭にすると、あらかじめ知識をぶち込めるライセンス制度(免許)は有用です。アングラーはたびたびリリースサイズで揉めていますけど、それは法律じゃなくマナーの範疇だから、個人の気分でどうにでも変化するんですよね。

だからヤフー知恵袋にこんな質問が降臨しちゃうんです。

Q.ヒラメのリリースサイズについて教えてください|YAHOO知恵袋
決まりはありませんが、逃したほうがいいかな?と思うようであれば逃してあげてください。

……一部を抜粋しましたが、答えになってないと思いませんか? 決まりがないから正解がないんです。現在の遊漁は自由すぎる! だから厳格に守る漁師に嫌われるし、マナーは悪いしで一般からも白目で見られている。

個人の良識や価値観だから、明確な規定がなく、問題の着地点がないのです。

「40cm以下のヒラメはリリース」の風潮は悪いことじゃあない

40cm以下リリースは、日本全国のヒラメ再放流サイズ規定を守っています

これは悪いことじゃないからむしろ推進していくべき。ただし! 頭ごなしに否定するのはいただけない。そうしなければならない理由を説明できる知識は持つべきです!

ちなみにヒラメやマゴチなど、底に張り付く平べったい系をリリースした場合……。その個体はそこに長く居続ける傾向があると、研究結果でも報告されています。てことはだよ、30cmが翌年50cmになって同じ場所で釣れた──。

なんて、恩返し(?)もあるかもしれませんね。

ソゲ警察を逆探知するには

意図的にソゲ警察をあぶり出すのは簡単です。

小さいヒラメを釣って「ヒラメ釣りました!」とSNSに写真をアップしましょう。すると……「それソゲですよね? 持ち帰ったんですか?」とメッセが来るかもしれません。

魚釣りのリリースは個人の価値観、裁量に委ねられます。

私は「漁業規定にある再放流サイズを守れば持ち帰ってもいいだろ?」派。人にリリースサイズの概念を伝える場合は、いつもここまで説明して、あとは当人の良識にまかせています。

そもそも「ソゲ」って何cm以下?呼び方が地方でバラバラな件

そもそも「ソゲ」って何cm以下?呼び方が地方でバラバラな件の要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:そもそも「ソゲ」って何cm以下?呼び方が地方でバラバラな件

記事の前半で「削げ落ちた皮」説に触れましたが、じゃあ実際ソゲは何cmからなのか。これがまた、はっきり決まっていません。釣り人界隈で広く使われている目安をざっくり並べると、こんな感じです。

  • サーフルアー勢の体感だと「40cm以下」がソゲ、という認識が主流
  • 市場や船宿の世界では「1kg以下」をソゲ、2kgくらいまでを大ソゲと呼ぶ地域もある
  • 東京湾エリアでは1kg未満をソゲ扱いする、という話も聞く

要は「cmで切る派」と「重さで切る派」が混在していて、しかも地域でズレる。だから「ソゲ=◯cm」と全国共通の正解があるわけではない、というのがまず大前提です。

さらにややこしいのが地方名。小さいヒラメ=ソゲというのは伊豆諸島北部から関東あたりの呼び方で、全国に行くと別名がゴロゴロ出てきます。

地方名主に使われる地域
ソゲ伊豆諸島北部・関東
オオグチガレイ東北・関西
オオガレイ山口
ハガレ石川・富山
オオバス三重

こうして並べると、「ソゲ」という言葉自体がそもそも全国区じゃない。地元の漁師さんと話すと、ソゲと言っても通じないことが普通にあります。SNSで全国の釣り人が混ざる今、言葉のズレが妙な摩擦を生んでいる側面もあるんですよね。

ヒラメの体長制限は「地域による」が基本。確認は釣行前にやっとけ

ヒラメの体長制限は「地域による」が基本。確認は釣行前にやっとけの要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:ヒラメの体長制限は「地域による」が基本。確認は釣行前にやっとけ

ここが一番大事なところ。ヒラメには全国一律の持ち帰り基準なんて存在しません。釣り人にも関わってくるルールは、ざっくり二段構えになっています。

  • 都道府県漁業調整規則……各都道府県が定める、漁具・漁法や魚種ごとの体長制限など
  • 海区漁業調整委員会の指示……漁業法にもとづいて出される採捕の制限。これは漁業者だけでなく遊漁者(=釣り人)も対象になる

