大阪FSでの釣り用ライン展示では、クレハと東レとYGKが目立っていました。
紹介する『東レ』の展示にはNEW表示が多かったが……こちらからすると、何が変化したのかは知らないがとにかく、”良い物”なんだろう──。そんな気持ちで触れていた。
ド定番のモデルが進化したりと、ラインも新時代に進んでいるようです。
“この記事のまとめ”
大阪フィッシングショーでの釣り用ライン展示では、特にクレハ、東レ、YGKが注目を集めました。特に「東レ」の展示では多数の新製品が紹介されましたが、具体的な変化点は不明で、ただ「良い物」として触れられていました。ライン選びに関しては、釣りの対象魚別にジャンル分けされているため選びやすい反面、品質の違いは値段に直結します。例えば、東レのシーバスPEは高品質で長寿命のモデルで、新たにデイタイムカラーが追加されました。また、ジギング用やトラウト向けのナイロンライン、ライトゲーム向けのフロロカーボンラインなど、多様な製品が紹介されています。
日本を代表する化学繊維の製造メーカー「東レ」
釣り人にとっての「東レ(TORAY)」は、釣り糸を製造しているメーカーとして認知されていることでしょう。
身につけている服や便利な道具など、あらゆる物に使われる「化学繊維」を製造している大企業。東京と大阪それぞれに本社あったりします。
“釣り糸”として、化学繊維を非常にわかりやすいカタチで触れているのがアングラーたち。
強度があーだ感度がどーだと……熟練になるほど拘るのがラインかもしれません。
それを考えるのも、楽しみのひとつでしょう。
モデルの違いは何の違い?
ラインは対象魚別で分かれています。
ようは”選びやすい”ようジャンル分けしてくれているわけで、中身にそれほど明確な違いはないです。ラインを選ぶうえで、少しでもそれを頭に入れておくと、無駄に多く購入することはなくなるかと。
明確に違うのは値段による質です。こればかりは確か。
特に東レのように”自社で製造”している企業なら、値段があがるにつれ手間をかけて性能をあげるため、どうしても値段があがってしまう背景があります。
だからこそ至高のラインも存在し、愛されているモデルも多いですね。
──そんなわけで、2019年に発売されるであろうライン達を紹介します。(執筆当時)
シーバスPEパワーゲームに視認性の良いデイタイムが登場!
東レの「シーバスPE」は、随分と息が長いモデルです。
他社のPEラインより値段は高めですが、8本撚りの始祖ともいえる存在で、シルキーな肌触りの高品質さは新時代でも劣らない。
だから人気は冷めておらず、これしかダメって人も多い。
そんなシーバスPEに新しく「デイタイム」が追加されます。
……これを見て「今更?」と思いましたが、赤っぽい色はちゃんと理由があって、海中にある海藻の色に近づけてあり、魚からは異物に見えないよう配慮されています。
今まではホワイトのみでしたが、日差しの下では溶け込んでしまい、見難い弊害もありました。
──見る必要あんの? という疑問はさておき。
赤っぽい色は地上では警戒色の意味合いが強いので、人の目からは結構目立ちます。
でも水に触れると、人も魚からも見にくくなるから、面白い存在であるといえます。
そしてジギング用8本撚りPEラインも登場!
「ジギングPEパワーゲームx8」は、名前の通りジギング専用モデルのPEライン。
パワーゲームシリーズで培った技術を反映し、シャクる動作が多い釣りにおいて、摩擦抵抗を減らう工夫がされています。
カラーマーカーは10mごと。細かいタナ取りも安心ですね。
ショアジギングに使っても問題ないだろうけど、キャスティングで10mのマーカーは小刻みすぎて逆にわかりづらいので注意。
ハードとソフトが選べるナイロンライン「リアルファイター」
店頭だと触りごこちを確かめるのが難しいですが、展示会ゆえの特権が触りたい放題であるところ。
トラウト向けナイロンラインの「リアルファイター」は、ハードとソフトが選べるので、細いからこそ気候で質で変わりやすいラインに配慮した形になります。
カタログ数値だと変化はありませんが、触ると微妙ながら違うんですよ。
「プラシーボじゃね?」といわれればそうかもしれない。
でも東レを信じろ!(ゴリ押し)
ライトゲーム向けの「スーパーライト フロロ」
こちらもプロレベルの感度を持つならば──の話になりますが、ある用途に対して最も効果を発揮するタイプのライン。
フロロカーボンを使う利点は、ソルトだからもあるし、ライトゲームにこそです。
低温下だとフロロは硬すぎるため、淡水で使われることは少ない
海は水温が高いし潮風もあるので、気温も(まだ)高め。だからフロロでもイケるってのがひとつの理由。もうひとつは、比重があり海水と馴染みやすいから。
だからこそ、水深があるソルトで用いられることが多いわけ。これは大抵の指南本で見かけることでしょう。
アジ・メバルを狙うショアのライトゲームは、ウェイトは軽いしワームも浮力があるため、仕掛け全体が沈みにくいんです。
だからこそ自然に沈む、比重のあるラインが求められるわけですね。
「擦れに強い」のは、1号以下だと全然頼りにならないので気にしなくていいです。
メバルの口でも切れます。
値段に頼るか、口コミを信じるか、メーカーについていくか
ラインの使用感についての感想は人それぞれ。
人気のシーバスPEですら、好き嫌いが人ぞれぞれでハッキリしています。同じ価値観を持つ人なんて、ほぼ居ないんだなと実感する。
使い捨て感覚で色々試せる立場なら、「これ!」ってラインを見出すのも簡単かもしれません。
ライン選びで失敗したくないのなら、釣りたい魚や場所から考えるのが妥当です。それも出来ないのなら、口コミを信じたほうがいいかと。
ラインの選び方についてはこちらも参考にどうぞ。
個人的にはメーカーを信頼するのが簡単かな
色々使って思うのは、ラインの性質の違いなんて微々たる差だな〜ってことです。
じゃあ何を基準に信頼を置けばいいのか。
人の考えなんてブレやすいんだから、或るメーカーについていくほうが賢いんじゃないかな。
私はロッドとリールは特にこだわらず選びますが、魚に掛けるための仕掛けはそれなりにメーカーで選んでいます。
がまかつのフックで曲げられたことはないけど、カルティ◯は何度か曲がったし錆びやすいし。
無名の安いリーダーはぶち切れたことがあるけど、シーガーのは同じ号数でも大丈夫だったし──。
スポンサーがあるメディアアングラーは、駄目なところは全然いいません。いってくれるのは釣具屋のオヤジ達だけです。
ラインの選び方なんて、釣りたい魚の重さから考えれば、それでいいんですよ。