水産庁も、こうした制限は「水産動植物の繁殖保護や、秩序ある漁場の利用のために定められているもの」と説明しています。つまり、ただの嫌がらせルールじゃなくて、魚を絶やさないための仕組みということ。

で、肝心の「何cm以下を放流すべきか」ですが――これは地域によって本当にバラバラです。同じヒラメでも、エリアが変われば基準のcmが変わる。だから本記事でも具体的な数字をひとつに断定するのは避けます。釣行前に、自分が入る都道府県の漁業調整規則・委員会指示を必ず確認してください。これが唯一にして最強の答えです。

確認の入口としては、こんなあたりが分かりやすい。

  • 水産庁の「遊漁・海面利用の基本的ルール」ページ(都道府県ごとの規則へのリンクあり)
  • 自分が釣りに行く都道府県の水産担当部署・漁業調整規則のページ
  • 地元の漁協や、その海域を管轄する漁連のサイト

「みんな40cmって言ってるから」で済ませず、自分のフィールドの一次情報を一回見ておく。これだけで、後ろ指さされる心配はほぼなくなります。

都道府県別に見る「ルールの強さ」──委員会指示(法)と自主規制(マナー)の違い

「地域による」で片づけると釣行前の確認が面倒に感じますが、見分けるコツはそのルールが『破ると罰せられる公的なもの』なのか、『漁業者や漁協のお願いベースのもの』なのかを区別することです。2026年時点で各自治体などが公表している情報をもとに、代表的なエリアを性格別に並べると次のようになります(具体的な数値は各県の最新告示で必ず再確認してください)。

エリアヒラメのサイズの扱いルールの性格
茨城県全長30cm未満は採捕禁止海区漁業調整委員会指示。遊漁者も対象で、違反は処罰対象
福島県ひらめの採捕制限を毎年指示福島海区漁業調整委員会指示。具体値は県報・県公式で確認
宮城県地区により30cm/35cm未満をとらない資源管理型漁業としての協力依頼(釣り人にも協力要請)
青森県・日本海北部全長35cm未満は再放流おもに漁業者の資源管理措置。県も遊漁での協力を呼びかけ
静岡県・愛知県(遠州灘)30cm前後を再放流の目安に漁連などの資源管理・自主基準が中心

たとえば茨城県では、全長30cm未満のヒラメを釣り人が持ち帰ることはできません。これは海区漁業調整委員会の指示にもとづく公的なルールで、違反すれば法令により罰せられることがあります。一方で宮城県のように「30cm未満(石巻から山元の地区は35cm未満)はとらないで」という呼びかけが協力依頼にとどまるエリアもあり、同じ数字でも重みがまったく違います。数字だけを見て「◯cm以下は違法」と決めつけると、逆に恥をかくこともあるわけです。

「なぜ遊びの釣りなのに漁業のルールを守らされるのか」と感じる人もいますが、海区漁業調整委員会の指示は漁業者だけでなく遊漁者(釣り人)も対象になります。水産庁も、こうした体長制限は水産動植物の繁殖保護や秩序ある漁場利用のために定められていると説明しています。ただの嫌がらせではなく、魚を絶やさないための共通ルールというわけです。だからこそ、罰則のある地域で「知らなかった」は通用しません。

関東の広大なサーフを回るなら、県境をまたいだ瞬間に基準が変わることも珍しくありません。千葉方面まで足を延ばすアングラーは、九十九里浜のサーフ攻略ガイドのようなエリア情報とあわせて、入る県の漁業調整規則・委員会指示を一度チェックしておくと安心です。結局のところ「自分の釣り座がどの県で、その県のヒラメ規定はどうなっているか」を一次情報で押さえるのが、ソゲ論争に巻き込まれない、いちばん確実な防御になります。

なんで小型は逃がすの?放流・成長・産卵のリアルな数字

なんで小型は逃がすの?放流・成長・産卵のリアルな数字の要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:なんで小型は逃がすの?放流・成長・産卵のリアルな数字

「小さいから可哀想」みたいなフワッとした話じゃなく、資源の数字で見るとリリースの意味がよく分かります。

まず、ヒラメは各地で種苗放流がガッツリ行われている魚です。例えば茨城県の事例だと、ふ化後90〜100日かけて全長10cmほどの稚魚まで育ててから海に放しています。放流魚は体の裏側(白い面)に黒や茶の着色が出ることが多く、これが天然魚と見分ける目印になっていたりもします。タダで増えてるわけじゃなくて、手間とコストをかけて未来の釣りものを足している、ということ。

そして成長スピード。ヒラメは3〜5年ほどかけて50cmクラスに育ち、産卵を始めるのは3年魚あたりからとされています。ということは――

サイズの目安ざっくりの位置づけ
放流直後(全長10cm前後)育成して放たれたばかりの稚魚
小型(いわゆるソゲサイズ)まだ産卵に貢献していない世代が多い
50cm前後〜産卵に回って次世代を増やせるサイズ感

つまり小型を1匹逃がすというのは、「あと数年で産卵に参加してくれる個体を残す」という行為とほぼ同義。茨城県では「30cm未満は獲らない・売らない・食べない」と決めて、遊漁者の協力もあおぎながら資源を守る取り組みをしています(※この数字はあくまで茨城の例。基準は地域で違います)。

おまけに、ヒラメやマゴチみたいに底に張り付くタイプは、リリースした個体が同じ場所に居着きやすいという報告もあります。今日逃がした30cmが、何年か後にデカくなって同じ釣り場で返ってくる――そう考えると、リリースは将来の自分への投資みたいなものですね。

ソゲを持ち帰るなら美味しく食う。小型ならではの食べ方

ソゲを持ち帰るなら美味しく食う。小型ならではの食べ方の要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:ソゲを持ち帰るなら美味しく食う。小型ならではの食べ方

規定サイズをクリアしていて、持ち帰ると決めたなら――小さいからって雑に扱わず、ちゃんと美味しく食べきるのが筋です。むしろソゲは、刺身一辺倒の大型より家庭向きな調理がハマります。

  • 丸ごと唐揚げ……ウロコ・内臓・エラを取って、頭はつけたまま丸揚げ / 2〜3切れに。低温でじっくり火を通してから高温でカラッと上げると、ヒレのフチまで香ばしく食べられます。骨せんべい感覚でいけるのが小型の特権。
  • 唐揚げの黒酢あんかけ……丸揚げにして甘酸っぱい黒酢あんをかけると一気にごちそう化。小骨ごといけるので食べるところ問題も解決。
  • 煮付け……醤油で甘辛く。淡白な白身がしっかり味をまとって、白飯泥棒になります。
  • 縁側(えんがわ)……ヒレの付け根の身。小型でも丁寧に包丁を入れれば取れます。コリコリ食感と脂の甘みは、ここだけ刺身や軽い炙りにすると贅沢。

本文で「40cm以下は食べるトコない」と書きましたが、それは刺身でガッツリ食いたい場合の話。揚げ・煮付け方向に振れば、小型でも十分うまい。中途半端に持ち帰って冷蔵庫で干からびさせるのが一番もったいないので、持ち帰る=美味しく食べきる、をセットで考えたいところです。

リリースするなら「優しく・素早く」。蘇生までやって一人前

リリースするなら「優しく・素早く」。蘇生までやって一人前の要点をまとめた釣り攻略インフォグラフィック
図解:リリースするなら「優しく・素早く」。蘇生までやって一人前

逃がすにしても、ダメージを与えて弱らせてからじゃ意味がない。せっかく資源のために放すんだから、生き残れる形で返してあげましょう。最低限おさえたいのはこのあたり。

  • 手を濡らしてから触る……乾いた手は魚の体表の粘膜を傷つけます。地面に直置きしてザリザリこするのも論外。
  • 空気にさらす時間を最短に……写真を撮るなら段取りを決めてサッと。あれこれ手間取るほど魚は弱ります。
  • エラと目を傷つけない……エラに指を突っ込んだり目を圧迫したりすると、放流の成功率がガクッと落ちます。フックは無理に引っこ抜かず、外しにくければプライヤーで丁寧に。
  • バーブレス(カエシ潰し)も一案……フックが外しやすくなり、魚へのダメージも口周りへの負担も減らせます。リリース前提のサーフなら検討価値アリ。
  • 弱っていたら蘇生してから放す……水中で魚を持って前後に動かし、口とエラに新鮮な水を通してやる。自分の力で泳ぎ出すのを確認してから手を離すと、ちゃんと帰っていく確率が上がります。

「リリースしました」と言いつつ、実際は地面でバタバタさせて弱った個体を投げ返している――これだと結局死なせてしまって、資源保護どころか逆効果。逃がすなら本気で生かす。ここまでやって初めて、リリースが意味を持ちます。

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